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「藤堂庁長、全員集まりました。会議室に来て下さい。あっ、晴翔と美桜ちゃんも急いでっ!!陰陽師六行家の家元は気が短い人ばかりだから、待たせると面倒臭い事になるよ!!」
藤堂庁長を呼びにかぐらちゃんが天社土御門神道本庁の道場にきて、慌てて離れの会議室へ向かう。
卑弥ちゃんについての話は終わりほっとするも束の間、会議室に集まっている陰陽六行の家元とリーダーに各異能のリーダー達が放つ威圧的なオーラにやられる。
“美桜、1つ忠告しておく。俺以外の陰陽師には警戒しろ。敵に寝返っているもしくは謀反を起こそうとしている奴がいるかもしれないから”
偉業を残した武将達は、実は異能力者で、中には陰陽六行家系の遠縁の血筋もいた。
そして彼らは、死んだ後も怨霊となり、もう一度この手で世を支配しようと現世の権力者に憑依したりし、今もこの世を脅威に陥れようとしているらしい。
陰陽師が今まで祓ってきた怨霊と裏切って始末された元仲間についついての記録を晴翔くんに見せられ、衝撃を受けた。
陰陽師は能力の高さから亡くなった後、霊体としてこの世に残りやすく怨霊になるリスクがある。
だから、完全にあの世に行けるよう祓われない。
ちなみに下級の陰陽師の任務は、異能を持つ者が亡くなった時に成仏させる事で、かぐらちゃんはその仕事が嫌で修行をし、出世し、なんとか怨霊討伐を任されてると言っていた。
そして、異能力を持つ者は危険だから、裏切り者は殺さないといけない。
その仕事を任されるのは上級陰陽師で、……庁長が指示を出す。
「ーー土井家からも裏切り者がでたとはな」
天社土御門神道本庁に陰陽六行の家元やリーダー達が招集されたのは、裏切り者抹殺について。
「ナンバー5の陸弥が源頼朝と契約を結び、自ら手先になるなんて……」
怨霊に憑依されたのではなく自ら怨霊と契約をしたと、現場に同行していた陰陽師達が証言する。
「……これで何人目だ。手先になり、成仏するはずの魂を悪霊化させ、彼らに悪さをさせ、全国各地で騒動を起こしている」
最近急激に増えている現代人型怨霊。
年月を経て悪霊化した落武者や着物の霊体と違って、亡くなってすぐに呪いの力を分け与えられた者達。
新宿ルミネ内になだれ込んできた怨霊達がそれだ。
YouTubeに投稿しようとドローンを飛ばして撮影していた映像を見ると、中に落武者着物の怨霊がイメチェンして紛れ込んでいた。
怨霊も感情があり怨霊達をを束ねるリーダーがまさかの元陰陽師。
「天光翔琉に風間颯人、そして、土井陸也。……優秀な六行家の跡取りが源頼朝の手下になってしまった。これ以上、仲間を失いたくない!!」
六行家の家元達が藤堂庁長に詰め寄り直訴する。
「神通力を持つ女。源頼朝が現れる場を予知し、晴翔と先回りをして待ち伏せし、除霊しろっ!!」
晴翔くんの後ろにいる私に気づいた土井家の家元が言い放った。
「予知の力は使わせられない。源頼朝は神通力の器を欲してるから、美桜を必ず狙って出てくる。A級怨霊以上が現れたらどこにいても気配でわかる。俺がテレポートして祓う。それでいいだろっ」
会議室に集まっている30人以上の陰陽師達の視線が向けられ困っていると、晴翔くんが私を庇って発言してくれた。
「予知の力は使うと未来が変わる。使わない方がいい。A級以上の怨霊が出たら晴翔が祓うから、安心してこれまで通り、任務にあたってくれ」
藤堂庁長も陰陽師達を諭す。
身内や仲間が源頼朝の手先にされ敵になり、彼らは心中穏やかではいられない。
陰陽師は公務員扱いで、国から給料がでる。
級で毎月の給料の額が決まっていて、その以外に怨霊を除霊したら報酬がでる。
エリート陰陽師だと月にかなりの金額稼ぐ事ができる。
月百万近くは貰っているはず。
「ーー俺、陰陽師、辞めたい。死にたくない!!」
「バカ垂れ!継ぐ子はお前しか居ないんだ!!使命を全うしろっ!!!」
怨霊との戦いで、何人もの陰陽師が変死している。
中には精神を破壊され、再起不能で逝きながらいている人もいて、それを見て、陰陽師を辞めていく人もいる。
「ーー辞めたければ辞めろ!俺1人で源頼朝や他の特S級怨霊全てを除霊できる!!そんな逃げ腰のやつは足手まといだ!!!」
ドS鬼畜短気男の晴翔がぶちキレた。
辞めると言っても、ここにいるエリートらしい陰陽師は給料がいいから誰も辞めない。
「ーー税金泥棒がっ!命捧げるつもりで、怨霊に立ち向かえ!!」
藤堂庁長を呼びにかぐらちゃんが天社土御門神道本庁の道場にきて、慌てて離れの会議室へ向かう。
卑弥ちゃんについての話は終わりほっとするも束の間、会議室に集まっている陰陽六行の家元とリーダーに各異能のリーダー達が放つ威圧的なオーラにやられる。
“美桜、1つ忠告しておく。俺以外の陰陽師には警戒しろ。敵に寝返っているもしくは謀反を起こそうとしている奴がいるかもしれないから”
偉業を残した武将達は、実は異能力者で、中には陰陽六行家系の遠縁の血筋もいた。
そして彼らは、死んだ後も怨霊となり、もう一度この手で世を支配しようと現世の権力者に憑依したりし、今もこの世を脅威に陥れようとしているらしい。
陰陽師が今まで祓ってきた怨霊と裏切って始末された元仲間についついての記録を晴翔くんに見せられ、衝撃を受けた。
陰陽師は能力の高さから亡くなった後、霊体としてこの世に残りやすく怨霊になるリスクがある。
だから、完全にあの世に行けるよう祓われない。
ちなみに下級の陰陽師の任務は、異能を持つ者が亡くなった時に成仏させる事で、かぐらちゃんはその仕事が嫌で修行をし、出世し、なんとか怨霊討伐を任されてると言っていた。
そして、異能力を持つ者は危険だから、裏切り者は殺さないといけない。
その仕事を任されるのは上級陰陽師で、……庁長が指示を出す。
「ーー土井家からも裏切り者がでたとはな」
天社土御門神道本庁に陰陽六行の家元やリーダー達が招集されたのは、裏切り者抹殺について。
「ナンバー5の陸弥が源頼朝と契約を結び、自ら手先になるなんて……」
怨霊に憑依されたのではなく自ら怨霊と契約をしたと、現場に同行していた陰陽師達が証言する。
「……これで何人目だ。手先になり、成仏するはずの魂を悪霊化させ、彼らに悪さをさせ、全国各地で騒動を起こしている」
最近急激に増えている現代人型怨霊。
年月を経て悪霊化した落武者や着物の霊体と違って、亡くなってすぐに呪いの力を分け与えられた者達。
新宿ルミネ内になだれ込んできた怨霊達がそれだ。
YouTubeに投稿しようとドローンを飛ばして撮影していた映像を見ると、中に落武者着物の怨霊がイメチェンして紛れ込んでいた。
怨霊も感情があり怨霊達をを束ねるリーダーがまさかの元陰陽師。
「天光翔琉に風間颯人、そして、土井陸也。……優秀な六行家の跡取りが源頼朝の手下になってしまった。これ以上、仲間を失いたくない!!」
六行家の家元達が藤堂庁長に詰め寄り直訴する。
「神通力を持つ女。源頼朝が現れる場を予知し、晴翔と先回りをして待ち伏せし、除霊しろっ!!」
晴翔くんの後ろにいる私に気づいた土井家の家元が言い放った。
「予知の力は使わせられない。源頼朝は神通力の器を欲してるから、美桜を必ず狙って出てくる。A級怨霊以上が現れたらどこにいても気配でわかる。俺がテレポートして祓う。それでいいだろっ」
会議室に集まっている30人以上の陰陽師達の視線が向けられ困っていると、晴翔くんが私を庇って発言してくれた。
「予知の力は使うと未来が変わる。使わない方がいい。A級以上の怨霊が出たら晴翔が祓うから、安心してこれまで通り、任務にあたってくれ」
藤堂庁長も陰陽師達を諭す。
身内や仲間が源頼朝の手先にされ敵になり、彼らは心中穏やかではいられない。
陰陽師は公務員扱いで、国から給料がでる。
級で毎月の給料の額が決まっていて、その以外に怨霊を除霊したら報酬がでる。
エリート陰陽師だと月にかなりの金額稼ぐ事ができる。
月百万近くは貰っているはず。
「ーー俺、陰陽師、辞めたい。死にたくない!!」
「バカ垂れ!継ぐ子はお前しか居ないんだ!!使命を全うしろっ!!!」
怨霊との戦いで、何人もの陰陽師が変死している。
中には精神を破壊され、再起不能で逝きながらいている人もいて、それを見て、陰陽師を辞めていく人もいる。
「ーー辞めたければ辞めろ!俺1人で源頼朝や他の特S級怨霊全てを除霊できる!!そんな逃げ腰のやつは足手まといだ!!!」
ドS鬼畜短気男の晴翔がぶちキレた。
辞めると言っても、ここにいるエリートらしい陰陽師は給料がいいから誰も辞めない。
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