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24話 side 二人の番
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side 竜族
なぜだ。
いままで感じていたはずの番の匂いが全くしなくなった。
番の匂いが消えるなんて聞いたことがない。
もしかしたら番の身に何かあったのではないかとも考えたがなぜかその可能性は低い気がした。
「君たちは何か知っているかい?」
「「「……………………。」」」
「ふふ、君たちと話せたら何かわかったかな。」
私は自分の周りを陽気に飛んでいる精霊たちについ話しかけてしまった。
というのも小さい頃から精霊たちと過ごしてきたからつい話しかけてしまうのだ。
「ごめんよ。それにしても街に近づくにつれて精霊たちが増えてきているね。こんな数なかなか見れることないんだけどな。」
ノウゼンカズラに来るのは久しぶりだけどこんなに精霊が集まっている街ではなかったはずだ。
それに精霊を抜きにしても街がなぜか気になる。
「やっぱり私の番がいるのは間違いないかな。待っていて、精霊の愛し子、いや…私の運命の番。」
そうして竜族の男はノウゼンカズラを目指し足を進めた。
side S級冒険者
久しぶりの街だな。
最近忙しくてなかなか戻れなかったがどこも変わりなさそうだ。
俺はそんなことを考えながらギルドのドアをくぐり受付に行くとギルドの受付係から声をかけられた。
「こんにちは、お久しぶりですねアイザックさん。お元気でしたか?」
「あぁ、自分でも不思議なくらいピンピンしてるよ。それより依頼の報告をしたいんだが大丈夫か?」
「はい、今準備いたしますね。」
それから俺は速やかに報告を済ませるとある人物に話しかけられる。
「よぉアイザック!やっと帰ったか!」
「おぅギルマス、今回の依頼はなかなか堪えたぜ。しばらくは休暇を楽しむわ。」
「おうおう!そうしろ!がははっ!」
そう言って豪快に笑っているのはこのギルドのマスターであるローガンさんだ。
ギルマスだけでなく久しぶりに会った仲間たちも声をかけてくれる。
「アイザック。久しぶりだな。」
「アイザックさんまた筋肉デカくなりました?!」
「久しぶりのアイザックさんかっけぇ!」
「よぉお前ら!元気してたか。」
それから俺たちは食堂に移りいろいろな話をしていたが、仲間の身につけている物にふと目がいく。
「ん?その耳飾りにここではあまり見ないな。どこで買ったやつだ?」
「これすか?これはベンさんの義息子さんが作ったやつっすよ!すげぇ綺麗でしょ!俺一目惚れして買っちゃいました!」
「あ、それなら俺も買いましたよ!俺は指輪だけど。」
そう言って見せてくれる。
たしかにとても綺麗で繊細な作りだ。
てかあのベンさんとリサさんが養子を迎えたなんて意外だ。
二人とも仲が良い分そのまま二人で暮らしていくのかと思ってたしな。
そこで俺はあることを聞いてしまう。
「言うか迷ったがその義息子さんすごいお前のタイプど真ん中だぞ。すごく綺麗なお人だ。」
「まじか。」
俺は耳飾りやベンさんの義息子ってだけで気になっていたのにおまけに俺のタイプときた、そりゃ余計気になっちまう。
「一体どんなやつなんだ。」
そんなことを呟きながら男は仲間たちと話に花を咲かせた。
なぜだ。
いままで感じていたはずの番の匂いが全くしなくなった。
番の匂いが消えるなんて聞いたことがない。
もしかしたら番の身に何かあったのではないかとも考えたがなぜかその可能性は低い気がした。
「君たちは何か知っているかい?」
「「「……………………。」」」
「ふふ、君たちと話せたら何かわかったかな。」
私は自分の周りを陽気に飛んでいる精霊たちについ話しかけてしまった。
というのも小さい頃から精霊たちと過ごしてきたからつい話しかけてしまうのだ。
「ごめんよ。それにしても街に近づくにつれて精霊たちが増えてきているね。こんな数なかなか見れることないんだけどな。」
ノウゼンカズラに来るのは久しぶりだけどこんなに精霊が集まっている街ではなかったはずだ。
それに精霊を抜きにしても街がなぜか気になる。
「やっぱり私の番がいるのは間違いないかな。待っていて、精霊の愛し子、いや…私の運命の番。」
そうして竜族の男はノウゼンカズラを目指し足を進めた。
side S級冒険者
久しぶりの街だな。
最近忙しくてなかなか戻れなかったがどこも変わりなさそうだ。
俺はそんなことを考えながらギルドのドアをくぐり受付に行くとギルドの受付係から声をかけられた。
「こんにちは、お久しぶりですねアイザックさん。お元気でしたか?」
「あぁ、自分でも不思議なくらいピンピンしてるよ。それより依頼の報告をしたいんだが大丈夫か?」
「はい、今準備いたしますね。」
それから俺は速やかに報告を済ませるとある人物に話しかけられる。
「よぉアイザック!やっと帰ったか!」
「おぅギルマス、今回の依頼はなかなか堪えたぜ。しばらくは休暇を楽しむわ。」
「おうおう!そうしろ!がははっ!」
そう言って豪快に笑っているのはこのギルドのマスターであるローガンさんだ。
ギルマスだけでなく久しぶりに会った仲間たちも声をかけてくれる。
「アイザック。久しぶりだな。」
「アイザックさんまた筋肉デカくなりました?!」
「久しぶりのアイザックさんかっけぇ!」
「よぉお前ら!元気してたか。」
それから俺たちは食堂に移りいろいろな話をしていたが、仲間の身につけている物にふと目がいく。
「ん?その耳飾りにここではあまり見ないな。どこで買ったやつだ?」
「これすか?これはベンさんの義息子さんが作ったやつっすよ!すげぇ綺麗でしょ!俺一目惚れして買っちゃいました!」
「あ、それなら俺も買いましたよ!俺は指輪だけど。」
そう言って見せてくれる。
たしかにとても綺麗で繊細な作りだ。
てかあのベンさんとリサさんが養子を迎えたなんて意外だ。
二人とも仲が良い分そのまま二人で暮らしていくのかと思ってたしな。
そこで俺はあることを聞いてしまう。
「言うか迷ったがその義息子さんすごいお前のタイプど真ん中だぞ。すごく綺麗なお人だ。」
「まじか。」
俺は耳飾りやベンさんの義息子ってだけで気になっていたのにおまけに俺のタイプときた、そりゃ余計気になっちまう。
「一体どんなやつなんだ。」
そんなことを呟きながら男は仲間たちと話に花を咲かせた。
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