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兄の婚姻式 4
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まぁ、でも甘い物は疲れを取るとも言うし量もそれほど食べれる訳じゃないから松露で十分と言えば十分。
「懐かしいですね。初めて松露を奥様にお出しした時はちょっとした騒ぎになりましたよね」
アニスが松露を見つめながら、そう思い出話を語る。
確かに初めて出した時のお母様は喜んで……いつの間にやら大きな壺(ガチで大きかった)いっぱいに松露を入れて仕事の合間に食べていたんだっけ……
奥向きの仕事は書類関係も多くて頭が疲れる事も多いから、甘い物欲しくなるのは理解出来るけど……あの大きな壺いっぱいが一ヶ月も保たない現実はキビシイ現実だったわよ……
体に悪いとしか思えないんだもの。でも全然余裕だったのよね……壺二杯分でも体を悪くする様な事なかったものね……
ていうか、この世界の人達ってかなり丈夫よね。基礎体力が違い過ぎるのよね……
「今もお母様を支えてるのかしらね?」
「こうやって出てくるということはお支えになってると思います」
「ふふっ……そうね」
濃い小豆色と白い松露を一粒摘んで口の中に押し込む。
軽く噛むだけでホロリと崩れて口の中に広がる優しい甘さに口元が緩む。
あの婚約破棄から一年が経ったのね……時の流れの速さよ……
雪が降る前に何としても領地に帰らなければと列を乱す事なく進んできたっけ……野営でワチャワチャしたのも楽しくて良い思い出よねぇ。
「んー?松露……味が良くなってる様な……」
え?味が良くなってる?ん?しっかり味わってみる。
確かに上品な甘さになってる……小豆は変わってないはずだから……砂糖?砂糖の精製技術が上がった?
「そうね。味が良くなってるわね。さすがだわ」
日々弛まぬ努力の結晶よね。
「はい。凄いです」
カチャリ
扉が開いてルークとキースが控えの間にやって来た。
「待たせただろうか?」
「全然よ」
「そうか。大広間に案内される人の多さに圧倒されるね」
「そりゃあ次期公主となればね、お披露目も兼ねてるからラーラルーナ様も大変よ」
「俺達の時も大変だったけど、今は一人の体じゃないから無理だけは絶対しないでくれ。何かあったら落ち着いて対処とか百パ無理だからな」
「大丈夫よ。何かあるような事になったら大広間にいる殿方達がどうにかしてくれるから」
「そう……なのか?」
「そうよ。来ている殿方達のほとんどはお父様に忠誠を誓ってる様な方達ばかりだから。近隣の領地から来ている殿方達がちょっと分からないけど、それでも独立した家とどうにかなる様な猛者はいないわよ」
「……そうか……」
少し青い顔になったルークの想像を知りたいけど、そのうち聞きましょうか(笑)
「懐かしいですね。初めて松露を奥様にお出しした時はちょっとした騒ぎになりましたよね」
アニスが松露を見つめながら、そう思い出話を語る。
確かに初めて出した時のお母様は喜んで……いつの間にやら大きな壺(ガチで大きかった)いっぱいに松露を入れて仕事の合間に食べていたんだっけ……
奥向きの仕事は書類関係も多くて頭が疲れる事も多いから、甘い物欲しくなるのは理解出来るけど……あの大きな壺いっぱいが一ヶ月も保たない現実はキビシイ現実だったわよ……
体に悪いとしか思えないんだもの。でも全然余裕だったのよね……壺二杯分でも体を悪くする様な事なかったものね……
ていうか、この世界の人達ってかなり丈夫よね。基礎体力が違い過ぎるのよね……
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「ふふっ……そうね」
濃い小豆色と白い松露を一粒摘んで口の中に押し込む。
軽く噛むだけでホロリと崩れて口の中に広がる優しい甘さに口元が緩む。
あの婚約破棄から一年が経ったのね……時の流れの速さよ……
雪が降る前に何としても領地に帰らなければと列を乱す事なく進んできたっけ……野営でワチャワチャしたのも楽しくて良い思い出よねぇ。
「んー?松露……味が良くなってる様な……」
え?味が良くなってる?ん?しっかり味わってみる。
確かに上品な甘さになってる……小豆は変わってないはずだから……砂糖?砂糖の精製技術が上がった?
「そうね。味が良くなってるわね。さすがだわ」
日々弛まぬ努力の結晶よね。
「はい。凄いです」
カチャリ
扉が開いてルークとキースが控えの間にやって来た。
「待たせただろうか?」
「全然よ」
「そうか。大広間に案内される人の多さに圧倒されるね」
「そりゃあ次期公主となればね、お披露目も兼ねてるからラーラルーナ様も大変よ」
「俺達の時も大変だったけど、今は一人の体じゃないから無理だけは絶対しないでくれ。何かあったら落ち着いて対処とか百パ無理だからな」
「大丈夫よ。何かあるような事になったら大広間にいる殿方達がどうにかしてくれるから」
「そう……なのか?」
「そうよ。来ている殿方達のほとんどはお父様に忠誠を誓ってる様な方達ばかりだから。近隣の領地から来ている殿方達がちょっと分からないけど、それでも独立した家とどうにかなる様な猛者はいないわよ」
「……そうか……」
少し青い顔になったルークの想像を知りたいけど、そのうち聞きましょうか(笑)
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