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「フラヴィアがあなたとミシェル様はただならぬ仲なのだと………。ですからわたくし、勘違いしてしまって」
「フラヴィア嬢?あの公爵のところの」
「ええ。違うのならよろしいのです。ただ、今度の夜会のファーストダンスをミシェル様と踊るご予定だとか、卒業パーティーでミシェル様を同伴されるだとか、フラヴィアから聞きましたので。少し不安になりましたの」
「……………いや、そんな予定は無いけど」
難しい顔をしてユリウスが言う。
【ミシェルと??なんで??僕が??アレンがいるし。そもそもミレイユ以外と踊る予定も参加する予定もないし。もしかしてミレイユに伝わってない?】
(ええ、一ミクロンも)
残念ながらこのふたりはずっと平行線なのである。ミレイユは微妙な心境だった。フラヴィアのことは好きだったがフラヴィアはミレイユを陥れようとしていた。それは裏切りとも言える。もっと手酷く痛い目を合わせてもいいが、やはりそこはミレイユも人間なので情があった。手酷いことはしたくない。だけどちゃっかりユリウスのフラヴィアへの好感度は下げておくのである。
【フラヴィア………ってミレイユと仲がいい娘だよね?何でそんな嘘を………。というか、フラヴィアの家ってあの公爵家か。………ああ、なるほどね。あの公爵家からは内々に側妃の打診が来てたな。めんどくさい。ミレイユは人を見る目がないよね】
(あんたが言うか??)
ミレイユは思わず突っ込んでいた。口に出なかったことが幸いである。こうして、ミシェルを挟んだミレイユとユリウスの仲はほんの少しだけ改善されたのである。ミレイユが一方的に、ユリウスの心情を知ることによって。
この後いつまでも心の声が聞こえているのが嫌になってユリウスにカミングアウトしたミレイユと、どうしてユリウスが口数が少なかったかをふたりは話し合うことになるのだがーーー。
結果、ふたりはツンデレしながらも仲良くしていくので終わりよければなんとやら、なのである。
「フラヴィア嬢?あの公爵のところの」
「ええ。違うのならよろしいのです。ただ、今度の夜会のファーストダンスをミシェル様と踊るご予定だとか、卒業パーティーでミシェル様を同伴されるだとか、フラヴィアから聞きましたので。少し不安になりましたの」
「……………いや、そんな予定は無いけど」
難しい顔をしてユリウスが言う。
【ミシェルと??なんで??僕が??アレンがいるし。そもそもミレイユ以外と踊る予定も参加する予定もないし。もしかしてミレイユに伝わってない?】
(ええ、一ミクロンも)
残念ながらこのふたりはずっと平行線なのである。ミレイユは微妙な心境だった。フラヴィアのことは好きだったがフラヴィアはミレイユを陥れようとしていた。それは裏切りとも言える。もっと手酷く痛い目を合わせてもいいが、やはりそこはミレイユも人間なので情があった。手酷いことはしたくない。だけどちゃっかりユリウスのフラヴィアへの好感度は下げておくのである。
【フラヴィア………ってミレイユと仲がいい娘だよね?何でそんな嘘を………。というか、フラヴィアの家ってあの公爵家か。………ああ、なるほどね。あの公爵家からは内々に側妃の打診が来てたな。めんどくさい。ミレイユは人を見る目がないよね】
(あんたが言うか??)
ミレイユは思わず突っ込んでいた。口に出なかったことが幸いである。こうして、ミシェルを挟んだミレイユとユリウスの仲はほんの少しだけ改善されたのである。ミレイユが一方的に、ユリウスの心情を知ることによって。
この後いつまでも心の声が聞こえているのが嫌になってユリウスにカミングアウトしたミレイユと、どうしてユリウスが口数が少なかったかをふたりは話し合うことになるのだがーーー。
結果、ふたりはツンデレしながらも仲良くしていくので終わりよければなんとやら、なのである。
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みんなの感想(8件)
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うん、フライパンで一回叩いたほうが良いと思う。むっつりだから無言の間が、悪影響を及ぼしてますな!時代はオープンスケベですよ(違う)
涼しい顔してスケベな事を考える・・・
えぇ。
私もです。
てゆーか、皇太子むっつりやな(笑)
一見セクシーなナイスバディでキツめにみえる主人公ちゃんのメンタルが純粋過ぎるのがギャップ萌え好きとしてはたまりません(。•̀ᴗ-)و ̑̑✧
そんな彼女が「みえる、聞こえる」ようになった理由も気になりますが、(おそらく)相手が自分をどの様に評価しているのかが『バラの花の色』でわかる才能(チート)も面白いです。
作者様、続きを楽しみにしております(*・ω・)*_ _))ペコリン