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五章
聖剣の倒し方
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「スティア! 状況はどうなっている!」
名も知れぬ輩を処理した後は近くにいた大会の関係者らしき者を捕まえ、オルドスへの……無理ならば上役への報せをするように告げた。
そうしてやることが終わるなりすぐさま舞台の中央で戦っているスティア達の元へと向かい、たった今合流することができた。
「はあっ!? 状況なんて見ればわかるでしょ! ってかあんた今頃きたの? おっそいのよ!」
「こちらにも事情があったのだ。敵の首魁は押さえた。あとはスピカをどうにかするだけだが……」
「それ、結構難しい感じなんだけど」
苦々しい声でスティアが呟いたが、それも納得の状況だ。
現在スピカの相手をするために、スティアだけではなく大会の参加者や警備達が戦っているが、決して優勢とは言えない状況なのだ。
「……そのようだな。しかし、なぜこんなことになっている?」
改めてスピカへと意識を向けるが、スピカの今の姿は、どうしたことか化け物のように変異してしまっている。
スピカの手足に武具の形をした肉の塊がまとわりついており、その肉は自分で意思を持っているかのように勝手に動き、近くにいる者を攻撃している。
しかもその攻撃というのがまた厄介だ。あの肉の塊は元々は聖剣だったのだろうが、あのような見た目になっても聖剣の能力は失われていないのだろう。不意に飛んでくる一撃が、まともに受ければ必死の攻撃となっている。
「知らないわよ! なんか浮かんでる剣とか壊してたら急にもこもこし始めたの!」
「もこもこ……いや、まあいいか。だが、聖剣を壊したら、か……」
聖剣を破壊したら変異したとなると、聖剣の効果か? ……いや、聖剣といえど魔創具であることに変わりない。であるなら、全ての魔創具に再生能力が込められていると考えるよりも、元々魔創具の特性が暴走していると考えた方が正しいか?
魔創具は壊れたとしても、それを自身の体内に取り込み、作り直せば再び傷のない姿で出現させることができる。スピカの聖剣も魔創具なのだからそうして直すことはできるだろう。
しかし、あの聖剣の群は元はスピカ自身のものではなく、他者の生み出した聖剣を強引に取り込ませたものだという。
幾度もの実験の結果うまく取り込ませることができたといえど、スピカは聖剣の本来の所有者ではない以上は完璧に使用できると言うわけでもないだろう。故に、聖剣が壊れたことでなんとか安定させていた機能が暴走したのではないだろうか?
「なんかいい感じの方法ってないの!?」
スティアが焦ったように問いかけてくるが、正直なところ俺とてこれが正解だと自信を持って言える答えがあるわけではない。
だが、あれが聖剣……魔創具である以上、方法がないわけでもない
「聖剣を切り離し、スピカに接触させなければなんとかなるとは思う。あれらはあくまでも魔創具だからな。壊しても直るが、それは使用者に直す意思があればの話だ。直す意思がない、または直すことができない程遠くにあれば、壊れたまま動かなくなるはずだ。問題は、聖剣を切り離してから壊す必要があるということだが……」
みたところ聖剣は自立行動をしているようで、スピカのことを攻めようとしている全ての者達に個別に対処している。大会出場者——つまりは六武に匹敵する猛者達を相手にだ。
そんな聖剣を引き離して破壊するなど、俺一人、あるいは俺とスティアの二人だけでは不可能だろう。
となれば……
「スティア。少し頼みがある」
「ほえ?」
こんな状況でありながらも、どこかとぼけた声を漏らしながらスティアは首を傾げた。
——◆◇◆◇——
「ちゅうもーーーーーっく!」
戦闘の真っ只中であるにも関わらず、どこか陽気な声が響き、この場にいる全ての者の意識を集めた。
「敵の倒し方が分かったわよーーーー! 目につく武器を全部体から切り離した上で破壊しなさい! そんで壊したら本体に触れさせなければなんとかなるっぽいわ!」
スティアに叫んでもらったのは嘘ではない。おそらくは、だが、そうすることで倒せるはず。最低でも弱体化はするだろう。
俺が自分で喋らないのは、廃嫡された元貴族よりも、現役の姫の方がいうことを聞く者が多いだろうと言う判断からだ。
だが、当たり前といえば当たり前と言うべきか。スティアの言葉であっても素直に頷く者はそう多くはない。
「うおおおおお!」
ここは俺たちが率先して動いてみせるべきか。そう思っていたところで何者かが雄叫びを上げ、スピカではなく聖剣を狙って突撃し、持っていた斧で殴り飛ばした。
「姫様よお! あんたの言うこと信じるぜ!」
「あんたはっ! えっと、ゴリ……ゴリ・ラテ?」
なんだその不味そうな名前は。
「ゴリアテだ! マジで戦った仲じゃねえかよ!」
戦った? ……ああ、スティアの二回戦の相手か。そういえば斧使いだったな。司会の話などは聞き流していたので、名前は今初めて聞いた気がするが。
「ふっ! 悪いけど、私人の名前を覚えるの苦手なのよ。身内以外でまともに覚えてる人なんて十人くらいしかいないわ! そんな私に半分でも名前を覚えられてるんだから誇っていいわよ!」
「お、おお? そうか?」
ゴリアテと名乗った斧使いは困惑した様子を見せているが、当然だろうな。今のスティアの言葉のどこに誇る要素があると言うのか。名前を覚えるのが苦手と言っているが、普通ならば名前もまともに覚えてもらえない程度の存在、と言われているようなものだぞ。
ただまあ、スティアだからな……妙に説得力の感じる言葉だ。
「そうよ。ってわけで、残りの半分もちゃんと覚えてあげるから、それだけの成果を出してみなさい! ゴリ・ラテ!」
「はっ、上等だってんだ姫様! でもな……ゴリアテだって言ってんだろうがよお!」
そんなギャグのような会話をしつつ、ゴリアテは斧を構えて聖剣に向かって突っ込んでいき、盛大に振り下ろして金属音を轟かせた。
そんな姿に釣られるように、その場にいた他の者達もスピカを狙うのではなく聖剣を引き離す方向で戦い始めた。
相手をするのは聖剣であり、ともすれば六武などの武芸者の頂点と同格の戦闘力を持っている存在だ。参加者達とはいえ一対一ではきついものもあるだろう。だからだろうか、皆そばにいた者と共闘して押さえ込むことにしたようだ。
その戦い様を見ていると、これならばそう易々と倒されることはないだろうという安心感が感じられた。
「やあ、今まで見えなかったけど、今の話を調べたのは君かい?」
少しずつ聖剣がスピカから離されていくのを見ながら、いつスピカ本体を攻めるかと考えていると、六武が一人、『無尽』のキュオリア殿が隣に降り立ち、声をかけてきた。
「キュオリア殿。ええ、まあそのようなものです。敵の首魁、あるいは幹部らしき人物が吐きました。どうやらあれはあくまでも魔創具の変化系のようですので、壊して触れさせなければ直すことはできないと考えられます」
「なるほどね」
「ところで、他の六武達は来られないのでしょうか?」
他の六武がいればこの程度であれば、容易に、とはいかずとも大して時間をかけることなく収めることができると思うのだが……
「ああ、うん。王様の護衛に二人いるけど、あっちはあっちで動けないでしょ。来賓の護衛とかあるし」
「まあそうですね」
天武百景は国を挙げての大イベントであり、周辺国からも国王やそれに準ずる立場の者が来ている。それらを守らないわけにはいかないので、こちらに来られないと言うのは当たり前の話ではある。
他の他国の強者達もそうだろう。自分達の王や主の護衛として離れるわけにはいかないだろうから、これ以上の戦力は望めないか。
ただ、今護衛に二人と言っていたが、残りの三人はどこにいるのだろうか?
「一人は王都にはいるみたいだから、そのうち来るかもね。でも、もう一人はそもそも街にいない。自分の故郷にこもって槍でも教えてるんじゃない?」
「なるほど。ではもう一人は……」
「そこにいるよ。まあ、たいして役に立ってないけどね」
「そことは……ああ。父上ですか」
キュオリア殿の視線を辿ってその先を見ると、どうやらトライデン家当主である父が家名の由来でもあるトライデントを手に戦っていた。
「まだ父なんて呼ぶんだ? でも、そう。六武筆頭『三叉槍』のトライデン。だけど……」
「威力が足りていませんね」
「だね。まあ見た目はすごいし範囲もなかなかだから、牽制としては使えるんだけどね」
父はスピカの聖剣をいくつかまとめて相手をしているようだが、破壊するどころか傷を入れることも、刃を欠けさせることもできていない。あの調子ではいつまで経っても聖剣を破壊することはできないだろう。キュオリア殿の言ったように牽制や足止めと考えれば役には立っているのだろうが、六武の筆頭としてはなんとも情けない結果だと言えるだろう。
名も知れぬ輩を処理した後は近くにいた大会の関係者らしき者を捕まえ、オルドスへの……無理ならば上役への報せをするように告げた。
そうしてやることが終わるなりすぐさま舞台の中央で戦っているスティア達の元へと向かい、たった今合流することができた。
「はあっ!? 状況なんて見ればわかるでしょ! ってかあんた今頃きたの? おっそいのよ!」
「こちらにも事情があったのだ。敵の首魁は押さえた。あとはスピカをどうにかするだけだが……」
「それ、結構難しい感じなんだけど」
苦々しい声でスティアが呟いたが、それも納得の状況だ。
現在スピカの相手をするために、スティアだけではなく大会の参加者や警備達が戦っているが、決して優勢とは言えない状況なのだ。
「……そのようだな。しかし、なぜこんなことになっている?」
改めてスピカへと意識を向けるが、スピカの今の姿は、どうしたことか化け物のように変異してしまっている。
スピカの手足に武具の形をした肉の塊がまとわりついており、その肉は自分で意思を持っているかのように勝手に動き、近くにいる者を攻撃している。
しかもその攻撃というのがまた厄介だ。あの肉の塊は元々は聖剣だったのだろうが、あのような見た目になっても聖剣の能力は失われていないのだろう。不意に飛んでくる一撃が、まともに受ければ必死の攻撃となっている。
「知らないわよ! なんか浮かんでる剣とか壊してたら急にもこもこし始めたの!」
「もこもこ……いや、まあいいか。だが、聖剣を壊したら、か……」
聖剣を破壊したら変異したとなると、聖剣の効果か? ……いや、聖剣といえど魔創具であることに変わりない。であるなら、全ての魔創具に再生能力が込められていると考えるよりも、元々魔創具の特性が暴走していると考えた方が正しいか?
魔創具は壊れたとしても、それを自身の体内に取り込み、作り直せば再び傷のない姿で出現させることができる。スピカの聖剣も魔創具なのだからそうして直すことはできるだろう。
しかし、あの聖剣の群は元はスピカ自身のものではなく、他者の生み出した聖剣を強引に取り込ませたものだという。
幾度もの実験の結果うまく取り込ませることができたといえど、スピカは聖剣の本来の所有者ではない以上は完璧に使用できると言うわけでもないだろう。故に、聖剣が壊れたことでなんとか安定させていた機能が暴走したのではないだろうか?
「なんかいい感じの方法ってないの!?」
スティアが焦ったように問いかけてくるが、正直なところ俺とてこれが正解だと自信を持って言える答えがあるわけではない。
だが、あれが聖剣……魔創具である以上、方法がないわけでもない
「聖剣を切り離し、スピカに接触させなければなんとかなるとは思う。あれらはあくまでも魔創具だからな。壊しても直るが、それは使用者に直す意思があればの話だ。直す意思がない、または直すことができない程遠くにあれば、壊れたまま動かなくなるはずだ。問題は、聖剣を切り離してから壊す必要があるということだが……」
みたところ聖剣は自立行動をしているようで、スピカのことを攻めようとしている全ての者達に個別に対処している。大会出場者——つまりは六武に匹敵する猛者達を相手にだ。
そんな聖剣を引き離して破壊するなど、俺一人、あるいは俺とスティアの二人だけでは不可能だろう。
となれば……
「スティア。少し頼みがある」
「ほえ?」
こんな状況でありながらも、どこかとぼけた声を漏らしながらスティアは首を傾げた。
——◆◇◆◇——
「ちゅうもーーーーーっく!」
戦闘の真っ只中であるにも関わらず、どこか陽気な声が響き、この場にいる全ての者の意識を集めた。
「敵の倒し方が分かったわよーーーー! 目につく武器を全部体から切り離した上で破壊しなさい! そんで壊したら本体に触れさせなければなんとかなるっぽいわ!」
スティアに叫んでもらったのは嘘ではない。おそらくは、だが、そうすることで倒せるはず。最低でも弱体化はするだろう。
俺が自分で喋らないのは、廃嫡された元貴族よりも、現役の姫の方がいうことを聞く者が多いだろうと言う判断からだ。
だが、当たり前といえば当たり前と言うべきか。スティアの言葉であっても素直に頷く者はそう多くはない。
「うおおおおお!」
ここは俺たちが率先して動いてみせるべきか。そう思っていたところで何者かが雄叫びを上げ、スピカではなく聖剣を狙って突撃し、持っていた斧で殴り飛ばした。
「姫様よお! あんたの言うこと信じるぜ!」
「あんたはっ! えっと、ゴリ……ゴリ・ラテ?」
なんだその不味そうな名前は。
「ゴリアテだ! マジで戦った仲じゃねえかよ!」
戦った? ……ああ、スティアの二回戦の相手か。そういえば斧使いだったな。司会の話などは聞き流していたので、名前は今初めて聞いた気がするが。
「ふっ! 悪いけど、私人の名前を覚えるの苦手なのよ。身内以外でまともに覚えてる人なんて十人くらいしかいないわ! そんな私に半分でも名前を覚えられてるんだから誇っていいわよ!」
「お、おお? そうか?」
ゴリアテと名乗った斧使いは困惑した様子を見せているが、当然だろうな。今のスティアの言葉のどこに誇る要素があると言うのか。名前を覚えるのが苦手と言っているが、普通ならば名前もまともに覚えてもらえない程度の存在、と言われているようなものだぞ。
ただまあ、スティアだからな……妙に説得力の感じる言葉だ。
「そうよ。ってわけで、残りの半分もちゃんと覚えてあげるから、それだけの成果を出してみなさい! ゴリ・ラテ!」
「はっ、上等だってんだ姫様! でもな……ゴリアテだって言ってんだろうがよお!」
そんなギャグのような会話をしつつ、ゴリアテは斧を構えて聖剣に向かって突っ込んでいき、盛大に振り下ろして金属音を轟かせた。
そんな姿に釣られるように、その場にいた他の者達もスピカを狙うのではなく聖剣を引き離す方向で戦い始めた。
相手をするのは聖剣であり、ともすれば六武などの武芸者の頂点と同格の戦闘力を持っている存在だ。参加者達とはいえ一対一ではきついものもあるだろう。だからだろうか、皆そばにいた者と共闘して押さえ込むことにしたようだ。
その戦い様を見ていると、これならばそう易々と倒されることはないだろうという安心感が感じられた。
「やあ、今まで見えなかったけど、今の話を調べたのは君かい?」
少しずつ聖剣がスピカから離されていくのを見ながら、いつスピカ本体を攻めるかと考えていると、六武が一人、『無尽』のキュオリア殿が隣に降り立ち、声をかけてきた。
「キュオリア殿。ええ、まあそのようなものです。敵の首魁、あるいは幹部らしき人物が吐きました。どうやらあれはあくまでも魔創具の変化系のようですので、壊して触れさせなければ直すことはできないと考えられます」
「なるほどね」
「ところで、他の六武達は来られないのでしょうか?」
他の六武がいればこの程度であれば、容易に、とはいかずとも大して時間をかけることなく収めることができると思うのだが……
「ああ、うん。王様の護衛に二人いるけど、あっちはあっちで動けないでしょ。来賓の護衛とかあるし」
「まあそうですね」
天武百景は国を挙げての大イベントであり、周辺国からも国王やそれに準ずる立場の者が来ている。それらを守らないわけにはいかないので、こちらに来られないと言うのは当たり前の話ではある。
他の他国の強者達もそうだろう。自分達の王や主の護衛として離れるわけにはいかないだろうから、これ以上の戦力は望めないか。
ただ、今護衛に二人と言っていたが、残りの三人はどこにいるのだろうか?
「一人は王都にはいるみたいだから、そのうち来るかもね。でも、もう一人はそもそも街にいない。自分の故郷にこもって槍でも教えてるんじゃない?」
「なるほど。ではもう一人は……」
「そこにいるよ。まあ、たいして役に立ってないけどね」
「そことは……ああ。父上ですか」
キュオリア殿の視線を辿ってその先を見ると、どうやらトライデン家当主である父が家名の由来でもあるトライデントを手に戦っていた。
「まだ父なんて呼ぶんだ? でも、そう。六武筆頭『三叉槍』のトライデン。だけど……」
「威力が足りていませんね」
「だね。まあ見た目はすごいし範囲もなかなかだから、牽制としては使えるんだけどね」
父はスピカの聖剣をいくつかまとめて相手をしているようだが、破壊するどころか傷を入れることも、刃を欠けさせることもできていない。あの調子ではいつまで経っても聖剣を破壊することはできないだろう。キュオリア殿の言ったように牽制や足止めと考えれば役には立っているのだろうが、六武の筆頭としてはなんとも情けない結果だと言えるだろう。
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