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第六章:魅惑の姫君と幻惑の魔術師
第67話 訪問者
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「イルーシャ、おまえはいつまであの辛気くさい場所に通うつもりだ」
あれから毎日、アークの墓参りに行っていたわたしは、二週間程たった頃にカディスに部屋を訪ねられ、不機嫌そうにそう問われた。
「いつまでって……、これからも毎日通うつもりよ」
「毎日はやめろ。せめて三日に一度にしろ」
こちらの一方的な都合ではあるけれど、アークとの語らいの時間の邪魔をされて、わたしは眉を顰めてしまった。
「カディス、酷いわ。亡くなった夫の墓参りに行くことのなにが悪いの?」
わたしのその抗議に、けれどカディスは冷たかった。
「これでも俺は充分譲歩しているんだ。おまえも少しは譲歩しろ」
「横暴だわ。そのくらい許してくれてもいいじゃない」
彼を喪ってまだ一月もたっていないのだから、わたしのこの行動もそんなにおかしなものではないはずだ。
「──イルーシャ」
食い下がるわたしに、カディスが恐ろしいほど冷ややかな声で告げてきた。
「なんなら、あの時の続きをしてやってもいいのだぞ」
それで、わたしは二週間も前の彼の行為を思い出して震え上がってしまった。
その羞恥と背徳感はもう二度と味わいたくない。震えながらわたしはカディスに頷いた。
「……分かったわ。自重すればいいのね」
キースの防御壁による、わたしに手を出されないという安心感は霊廟を初めて訪ねた後にカディスの命によって壊れてしまった。
そんなわたしは、カディスの命に従うしかない。
「……イルーシャ、そんなふうに俺を怖がるな」
カディスが苦悩するような顔でわたしに手を伸ばしてくる。それに対して、わたしはびくりとあからさまに体を震わせてしまった。
「あなたが無理矢理わたしを支配しようとするからだわ。確かにわたしは罪を犯そうとしたけれど……、あれは酷すぎるわ。まだ死を賜った方がましよ」
「イルーシャ……」
言っているうちに涙がわたしの頬を転がっていく。それを目にしたカディスの顔が歪んだ。
「すまない。俺はおまえを大事にしたいと思ってはいる。だが同時に他の男を愛したおまえを憎いとも思う。戻ってきたおまえは確かにおまえだが、明らかに変わってしまっていたからな。……正直俺は自分でもどうしていいか分からないのだ」
わたしに伸ばしかけた手を握りしめてカディスが苦く笑った。
「カディス……、本当にごめんなさい。でもわたしは……」
そう言いかけた途端、カディスは頭を横に振った。
「もうそれ以上言うな。きっとまた嫉妬に狂いそうになるだろうからな」
「……ごめんなさい」
もしカディスがアークの生まれ変わりであれば、わたしはたぶん彼に身を委ねていたかもしれない。
……でも、カディスはきっと彼ではない。
それは、彼の生まれ変わりならある程度の魔力は保有していると感じたからだ。そしてカディスにはそれをさほど感じない。
……それなら、キース? ……いいえ、それはもっとあり得ない。
なにが哀しくて、自分から前世の自分を苦しめる真似をする人がいるものですか。
──そう、キースはわたしからアークを奪った張本人。憎んでも憎みきれない人だわ。
わたしを慰めようと霊廟に花びらを降らせたり、花束や贈り物をくれたり、わたしの様子を心配そうに何度も見に来たりするけれど、それにほだされてはいけない。
わたしがキースを許してしまったら、アークがあまりにも気の毒すぎるもの。
だからわたしはキースを憎まなければいけない。
そうは思っても、ここに戻ってきて最初に親切にしてくれた彼を心底憎むのは難しい。
わたしのそんな黒々とした思いを知らず、カディスは話を切り出した。
「……イルーシャ、話は変わるが、また国民の前に出る気はないか?」
「え……?」
なぜカディスがこんなことをいきなり言いだしたのか分からなくて、わたしは瞬きを繰り返した。
「いや、ハーメイの件で、ウィルローがおまえの悪評をばらまいただろう。それは大罪人が苦し紛れにしたことだと説明しても納得しない者もいる。……そこでおまえが国民の前に出れば、なんら恥じることはないとの証明になるかと思ったのだが……、いや、すまないイルーシャ」
「え?」
そこでカディスが申し訳なさそうに謝罪してきたので、わたしは戸惑ってしまった。なぜ彼が謝るのだろう。
「いや、おまえを悪評から守りきってやれなかった。国民に悪し様に言われるのは女には耐えられないだろう」
「そんなこと……」
確かに守りたいと思った国民に悪く言われて傷つかないと言えば嘘になる。……けれど。
「そういうことなら、わたしは国民の前に出るわ。伝説の姫君として振る舞うとあなたと以前約束したものね」
「そう言ってもらうと助かるぞ」
カディスがほっとしたように笑顔を見せると、わたしの髪に手を伸ばした。
それに思わずびくりとしてしまったけれど、カディスが寂しそうに笑ったので、わたしは息を呑んでしまう。
「ごめんなさい……。でもわたしはアークの妃だからやたらと触れさせるわけにはいかないの」
態度を豹変させて申し訳ないとは思うけれど、それは譲れないことだった。
「だが、髪に触れるくらいは許してくれるだろう?」
「それは……、分かったわ。それくらいなら」
本当は髪に触れさせるのもどうかと思ったのだけれど、あまりにも切なげに見られたものだからわたしはついそれを許してしまった。
わたしの言葉を聞いたカディスは嬉しそうに微笑むと、愛しそうにわたしの髪をその大きな手で梳いてきた。
──ああ、ごめんなさいアーク。
その途端、どんなに彼に対する後ろめたさが有っても、こんなことを認めるのではなかったと後悔が押し寄せてきた。それと同時に殺気にも似た冷ややかな視線を感じて、わたしは慌ててそちらに振り返る。
……気のせい? 確かに人の気配がしたと思ったのだけど。
けれど部屋を見渡しても、いるのは侍女のユーニスただ一人だけだった。
「どうした、イルーシャ」
カディスが不思議そうにわたしに問いかけてくる。
「今、人の気配を感じたのだけれど、わたしの思い過ごしかしら」
首を傾げながらわたしがそう言うと、カディスはそれに思い当たったのか、ああ、と言った。
「それはおそらくキースだろう。あいつもあれからかなり気を尖らせているからな。俺がいつおまえをものにするかと気が気ではないのだろう」
「キースが……」
それが本当なら、キースは今、わたしを気にかけて様子を見に来たことになる。
夫を喪ったばかりなのに、襲われかけた相手にこうも簡単に触れさせているわたしは彼の目にどう映っただろう──
そう考えた途端、わたしは心臓がぎゅっと縮むような痛みを感じて、胸を押さえた。
「……っ」
──わたし、おかしい。
アークから引き離した憎いキースに、どう思われようと構わないじゃない。
「イルーシャ、どうした」
わたしの様子に気が付いたカディスが心配そうに見つめてくる。
「いいえ、なんでもないわ。……それで話を戻すけれど、国民の前に出るのはいつ頃にするの?」
「……そうだな。国民に触れを出す必要もあるから、三日後でどうだ」
カディスが顎に手を当てて少し考え込むように言った。
「三日後ね。分かったわ」
わたしはそれに頷くと、リイナにその時のドレスを選ぶのを手伝って貰わなければ、と思っていた。
──その夜。
わたしは寝室のベッドの端に座って、これからのことを静かに考えていた。
国民の前に出る儀礼があるのなら、アークに会いに行くのは一日ずらした方がいいかしら。残念だけれど、それが一番いいかもしれない。
わたしが溜息を付いていると、ふいに寝室の空気が動いた気がした。
「イルーシャ」
呼び声と共に現れたのはキースだった。
「キース、どうしたの? いったいなにが……」
思いもかけない人の出現に、立ち上がって問いかけようとすると、キースは真顔でわたしの唇に指を置いてその言葉を封じた。
「君に会いに来たんだ」
彼のその言葉にわたしは瞠目した。
「ここは寝室よ。それもこんな時間に……不謹慎だわ」
以前、逆にキースを寝室を呼び出して怒られたことがあるわたしは、その行動に違和感を覚えて彼から離れようとする。
……けれど、それよりも早くキースに抱き寄せられて、わたしは彼に口づけられてしまった。
「な、なにをするの……っ」
軽い口づけのはずなのに、わたしはそれだけで頭が痺れるような感じがして、動揺してしまう。
わたしの抗議をものともせずに、キースはまたわたしに口づけてきた。
今度は角度を変えて何度も何度も──
「や……っ、キース、だ、め……っ」
おかしなことに、それが本当に嫌と思えずにいる自分にわたしは混乱する。
アークの仇のはずなのに、どうして──
そんな疑問が頭を掠めたけれど、ますます深くなっていくキースの口づけにわたしは翻弄されていくばかりだった。
あれから毎日、アークの墓参りに行っていたわたしは、二週間程たった頃にカディスに部屋を訪ねられ、不機嫌そうにそう問われた。
「いつまでって……、これからも毎日通うつもりよ」
「毎日はやめろ。せめて三日に一度にしろ」
こちらの一方的な都合ではあるけれど、アークとの語らいの時間の邪魔をされて、わたしは眉を顰めてしまった。
「カディス、酷いわ。亡くなった夫の墓参りに行くことのなにが悪いの?」
わたしのその抗議に、けれどカディスは冷たかった。
「これでも俺は充分譲歩しているんだ。おまえも少しは譲歩しろ」
「横暴だわ。そのくらい許してくれてもいいじゃない」
彼を喪ってまだ一月もたっていないのだから、わたしのこの行動もそんなにおかしなものではないはずだ。
「──イルーシャ」
食い下がるわたしに、カディスが恐ろしいほど冷ややかな声で告げてきた。
「なんなら、あの時の続きをしてやってもいいのだぞ」
それで、わたしは二週間も前の彼の行為を思い出して震え上がってしまった。
その羞恥と背徳感はもう二度と味わいたくない。震えながらわたしはカディスに頷いた。
「……分かったわ。自重すればいいのね」
キースの防御壁による、わたしに手を出されないという安心感は霊廟を初めて訪ねた後にカディスの命によって壊れてしまった。
そんなわたしは、カディスの命に従うしかない。
「……イルーシャ、そんなふうに俺を怖がるな」
カディスが苦悩するような顔でわたしに手を伸ばしてくる。それに対して、わたしはびくりとあからさまに体を震わせてしまった。
「あなたが無理矢理わたしを支配しようとするからだわ。確かにわたしは罪を犯そうとしたけれど……、あれは酷すぎるわ。まだ死を賜った方がましよ」
「イルーシャ……」
言っているうちに涙がわたしの頬を転がっていく。それを目にしたカディスの顔が歪んだ。
「すまない。俺はおまえを大事にしたいと思ってはいる。だが同時に他の男を愛したおまえを憎いとも思う。戻ってきたおまえは確かにおまえだが、明らかに変わってしまっていたからな。……正直俺は自分でもどうしていいか分からないのだ」
わたしに伸ばしかけた手を握りしめてカディスが苦く笑った。
「カディス……、本当にごめんなさい。でもわたしは……」
そう言いかけた途端、カディスは頭を横に振った。
「もうそれ以上言うな。きっとまた嫉妬に狂いそうになるだろうからな」
「……ごめんなさい」
もしカディスがアークの生まれ変わりであれば、わたしはたぶん彼に身を委ねていたかもしれない。
……でも、カディスはきっと彼ではない。
それは、彼の生まれ変わりならある程度の魔力は保有していると感じたからだ。そしてカディスにはそれをさほど感じない。
……それなら、キース? ……いいえ、それはもっとあり得ない。
なにが哀しくて、自分から前世の自分を苦しめる真似をする人がいるものですか。
──そう、キースはわたしからアークを奪った張本人。憎んでも憎みきれない人だわ。
わたしを慰めようと霊廟に花びらを降らせたり、花束や贈り物をくれたり、わたしの様子を心配そうに何度も見に来たりするけれど、それにほだされてはいけない。
わたしがキースを許してしまったら、アークがあまりにも気の毒すぎるもの。
だからわたしはキースを憎まなければいけない。
そうは思っても、ここに戻ってきて最初に親切にしてくれた彼を心底憎むのは難しい。
わたしのそんな黒々とした思いを知らず、カディスは話を切り出した。
「……イルーシャ、話は変わるが、また国民の前に出る気はないか?」
「え……?」
なぜカディスがこんなことをいきなり言いだしたのか分からなくて、わたしは瞬きを繰り返した。
「いや、ハーメイの件で、ウィルローがおまえの悪評をばらまいただろう。それは大罪人が苦し紛れにしたことだと説明しても納得しない者もいる。……そこでおまえが国民の前に出れば、なんら恥じることはないとの証明になるかと思ったのだが……、いや、すまないイルーシャ」
「え?」
そこでカディスが申し訳なさそうに謝罪してきたので、わたしは戸惑ってしまった。なぜ彼が謝るのだろう。
「いや、おまえを悪評から守りきってやれなかった。国民に悪し様に言われるのは女には耐えられないだろう」
「そんなこと……」
確かに守りたいと思った国民に悪く言われて傷つかないと言えば嘘になる。……けれど。
「そういうことなら、わたしは国民の前に出るわ。伝説の姫君として振る舞うとあなたと以前約束したものね」
「そう言ってもらうと助かるぞ」
カディスがほっとしたように笑顔を見せると、わたしの髪に手を伸ばした。
それに思わずびくりとしてしまったけれど、カディスが寂しそうに笑ったので、わたしは息を呑んでしまう。
「ごめんなさい……。でもわたしはアークの妃だからやたらと触れさせるわけにはいかないの」
態度を豹変させて申し訳ないとは思うけれど、それは譲れないことだった。
「だが、髪に触れるくらいは許してくれるだろう?」
「それは……、分かったわ。それくらいなら」
本当は髪に触れさせるのもどうかと思ったのだけれど、あまりにも切なげに見られたものだからわたしはついそれを許してしまった。
わたしの言葉を聞いたカディスは嬉しそうに微笑むと、愛しそうにわたしの髪をその大きな手で梳いてきた。
──ああ、ごめんなさいアーク。
その途端、どんなに彼に対する後ろめたさが有っても、こんなことを認めるのではなかったと後悔が押し寄せてきた。それと同時に殺気にも似た冷ややかな視線を感じて、わたしは慌ててそちらに振り返る。
……気のせい? 確かに人の気配がしたと思ったのだけど。
けれど部屋を見渡しても、いるのは侍女のユーニスただ一人だけだった。
「どうした、イルーシャ」
カディスが不思議そうにわたしに問いかけてくる。
「今、人の気配を感じたのだけれど、わたしの思い過ごしかしら」
首を傾げながらわたしがそう言うと、カディスはそれに思い当たったのか、ああ、と言った。
「それはおそらくキースだろう。あいつもあれからかなり気を尖らせているからな。俺がいつおまえをものにするかと気が気ではないのだろう」
「キースが……」
それが本当なら、キースは今、わたしを気にかけて様子を見に来たことになる。
夫を喪ったばかりなのに、襲われかけた相手にこうも簡単に触れさせているわたしは彼の目にどう映っただろう──
そう考えた途端、わたしは心臓がぎゅっと縮むような痛みを感じて、胸を押さえた。
「……っ」
──わたし、おかしい。
アークから引き離した憎いキースに、どう思われようと構わないじゃない。
「イルーシャ、どうした」
わたしの様子に気が付いたカディスが心配そうに見つめてくる。
「いいえ、なんでもないわ。……それで話を戻すけれど、国民の前に出るのはいつ頃にするの?」
「……そうだな。国民に触れを出す必要もあるから、三日後でどうだ」
カディスが顎に手を当てて少し考え込むように言った。
「三日後ね。分かったわ」
わたしはそれに頷くと、リイナにその時のドレスを選ぶのを手伝って貰わなければ、と思っていた。
──その夜。
わたしは寝室のベッドの端に座って、これからのことを静かに考えていた。
国民の前に出る儀礼があるのなら、アークに会いに行くのは一日ずらした方がいいかしら。残念だけれど、それが一番いいかもしれない。
わたしが溜息を付いていると、ふいに寝室の空気が動いた気がした。
「イルーシャ」
呼び声と共に現れたのはキースだった。
「キース、どうしたの? いったいなにが……」
思いもかけない人の出現に、立ち上がって問いかけようとすると、キースは真顔でわたしの唇に指を置いてその言葉を封じた。
「君に会いに来たんだ」
彼のその言葉にわたしは瞠目した。
「ここは寝室よ。それもこんな時間に……不謹慎だわ」
以前、逆にキースを寝室を呼び出して怒られたことがあるわたしは、その行動に違和感を覚えて彼から離れようとする。
……けれど、それよりも早くキースに抱き寄せられて、わたしは彼に口づけられてしまった。
「な、なにをするの……っ」
軽い口づけのはずなのに、わたしはそれだけで頭が痺れるような感じがして、動揺してしまう。
わたしの抗議をものともせずに、キースはまたわたしに口づけてきた。
今度は角度を変えて何度も何度も──
「や……っ、キース、だ、め……っ」
おかしなことに、それが本当に嫌と思えずにいる自分にわたしは混乱する。
アークの仇のはずなのに、どうして──
そんな疑問が頭を掠めたけれど、ますます深くなっていくキースの口づけにわたしは翻弄されていくばかりだった。
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