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初めてのワンちゃん! 前 ~エリーゼ!それ犬と違う!魔物(雪狼)だから!~
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それはエリーゼ7才の晩秋、トールの初討伐の時だった。
トールの討伐は概ね成功で、牙猪(ファングボア)と言われる魔物をある程度狩る事が出来たので討伐を一旦終了する事となった。
全員が馬に騎乗しての討伐部隊の為、移動速度は早く領都まで3日もあれば戻る事が可能だった。
討伐部隊は素早く帰り支度をし、一路領都に向け出立した。
牙猪は素早く解体され皮と肉と牙と骨に分けられ、それぞれの荷車へと積み込まれた。
最も重く、量のある肉は足とそれ以外に分けられたが足先と頭と尾は特に食べる必要が無い為狩り場に捨て置かれた。
討伐部隊は先頭部隊・荷車と攻撃魔法使い・怪我人や防御や治癒等の魔法使い等後方支援部隊・殿を務める部隊へと分かれ順に進んで行くのだが、殿を務める部隊は狩り場を出立するのが最後の為勇猛果敢な者や実力のある者等が殆どだった。
初討伐とはいえ、実力は中々だったトールとフレイは領主の息子とその側近と言う事もあり殿を務める部隊へと組み込まれていた。
次々と移動する部隊を見送り、殿部隊は周囲への警戒を強める。
狩り場に捨てた部位を漁りにくる魔物が来るからだ。
トールとフレイの2人も馬に騎乗し、速歩で見回りをする。
部隊からかなり離れた場所まで来た事に気がつき、早めに部隊へと戻ろうとフレイはトールへと話し掛けた。
「トール、そろそろ出立出来そうだ戻ろう。」
「分かった。」
2人は部隊に合流するために転回し、戻りかけた時僅かな部位を漁りに来たのだろう痩せた雪狼と遭遇した。
雪狼は2人を見た瞬間に飛び掛かった、先行していたトールへと。
トールは驚いたものの、慌てる事無く剣で薙ぎ払い一瞬で絶命させた。
この時期、雪狼が単独で出てくる事など珍しいが全く無い訳では無い。
小さい群れが強い魔物に襲われ、散り散りに逃走しはぐれになる事が最も多い。
おそらく、この痩せた雪狼もそんなはぐれなのだろう。
雪狼の皮は寒さに強く白く美しい為、人気の防寒具の材料だった。
トールとフレイは手早く腹を割いて皮を剥いだ、切り傷はあるが幼いエリーゼに使う分には困らないだろう。
母から手渡された小さなバッグ……マジックバッグと言うらしい、エリーゼへのお土産に何かとれたら入れて来いと言われコッソリ角兎の皮などを放り込んできたがとうとう雪狼の皮も入れる羽目になった。
見た目は小さいけど、兎に角沢山の物が入るのでトールはどんどん入れていた。
ーアウンッ!ー
雪狼の仔が茂みから飛び出して、吠えてきた。
おそらく茂みの向こうで漁ってたのだろう、そこにトール達が近づいた為雪狼が飛び掛かってきた。
きっとこの仔狼は先程の雪狼の仔だろう。
では、先程の雪狼は母親か……と2人ともが思った。
ーピューイー
出立の合図だった。
2人は慌てて馬に乗り、早駆けで部隊へと合流する。
小さな犬程度の大きさの仔狼は早駆けの馬に追い付ける訳も無く、2人はあっという間に部隊に合流し出立した。
仔狼はフンフンと臭いを嗅ぎ、走り出した。
小さな体だが、腹いっぱい漁ったお陰で10日程食べれなくても大丈夫な体だ。
母を殺した人間とその馬を追って、走る。
臭いを辿れば、いつか辿り着く……
2人は仔狼に追い掛けられてるなぞ、知る事無く順調に帰路の旅を進んでいた。
討伐部隊は基本野宿の為(公平さを保つ為らしい)街道をどんどん進み、町も村も討伐した魔物の肉や皮を少しずつ持った兵士が馬を走らせてくだけで立ち寄る事が無い。
そして3日目の昼前には領都へと到着し、領主の邸に程近い討伐部隊の拠点に続々と部隊の兵士が到着さる。
討伐した魔物の肉や皮は道々に点在する町や村に全て売り切り、荷車は空になっている。
ほぼ全員が欠ける事無く帰り着いた事を喜び、それぞれが報償金を貰い帰宅していく。
トールとフレイも決して少なくない報償金を貰い、領主たる父が住まう邸へと帰る。
その頃、仔狼は何とか領都へと紛れ込んだが人も馬も多く臭いを辿る事が難しくなってきていた。
疲れた体を休めたい……臭いが辿れない……その焦燥と疲れが仔狼を土の匂いが強い丘へと向かわせた。
丘には鉄柵が張り巡らされていたが、仔狼の小さな体は簡単に通り抜けてしまった。
丘をどんどん登って行く……自分の身の丈程もある草が生えている広い草原。
美味しそうな匂いもする………そんな時だった、ずっと辿ってきた臭いがした。
トールとフレイは馬を走らせ、我が家を目指す。
丘を登り切り邸の前に着くと、ドアボーイが扉を開け何かを叫ぶ。
執事が走って出て来て、良かった良かったと喜び迎え入れる。
父が母が早歩きで出て来て、トールを抱き締めた。
「お帰り、初討伐が無事済んで何よりだ。」
父の讃辞に頷くと、何かが頬を伝った。
母がソッと手布で拭ったソレは涙だった。
仔狼は母のかたきを見つけた。
あの人間を噛み殺してやる!そう決め、走り出した。
「トール兄様、お帰り………」
エリーゼは挨拶も途中に走り出した。
ードシィッ!ドムッ!ー
エリーゼは仔狼を体当たりするかの如く引っ掴み、地面へと引き摺り倒しヘッドロックをかけたままマウントポジションを取るかの如く乗っかっていた。
「飛び掛かかるのはダメ!」
トールとフレイは、あの仔狼がここまで追って来た事に驚き。
父と母は魔物をピクリとも動かさずにいるエリーゼに驚いていた。
ーキューンッー
悲しげに鳴く仔狼に、エリーゼの腕は緩む事無く僅かに首を巡らせ尾を見るとキッと目尻を上げた。
「騙されないわよ!そんな鳴き方してもダメ!」
…………ピリピリした空気をエリーゼから感じる、おそらく威圧だろう。
まだ、7才だと言うのに威圧を放つとは末恐ろしい。
ーキャゥーーーーッッン!ー
甲高い悲鳴染みた鳴き声を上げる仔狼に、再度尾を確認するエリーゼは満足そうな笑顔になる。
仔狼の尾は後ろ足に挟まれ、腹にくっついていた。
「よし!もぅ、飛び掛かっちゃダメよ。」
そう言うと、エリーゼは仔狼から腕を離し下りた。
仔狼は逆らう事無く、大人しく伏せてエリーゼを見つめていた。
エリーゼ以外の者は、唯々無言で見守っていた。
エリーゼはフンスと鼻息荒く、仔狼の体を両手で横から押し上げるようにするとゴロンと仔狼の体が転がり腹を見せた。
ここまで従順に逆らう事無く、されるがままの仔と言え魔物を見るのは滅多に無かった。
ワシャワシャと容赦なく腹を撫で回すエリーゼはご機嫌だった。
「女の子!可愛いねぇ!雪みたいに白いね!じゃあ、ユキ!名前はユキだよ!」
なんとエリーゼは魔物である雪狼の仔にユキと名前をつけてしまった。
「ねぇ!父様、母様!ワンちゃん飼っても良いでしょう?こんなに可愛いんだもの、良いでしょう?」
あろう事か雪狼の仔をつかまえて、ワンちゃんと言いきり飼う宣言。
名前まで付けてしまったのでは、ダメとは言えない。
父と母は頷き合い、了承した。
滅多に無い事だが、魔物に名前を付けれるのはテイムした証でもあった。
「良いわよ、エリーゼ。でもエリーゼがテイムした魔物だから、マスターのエリーゼがきちんと躾なければダメよ。」
母は満足そうな笑顔でエリーゼを撫で、許可を出した。
エリーゼも満面の笑顔で頷いた。
「ユキ!お母様が飼って良いって、今日からここがユキのお家だよ。」
〈オウチ?アタシのオウチ……アタシ……ユキ?………ユキ!マスター!〉
「そうだよ!ユキのお家だよ!ユキ、賢いね~。」
エリーゼ以外にはワフワフ言ってるようにしか聞こえないが、エリーゼには人間のような話し声に聞こえた。
これがマスターの特典でもあるのだが、幼いエリーゼには良く理解出来なかった。
「ユキ!私の初めてのワンちゃんだよ!よろしくね!」
〈ヨロシクね!マスター!〉
全くもってまわりとかみ合って無かったが、こうしてエリーゼは初めてのワンちゃん(魔物だし雪狼だけど)をテイムした上勘違いの為に飼う事になった。
トールの討伐は概ね成功で、牙猪(ファングボア)と言われる魔物をある程度狩る事が出来たので討伐を一旦終了する事となった。
全員が馬に騎乗しての討伐部隊の為、移動速度は早く領都まで3日もあれば戻る事が可能だった。
討伐部隊は素早く帰り支度をし、一路領都に向け出立した。
牙猪は素早く解体され皮と肉と牙と骨に分けられ、それぞれの荷車へと積み込まれた。
最も重く、量のある肉は足とそれ以外に分けられたが足先と頭と尾は特に食べる必要が無い為狩り場に捨て置かれた。
討伐部隊は先頭部隊・荷車と攻撃魔法使い・怪我人や防御や治癒等の魔法使い等後方支援部隊・殿を務める部隊へと分かれ順に進んで行くのだが、殿を務める部隊は狩り場を出立するのが最後の為勇猛果敢な者や実力のある者等が殆どだった。
初討伐とはいえ、実力は中々だったトールとフレイは領主の息子とその側近と言う事もあり殿を務める部隊へと組み込まれていた。
次々と移動する部隊を見送り、殿部隊は周囲への警戒を強める。
狩り場に捨てた部位を漁りにくる魔物が来るからだ。
トールとフレイの2人も馬に騎乗し、速歩で見回りをする。
部隊からかなり離れた場所まで来た事に気がつき、早めに部隊へと戻ろうとフレイはトールへと話し掛けた。
「トール、そろそろ出立出来そうだ戻ろう。」
「分かった。」
2人は部隊に合流するために転回し、戻りかけた時僅かな部位を漁りに来たのだろう痩せた雪狼と遭遇した。
雪狼は2人を見た瞬間に飛び掛かった、先行していたトールへと。
トールは驚いたものの、慌てる事無く剣で薙ぎ払い一瞬で絶命させた。
この時期、雪狼が単独で出てくる事など珍しいが全く無い訳では無い。
小さい群れが強い魔物に襲われ、散り散りに逃走しはぐれになる事が最も多い。
おそらく、この痩せた雪狼もそんなはぐれなのだろう。
雪狼の皮は寒さに強く白く美しい為、人気の防寒具の材料だった。
トールとフレイは手早く腹を割いて皮を剥いだ、切り傷はあるが幼いエリーゼに使う分には困らないだろう。
母から手渡された小さなバッグ……マジックバッグと言うらしい、エリーゼへのお土産に何かとれたら入れて来いと言われコッソリ角兎の皮などを放り込んできたがとうとう雪狼の皮も入れる羽目になった。
見た目は小さいけど、兎に角沢山の物が入るのでトールはどんどん入れていた。
ーアウンッ!ー
雪狼の仔が茂みから飛び出して、吠えてきた。
おそらく茂みの向こうで漁ってたのだろう、そこにトール達が近づいた為雪狼が飛び掛かってきた。
きっとこの仔狼は先程の雪狼の仔だろう。
では、先程の雪狼は母親か……と2人ともが思った。
ーピューイー
出立の合図だった。
2人は慌てて馬に乗り、早駆けで部隊へと合流する。
小さな犬程度の大きさの仔狼は早駆けの馬に追い付ける訳も無く、2人はあっという間に部隊に合流し出立した。
仔狼はフンフンと臭いを嗅ぎ、走り出した。
小さな体だが、腹いっぱい漁ったお陰で10日程食べれなくても大丈夫な体だ。
母を殺した人間とその馬を追って、走る。
臭いを辿れば、いつか辿り着く……
2人は仔狼に追い掛けられてるなぞ、知る事無く順調に帰路の旅を進んでいた。
討伐部隊は基本野宿の為(公平さを保つ為らしい)街道をどんどん進み、町も村も討伐した魔物の肉や皮を少しずつ持った兵士が馬を走らせてくだけで立ち寄る事が無い。
そして3日目の昼前には領都へと到着し、領主の邸に程近い討伐部隊の拠点に続々と部隊の兵士が到着さる。
討伐した魔物の肉や皮は道々に点在する町や村に全て売り切り、荷車は空になっている。
ほぼ全員が欠ける事無く帰り着いた事を喜び、それぞれが報償金を貰い帰宅していく。
トールとフレイも決して少なくない報償金を貰い、領主たる父が住まう邸へと帰る。
その頃、仔狼は何とか領都へと紛れ込んだが人も馬も多く臭いを辿る事が難しくなってきていた。
疲れた体を休めたい……臭いが辿れない……その焦燥と疲れが仔狼を土の匂いが強い丘へと向かわせた。
丘には鉄柵が張り巡らされていたが、仔狼の小さな体は簡単に通り抜けてしまった。
丘をどんどん登って行く……自分の身の丈程もある草が生えている広い草原。
美味しそうな匂いもする………そんな時だった、ずっと辿ってきた臭いがした。
トールとフレイは馬を走らせ、我が家を目指す。
丘を登り切り邸の前に着くと、ドアボーイが扉を開け何かを叫ぶ。
執事が走って出て来て、良かった良かったと喜び迎え入れる。
父が母が早歩きで出て来て、トールを抱き締めた。
「お帰り、初討伐が無事済んで何よりだ。」
父の讃辞に頷くと、何かが頬を伝った。
母がソッと手布で拭ったソレは涙だった。
仔狼は母のかたきを見つけた。
あの人間を噛み殺してやる!そう決め、走り出した。
「トール兄様、お帰り………」
エリーゼは挨拶も途中に走り出した。
ードシィッ!ドムッ!ー
エリーゼは仔狼を体当たりするかの如く引っ掴み、地面へと引き摺り倒しヘッドロックをかけたままマウントポジションを取るかの如く乗っかっていた。
「飛び掛かかるのはダメ!」
トールとフレイは、あの仔狼がここまで追って来た事に驚き。
父と母は魔物をピクリとも動かさずにいるエリーゼに驚いていた。
ーキューンッー
悲しげに鳴く仔狼に、エリーゼの腕は緩む事無く僅かに首を巡らせ尾を見るとキッと目尻を上げた。
「騙されないわよ!そんな鳴き方してもダメ!」
…………ピリピリした空気をエリーゼから感じる、おそらく威圧だろう。
まだ、7才だと言うのに威圧を放つとは末恐ろしい。
ーキャゥーーーーッッン!ー
甲高い悲鳴染みた鳴き声を上げる仔狼に、再度尾を確認するエリーゼは満足そうな笑顔になる。
仔狼の尾は後ろ足に挟まれ、腹にくっついていた。
「よし!もぅ、飛び掛かっちゃダメよ。」
そう言うと、エリーゼは仔狼から腕を離し下りた。
仔狼は逆らう事無く、大人しく伏せてエリーゼを見つめていた。
エリーゼ以外の者は、唯々無言で見守っていた。
エリーゼはフンスと鼻息荒く、仔狼の体を両手で横から押し上げるようにするとゴロンと仔狼の体が転がり腹を見せた。
ここまで従順に逆らう事無く、されるがままの仔と言え魔物を見るのは滅多に無かった。
ワシャワシャと容赦なく腹を撫で回すエリーゼはご機嫌だった。
「女の子!可愛いねぇ!雪みたいに白いね!じゃあ、ユキ!名前はユキだよ!」
なんとエリーゼは魔物である雪狼の仔にユキと名前をつけてしまった。
「ねぇ!父様、母様!ワンちゃん飼っても良いでしょう?こんなに可愛いんだもの、良いでしょう?」
あろう事か雪狼の仔をつかまえて、ワンちゃんと言いきり飼う宣言。
名前まで付けてしまったのでは、ダメとは言えない。
父と母は頷き合い、了承した。
滅多に無い事だが、魔物に名前を付けれるのはテイムした証でもあった。
「良いわよ、エリーゼ。でもエリーゼがテイムした魔物だから、マスターのエリーゼがきちんと躾なければダメよ。」
母は満足そうな笑顔でエリーゼを撫で、許可を出した。
エリーゼも満面の笑顔で頷いた。
「ユキ!お母様が飼って良いって、今日からここがユキのお家だよ。」
〈オウチ?アタシのオウチ……アタシ……ユキ?………ユキ!マスター!〉
「そうだよ!ユキのお家だよ!ユキ、賢いね~。」
エリーゼ以外にはワフワフ言ってるようにしか聞こえないが、エリーゼには人間のような話し声に聞こえた。
これがマスターの特典でもあるのだが、幼いエリーゼには良く理解出来なかった。
「ユキ!私の初めてのワンちゃんだよ!よろしくね!」
〈ヨロシクね!マスター!〉
全くもってまわりとかみ合って無かったが、こうしてエリーゼは初めてのワンちゃん(魔物だし雪狼だけど)をテイムした上勘違いの為に飼う事になった。
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