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第五話
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「うぅ~、ズキズキする」
「あんたたちが無視するからでしょ」
仁王立ちの知香。女の子だしスカートなんだからやめなさい。
「お、おい。HP減ってるぞ!」
キーヴの声に自分のHP表示を見てみるとなんと三割近くまで減っていた。
「わ、マジだ。何でだ??」
「あんたたち……」
チカが呆れた表情をしたまま肩を落とす。
「このゲームは街でも普通にダメージ通るのよ。公式見てないの!?」
言われた俺たちはバツの悪い顔で言い訳をする。
「いや、ね」
「どんなアビリティ取れるかとか、どんなことしようかとかは考えてたけど」
「プレイヤーの書き込みがないから、公式ほとんど見てなくて。システムの細かい事はほとんど調べてないです……」
知香が盛大なため息をつき怒るのも疲れたと、基本的なことを教えてくれた。
やはりこのゲームは限りなく現実に近い設定らしい。
街の中でもダメージをくらうらしい。そのため街中PKも有るらしいのだが、そもそもPKにも制限があると。
PKはプレイヤーキラー。現実でいえば殺人。つまりは犯罪である。
罪を犯すことキャラのアイコンが赤く点滅する。点滅した状態でさらに罪を犯すと赤のアイコンがまま固定される。その状態で街などに入ると衛士に追われ、捕まると保釈金か一定時間の奉仕活動が義務づけられる。もちろん盗賊プレイをする人も少ないがいるのでよりリアルにするため衛士などを倒すことも可能だそうだ。実際には結構な強さがあるので衛士を倒したのは今のところ一人だけらしい。いや、一人いるのもすごいが。
一応、正当防衛とシステムの決闘は犯罪にならない。ちなみに正当防衛は三割のダメージを受けるか犯罪者に対してでないと成立しないとか。正直面倒臭い。
「まあPKするつもりはないし」
「……それでも基本システム位覚えておきなさいよ」
「それで知香はもう結構強くなったのか?」
「もっちろん」
ふふん、と胸を張る。現実では揺れることのない知香の胸が揺れる。……痛々しい。現実に戻っても強く生きてほしい。
「見なさい! 『ステータスオープン』」
エルファ エルフ
称号 炎の宮廷魔術師
装備 イフリートの杖、星のコート、ディスカのチェニック、ディスカのスカート、耐火ストッキング、インテリジェンスリング+6
筋力 D- 成長率 132%
体力 D- 成長率 133%
敏捷 D 成長率 165%
器用 D+ 成長率 198%
知力 C+ 成長率 362%
精神 C+ 成長率 353%
総合攻撃力 D+
総合防御力 E+
「おお!」
「すげぇ!」
俺達の感嘆に気を良くしたのか得意げに説明を始める知香。
「この称号は火属性の魔法に補正が付くのよ。ディスカの装備はプレイヤーメイド、β参加者らしくて、私の行きつけの店なの。魔法職以外でも魔法関連のアビリティを習得しないと魔法防御が装備依存になるから気を付けなさいよ? あと、ジョブはステータス表示されないからね」
「すごいな……俺も早く色々したくなってきた」
知香のステータスを見たら早く色々なアビリティを身に付けてどんどん成長したくなってきた。
「あ、一つ言っておくとアビリティは最初に色々手を出すと成長遅れるわよ」
チカの話によると下位アビリティは成長値が低いらしい。例えば今覚えた《物理耐性》は体力の成長率が増えるのだが20%増加が限界らしくそれ以上は成長しないらしい。しかもLv限界が近づくにつれ、成長難易度も上がるらしく、《物理耐性》だと限界近くになると一撃で瀕死近くのダメージを受けなければならないとか。しかもそれで確実に上昇するわけじゃないときた。
無茶スキル……じゃない、無茶すぎる。
「最初のアビリティは絞った方がいいわ。分散させるより成長しやすいし。あ、でもゆっくりでも全体的にステータスが上がって後々に色々やると新しい発見とかもあると思うから、人それぞれかもね。β参加者は絞って強化した後に結構色々手を出しているみたいだけど。優達も自分の好きなようにするといいわ」
知香の話を聞いた後、キーヴと話をしたが俺はやっぱり色々出来ることをしていきたい。
キーヴは戦闘力を主に鍛えたいとのことだ。
「なら健次は道場に行ってアビリティ取って、その後に狩りに出たらいいわよ。優はしばらく街の中がメインかな? 私も魔法系の行動しかとってないから詳しく知らないけど。自分で探してみるといいわ」
「別行動か……。寂しい気もするけどそれ以上に楽しみだな。後、知香もフレンド登録いいか? それと一応『ユル』と呼んでくれ。せっかくゲームの中なんだから」
「いいよ。私のことは『エルファ』で呼んでね。健次も登録する?」
「もちろんだ。俺のことは『ギーヴ』と呼んでくれ」
フレンド登録も済ませた俺たちは知香……エルファが転移するため転移門に来ていた。
「何かあったらチャットでもメールでも気軽にしなさいよ。お互いに成長したらたまにはパーティーも組みたいし」
「ああ、遠慮なく連絡するよ」
「じゃね~」
ヒラっと手を振って早々に転移してしまった。
「俺たちも行くか」
「おう。俺はこれから道場さがしてみるよ。お前も色々頑張れよ」
「ああ。色々頑張って成長するさ。目標は三人でパーティーを組む」
「たまには連絡しろよ?」
「ユルもな」
もう一度拳を打ち合わせ、
「「もう一つの人生を」」
「あんたたちが無視するからでしょ」
仁王立ちの知香。女の子だしスカートなんだからやめなさい。
「お、おい。HP減ってるぞ!」
キーヴの声に自分のHP表示を見てみるとなんと三割近くまで減っていた。
「わ、マジだ。何でだ??」
「あんたたち……」
チカが呆れた表情をしたまま肩を落とす。
「このゲームは街でも普通にダメージ通るのよ。公式見てないの!?」
言われた俺たちはバツの悪い顔で言い訳をする。
「いや、ね」
「どんなアビリティ取れるかとか、どんなことしようかとかは考えてたけど」
「プレイヤーの書き込みがないから、公式ほとんど見てなくて。システムの細かい事はほとんど調べてないです……」
知香が盛大なため息をつき怒るのも疲れたと、基本的なことを教えてくれた。
やはりこのゲームは限りなく現実に近い設定らしい。
街の中でもダメージをくらうらしい。そのため街中PKも有るらしいのだが、そもそもPKにも制限があると。
PKはプレイヤーキラー。現実でいえば殺人。つまりは犯罪である。
罪を犯すことキャラのアイコンが赤く点滅する。点滅した状態でさらに罪を犯すと赤のアイコンがまま固定される。その状態で街などに入ると衛士に追われ、捕まると保釈金か一定時間の奉仕活動が義務づけられる。もちろん盗賊プレイをする人も少ないがいるのでよりリアルにするため衛士などを倒すことも可能だそうだ。実際には結構な強さがあるので衛士を倒したのは今のところ一人だけらしい。いや、一人いるのもすごいが。
一応、正当防衛とシステムの決闘は犯罪にならない。ちなみに正当防衛は三割のダメージを受けるか犯罪者に対してでないと成立しないとか。正直面倒臭い。
「まあPKするつもりはないし」
「……それでも基本システム位覚えておきなさいよ」
「それで知香はもう結構強くなったのか?」
「もっちろん」
ふふん、と胸を張る。現実では揺れることのない知香の胸が揺れる。……痛々しい。現実に戻っても強く生きてほしい。
「見なさい! 『ステータスオープン』」
エルファ エルフ
称号 炎の宮廷魔術師
装備 イフリートの杖、星のコート、ディスカのチェニック、ディスカのスカート、耐火ストッキング、インテリジェンスリング+6
筋力 D- 成長率 132%
体力 D- 成長率 133%
敏捷 D 成長率 165%
器用 D+ 成長率 198%
知力 C+ 成長率 362%
精神 C+ 成長率 353%
総合攻撃力 D+
総合防御力 E+
「おお!」
「すげぇ!」
俺達の感嘆に気を良くしたのか得意げに説明を始める知香。
「この称号は火属性の魔法に補正が付くのよ。ディスカの装備はプレイヤーメイド、β参加者らしくて、私の行きつけの店なの。魔法職以外でも魔法関連のアビリティを習得しないと魔法防御が装備依存になるから気を付けなさいよ? あと、ジョブはステータス表示されないからね」
「すごいな……俺も早く色々したくなってきた」
知香のステータスを見たら早く色々なアビリティを身に付けてどんどん成長したくなってきた。
「あ、一つ言っておくとアビリティは最初に色々手を出すと成長遅れるわよ」
チカの話によると下位アビリティは成長値が低いらしい。例えば今覚えた《物理耐性》は体力の成長率が増えるのだが20%増加が限界らしくそれ以上は成長しないらしい。しかもLv限界が近づくにつれ、成長難易度も上がるらしく、《物理耐性》だと限界近くになると一撃で瀕死近くのダメージを受けなければならないとか。しかもそれで確実に上昇するわけじゃないときた。
無茶スキル……じゃない、無茶すぎる。
「最初のアビリティは絞った方がいいわ。分散させるより成長しやすいし。あ、でもゆっくりでも全体的にステータスが上がって後々に色々やると新しい発見とかもあると思うから、人それぞれかもね。β参加者は絞って強化した後に結構色々手を出しているみたいだけど。優達も自分の好きなようにするといいわ」
知香の話を聞いた後、キーヴと話をしたが俺はやっぱり色々出来ることをしていきたい。
キーヴは戦闘力を主に鍛えたいとのことだ。
「なら健次は道場に行ってアビリティ取って、その後に狩りに出たらいいわよ。優はしばらく街の中がメインかな? 私も魔法系の行動しかとってないから詳しく知らないけど。自分で探してみるといいわ」
「別行動か……。寂しい気もするけどそれ以上に楽しみだな。後、知香もフレンド登録いいか? それと一応『ユル』と呼んでくれ。せっかくゲームの中なんだから」
「いいよ。私のことは『エルファ』で呼んでね。健次も登録する?」
「もちろんだ。俺のことは『ギーヴ』と呼んでくれ」
フレンド登録も済ませた俺たちは知香……エルファが転移するため転移門に来ていた。
「何かあったらチャットでもメールでも気軽にしなさいよ。お互いに成長したらたまにはパーティーも組みたいし」
「ああ、遠慮なく連絡するよ」
「じゃね~」
ヒラっと手を振って早々に転移してしまった。
「俺たちも行くか」
「おう。俺はこれから道場さがしてみるよ。お前も色々頑張れよ」
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もう一度拳を打ち合わせ、
「「もう一つの人生を」」
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