婚約破棄されまして(笑)

竹本 芳生

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new world 40

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そんな話しをしていたらシルヴァニア公爵領到着しました。数日かけてシルヴァニアの里を目指して、里に行く前日に公爵邸で一泊してから里に行くんですって!楽しみ!
……ルークが凄く良い笑顔で

「島の都市計画があらかた済んだぞ!南の島のリゾート地!列車から見るお城!海岸線を走る列車からの夕焼け!楽しめる事請け合いだ!」

うん。何か頑張ってたものね。前世物作り王国出身者だけあって、ああいうの好きなのね。

「そうね。リゾート地でマリンスポーツも列車旅も良いわよね。でも列車ってローカル線だけかしら?」

って聞いたらガビーン!って顔してた。大慌てで「忘れてた!豪華列車!」忘れてたらしいです(笑)

「ごめん!思いつく限りの豪華な列車を造るよ!」

「思いつく限り?って?」

「外装はオリエントっぽくして内装はもっとこう……あ!沈んだ豪華客船ぽくするとか、どう?」

……あー……イメージは分かるけど、それって良いのかしら?

「何だっけ?ビクトリア朝様式とかロココ調とかさ!良くない?」

「……ロマンチックね。嫌いじゃないわ、こっちの内装もそんな感じだし」

ハッ!としたルークがチラチラとあちこち見てます。

「だな……貴族なんだから豪華で当たり前だった……」

しまった!ルーク、落ち込んじゃったかしら?

「えと……ほら!チビナビちゃん達と相談して誂えたら良いんじゃないかな?ね!」

「そうする……」

ションボリしたルークがちょっと可愛い。いや、そんな事言ったら更に落ち込んじゃいそうだから言わないけど。

「所で里の方には馬に乗って行くんだけど、私はアニスと同乗していくからルークはキースと同乗してね」

「あっ……ああ。クワイなら二ケツ出来るし、問題ないと思う」

二ケツって、どこの鉄の馬ですか。

「……シルヴァニア公爵領に入る前から見えてたけど、圧が凄いよな」

「分かる。なんかこう……そこだけ隆起しました!みたいな山でびっくりした。あの高い山の上で暮らしてるってさ……世界遺産的な感じじゃない?」

「不便そうに見えるけど、公爵は全然不便じゃないって昔話してたな。ライフラインが整ってるって事だろ?後は魔法で色々やれてるらしいけど、どうやらそれだけじゃないってなは聞いた」

「精霊がいるし、お母様いわく呪い(まじない)もあるからだって」

「呪い(まじない)……おまじないって良いのも悪いのもあるって聞くし、用心した方がいいのか……?」

「親族だし、そんなにビクビクしなくてもいいんじゃない?」

「ああ……」

凄くキレイなワンコがビクビクしてるみたいで内心ニマニマしてます。
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