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紅蓮 2(キャスバル&レイ)
火竜は自分に真っ直ぐ突き進んで来る人間を焼き殺す為にその長い首をもたげ喉を震わす。その特徴的な動作にキャスバルは対抗魔法を即座に展開解放する。
「アイスウォール!」
火竜がファイヤーブレスを吐き出す直前、巨大な氷の壁を出すキャスバル。この僅かな時間に的確に魔法を繰り出し、対策を立てる。二番隊の面々は散開し、攻撃を仕掛ける。当然キャスバルもその巨体へと駆け寄る。
「チッ!もうダメか!」
キャスバルの目に火竜の脚を拘束していた氷が溶け始めてるのが見えた。そのままにしておける訳が無い。再度脚を氷で拘束する。火竜のファイヤーブレスはアイスウォールに阻まれ、誰一人として攻撃は受けてない。二番隊の三分の一は魔法を得意とする者が居り、その彼等が数人ずつ点在したのを確認する。
「魔法支援は頼んだ!行くぞ、レイ!」
「「「了解です!」」」
「はいっ!キャスバル様!」
絶え間なく氷魔法が火竜の脚に掛けられ続け、僅かに残ったアイスウォールにも氷魔法が掛けられその氷の壁も厚さを取り戻していく。氷魔法が使えない者達でも水魔法は使える為、彼等は火竜に直接水魔法で攻撃していた。
振り回される巨大な尾に数十人で立ち向かっているのが見える。
「隙を見てヤツの下に潜り込め!尾の付け根は安全地帯だ!」
「「「おう!」」」
何人もの隊員が尾の動きを見て潜り込んで行く。キャスバルは迂回し半分倒れかかった火竜の背へと回り込む。草むらの中を駆け抜けて行くキャスバルとレイの姿を火竜は見付けられなかった。それどころか四方八方から与えられる攻撃に対抗しようと暴れているが、思うようにいかない事に焦ってもいた。
その様子にキャスバルは勝てる!だがその為には翼を封じなければ……思い出す父の言葉。竜種は翼の内側の付け根の深い所に剣を突き刺せば翼は動かなくなる。そう教えてくれた。ならば俺も突き刺そう。走りながら剣を鞘から抜く。その青白く光る剣はキャスバルの氷魔法を良く受け付け、威力を増させた。
ブゥン!と振り回し、思い切りその翼の付け根の深い所へと突き立てる。
ギャオォォォォォォ!
火竜が大きく吠え、翼の片方がクタリと力無く地面に落ちる。痛みに火竜が暴れるが、最早勝利しか見えなかった。
「キャスバル様!私は尾に向かいます!頭を取って下さい!」
「任せろ!」
火竜の背へと駆け登り、火竜の頭を目指す。巨体故、一度乗ってしまえば簡単には攻撃を受けない。レイは動きの鈍くなった尾の付け根へと向かう。その手には双剣が握られているが、キャスバルの剣と同じく青白い光を放っている。その双剣を突き刺し、レイは氷魔法を剣に流す。剣の刀身から無数のツララが発生した。下からの攻撃と上からの攻撃で尾は深い切り傷に耐えきれなくなりブチブチと音を立てドサリと落ちた……尾の重さに耐えきれなくなったのだ。
声なき絶叫を上げる火竜。
その頭へと駆け登って行く。最も手早く討伐するには頭を落とすか脳天を貫くかだ。キャスバルは脳天を貫く事を選択していた。
辿り着いた火竜の頭の天辺でブンブンと剣を振り回し、一気に脳天に突き刺し氷魔法を剣に流す。剣は氷を纏い巨大な青白い剣となり火竜の頭を貫き剣先は顎から突き出ていた。
火竜の頭がゆっくりと倒れて行く。その高さ故、キャスバルは柄を両手でしっかりと掴み落ちないように体制を整えた。
大して傷付けずに討伐した火竜を見てキャスバルは笑った。
「レイ!こいつで新しい武装を作ろう!きっと良いモノが出来る!せっかくの竜種だ!解体して直ぐに領都に戻る!たらふく火竜の肉を食って帰るぞ!」
けたたましい音を立てて走ってきた後方支援の馬車から何十人もの人間が降りて来る。怪我の治療もだが、竜はその血の一滴すら素材だ。
今回の大型討伐は目的地に行かずに終わったかな?と思い笑う。その隣にはレイがいて優しく、だが熱っぽい何かをたたえていた。
「アイスウォール!」
火竜がファイヤーブレスを吐き出す直前、巨大な氷の壁を出すキャスバル。この僅かな時間に的確に魔法を繰り出し、対策を立てる。二番隊の面々は散開し、攻撃を仕掛ける。当然キャスバルもその巨体へと駆け寄る。
「チッ!もうダメか!」
キャスバルの目に火竜の脚を拘束していた氷が溶け始めてるのが見えた。そのままにしておける訳が無い。再度脚を氷で拘束する。火竜のファイヤーブレスはアイスウォールに阻まれ、誰一人として攻撃は受けてない。二番隊の三分の一は魔法を得意とする者が居り、その彼等が数人ずつ点在したのを確認する。
「魔法支援は頼んだ!行くぞ、レイ!」
「「「了解です!」」」
「はいっ!キャスバル様!」
絶え間なく氷魔法が火竜の脚に掛けられ続け、僅かに残ったアイスウォールにも氷魔法が掛けられその氷の壁も厚さを取り戻していく。氷魔法が使えない者達でも水魔法は使える為、彼等は火竜に直接水魔法で攻撃していた。
振り回される巨大な尾に数十人で立ち向かっているのが見える。
「隙を見てヤツの下に潜り込め!尾の付け根は安全地帯だ!」
「「「おう!」」」
何人もの隊員が尾の動きを見て潜り込んで行く。キャスバルは迂回し半分倒れかかった火竜の背へと回り込む。草むらの中を駆け抜けて行くキャスバルとレイの姿を火竜は見付けられなかった。それどころか四方八方から与えられる攻撃に対抗しようと暴れているが、思うようにいかない事に焦ってもいた。
その様子にキャスバルは勝てる!だがその為には翼を封じなければ……思い出す父の言葉。竜種は翼の内側の付け根の深い所に剣を突き刺せば翼は動かなくなる。そう教えてくれた。ならば俺も突き刺そう。走りながら剣を鞘から抜く。その青白く光る剣はキャスバルの氷魔法を良く受け付け、威力を増させた。
ブゥン!と振り回し、思い切りその翼の付け根の深い所へと突き立てる。
ギャオォォォォォォ!
火竜が大きく吠え、翼の片方がクタリと力無く地面に落ちる。痛みに火竜が暴れるが、最早勝利しか見えなかった。
「キャスバル様!私は尾に向かいます!頭を取って下さい!」
「任せろ!」
火竜の背へと駆け登り、火竜の頭を目指す。巨体故、一度乗ってしまえば簡単には攻撃を受けない。レイは動きの鈍くなった尾の付け根へと向かう。その手には双剣が握られているが、キャスバルの剣と同じく青白い光を放っている。その双剣を突き刺し、レイは氷魔法を剣に流す。剣の刀身から無数のツララが発生した。下からの攻撃と上からの攻撃で尾は深い切り傷に耐えきれなくなりブチブチと音を立てドサリと落ちた……尾の重さに耐えきれなくなったのだ。
声なき絶叫を上げる火竜。
その頭へと駆け登って行く。最も手早く討伐するには頭を落とすか脳天を貫くかだ。キャスバルは脳天を貫く事を選択していた。
辿り着いた火竜の頭の天辺でブンブンと剣を振り回し、一気に脳天に突き刺し氷魔法を剣に流す。剣は氷を纏い巨大な青白い剣となり火竜の頭を貫き剣先は顎から突き出ていた。
火竜の頭がゆっくりと倒れて行く。その高さ故、キャスバルは柄を両手でしっかりと掴み落ちないように体制を整えた。
大して傷付けずに討伐した火竜を見てキャスバルは笑った。
「レイ!こいつで新しい武装を作ろう!きっと良いモノが出来る!せっかくの竜種だ!解体して直ぐに領都に戻る!たらふく火竜の肉を食って帰るぞ!」
けたたましい音を立てて走ってきた後方支援の馬車から何十人もの人間が降りて来る。怪我の治療もだが、竜はその血の一滴すら素材だ。
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