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⑮充実した日々
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その後、クリストフ様は無事イザベラ様とご結婚されてすぐに爵位を継がれました。
国王陛下は、すっかりおとなしくなったそうです。
クリストフ様が集めた大量の証拠を提出して、退位するか、王妃様に全てをご報告するか選ぶよう迫ったところ、国王陛下は迷わず退位を選ばれました。
そんなに王妃様が怖いのでしょうか。
現在は、離宮で過ごしておられます。王妃様が毎日訪れておられるそうです。
たまに叫び声がするそうですが、誰も気にしておられないそうですわ。そういえば、王妃様は水魔法がお得意でしたわね。中で何が行われているのか……考えない方が良さそうです。
アンとイザベラ様はそれぞれ王女教育、王妃教育を受けておられます。
わたくしの時のように厳しいものではなく、きちんとスケジュール管理されたものです。順調に進み、結婚式の前には無事終わったそうです。
「カトリーヌ王女が、王妃教育のコツを教えて下さったおかげですわ」
そう言って、イザベラ様はニコニコとわたくしにお礼を言って下さいました。イザベラ様が死ぬ事にならなくて良かったですわ。
ご結婚されてからも、年に一度はお伺いしているのですが、クリストフ様はイザベラ様にべったりです。
「そんなに束縛したら嫌われるぞ」
そう言って、リュカがいつも揶揄うのですがイザベラ様は相変わらずニコニコと微笑んでおられます。こっそりと嫌ではないのかと伺いましたところ、クリストフ様と一緒に居られるから幸せだと微笑んでおられました。
「クリストフ様もイザベラ様もお幸せそうで良かったわね」
「そうだな。あんだけべったりならすぐ子どもが出来るんじゃねえか?」
「そうね。イザベラ様にプレッシャーが、かからないと良いけど……」
「その辺はクリストフが上手くやってるよ。アンも居るし、もし子どもが出来なくても絶対に側妃は迎えないって宣言してる。ま、あの溺愛っぷりを見て側妃を提案する馬鹿は居ないだろ。法改正も進んでるらしくて、例の極端な法律を廃止するついでに側妃制度もなくすんだと。血統が途切れないような工夫はするって言ってた。痣の事を発表したおかげで前国王の子どもがポコポコ見つかってるらしいから、しばらくは安泰だろ」
「あの痣ってきっと、特殊魔法よね?」
「魔女様に聞いたら、過去にそんな魔法があったらしい。紋章が王位継承権のあるヤツに出るらしいな。前国王の弟の子とかは継承権が無いから出ないんだと。けど、国王に子どもが居ない場合には出るらしいぜ。便利だよな。けど、その特殊魔法を使うと全ての魔法が使えなくなるんだと」
「そうなの?!」
「ああ。魔女様が言うには……だから多少違うかもしれねぇけどな。ま、これでクリストフもイザベラ様も大丈夫だろ」
「良かったわ」
「そうだな。なぁ、そろそろ俺達も成人するし、子ども、欲しいよなぁ?」
リュカがそう言って、耳元で甘く囁きます。
頭がぼんやりして、何も考えられなくなって……気が付くと朝になっていました。
そんな事を繰り返しているうちに、わたくし達は可愛い子どもを何人も授かりましたわ。子育ては大変な事も多いですが、優しい夫と家族に支えられて充実した日々を送っています。
国王陛下は、すっかりおとなしくなったそうです。
クリストフ様が集めた大量の証拠を提出して、退位するか、王妃様に全てをご報告するか選ぶよう迫ったところ、国王陛下は迷わず退位を選ばれました。
そんなに王妃様が怖いのでしょうか。
現在は、離宮で過ごしておられます。王妃様が毎日訪れておられるそうです。
たまに叫び声がするそうですが、誰も気にしておられないそうですわ。そういえば、王妃様は水魔法がお得意でしたわね。中で何が行われているのか……考えない方が良さそうです。
アンとイザベラ様はそれぞれ王女教育、王妃教育を受けておられます。
わたくしの時のように厳しいものではなく、きちんとスケジュール管理されたものです。順調に進み、結婚式の前には無事終わったそうです。
「カトリーヌ王女が、王妃教育のコツを教えて下さったおかげですわ」
そう言って、イザベラ様はニコニコとわたくしにお礼を言って下さいました。イザベラ様が死ぬ事にならなくて良かったですわ。
ご結婚されてからも、年に一度はお伺いしているのですが、クリストフ様はイザベラ様にべったりです。
「そんなに束縛したら嫌われるぞ」
そう言って、リュカがいつも揶揄うのですがイザベラ様は相変わらずニコニコと微笑んでおられます。こっそりと嫌ではないのかと伺いましたところ、クリストフ様と一緒に居られるから幸せだと微笑んでおられました。
「クリストフ様もイザベラ様もお幸せそうで良かったわね」
「そうだな。あんだけべったりならすぐ子どもが出来るんじゃねえか?」
「そうね。イザベラ様にプレッシャーが、かからないと良いけど……」
「その辺はクリストフが上手くやってるよ。アンも居るし、もし子どもが出来なくても絶対に側妃は迎えないって宣言してる。ま、あの溺愛っぷりを見て側妃を提案する馬鹿は居ないだろ。法改正も進んでるらしくて、例の極端な法律を廃止するついでに側妃制度もなくすんだと。血統が途切れないような工夫はするって言ってた。痣の事を発表したおかげで前国王の子どもがポコポコ見つかってるらしいから、しばらくは安泰だろ」
「あの痣ってきっと、特殊魔法よね?」
「魔女様に聞いたら、過去にそんな魔法があったらしい。紋章が王位継承権のあるヤツに出るらしいな。前国王の弟の子とかは継承権が無いから出ないんだと。けど、国王に子どもが居ない場合には出るらしいぜ。便利だよな。けど、その特殊魔法を使うと全ての魔法が使えなくなるんだと」
「そうなの?!」
「ああ。魔女様が言うには……だから多少違うかもしれねぇけどな。ま、これでクリストフもイザベラ様も大丈夫だろ」
「良かったわ」
「そうだな。なぁ、そろそろ俺達も成人するし、子ども、欲しいよなぁ?」
リュカがそう言って、耳元で甘く囁きます。
頭がぼんやりして、何も考えられなくなって……気が付くと朝になっていました。
そんな事を繰り返しているうちに、わたくし達は可愛い子どもを何人も授かりましたわ。子育ては大変な事も多いですが、優しい夫と家族に支えられて充実した日々を送っています。
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