婚約破棄されまして・裏

竹本 芳生

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チビナビちゃん達は大忙し!

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あちこちのショップ所か、島全体のチビナビちゃん達が一斉蜂起の様に気勢を上げた。

「「「「「「「ご主人様の為に頑張るぞーーっ!!!!」」」」」」」

「「「「「「「おおーーっ!!!!」」」」」」」

エリーゼ達が領都に帰ってきた翌日、ナビさんからの情報でチビナビちゃん達は気合いを入れ直しました。
お酒の原料を急ピッチで生産し、お節の材料に必要そうな海産物を取りに行き。
様々な果物を採っては収納に送り、生食用には出来ない物はジャムやソースへと作りあげる。
各ショップは更に急ピッチで様々な物を作りあげている。
小さな体のどこにそんなエネルギーがあるのか?と思う程だが、なにせ動力源は潤沢なエリーゼの魔力なので疲れ知らずなのだ。

「やばいですー!」

「どうしたですー?」

「お飾りの材料が足りないですー!」

「どの材料ですー?」

「サンゴですー!」

「船見てくるですー!」

「頼んだですー!」

どうやら何かアクセサリーの材料が足りないようで、小さな体がバビュンッ!って音が聞こえそうな勢いでお店から海にある波止場に向かって走って行きました。

「糸が足りないですー!」

「貰って来るですー!」

「頼んだですー!」

こっちはこっちで鬼気迫る勢いです。
おや?お飾りを作っていたお店に……

「珍しいピンクの真珠が出たですー!」

南国のチビナビちゃん達がお飾り用の材料を持ってやって来たようです。

「凄いですー!こんなにキレイなピンクの真珠、初めて見るですー!」

「食用にとった巻き貝から出たですー!」

チビナビちゃん、それは現世日本で言う所のコンクパールですよ。ババア憧れの真珠だよ……

「凄いですー!これ、もっとあるですー?」

「あるですー!でも少ないですー!」

ジャラジャラと出したピンクの真珠はおおよそ百粒程でしょうか……

「これだけあったら良い物作れるですー!」

「良かったですー!じゃあ、他にもとれたから置いてくですー!」

「ありがとですー!頑張ってですー!」

南国のチビナビちゃん達が持ち場へと、すたこらさっさと走って行きました。

そんなチビナビちゃん達を見ていたナビさん。

〈今夜の内に数を増やしておかないと困るわね……〉

そう呟いていましたが、その呟きはチビナビちゃん達の耳には入りませんでした。
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