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第四章:華燭の姫君
第46話 銀の王(2)
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それから、わたしはアークの部屋からほど近い客間に通された。……この部屋の位置関係、なんだかカディスとわたしの部屋に似ているなあ。もちろんこの時代から相当の年月がたっているから、城の中も改築や改装を繰り返されているんだけど。
わたしにはシンシアとエレーンという若い侍女がつくことになった。後で知ったんだけど、ガルディア王国では伝統的に貴婦人に侍女が付く時は大体二名ずつ配置されることになっているらしい。
わたしは二人にお風呂に入れてもらって、この時代のドレスを着付けてもらった。
「まあ……、イルーシャ様、なんという美しさなんでしょう」
「まるで、女神のようですわ」
「ありがとう」
こういう賞賛は今までさんざんかけられているので慣れている。正しくは慣らされたと言うべきか。
わたしがにっこりと微笑むと、なぜか二人はその頬を染めた。
支度を終えたわたしは、ここにも庭園があると二人に聞いた。正直そこに行きたかったけど、今までさんざんトラブルに巻き込まれてきたので一応自重した。
庭園に行く時はアークに許可をもらってからにしよう、うん。
わたしはこの時代のことを知るために、世界情勢の本と、過去視の練習用のカードを用意してもらって部屋でおとなしく過ごすことにした。
……それにしても今回、わたしの意識が五百年前の世界で目覚めたのはひょっとして過去視の影響だろうか?
キースもわたしの魔力が急激に伸びたって言っていたし。
わたしが過去視の訓練をしていると、わたし付きの騎士の一人、ガルヴィン(例によって、さん付けで呼んだら恐縮されたので呼び捨て)がアークの来訪を告げてきた。
わたしは慌ててカードをまとめるとテーブルの隅に置いた。
「いらっしゃい、アーク」
立ち上がって彼を迎えると、アークはテーブルを挟んだわたしの前の席に着いた。それを見てわたしも席に着く。
「……なにをしていたんだ? 占いか?」
テーブルの隅に置かれたカードを見つけたアークが聞いてきた。
「カードの図柄を当てる過去視の訓練。まだ完全とはいかないけれど、かなり的中するようになってきたんだよ」
「そうか。……その方法は、魔術師から教わったのか?」
「うん、そう。わたしの能力を過去視と断定したのも彼で、かなりお世話になってた人なの」
わたしがそう言うと、一瞬アークが不機嫌そうに眉を寄せたような気がした。……あれ、見間違いかな?
「……そうか。魔術師としても優秀なんだな」
「優秀どころか、稀代の魔術師と呼ばれてたよ。他人の魔力を辿ったり、当たり前のように詠唱省略や無詠唱で魔術を施行してた。とにかく規格外な人だよ」
「……それはすごいな。それほどの魔術師はわたしも目にしたことはない」
魔術師でもあるアークがこう言うのだから、キースの能力はここでも桁外れなのだろう。わたしはなんとなく嬉しくなってにこにこしてしまった。
「……そんなふうに嬉しそうにしているところを見ると、その魔術師はおまえの恋人かなにかか?」
「はい!?」
思ってもいないことを言われて、わたしは驚いてしまった。
アークを見ると、どことなく不機嫌そうな顔をしている。
……あ、魔術師であるアークの前でキースの自慢みたいなこと言って悪かったかな。ちょっと考えなしだったかも。
わたしは少し焦ってアークの質問に答えた。
「違うよ、友達。……一応彼に求婚はされていたけど」
「それなら友人とは言えないだろう。求婚者は求婚者だ」
友人ではないと断定するアークに、わたしは瞳を見開いた。
「そ、それはそうなんだけど、わたしにとって彼はあくまで友達だったよ」
「その男が友人などという立場になりたいと思っていたとは思えないが。おまえがそんな思わせぶりな態度でいたら、相手にも失礼だろう」
「あ、うん……、そうだね」
アークに指摘されて、わたしが今までしてきたことがいかに残酷なことだったか、なんとなくだけど分かってきた。
「……うん、気をつけるよ」
「気をつけるもなにも、相手はもうこの世にはいないだろう。手遅れだ」
た、確かに、キースはこの時代にはまだ生まれてないけど。それにしても、やけにさっきからアークにつっこまれてるんだよね。わたしの言ったことってそんなにまずいことだったのかなあ。
「もしかしてアーク、わたしかなり不快にさせちゃったのかな? だとしたら、ごめんなさい」
わたしが彼に頭を下げると、アークは瞳を見開いて、片手で口元を覆った。
「……アーク?」
「いや、なんでもない。それに余計なことを言ったようで悪かった」
アークが謝ってきたけど、なんでもないって言う割にはなにか考え込んでいるんだよね。それがわたしに関することみたいだから余計落ち着かない。
「アーク、わたしに悪いところがあるならはっきり言って。出来るだけ直すようにするから」
悪いところって言ったら、この町娘口調とかもそうだよね。ぜんぜん姫君らしくないし。わたしも少しは女らしい言葉遣いに修正したほうがいいのかもしれない。
「いや、おまえが悪い訳じゃない。……ただ、おまえは少しばかり男に対して警戒心が薄いようだな」
う、未来でもさんざん言われていたことをアークにも指摘されてしまった。
「あ、うん。分かった、気をつけるよ。……ところで明日の朝、庭園に散歩に行っていいかな。もちろん、お付きの騎士は連れていくけど」
「ああ、いいぞ。その折りにはわたしが案内しよう」
アークがそう言ってきたことに少し驚いてしまって、わたしは首を横に振る。
「そんな悪いよ。アーク、執務とかあるでしょ? それを邪魔したら悪いし」
「わたしがいいと言っている。問題はない」
「……それならいいけど」
とりあえずアークの機嫌が直ったようなので、わたしは安心する。
それから、わたし達は侍女さんにおかわりのお茶を持ってきてもらって、しばらくたわいない話に花を咲かせていた。
そのうちに、まだ年若い宰相補佐と思われる人がアークを呼びにきた。
「陛下、油を売るのも程々にしてください。報告書が溜まっています」
アークと話しているうちは気にならなかったけど、結構時間がたっていたらしい。
「アーク、気づかなくてごめんなさい。早く執務に戻って。お仕事大変になっちゃう」
この辺りはカディスを見ていたので、なんとなく報告書を溜めると後が大変なことはわたしでも理解できている。
「……ああ」
アークは仕方なさそうに立ち上がると、ドアの前で振り返って言った。
「イルーシャ、晩餐は一緒に取ろう。わたしはおまえの話を聞きたい」
「あ、うん。分かった」
わたしもアークの話を聞きたかったので、なんの迷いもなく頷いた。
すると、アークはふっと笑って「それではな」と言って部屋から出ていった。
その彼の笑顔で、また心臓が跳ね上がった気がして、わたしは胸元を押さえた。
本当にわたしおかしい。この動悸はいったいなに?
……まさか、これが世間一般に言う恋?
わたしはそこまで考えて、首を横に振った。
──駄目だよ、彼だけは駄目。
このままわたしが彼を好きになって、もし彼がわたしを受け入れたりなんかしたら目も当てられない。
わたしはこの恋の結末を知っている。この先待っているのは悲劇だけだ。
伝承ではわたしはいずれ、他の魔術師に呪いをかけられ眠りにつかされる。
そしたら、わたしは彼を残して月読の塔に封印されることになるんだ。
そして、アークは弟に王位を譲って三十代半ばで生涯を終えることになる。そんなに早く彼が亡くなったのは、月読の塔の封印で命を削ったからだとも言われている。
物事が伝承通りに進むとは思いたくないけど、わたしは彼に早死にしてほしくない。
だからわたしは間違っても彼を好きになったりしてはいけないんだ。
だったら、アークにはわたしではなくて他の姫を娶ってもらう方がいいのかもしれない。
……そう思ったけれど、それだけで胸が苦しくなるのはなぜだろう?
わたしはテーブルの隅にやったカードを取って過去視の訓練を再開したけれど、まったく身が入らず、考えるのは彼のことばかりだった。
わたしにはシンシアとエレーンという若い侍女がつくことになった。後で知ったんだけど、ガルディア王国では伝統的に貴婦人に侍女が付く時は大体二名ずつ配置されることになっているらしい。
わたしは二人にお風呂に入れてもらって、この時代のドレスを着付けてもらった。
「まあ……、イルーシャ様、なんという美しさなんでしょう」
「まるで、女神のようですわ」
「ありがとう」
こういう賞賛は今までさんざんかけられているので慣れている。正しくは慣らされたと言うべきか。
わたしがにっこりと微笑むと、なぜか二人はその頬を染めた。
支度を終えたわたしは、ここにも庭園があると二人に聞いた。正直そこに行きたかったけど、今までさんざんトラブルに巻き込まれてきたので一応自重した。
庭園に行く時はアークに許可をもらってからにしよう、うん。
わたしはこの時代のことを知るために、世界情勢の本と、過去視の練習用のカードを用意してもらって部屋でおとなしく過ごすことにした。
……それにしても今回、わたしの意識が五百年前の世界で目覚めたのはひょっとして過去視の影響だろうか?
キースもわたしの魔力が急激に伸びたって言っていたし。
わたしが過去視の訓練をしていると、わたし付きの騎士の一人、ガルヴィン(例によって、さん付けで呼んだら恐縮されたので呼び捨て)がアークの来訪を告げてきた。
わたしは慌ててカードをまとめるとテーブルの隅に置いた。
「いらっしゃい、アーク」
立ち上がって彼を迎えると、アークはテーブルを挟んだわたしの前の席に着いた。それを見てわたしも席に着く。
「……なにをしていたんだ? 占いか?」
テーブルの隅に置かれたカードを見つけたアークが聞いてきた。
「カードの図柄を当てる過去視の訓練。まだ完全とはいかないけれど、かなり的中するようになってきたんだよ」
「そうか。……その方法は、魔術師から教わったのか?」
「うん、そう。わたしの能力を過去視と断定したのも彼で、かなりお世話になってた人なの」
わたしがそう言うと、一瞬アークが不機嫌そうに眉を寄せたような気がした。……あれ、見間違いかな?
「……そうか。魔術師としても優秀なんだな」
「優秀どころか、稀代の魔術師と呼ばれてたよ。他人の魔力を辿ったり、当たり前のように詠唱省略や無詠唱で魔術を施行してた。とにかく規格外な人だよ」
「……それはすごいな。それほどの魔術師はわたしも目にしたことはない」
魔術師でもあるアークがこう言うのだから、キースの能力はここでも桁外れなのだろう。わたしはなんとなく嬉しくなってにこにこしてしまった。
「……そんなふうに嬉しそうにしているところを見ると、その魔術師はおまえの恋人かなにかか?」
「はい!?」
思ってもいないことを言われて、わたしは驚いてしまった。
アークを見ると、どことなく不機嫌そうな顔をしている。
……あ、魔術師であるアークの前でキースの自慢みたいなこと言って悪かったかな。ちょっと考えなしだったかも。
わたしは少し焦ってアークの質問に答えた。
「違うよ、友達。……一応彼に求婚はされていたけど」
「それなら友人とは言えないだろう。求婚者は求婚者だ」
友人ではないと断定するアークに、わたしは瞳を見開いた。
「そ、それはそうなんだけど、わたしにとって彼はあくまで友達だったよ」
「その男が友人などという立場になりたいと思っていたとは思えないが。おまえがそんな思わせぶりな態度でいたら、相手にも失礼だろう」
「あ、うん……、そうだね」
アークに指摘されて、わたしが今までしてきたことがいかに残酷なことだったか、なんとなくだけど分かってきた。
「……うん、気をつけるよ」
「気をつけるもなにも、相手はもうこの世にはいないだろう。手遅れだ」
た、確かに、キースはこの時代にはまだ生まれてないけど。それにしても、やけにさっきからアークにつっこまれてるんだよね。わたしの言ったことってそんなにまずいことだったのかなあ。
「もしかしてアーク、わたしかなり不快にさせちゃったのかな? だとしたら、ごめんなさい」
わたしが彼に頭を下げると、アークは瞳を見開いて、片手で口元を覆った。
「……アーク?」
「いや、なんでもない。それに余計なことを言ったようで悪かった」
アークが謝ってきたけど、なんでもないって言う割にはなにか考え込んでいるんだよね。それがわたしに関することみたいだから余計落ち着かない。
「アーク、わたしに悪いところがあるならはっきり言って。出来るだけ直すようにするから」
悪いところって言ったら、この町娘口調とかもそうだよね。ぜんぜん姫君らしくないし。わたしも少しは女らしい言葉遣いに修正したほうがいいのかもしれない。
「いや、おまえが悪い訳じゃない。……ただ、おまえは少しばかり男に対して警戒心が薄いようだな」
う、未来でもさんざん言われていたことをアークにも指摘されてしまった。
「あ、うん。分かった、気をつけるよ。……ところで明日の朝、庭園に散歩に行っていいかな。もちろん、お付きの騎士は連れていくけど」
「ああ、いいぞ。その折りにはわたしが案内しよう」
アークがそう言ってきたことに少し驚いてしまって、わたしは首を横に振る。
「そんな悪いよ。アーク、執務とかあるでしょ? それを邪魔したら悪いし」
「わたしがいいと言っている。問題はない」
「……それならいいけど」
とりあえずアークの機嫌が直ったようなので、わたしは安心する。
それから、わたし達は侍女さんにおかわりのお茶を持ってきてもらって、しばらくたわいない話に花を咲かせていた。
そのうちに、まだ年若い宰相補佐と思われる人がアークを呼びにきた。
「陛下、油を売るのも程々にしてください。報告書が溜まっています」
アークと話しているうちは気にならなかったけど、結構時間がたっていたらしい。
「アーク、気づかなくてごめんなさい。早く執務に戻って。お仕事大変になっちゃう」
この辺りはカディスを見ていたので、なんとなく報告書を溜めると後が大変なことはわたしでも理解できている。
「……ああ」
アークは仕方なさそうに立ち上がると、ドアの前で振り返って言った。
「イルーシャ、晩餐は一緒に取ろう。わたしはおまえの話を聞きたい」
「あ、うん。分かった」
わたしもアークの話を聞きたかったので、なんの迷いもなく頷いた。
すると、アークはふっと笑って「それではな」と言って部屋から出ていった。
その彼の笑顔で、また心臓が跳ね上がった気がして、わたしは胸元を押さえた。
本当にわたしおかしい。この動悸はいったいなに?
……まさか、これが世間一般に言う恋?
わたしはそこまで考えて、首を横に振った。
──駄目だよ、彼だけは駄目。
このままわたしが彼を好きになって、もし彼がわたしを受け入れたりなんかしたら目も当てられない。
わたしはこの恋の結末を知っている。この先待っているのは悲劇だけだ。
伝承ではわたしはいずれ、他の魔術師に呪いをかけられ眠りにつかされる。
そしたら、わたしは彼を残して月読の塔に封印されることになるんだ。
そして、アークは弟に王位を譲って三十代半ばで生涯を終えることになる。そんなに早く彼が亡くなったのは、月読の塔の封印で命を削ったからだとも言われている。
物事が伝承通りに進むとは思いたくないけど、わたしは彼に早死にしてほしくない。
だからわたしは間違っても彼を好きになったりしてはいけないんだ。
だったら、アークにはわたしではなくて他の姫を娶ってもらう方がいいのかもしれない。
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