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第17話 勇者パーティの凋落
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王都レグナリア。
かつて栄華を誇った聖光王国の中心は、今や奇妙な沈黙に包まれていた。
街の喧騒は薄れ、人々の表情には不安の影が差している。
理由は明白だった。
勇者カイル――希望の象徴が、失墜したからだ。
人々は噂していた。
「勇者様が“聖者”に敗れたらしい」
「あの方、神の加護を失ったんだって」
「もはや剣も光らないらしいぞ」
その噂はたちまち国内を駆け抜け、王城の奥深くまで届いていた。
***
薄暗い回廊。
カイルは一人、膝を抱えて座っていた。
豪奢な鎧は錆び、肩に止まっていた白いマントもすでに汚れきっている。
かつて英雄の座にあった男の姿は、そこにはなかった。
「……レオン」
その名を口にした瞬間、胸の奥が焼ける。
喉の奥につかえた後悔と嫉妬が、吐き出したくても出てこない。
「俺を、置いて行ったくせに……!」
怒りとも悲しみともつかない嗄れ声が部屋に響く。
ドアが軋み、ひっそりと誰かが現れた。
同じパーティの魔術師ジンだ。
「……お前、まだここに籠っていたのか」
「俺を笑いに来たのか?」
「いや、違う。だが、そろそろ現実を見ろよ。神官たちが噂してる。あんたが“加護を剥奪された”ってな」
カイルは顔をしかめる。
あれ以来、聖剣は光を放たない。
どれだけ祈っても、神への祈請にも反応しない。
「そんなはずは……っ」
「いい加減、認めろよ。あんたはもうただの人間だ」
皮肉めいたジンの声に、カイルの拳が震えた。
「全部、あいつのせいだ……! レオンが、俺の光を奪ったんだ!」
「まだそんなこと言ってるのか。お前が勝手に見失っただけだろう」
「なんだと……?」
「俺は見てた。あいつがいなくなったあと、パーティは空っぽになったんだ。戦っても、魔王の軍を払っても、何も残らなかった。……お前の理想だけが、誰も支えられなかった」
カイルは言葉を詰まらせた。
その背後から、別の足音が聞こえる。
盗賊のエイラだった。
「ジン、やめとけ。こいつはもう壊れかけてんだ」
「壊れてるのは俺たちも同じだろ」
三人の間に重い沈黙が落ちる。
エイラが壁に背を預けて、か細く笑った。
「笑えるよね。昔、世界を救うためにって旅してたくせに、今じゃ人一人救えない」
「……やめろ」カイルが低く唸る。
「なあカイル。あいつ、レオンの野郎。いま何してるか知ってる?」
「聖者だろうがなんだろうが、偽物だ」
「違うさ」ジンが話を続ける。
「神託を正して、村を救ってるって話だ。本物の神官ですら頭を垂れる存在。……あいつの方が“勇者”だよ」
その言葉は決定的だった。
次の瞬間、閃光が走る。
カイルの拳がジンの頬を撃ち抜いていた。
「黙れ!!」
壁に叩きつけられたジンは、口の端から血を流す。
「図星を突かれるとすぐ暴力か。そういうとこが、神にも見捨てられるんだよ」
「貴様……!」
怒りに任せて掴みかかろうとしたカイルの腕を、エイラが抑えた。
「やめなって。これ以上やらかしたら、ほんとに戻れなくなるよ」
どこか悲しげな声。
だがカイルには、その優しさすら届かない。
胸の奥で、何かがぽきりと折れる音がした。
「……もういい。お前らも行けよ。俺一人で十分だ」
誰も止めなかった。
エイラも、ジンもただ無言でその背を見つめ、やがて部屋を後にした。
残されたカイルは、床に置いた聖剣を見つめた。
かつて神の光を宿していた刃は、今は冷たい鉄の塊にすぎない。
彼は膝をつき、両手で剣を握り締める。
「……神よ、なぜだ。俺は、間違ってなどいない。世界を救いたかっただけなのに……」
返るのは沈黙だけ。
その時、室内の空気がふっと変わった。
薄闇に光の筋が差し込み、誰かの声が響く。
「救いを求める声、確かに届きました」
目の前に、月のように透き通った金髪の女が現れた。
彼女の背には白い翼、額には光の紋章。
「……お前は誰だ」
「私は“聖上の代理”……堕天の使徒エルメリア。あなたに第二の道を示しに来ました」
「第二の……道?」
女の唇がやわらかく動く。
「神々はあなたを見限ったわけではありません。あなたの光は、新たな主へ導かれるため、いっとき消えただけ。
そしてそれは、“創世の子”――レオンを討つために再び燃やされるのです」
カイルの瞳がぎょっと見開かれた。
「レオンを……?」
「ええ。彼は均衡を乱す存在。彼の優しさは、世界の輪を壊す“毒”です。あなたはその毒を浄化する剣になるのです」
「俺が……神の剣に?」
「そう。あなたの魂を、改めて神界に繋げばいい。ただし代償が要る」
「代償……?」
エルメリアは薄く笑い、白い指で彼の胸に触れた。
「あなたの“人”としての心。代わりに、絶対の力を与えましょう」
一瞬、カイルの目が迷った。
だが次の瞬間には、その瞳に狂気と決意が浮かぶ。
「構わない。もう一度、世界に俺の名を刻むためなら……何だって差し出してやる!」
エルメリアの微笑みが深くなった。
「では契約は成立しました――勇者カイル、いえ、“堕聖の剣”よ」
次の瞬間、彼の身体を白光が包み、室内に衝撃波が走った。
叫び声と共に床が割れ、光が収まったとき、そこにあったのはもはや人ではなかった。
全身を白銀の紋様で覆われた影。瞳は燃え盛るような黄金。
堕天した勇者が、ゆっくりと立ち上がる。
「創世の子……レオン……今度こそ、お前を超えてみせる」
遠く離れた地、夕焼けの空の下、レオンがふと胸を押さえる。
何かが呼吸のように脈打ち、微かな痛みを与えた。
フィオナが不思議そうに見つめる。
「主、どうなされました?」
「いや……誰かが、泣いている気がした」
その声に、リリアが無言でうなずいた。
まだ誰も知らない。
勇者カイルが再び“天の力”を得て動き出したことを――
それがやがて、レオンたちの運命を大きく揺るがすことになるのを。
夜が幕を落とし、星が瞬く。
そして新たな嵐の鼓動が、静かに世界を叩き始めていた。
続く
かつて栄華を誇った聖光王国の中心は、今や奇妙な沈黙に包まれていた。
街の喧騒は薄れ、人々の表情には不安の影が差している。
理由は明白だった。
勇者カイル――希望の象徴が、失墜したからだ。
人々は噂していた。
「勇者様が“聖者”に敗れたらしい」
「あの方、神の加護を失ったんだって」
「もはや剣も光らないらしいぞ」
その噂はたちまち国内を駆け抜け、王城の奥深くまで届いていた。
***
薄暗い回廊。
カイルは一人、膝を抱えて座っていた。
豪奢な鎧は錆び、肩に止まっていた白いマントもすでに汚れきっている。
かつて英雄の座にあった男の姿は、そこにはなかった。
「……レオン」
その名を口にした瞬間、胸の奥が焼ける。
喉の奥につかえた後悔と嫉妬が、吐き出したくても出てこない。
「俺を、置いて行ったくせに……!」
怒りとも悲しみともつかない嗄れ声が部屋に響く。
ドアが軋み、ひっそりと誰かが現れた。
同じパーティの魔術師ジンだ。
「……お前、まだここに籠っていたのか」
「俺を笑いに来たのか?」
「いや、違う。だが、そろそろ現実を見ろよ。神官たちが噂してる。あんたが“加護を剥奪された”ってな」
カイルは顔をしかめる。
あれ以来、聖剣は光を放たない。
どれだけ祈っても、神への祈請にも反応しない。
「そんなはずは……っ」
「いい加減、認めろよ。あんたはもうただの人間だ」
皮肉めいたジンの声に、カイルの拳が震えた。
「全部、あいつのせいだ……! レオンが、俺の光を奪ったんだ!」
「まだそんなこと言ってるのか。お前が勝手に見失っただけだろう」
「なんだと……?」
「俺は見てた。あいつがいなくなったあと、パーティは空っぽになったんだ。戦っても、魔王の軍を払っても、何も残らなかった。……お前の理想だけが、誰も支えられなかった」
カイルは言葉を詰まらせた。
その背後から、別の足音が聞こえる。
盗賊のエイラだった。
「ジン、やめとけ。こいつはもう壊れかけてんだ」
「壊れてるのは俺たちも同じだろ」
三人の間に重い沈黙が落ちる。
エイラが壁に背を預けて、か細く笑った。
「笑えるよね。昔、世界を救うためにって旅してたくせに、今じゃ人一人救えない」
「……やめろ」カイルが低く唸る。
「なあカイル。あいつ、レオンの野郎。いま何してるか知ってる?」
「聖者だろうがなんだろうが、偽物だ」
「違うさ」ジンが話を続ける。
「神託を正して、村を救ってるって話だ。本物の神官ですら頭を垂れる存在。……あいつの方が“勇者”だよ」
その言葉は決定的だった。
次の瞬間、閃光が走る。
カイルの拳がジンの頬を撃ち抜いていた。
「黙れ!!」
壁に叩きつけられたジンは、口の端から血を流す。
「図星を突かれるとすぐ暴力か。そういうとこが、神にも見捨てられるんだよ」
「貴様……!」
怒りに任せて掴みかかろうとしたカイルの腕を、エイラが抑えた。
「やめなって。これ以上やらかしたら、ほんとに戻れなくなるよ」
どこか悲しげな声。
だがカイルには、その優しさすら届かない。
胸の奥で、何かがぽきりと折れる音がした。
「……もういい。お前らも行けよ。俺一人で十分だ」
誰も止めなかった。
エイラも、ジンもただ無言でその背を見つめ、やがて部屋を後にした。
残されたカイルは、床に置いた聖剣を見つめた。
かつて神の光を宿していた刃は、今は冷たい鉄の塊にすぎない。
彼は膝をつき、両手で剣を握り締める。
「……神よ、なぜだ。俺は、間違ってなどいない。世界を救いたかっただけなのに……」
返るのは沈黙だけ。
その時、室内の空気がふっと変わった。
薄闇に光の筋が差し込み、誰かの声が響く。
「救いを求める声、確かに届きました」
目の前に、月のように透き通った金髪の女が現れた。
彼女の背には白い翼、額には光の紋章。
「……お前は誰だ」
「私は“聖上の代理”……堕天の使徒エルメリア。あなたに第二の道を示しに来ました」
「第二の……道?」
女の唇がやわらかく動く。
「神々はあなたを見限ったわけではありません。あなたの光は、新たな主へ導かれるため、いっとき消えただけ。
そしてそれは、“創世の子”――レオンを討つために再び燃やされるのです」
カイルの瞳がぎょっと見開かれた。
「レオンを……?」
「ええ。彼は均衡を乱す存在。彼の優しさは、世界の輪を壊す“毒”です。あなたはその毒を浄化する剣になるのです」
「俺が……神の剣に?」
「そう。あなたの魂を、改めて神界に繋げばいい。ただし代償が要る」
「代償……?」
エルメリアは薄く笑い、白い指で彼の胸に触れた。
「あなたの“人”としての心。代わりに、絶対の力を与えましょう」
一瞬、カイルの目が迷った。
だが次の瞬間には、その瞳に狂気と決意が浮かぶ。
「構わない。もう一度、世界に俺の名を刻むためなら……何だって差し出してやる!」
エルメリアの微笑みが深くなった。
「では契約は成立しました――勇者カイル、いえ、“堕聖の剣”よ」
次の瞬間、彼の身体を白光が包み、室内に衝撃波が走った。
叫び声と共に床が割れ、光が収まったとき、そこにあったのはもはや人ではなかった。
全身を白銀の紋様で覆われた影。瞳は燃え盛るような黄金。
堕天した勇者が、ゆっくりと立ち上がる。
「創世の子……レオン……今度こそ、お前を超えてみせる」
遠く離れた地、夕焼けの空の下、レオンがふと胸を押さえる。
何かが呼吸のように脈打ち、微かな痛みを与えた。
フィオナが不思議そうに見つめる。
「主、どうなされました?」
「いや……誰かが、泣いている気がした」
その声に、リリアが無言でうなずいた。
まだ誰も知らない。
勇者カイルが再び“天の力”を得て動き出したことを――
それがやがて、レオンたちの運命を大きく揺るがすことになるのを。
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そして新たな嵐の鼓動が、静かに世界を叩き始めていた。
続く
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