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クワイエット・テラー
誘引 Ⅲ
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マイカは落下している最中、ゲームオーバーという言葉が頭をよぎった。つまり、このままラストステージに行かずに起床という少し楽観的なバッドエンドを思い描いた。第3の場面で待っている美女に会わずに目が覚めるのは惜しいが、致し方ない。マイカは心臓を圧迫されるような感覚に陥りながら目を覚ますのを待つことにした。
だが、そうはならなかった。これまた見えざる力によって、シナリオは強制的に継続されたのである。落下の途中、マイカの精神は自身の体から幽体離脱するように抜け出て行き、フードの少女に向かって上昇していった。
マイカはそれがあの感覚だと思い出した。
――これだ!合体する!
フードの少女の胸にまで到達すると、マイカの精神は、その少女の中へと吸収されていく。それがどのような感じかはマイカもうまく説明できないが、なんとなくスポンジに染み込む水のように広がりながら取り込まれていく感じがするのである。そしてフードの女性と一体化するのである。一体化するからといって、その少女の体を自由に操れるというわけではない。ただ、少女の眼だけを共有する。他のいっさいの感覚はない。少女が見つめる先をただ、マイカも見させられるだけだった。
少女の見つめる先は、荒廃したビル群ではなく、そこからもっと遠くにある無傷のビルの一室である。マイカは、少女と一体化した後、すぐにその視線の先へと瞬間移動する。
第1の場面から第2の場面への落下が鉛直方向への瞬間移動なら、今度は水平方向の瞬間移動と言える。いつもこの場面で、ワープするということが本当にできたのならこのような感じなのかも、とマイカは思う。
ワープ中、まわりの景色がおそらく新幹線の窓から見るそれよりも早く移り変わっていく。ビルの墓場を越えると、ネオンライトがあちこちに灯る煌びやかなビル群をすり抜けて、その部屋に一気にたどり着く。
その部屋に、3人目の女性が待っている。最後の場面は真っ白な部屋。3人ほど座れる長いソファと、変わったデザインの棚に、どう使うか全く見当もつかない電子機器が数台あるばかりだ。そしてこの部屋は、音がしない。音があるかないかなど夢の中で判断しづらいが、マイカはそう確信していた。本当に無音な気がする。この部屋には音を伝える空気がないのか。
いいや、そんなことじゃない。これも見えざる力が働いてそうなっているのだろう。マイカはその無音の部屋の中、ソファに姿勢よく座る青髪の少女にそこで会うのである。その少女は、ウェディングドレスのような純白のドレスに身を包み、その部屋の色と同化している。そのため、長い髪と瞳の、両方の青が一際強調されている。
――おひさしぶり……。
マイカはその少女を見て胸が熱くなった。自分と同じように成長していたので、嬉しい気持ちがこみあげてきた。マイカが11歳の頃、初めてこの夢を見た時、青髪の少女も同じぐらいの年齢の幼さであった。しかし、目の前にいる少女はもう幼さはすっかり抜けて、美しく大人の雰囲気を醸し出すほどに変貌していた。
――すごく素敵になってる……。
自分自身も高校生に成長したマイカは、同い年ぐらいでこんなに美しいなんてと羨望の眼差しを向けた。マイカは最後に彼女に会ったときのことを思い出した。確か中学生になりたての頃だ。あれだけよく見ていたのにそれからぱったりと見なくなってしまっていたのだった。数年見ないうちにこんなに綺麗になって!
けれど、その嫉妬はほんの一時の感情であった。彼女が悲しそうな顔をしてマイカを見つめているからだ。立ち上がりもせず、一切動かず、ただ哀愁見満ちた表情でマイカを見つめている。それも、この夢のパターンのひとつで、それは今回に限ったことではない。これまでの彼女は、一貫してそうであった。
――どうしていつもそんなに悲しそうな顔をしているの?
マイカは再会を嬉しく思う反面、彼女の表情は依然として影を落としたままであるので、複雑な感情を抱いて彼女を見つめ返した。
マイカは小学生の頃、彼女に会う回数を重ねるにつれて、彼女が何を訴えているのか気になるようになった。青髪の少女は、マイカにとって「気になる存在」となっていた。うらやましいぐらい魅力的だけど、どこか影がある。守ってあげたい。そんな大事な友達のような。会うのは数年ぶりぐらいであるが、この少女に対する感情は変わっていなかった。
ただ、ここでもマイカは少女に対して接触を許されない。マイカから近付こうにも、体がこう着して動かない。全身の筋肉が、弾力性がいっさいない石か金属なんかになってしまった気分だ。その白い部屋は1人で過ごすには、縦にも横にも上にも十二分に広いが、彼女は数メートル先のすぐそこにいる。しかし、彼女には決して手が届かない。マイカはそれを受け入れ、これまでただ彼女の悲しげな顔をひたすら眺めるばかりであった。そして、もやもやしたまま夢はその純白の部屋で終わる。これが第3の場面だ。
――お話できないかな?私とじゃいや?
彼女にいくら声をかけても、無音の部屋ではそれは声にならない。同じように目で訴えかけるばかりだが、その訴えはいつも届かない。
彼女の表情はずっと変わらない。マイカはその表情の彼女しか見たことがないが、彼女の笑顔は、とっても素敵なんだと信じて疑わない。マイカはその笑顔を想像して心が弾む。
――そういえば、私、高校生になったよ!あなたも高校生?
マイカは、せっかくなので、言いたいことを言おうと思った。どうせ通じないなら、いや、もしかしたら通じているかもしれないから、自分のことを伝えたいと思った。見えざる力によって、夢から現実へと放逐される前に。次はいつ会えるか分からないのだから!
――私、友達作るのって得意じゃなくて…。部活は楽そうだからって理由で選んだら、思ったより煩わしくて……。勉強もあんまりうまくいってないかな……。
マイカは、とりあえず高校生活が始まってからの半年間自分がどう過ごしてきたか早口でしゃべった。しかし、自分でも何を言っているかわからないぐらい口下手だ。でも、こんなふうに自分のことを同年代の人にペラペラとしゃべる機会などなかったので、少し楽しかった。
――あれ!?
マイカは目を丸くした。マイカの声にならない声が、ようやく届いたのかもしれない。
よく見ると少女が何かを呟いている。気のせい?マイカは目をこすりたかったが、それができないので、何度もまばたきをした。やっぱり彼女の口が少し動いている。これまでは、何のアクションも起こさず、ただマイカに表情だけで何かを訴えていただけだったのに……!
しかし、それもまた声にならない声であった。無音の部屋では会話は決して許されないようだ。
――なんて言っているの!?
マイカは、目を細めてじっと彼女の唇を見つめる。夢の中のせいなのか、焦点がおぼつかない。あてにならない視力と拙い読唇術から得られたほんのささいな情報は、ただ同じ言葉を何度も繰り返しているようだということだけであった。おそらくそんなに長くはない単語を。でも口の動きが小さいために、それが把握できない。
――もっと大きな声でしゃべって!
マイカはじれったかった。身体が本当に石のようになってしまっているかのように動けない。それは十分に分かっているのだが、身振り手振りができないのが本当に歯がゆかった。
――私、動けないの!あなたがもっと近くに来てくれない!?あなたの言葉が聞きたい
そういうマイカの訴えもむなしく、青髪の少女は、依然としてソファに座ったまま、マイカをじっと見つめ、ある単語を繰り返し呟いている。
――なぜ動いてくれないの?
マイカにとっては青髪の彼女が動かなければ、目の前の光景は、ただ1枚の絵画と何ら変わりはなかった。
――もしかして、あなたもなの?
マイカは、今まで、彼女がソファに座って微動だにしないことをそこまで不思議に思っていなかった。そういえば、彼女の仕草らしい仕草というものを見たことがない。マイカはいつもあの姿の彼女しか見ていない。
――そうだ。彼女も動けないんだ。きっとあの子も私と同じ。何かを伝えたいんだけど、伝えられない。
見えざる力は、2人の接触を許さない。でも、その見えざる力もそこまで無慈悲ではない。口の動きだけは封じなかったのだろう。
――私たちは、お互いがそこにいるということを認め合っている。
マイカはそのことを確認できただけで、少し幸せだった。青髪の少女の表情は変わらないが、いずれまた彼女が、あの金髪のお姉さんのようにほほえんでくれる日が来てくれるかもしれない。そんな期待を膨らませながら、この夢がフィナーレを迎えるのを感じた。全身が砂のような細かい粒子となって一気に消えていってしまうような感覚、それが終わりのサインだ。
その感覚に抗うすべなどない。それも昔の記憶として、残っていた。
――でも、いいや。
久しぶりにこの不思議な夢を見られたことに、マイカは幸福感を覚えながら、青髪の少女にしばしの別れを告げた。名残惜しいけど、きっとまた会える。
――じゃあ、またね。
純白の部屋から追放され、何も見えない真っ暗なトンネルを抜けるような感覚をへて、現実に戻る。目覚めはもうすぐだ。
だが、現実に引き戻されるギリギリのところで、マイカはかすかに、残響する音を感じ取った。
――何か聞こえる?
それは誰かの声のようだった。聞き覚えのない声だが、それは、とても優しい、癒しの声だった。マイカは、すぐにその声の主を青髪の少女と結びつけた。
――ちゃん?
マイカはそう聞き取った。「……ちゃん」の前に何と言っているか分からない。もし、青髪の少女がマイカに伝えようとしていたあの単語であるなら、長さから言って「ちゃん」の前に何かあるはずだが、それは分からなかった。
――ちゃん?誰かを呼んでいるの?
そう思うや否や、マイカは夢から覚め、現実へと戻ってきた。
だが、そうはならなかった。これまた見えざる力によって、シナリオは強制的に継続されたのである。落下の途中、マイカの精神は自身の体から幽体離脱するように抜け出て行き、フードの少女に向かって上昇していった。
マイカはそれがあの感覚だと思い出した。
――これだ!合体する!
フードの少女の胸にまで到達すると、マイカの精神は、その少女の中へと吸収されていく。それがどのような感じかはマイカもうまく説明できないが、なんとなくスポンジに染み込む水のように広がりながら取り込まれていく感じがするのである。そしてフードの女性と一体化するのである。一体化するからといって、その少女の体を自由に操れるというわけではない。ただ、少女の眼だけを共有する。他のいっさいの感覚はない。少女が見つめる先をただ、マイカも見させられるだけだった。
少女の見つめる先は、荒廃したビル群ではなく、そこからもっと遠くにある無傷のビルの一室である。マイカは、少女と一体化した後、すぐにその視線の先へと瞬間移動する。
第1の場面から第2の場面への落下が鉛直方向への瞬間移動なら、今度は水平方向の瞬間移動と言える。いつもこの場面で、ワープするということが本当にできたのならこのような感じなのかも、とマイカは思う。
ワープ中、まわりの景色がおそらく新幹線の窓から見るそれよりも早く移り変わっていく。ビルの墓場を越えると、ネオンライトがあちこちに灯る煌びやかなビル群をすり抜けて、その部屋に一気にたどり着く。
その部屋に、3人目の女性が待っている。最後の場面は真っ白な部屋。3人ほど座れる長いソファと、変わったデザインの棚に、どう使うか全く見当もつかない電子機器が数台あるばかりだ。そしてこの部屋は、音がしない。音があるかないかなど夢の中で判断しづらいが、マイカはそう確信していた。本当に無音な気がする。この部屋には音を伝える空気がないのか。
いいや、そんなことじゃない。これも見えざる力が働いてそうなっているのだろう。マイカはその無音の部屋の中、ソファに姿勢よく座る青髪の少女にそこで会うのである。その少女は、ウェディングドレスのような純白のドレスに身を包み、その部屋の色と同化している。そのため、長い髪と瞳の、両方の青が一際強調されている。
――おひさしぶり……。
マイカはその少女を見て胸が熱くなった。自分と同じように成長していたので、嬉しい気持ちがこみあげてきた。マイカが11歳の頃、初めてこの夢を見た時、青髪の少女も同じぐらいの年齢の幼さであった。しかし、目の前にいる少女はもう幼さはすっかり抜けて、美しく大人の雰囲気を醸し出すほどに変貌していた。
――すごく素敵になってる……。
自分自身も高校生に成長したマイカは、同い年ぐらいでこんなに美しいなんてと羨望の眼差しを向けた。マイカは最後に彼女に会ったときのことを思い出した。確か中学生になりたての頃だ。あれだけよく見ていたのにそれからぱったりと見なくなってしまっていたのだった。数年見ないうちにこんなに綺麗になって!
けれど、その嫉妬はほんの一時の感情であった。彼女が悲しそうな顔をしてマイカを見つめているからだ。立ち上がりもせず、一切動かず、ただ哀愁見満ちた表情でマイカを見つめている。それも、この夢のパターンのひとつで、それは今回に限ったことではない。これまでの彼女は、一貫してそうであった。
――どうしていつもそんなに悲しそうな顔をしているの?
マイカは再会を嬉しく思う反面、彼女の表情は依然として影を落としたままであるので、複雑な感情を抱いて彼女を見つめ返した。
マイカは小学生の頃、彼女に会う回数を重ねるにつれて、彼女が何を訴えているのか気になるようになった。青髪の少女は、マイカにとって「気になる存在」となっていた。うらやましいぐらい魅力的だけど、どこか影がある。守ってあげたい。そんな大事な友達のような。会うのは数年ぶりぐらいであるが、この少女に対する感情は変わっていなかった。
ただ、ここでもマイカは少女に対して接触を許されない。マイカから近付こうにも、体がこう着して動かない。全身の筋肉が、弾力性がいっさいない石か金属なんかになってしまった気分だ。その白い部屋は1人で過ごすには、縦にも横にも上にも十二分に広いが、彼女は数メートル先のすぐそこにいる。しかし、彼女には決して手が届かない。マイカはそれを受け入れ、これまでただ彼女の悲しげな顔をひたすら眺めるばかりであった。そして、もやもやしたまま夢はその純白の部屋で終わる。これが第3の場面だ。
――お話できないかな?私とじゃいや?
彼女にいくら声をかけても、無音の部屋ではそれは声にならない。同じように目で訴えかけるばかりだが、その訴えはいつも届かない。
彼女の表情はずっと変わらない。マイカはその表情の彼女しか見たことがないが、彼女の笑顔は、とっても素敵なんだと信じて疑わない。マイカはその笑顔を想像して心が弾む。
――そういえば、私、高校生になったよ!あなたも高校生?
マイカは、せっかくなので、言いたいことを言おうと思った。どうせ通じないなら、いや、もしかしたら通じているかもしれないから、自分のことを伝えたいと思った。見えざる力によって、夢から現実へと放逐される前に。次はいつ会えるか分からないのだから!
――私、友達作るのって得意じゃなくて…。部活は楽そうだからって理由で選んだら、思ったより煩わしくて……。勉強もあんまりうまくいってないかな……。
マイカは、とりあえず高校生活が始まってからの半年間自分がどう過ごしてきたか早口でしゃべった。しかし、自分でも何を言っているかわからないぐらい口下手だ。でも、こんなふうに自分のことを同年代の人にペラペラとしゃべる機会などなかったので、少し楽しかった。
――あれ!?
マイカは目を丸くした。マイカの声にならない声が、ようやく届いたのかもしれない。
よく見ると少女が何かを呟いている。気のせい?マイカは目をこすりたかったが、それができないので、何度もまばたきをした。やっぱり彼女の口が少し動いている。これまでは、何のアクションも起こさず、ただマイカに表情だけで何かを訴えていただけだったのに……!
しかし、それもまた声にならない声であった。無音の部屋では会話は決して許されないようだ。
――なんて言っているの!?
マイカは、目を細めてじっと彼女の唇を見つめる。夢の中のせいなのか、焦点がおぼつかない。あてにならない視力と拙い読唇術から得られたほんのささいな情報は、ただ同じ言葉を何度も繰り返しているようだということだけであった。おそらくそんなに長くはない単語を。でも口の動きが小さいために、それが把握できない。
――もっと大きな声でしゃべって!
マイカはじれったかった。身体が本当に石のようになってしまっているかのように動けない。それは十分に分かっているのだが、身振り手振りができないのが本当に歯がゆかった。
――私、動けないの!あなたがもっと近くに来てくれない!?あなたの言葉が聞きたい
そういうマイカの訴えもむなしく、青髪の少女は、依然としてソファに座ったまま、マイカをじっと見つめ、ある単語を繰り返し呟いている。
――なぜ動いてくれないの?
マイカにとっては青髪の彼女が動かなければ、目の前の光景は、ただ1枚の絵画と何ら変わりはなかった。
――もしかして、あなたもなの?
マイカは、今まで、彼女がソファに座って微動だにしないことをそこまで不思議に思っていなかった。そういえば、彼女の仕草らしい仕草というものを見たことがない。マイカはいつもあの姿の彼女しか見ていない。
――そうだ。彼女も動けないんだ。きっとあの子も私と同じ。何かを伝えたいんだけど、伝えられない。
見えざる力は、2人の接触を許さない。でも、その見えざる力もそこまで無慈悲ではない。口の動きだけは封じなかったのだろう。
――私たちは、お互いがそこにいるということを認め合っている。
マイカはそのことを確認できただけで、少し幸せだった。青髪の少女の表情は変わらないが、いずれまた彼女が、あの金髪のお姉さんのようにほほえんでくれる日が来てくれるかもしれない。そんな期待を膨らませながら、この夢がフィナーレを迎えるのを感じた。全身が砂のような細かい粒子となって一気に消えていってしまうような感覚、それが終わりのサインだ。
その感覚に抗うすべなどない。それも昔の記憶として、残っていた。
――でも、いいや。
久しぶりにこの不思議な夢を見られたことに、マイカは幸福感を覚えながら、青髪の少女にしばしの別れを告げた。名残惜しいけど、きっとまた会える。
――じゃあ、またね。
純白の部屋から追放され、何も見えない真っ暗なトンネルを抜けるような感覚をへて、現実に戻る。目覚めはもうすぐだ。
だが、現実に引き戻されるギリギリのところで、マイカはかすかに、残響する音を感じ取った。
――何か聞こえる?
それは誰かの声のようだった。聞き覚えのない声だが、それは、とても優しい、癒しの声だった。マイカは、すぐにその声の主を青髪の少女と結びつけた。
――ちゃん?
マイカはそう聞き取った。「……ちゃん」の前に何と言っているか分からない。もし、青髪の少女がマイカに伝えようとしていたあの単語であるなら、長さから言って「ちゃん」の前に何かあるはずだが、それは分からなかった。
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