聖なる歌姫は嘘がつけない。

水瀬 こゆき

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学園編

ぬぅあんだって?

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 飲み物全てを取り上げられたアメルダはションボリしながらも話を続けてくれました。

 「その婚約者様とは何かお話したの?助けてもらった後とか、婚約した後とかに」

 アメルダは頷いた。

 「助けてもらった後ちょっとだけだけどお礼言って、それからちょっとお話したわ。婚約してからも少し。でも、わからないわ。どうして私なのかしら…」

 困惑しきっているアメルダに、アルカティーナは微笑みながら励ますように言った。

 「あ、わかりましたよ!その夜会でお話した時に、その婚約者様がアメルダを好きになったとかじゃないですか?ほら、アメルダ可愛いですし」

 するとアメルダは首をぶんぶんとものすごい勢いで横に振った。

 「それはないわ!だってお礼もちゃんと言えなかったし、可愛げないことばかり言っちゃったし…私なんて全然、可愛くないし」

 そんなことないと思うけどなぁ~と仰っているリサーシャさん、わたくしも同意見です!

 リサーシャは「う~~ん」と唸ってからアメルダに尋ねた。

 「そもそもさ、アメルダは何をそんなに悩んでる訳?」

 アメルダは、ぽつり、ぽつりと話し出した。

 「お話した時にね、凄く素敵な人だなって…結婚するならこんな人がいいなって、私思ったの。でも…そんな良い人の相手が私でいい訳ないじゃない!とも思って」

 「そう思ってた矢先に婚約成立してたって訳ですか」

 思いつめた表情で頷いたアメルダを見ていると、こっちまで辛くなってきました。
アメルダにはもっと自信を持って欲しいくらいです。アメルダは、本当に素敵で可愛らしい女の子です。そんなに自分を卑下しなくっても良いのに…。

 「あー成る程ねぇ。つまりアメルダはその人のことが好きな訳だ。でもその人と釣り合わないからって悩んでるんでしょ」

 リサーシャにそう言われた時のアメルダの動揺っぷりは、それはもう、凄まじかった。

 「ベっベベベベ別にす、すす、好き、とかじゃないし!勿論嫌いじゃないけどね!」

 「じゃあ手っ取り早く婚約解消したら?」

 「そ、それは……そうなんだけど、嫌なの」

 「ほら、やっぱり好きなんじゃない」

 アメルダは顔を真っ赤にして俯き、黙ってしまいました。
あら、あら、あらあらあらあら!
アメルダが!アメルダが恋!
あのアメルダに好きな人が…。

 「うぅっ…アメルダ、立派になって…!」

 「ちょ、アルカティーナさん!?アルカティーナさぁぁあん!?!?それ、結婚式の時に言うセリフだから!アメルダまだ13だから!だから涙ぐまないで!?ハンカチでそっと拭わないで!?」

 「ぐすん…すみませんちょっと感動して…」

 「オカンかよ」

 オカン……!?母親!?
マザー!?MOTHER!?!?
わ、わたくし、そんなにおばさんなこと言いましたかね?
確かに前世を含めるともう30過ぎのおばさんですけど、オカンって…。
ショック…!

 青ざめ、ムンクの叫びのようになったアルカティーナはさておき。
リサーシャはアメルダの背中を叩いた。

 「大丈夫だって!私たちがついてる!アメルダが釣り合わないって悩んでるんだったら力になるよ?だから元気出して!」

 「うん……ふたりとも、ありがとう」

 ムンクの叫び状態からようやく抜け出したアルカティーナも、アメルダに優しく声をかける。

 「アメルダの恋、応援しますよ!」

 「こ、こいっ!?ちがちがががうからぁ!!」

 真っ赤になって慌てふためくアメルダを横目に、アルカティーナはふと思い出した。
そう言えば、肝心のお相手はどなたなのでしょうか?名前すら聞いていないような…

 「あの~…アメルダ?そう言えばなんですけど、肝心の婚約者様って一体どちら様です?」

 「あれ?言ってなかったっけ。あの有名なルデア・スクレリズ公爵よ!」

 ん?んんんん!?!?
ルデア・スクレリズ公爵って……攻略対象じゃないですか!!!!

 慌ててリサーシャに目を向けると、リサーシャもアルカティーナ同様目を見開いて固まっていた。
そして、数秒後。
 それまで笑顔を保っていたリサーシャが、一気にその表情を一転させる。

 「ぬぅあんだって?」

 リサーシャから放たれたのは、無駄に美味い巻き舌だった。
 

 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 
 攻略対象キターーーー。

 と言うわけで登場しました新キャラです。
まだ登場したとは言えないかもですけど…。
これで一応、本編に登場していないゲームキャラは残り1名となりました。(隠しキャラ除く)

 でもその残り1人がなぁ~
1番厄介かつネタ枠だったりするんですよねぇw

 
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