New Life

basi

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第二十話

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「それで? ユルはここで何してるの?」
「あぁ、俺もそろそろ旅しようと思って。その準備」
 とは言え、エルファの話を聞いた後だ。独りで行けるとは思えない。誰か一緒に行ける人を探さないと。それに思った以上に大変そうで準備も結構かかりそう。
「旅に必要な物って何? 色々買わなきゃだし、お金足りなかったら稼がないと」
 取り敢えず手持ちのアイテムを加工できるものは加工して、売って資金を作らないと。
「必要な物かぁ。まずテント。さっきも言ったけどログアウト用と普通のやつの二通り。まぁ外で寝るのを気にしないなら寝袋でもいいけど、季節によって夜露とかもあるし、やっぱりテントは欲しいかな。それとランタン。保存の聞く食材も要るわね。あとアイテムボックス内でも街の外では食品は腐るわよ。ログアウト用テント内だと例外だけど。だから耐久時間をちゃんと確認すること」
 そういやそんな項目もあったな。気にしてなかったから忘れてた。保存食とか在るのかな?
「ハムとか干物ってある?」
「どうだろう。ハムとかNPCが売ってるのは知ってるけど、あまり見たことないなぁ」
「無いのか……薫製くらいなら作ったこともあるし、出発までに少しやってみようかな。他には何かある?」
「後は……そうね、釣り道具があれば魚が食べれるとこがあるわ。川の側とか。後、各種回復アイテムは多目に持っていくくらいね」
「ありがとう。助かったよ。エルファに会えなかったら途中で死んでたかもな」
 下手したら一日目で死んでそうだ。
「ホントよ。初心者の死亡率の八割方は旅の準備不足。旅に対する無知も含めてね」
 げげ! 八割とか半端ないな。
「準備不足でログイン時間の超過の場合は強制ログアウトで死亡扱い。強制死に戻り及びログインペナルティのダブルパンチよ」
「マジかぁ。あ、ついでに聞くけどパーティーの募集とかって何処かでしてる?」
「それなら各門の近くに酒場があって、その入り口の掲示板に張ってあるわよ。そう言えば聞いてなかったけどどこ行くの?」
「南西のカヴァーロだけど」
 俺の答えに怪訝そうな顔をする。そんなに変なこと言ったか?
「カヴァーロって何よ? 聞いたこと無いわ」
「え? 牧場いってないのか? 教えてくれたぞ」
「うそ、行ったけど何もなかったわよ」
 ? どういうことだろうか。
「あ」
 ペイドさんとの話を思い出した。たぶん普通じゃ教えてもらえないんだ。
「たぶんクエスト? だわ」
 そして俺は牧場でのことを話した。
「……なるほどね。なら私も行くわ。馬に乗れたら開拓速度上がるわね」
「そうだろうけどね。馬乗れるの?」
「大抵の人は乗れるわ。牧場にも行ってるはずだし。ただ馬の確保が出来てなくてね。多分ユルが初でしょ。行って確保できたら瓦版屋にでも行って号外出してもらいましょう」
 乗れるけど場所を知らないってことは、ペイドさんの言う「馬に乗せられている」状態だろうか。まぁ乗り続ければそのうちなんとかなるかもしれない。それに今からあのイベントクリアしに行くと結構時間食うはずだ。エルファは成長ブーストが無いはずだし。……それもあるけど瓦版屋って何ぞ?
「瓦版屋って何?」
「ん? ああ、このゲームってネットでの情報拡散とかできないでしょ? それだと不便だし、どうにかならないかってことで色々やってみたらしくって。ゲームの中に立札から発展して掲示板立てた人も居たんだけど、大混雑の上に喧嘩騒ぎまで起きてね。衛兵に捕まっちゃった。まあ、厳重注意で済んだけど。それで、考えたのが瓦版。まあ新聞みたいなものよ。元々はテスターの情報屋が始めたんだけど、今ではギルド立てて、情報の検証と買取をして瓦版で拡散してるわけ。製紙技術もあるみたいだし定期的に情報発信してるわよ。ギルドに行けば過去配布分も含めて一部1000ガルで売ってるわ」
 なるほどね。そのうち顔を出してみてもいいかもしれない。
「エルファのゲーム情報はそこから来てるのか。ところで二人で行くの? 他にも誰か誘う? キーヴとか」
「ああ、キーヴは今別でパーティ組んでるはずよ、連絡あったし。とりあえず後二人位いると楽かな。知り合いに声かけてみるわ」
「そっか。そういえばそんなことも言ってたな。うん、そっちは任せたよ。準備とかもあるし。出発は……」
「こっちの都合とかもあるから後で連絡するわ」
「了解。明日のバイトは朝だし、講義も昼から一つだから十六時にはログイン出来るかな」
「ふふ、流石に明日すぐは無理よ。それじゃあまた」
 エルファはさっと転移門のある方へ走っていった。
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