婚約破棄されまして・裏

竹本 芳生

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蜜水⑬ BL風味注意

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不安材料をとりあえずとは言え、取り除いた為ハインリッヒは子供たちに下がるよう言い渡した。
キャスバルとエリーゼはそれぞれの自室へと戻って行った。
キャスバルが自室に戻ると身支度を整えたレイが、恥ずかしそうな顔で待っていた。

「その、結構休ませて頂いたので体は楽になりました。」

レイの動きを見る限り、普段と変わらない事に驚く。
今までならば、裂傷等で半日休ませる事や動きに不自然さが出たのだが今見る限りでは全く感じない。

「普段と変わらなく見える。」

キャスバルの疑問は最もなものだった。

「はい。疲労感と言うか気怠い感じはしますが、いつもの様な痛みは無いです。」

少し照れたように答えるレイは少年らしい、初々しい可愛さであった。

「レイ、エリーゼが作ったやつだが蜜水と名付けた。試した物よりトロミと効能を上げて、さらに乾きにくくなったから使い勝手も良いだろう。」

キャスバルの言葉にレイは考え込んだ。
それ程の物ならば領主である旦那様や奥様が放っておく事は無い、何とかして次期領主となるキャスバルに1枚噛んで貰いたい。

「キャスバル様、試したのは私達です。ならば私達がこの先にも携わらなければいけないと私は思ってます。」

レイの思う所は理解している、自分もここで何とか踏み込まないといけないと。

「分かっている。おそらくだが、父上は女性を多用するのではないかな?材料の入手のし易さや作り方等女性でも十分出来る。母上も帝国の祖父殿の元に送っている。おそらくだがこの蜜水は他領では作る事が出来ないだろう。我が領のみで作る事で富を得る事になるだろう。」

キャスバルはレイの近くに歩み寄り、抱き締めると深く口づけた。
ただ、勢いが欲しかった。
明日か明後日には、帝国からの返事が来る。
それでは遅い、今決断し父上の元に行き話し合わなければ全て父が取り仕切る。
そっとレイの体を離し、人の悪い笑みを浮かべる。
レイ以外には見せない顔だった。

「父上に直談判だ。父上だけじゃない、俺も携わって行く。決まったら付いてこい。いずれ俺とお前が取り仕切る。」

強い瞳の男を、男らしい男を憧れない少年はいない。
レイはキャスバルに憧れ、側近であることは誇りでもあった。

「レイ、行ってくる。」

「吉報を待っております。行ってらっしゃいませ!」

レイは誇らしい笑顔で送り出した。
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