寒空の下、君を買う ~君が死ぬことは俺が許さない~

白浜 海

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電話

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『和哉ァァァ!!!!』

プツ。

「よし」

「よしって.......今の加賀くんからの電話だよね?」

プルルルプルルル。

「そうだが?」

「切ってよかったの?」

プルルルプルルル。

「出た瞬間に名前を叫ばれるような電話だぞ? 絶対にめんどくさいことだろ」

「でもさっきから電話なってるよね?」

プルルルプルルル。

「.......気のせいだろ」

「さすがに出てあげないと可哀想だよ.......」

 はぁ.......。まぁ、みゆがそう言うなら出るとするか.......。めんどくさい事だったなら絶対にすぐに電話を切るという覚悟を胸に俺は慎也からの電話に出るのだった。

『なんだ?』

『なんだ? じゃねぇよ! いきなり切りやがって!』

『いや、だって面倒くさそうな予感がしたから』

『予感だけで切るなよ!』

『要件はそれか? もう切るぞ?』

『そんなわけないだろ!』

『じゃあ、なんなんだよ』

『人がやっとの思いで欠点者課題を終わらせたというのに!』

 欠点者課題とは、うちの高校では有名なもので名前の通り欠点を取った者に対して与えられる課題なのだがその量は尋常では無いのだ。単純に長期休暇に与えられる課題の量が倍になると言えばその量のやばさが分かるだろう。

『おつかれ。それで?』

『それでって.......春休みに入る前に春休みに飯を行こうって約束したじゃねぇか!』

『.......したっけ?』

 そんな話をしたようなしてないような? 春休みに入って2週間ほど経過しており明後日からは2年生としての高校生活が再び始まるのだが、そんな2週間も前の話を俺は覚えてはいない。自慢じゃないが俺は基本的に興味がないことは次の日には余裕で忘れているのだ。

『したよ! 白夢さんと3人でご飯を食べに行くって!』

「なぁ、みゆ。俺とみゆと慎也で飯行くなんて約束してたっけ?」

「うん。終業式の日にしたよ?」

『みゆに聞いたがどうやらそんな約束をしていたようだ』

『わざわざ白夢さんに聞かなくてもさっきから俺が言ってるよな!?』

『まぁ、約束してたなら仕方ないな。明日行くか?』

『やったぜ! 春休みに毎日毎日課題に追い込まれていた日々がやっと報われる.......』

『そんな大袈裟な.......』

 けどまぁ、慎也はこの春休みの間それだけ頑張ったのかもしれないな。欠点を取ってしまった慎也の自業自得であることは間違いないのだが。

『晩飯ってことでいいよな?』

『あぁ。俺とみゆは明日もバイトがあるからな』

『白夢さんのバイトの予定もちゃんと把握しているんだな.......一緒に暮らしてるなら当たり前なのか?』

『晩飯とか昼飯とかの関係上お互いのバイトの時間は把握しておかないと面倒なんだよ』

『はぁ.......お前らもうさっさと付き合えよ.......』

『もう付き合ってるぞ』

『はいはい、おめでとうございますって.......え?』
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