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一月(弟)
#7
お互い、手を強く繋いだ。唇を強引に塞がれる。吐く息までも、全てを麻緋に犯されてる。身体だけじゃなく、心も。それが一番興奮した。兄弟でこんなことしてるなんで、その背徳感だけでイけそうだ。
父には死んでも言えない。俺達は悪い子だ。
「麻緋、中に出して……っ」
「いいけど……いいの?」
彼の心配そうな問いかけに頷く。そうだ。その台詞は以前、エロ動画で聞いて頭に刷り込まれていた。今こそ言うべきだ。そんな謎の使命感に突き動かされた。
「いい、麻緋の精子が欲しい……っ」
「すごいこと言うなぁ……わかった。いくよ」
やがて激しい律動の後、麻緋は絶頂に達した。千紘もそれに続く。
「……っ!!」
初めてのセックスで、こんな快感を覚えてしまった。
でも幸せだ。強すぎる快感の余韻にとろけながら、倦怠感に飲まれてシーツに突っ伏した。視界の色が反転する。
「はぁ。……気持ち良かった。千紘?」
麻緋は息を整え、性器を引き抜く。額の汗を腕でぬぐった後、ベッドに倒れる千紘の頬を撫でた。
彼はもう気を失っていた。
「もう……ほんとに可愛いな」
静かに笑い、弟の唇をなぞる。すくいとるように舌で舐め、そっと囁く。
「千紘、このことも……絶対、父さんに言っちゃいけないよ?」
まだ生暖かい体液がシーツに落ち、染みをつくる。死んだ方がマシのような快感、というのが確かに存在する。つま先から脳天まで駆け巡る、全身を痺れさせる衝撃。これは一度ハマったら抜けられない。
この快楽は他者へ伝染る。汚したシーツの染みのように、簡単に色移りする。
でも絶対に話してはいけない。
「もし言ったら、俺は…………お前を」
麻緋は長い睫毛を伏せ、千紘の細い首筋に両手を添える。
隠そう。汚いことは全部。
そうしてやっと、非力な自分は彼を守れる。
この愛こそ、決して許されない俺だけの罪だった。
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