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学園編
婚約ぅ!?ドユコト!?
しおりを挟む「婚約ぅ!?ドユコト!?」
動揺のあまり目を白黒させるリサーシャをよそに、アメルダは詳細を教えてくれました。
「相手はこの間参加した夜会でちょっとお話しした人でね、気がついた時には婚約が成立してたの」
青ざめた顔でそう告げるアメルダ。
見るに耐えません。かわいそうに。
「そうですか…。婚約解消とかは出来ないのですか?アメルダがその相手の方を気に入らないのなら…」
「違うの」
アルカティーナの言葉を遮り、アメルダは力弱く首を振った。
「違うの、違うの。そうじゃないの」
弱々しい動きとは裏腹に、その口から紡がれる否定の言葉ははっきりしていた。
「違うって…何がです?」
「気に入らないとか、そういうんじゃないの。嫌いとかでもないの」
「えっ?じゃあどうして…………」
詳しく聞こうとして、アルカティーナは止まった。
ーーこれは間違っても、ここでする話じゃないですよね。
「アメルダ、わたくし達で良ければ後で幾らでも力になります。だから今はこの話はやめにしましょう?人の目もありますし」
「あっ…そっか、そうよね。べ、別に周りが見えないくらい悩んでたとかじゃないけどね!違うからね!」
いつも通りのツンデレを発揮するアメルダに、少し安心する。
良かった。ちょっと元気が出たみたいです。
それにしても、アメルダをここまで悩ませる婚約者様って一体………。
と言うか、すっかり忘れてましたけど、わたくしって婚約とかしないんですかね?一応公爵令嬢ですし、普通なら婚約者くらいいても可笑しくない歳なんですけどね。
なんでいないんでしょう。
その時、アルカティーナは唐突に思い出した。自身の父がある日放った言葉を。
『ティーナはお嫁になんて行かなくっていいからね!何故なら僕が一生養ってあげるから!だから婚約なんてしなくて大丈V!』
そして次に頭をよぎったのは兄の言葉である。
『父上やめてください。その役割は僕が引き受けたはず!ティーナを養うのはこの僕です!あぁティーナ、安心するといい。僕が何でも欲しいものをあげるからね』
アルカティーナは無意識のうちに宙を仰ぎ、虚ろな声を漏らした。
「これ、あかんやつや…」
アルカティーナは齢13にして漸く気が付いた。もし婚約者が欲しいならば、自分から探しに行って自分から約束を取り付けないと、恐らく自分は一生結婚どころか婚約も出来ないだろうということに。
折角の二度目の人生ですからね。
結婚は一度でいいから経験してみたいのです!
でもこれを伝えたら『じゃあ僕と結婚式ごっこをしようね』と父もしくは兄から言われそうなので、心の中だけで留めておきます。
「…まずは夜会に参加するところから、ですかね」
アルカティーナの呟きの真意が掴めなかったゼンは、後ろで首を傾げた。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
アメルダ婚約問題は持ち越しです。
早く知りたかった方、ごめんなさい。
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