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本編
5.〈シナリオ〉と古傷
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学院は、15歳から18歳までの貴族の卵が集い、魔法について学ぶ場だ。彼ら彼女らは入学するまでに、貴族としてのマナーや基本的な勉学を叩き込まれる。...その筈。
こうも懐疑的なのは、翌日の教室の雰囲気が異常だったから。
「御機嫌よう」
そう言って教室に入るとすぐに、その違和感に気付く。
僕の顔を見た瞬間に、ひそひそ、と、教室内に不愉快なささやきが満ちる。何事、と思い人の集まっている窓際を見れば、エィミーは涙をこぼしていた。王子はハンカチを渡し、辺境伯の令息は言葉をかけている。慰めているのだろう。
エィミーはこちらを見て、にやりと笑った。ぞっとする笑みだった。『かわいらしい』だなんてとても言えない、恐怖で震えるのを我慢するので精一杯な笑みだった。
その女は駆け寄ってきた。目に涙を湛えて。
「あ、あの!レネヴィー様...っ!わたしが何かしたなら誤ります、ほんとうにごめんなさい...」
彼女はわざとらしく泣きじゃくる。
刹那、体の中に激情が走った。周りの囁き声など、聞こえないくらいに。
がつん、と殴打されたような心地だった。泣くエィミーと、彼女を囲って僕をみて何か囁く群衆。目に映る全てが、操られていたときの記憶とそっくりで、背中には悪寒が走り、確かな怒りが胸中を埋め尽くす。
ふざけるな。嘘をつくな。被害者ぶるな。おまえのせいで───
そこまで思って、はっと正気になる。ああ、この怒りもきっと今のシチュエーションに記憶が共鳴したせいだ。
二重に感情を揺さぶられた所為で、何も言えず固まってしまう。どくどくと耳元で拍動を感じる。忌まわしい。なんで記憶なんか持ってるんだろう。こんな気分になるなら、いっそ何も知らないままでよかったのに。
そこに追い打ちをかけるように、「何か言ってください……無言は怖いよぉ………」とまた、エィミーはめそめそ泣く。
頭が回らなかった。
「ごめんなさい、サント男爵令嬢。ナーシュ殿をお借り致します」
そう言って、僕の腕を引いた。
セリーヌだ。
「え!?ちょ、ちょっと!!」
エィミーの驚いたような声が背中越しに聞こえる。
ぴしゃりと教室の扉を閉めると、すぐさま僕の腕を引いて移動する。
セリーヌは早歩きで校舎内を動き、共用棟の図書室に入った。
「いらっしゃあい」
のほほんとした司書の声が部屋に吸い込まれる。セリーヌは「少し騒がしくなるかもしれませんが、よろしいでしょうか?」と司書に言った。声を掛けられた司書は本から顔を上げ僕とセリーヌの顔を交互に見た。彼はゆっくりと笑みを深めて言う。
「ああ、問題ないよ。ゆっくりしていきなさい」
「ありがとうございます」
司書は立ち上がって、バックヤードに向かった。彼に声をかけるセリーヌ。
「...セリーヌ、どういうつもり?入学早々、授業をサボるのか?真面目な君らしくもない」
「うるさい」
「はあ?」
なんて言い草だ。セリーヌはあからさまにいら立っている。この幼馴染の感情的な部分を見たのは、ずいぶん久しぶりだった。
「そんなことより、あの男爵令嬢!ナーシュ、あなた何もしていないよね?するはずもないよね??」
「落ち着いてセリーヌ。言葉が乱れている。人がいないとはいえ、ここは僕か君の屋敷じゃないんだ」
かつての口調で話すセリーヌをそう諭せば、セリーヌははっとしたように口を閉ざす。
「...ありがとう、ナーシュ殿。動揺して、周りを見れていなかったわ」
彼女はふう、と長く息を吐いた。貴族らしく、己の中にある感情を整理しているのだろう。
「先ほどの問に答えると、是だ。僕と彼女は初対面だし、昨日は授業以降彼女と顔を合わせていない」
答えつつこの部屋の人の気配を探る。周囲に人はいないようだ。
正直ここでの会話は、周りに聞かれても問題ない程度にする予定だから、最悪盗聴されていても問題ないのだけれど。
「...そうでしょうね。でも、あの男爵令嬢はこう言ったの。『わたしは殿下と話すに値しない人間だ、と、放課後、わたしを呼び出したレネヴィー公爵令息は言いました』。『わたしはびっくりして、どういう意味ですか、と尋ねようとしたら、俺にも殿下にも近寄るな、と言われました』って...どう考えてもおかしいわ。内容も、周りも。あのクラスの半分近くの人間が、令嬢の言葉を真実だと思っている」
セリーヌの記憶力は最早才能の域だ。一語一句間違えることなく記憶することができる。かつての〈俺〉が、それを悪用して〈聖女〉の悪意ある噂を流布したり、アリバイ作りに利用していたほど。だから、彼女の言うことは圧倒的に信頼性が高い。
そして、エィミーが作り上げた架空の〈ナーシュ〉は、過去に〈俺〉が発言した言葉そのままだった。当時はまだ〈シナリオ〉の影響は無かったが、怒りに任せてそう言った記憶がある。...何回も。
やはり、感情に流されるとろくなことがない。
彼女から情報を得るため、内容を深堀することにした。
「半分近くの人間が信じていた、といったけれど。反対に信じていなかった人間は誰だったか、覚えている?」
「......あの顔と涙に同情した人間は皆彼女を信用したけれど、実際のところは中立派が大勢。信じていない様子だったのは、カバジェロ公爵令嬢と、西の辺境伯の令息...マレク・シュテファン殿。反対に、東の辺境伯のほうは彼女を慰めていたわね...御父様に言って、交易を考え直すべきかしら...」
そうぶつぶつと呟くセリーヌ。僕は普段通りの彼女の姿を見て、安堵を覚えた。
西の辺境伯と言われて、少し引っ掛かりを覚える。マレク・シュテファン...。ああ、思い出した。僕が自己紹介をしたとき、嫌味に気付いていた様子の子か。シュテファン辺境伯家は、国境近くの森を守る歴史ある一家だ。東の辺境伯家が隣国との交易の中心地であるのに対して、西のほうは豊かな自然と付き合うことで益を得ている、ととおい昔に教わった。
不意にセリーヌは顔を挙げて、少し目を泳がせてから言った。
「それと、あなたに話すには気が引けるけれど、伝えておくわ。
...殿下は『それは大変だったな』『あの男はこういうことをするからな』って言ったの、あなたについて。そうしたら、水を得た魚が如く、わたくしたちの家の派閥に敵対する家の者数名が声を上げた。『親も親なら、子も子だな』とか、...」
また口を閉ざす。僕が無言で続きを促すと、意を決したように彼女は口を開けた。
「『娼婦の子だからな』って」
忘れていた傷口を、乱暴に押し開かれたような感覚。
怒りよりも先に、吐き気がした。
堪えて、彼女に「言わせてしまってすまない」と陳謝する。幼馴染は苦し気な顔をしていた。
僕の母は、反抗期だった父上がお忍びで下町に出ていた時、偶然出会った平民だった。妾だった彼女は、妻である夫人よりも先に僕を妊娠し、産んですぐに亡くなったという。僕の知っている母の情報はそれだけだ。12歳のころ、父にそう言われた。辛そうな顔で。良い人だった、と父上は言った。十中八九、平民の娼婦だったのだろう、と思う。
その時腑に落ちたのだ。公爵夫人が年の離れた妹よりも僕に対してどこか余所余所しいのも、父上が『愛している』と貴族らしからぬ頻度で僕に伝えることも。
そして、それを知って以降、僕や母に対する噂が耳についた。卑しい身分の子。公爵の温情だけで生き延びている子。高貴な夫人よりも先に孕んだ売春婦。口にするのもおぞましいような汚い手を使って、公爵家に入れた溝鼠。
貴族が平民から妾を取るのは珍しくない、ましてや娼婦の妾ならなおさら。愛したひとの子供というだけで愛される保証はないということは十分に知っていた。それを父上の...公爵のやさしさだけで貴族籍を持っている。そして、平民の血が混じっているからこそ、公爵家を継がず、子を残せぬように男である王子と婚姻したのではないか。
何が苦しい? 何が悔しい?全て事実だ。それをちょっと悪し様に言っただけ。傷つくだけ無駄だ。
ずきりと痛む心から目を背けて、そう自分に呟いてみた。
耐えるんだ。そして、エィミーの...あの女の目の届かぬところで、着々と準備を進めよう。
そう思って気付く。いつの間にか、エィミーに対する及び腰な態度が消え失せていることに。ああ、僕が彼女に感じる感情は、怒りだけじゃなかったのか。納得すると同時に、冷めた気分になった。
もう容赦なんてしない。そちらがそう動くなら、僕もそれ相応にやり返すだけだ。
次の手札を用意するため、その日の授業は受けずにそのまま帰宅した。
こうも懐疑的なのは、翌日の教室の雰囲気が異常だったから。
「御機嫌よう」
そう言って教室に入るとすぐに、その違和感に気付く。
僕の顔を見た瞬間に、ひそひそ、と、教室内に不愉快なささやきが満ちる。何事、と思い人の集まっている窓際を見れば、エィミーは涙をこぼしていた。王子はハンカチを渡し、辺境伯の令息は言葉をかけている。慰めているのだろう。
エィミーはこちらを見て、にやりと笑った。ぞっとする笑みだった。『かわいらしい』だなんてとても言えない、恐怖で震えるのを我慢するので精一杯な笑みだった。
その女は駆け寄ってきた。目に涙を湛えて。
「あ、あの!レネヴィー様...っ!わたしが何かしたなら誤ります、ほんとうにごめんなさい...」
彼女はわざとらしく泣きじゃくる。
刹那、体の中に激情が走った。周りの囁き声など、聞こえないくらいに。
がつん、と殴打されたような心地だった。泣くエィミーと、彼女を囲って僕をみて何か囁く群衆。目に映る全てが、操られていたときの記憶とそっくりで、背中には悪寒が走り、確かな怒りが胸中を埋め尽くす。
ふざけるな。嘘をつくな。被害者ぶるな。おまえのせいで───
そこまで思って、はっと正気になる。ああ、この怒りもきっと今のシチュエーションに記憶が共鳴したせいだ。
二重に感情を揺さぶられた所為で、何も言えず固まってしまう。どくどくと耳元で拍動を感じる。忌まわしい。なんで記憶なんか持ってるんだろう。こんな気分になるなら、いっそ何も知らないままでよかったのに。
そこに追い打ちをかけるように、「何か言ってください……無言は怖いよぉ………」とまた、エィミーはめそめそ泣く。
頭が回らなかった。
「ごめんなさい、サント男爵令嬢。ナーシュ殿をお借り致します」
そう言って、僕の腕を引いた。
セリーヌだ。
「え!?ちょ、ちょっと!!」
エィミーの驚いたような声が背中越しに聞こえる。
ぴしゃりと教室の扉を閉めると、すぐさま僕の腕を引いて移動する。
セリーヌは早歩きで校舎内を動き、共用棟の図書室に入った。
「いらっしゃあい」
のほほんとした司書の声が部屋に吸い込まれる。セリーヌは「少し騒がしくなるかもしれませんが、よろしいでしょうか?」と司書に言った。声を掛けられた司書は本から顔を上げ僕とセリーヌの顔を交互に見た。彼はゆっくりと笑みを深めて言う。
「ああ、問題ないよ。ゆっくりしていきなさい」
「ありがとうございます」
司書は立ち上がって、バックヤードに向かった。彼に声をかけるセリーヌ。
「...セリーヌ、どういうつもり?入学早々、授業をサボるのか?真面目な君らしくもない」
「うるさい」
「はあ?」
なんて言い草だ。セリーヌはあからさまにいら立っている。この幼馴染の感情的な部分を見たのは、ずいぶん久しぶりだった。
「そんなことより、あの男爵令嬢!ナーシュ、あなた何もしていないよね?するはずもないよね??」
「落ち着いてセリーヌ。言葉が乱れている。人がいないとはいえ、ここは僕か君の屋敷じゃないんだ」
かつての口調で話すセリーヌをそう諭せば、セリーヌははっとしたように口を閉ざす。
「...ありがとう、ナーシュ殿。動揺して、周りを見れていなかったわ」
彼女はふう、と長く息を吐いた。貴族らしく、己の中にある感情を整理しているのだろう。
「先ほどの問に答えると、是だ。僕と彼女は初対面だし、昨日は授業以降彼女と顔を合わせていない」
答えつつこの部屋の人の気配を探る。周囲に人はいないようだ。
正直ここでの会話は、周りに聞かれても問題ない程度にする予定だから、最悪盗聴されていても問題ないのだけれど。
「...そうでしょうね。でも、あの男爵令嬢はこう言ったの。『わたしは殿下と話すに値しない人間だ、と、放課後、わたしを呼び出したレネヴィー公爵令息は言いました』。『わたしはびっくりして、どういう意味ですか、と尋ねようとしたら、俺にも殿下にも近寄るな、と言われました』って...どう考えてもおかしいわ。内容も、周りも。あのクラスの半分近くの人間が、令嬢の言葉を真実だと思っている」
セリーヌの記憶力は最早才能の域だ。一語一句間違えることなく記憶することができる。かつての〈俺〉が、それを悪用して〈聖女〉の悪意ある噂を流布したり、アリバイ作りに利用していたほど。だから、彼女の言うことは圧倒的に信頼性が高い。
そして、エィミーが作り上げた架空の〈ナーシュ〉は、過去に〈俺〉が発言した言葉そのままだった。当時はまだ〈シナリオ〉の影響は無かったが、怒りに任せてそう言った記憶がある。...何回も。
やはり、感情に流されるとろくなことがない。
彼女から情報を得るため、内容を深堀することにした。
「半分近くの人間が信じていた、といったけれど。反対に信じていなかった人間は誰だったか、覚えている?」
「......あの顔と涙に同情した人間は皆彼女を信用したけれど、実際のところは中立派が大勢。信じていない様子だったのは、カバジェロ公爵令嬢と、西の辺境伯の令息...マレク・シュテファン殿。反対に、東の辺境伯のほうは彼女を慰めていたわね...御父様に言って、交易を考え直すべきかしら...」
そうぶつぶつと呟くセリーヌ。僕は普段通りの彼女の姿を見て、安堵を覚えた。
西の辺境伯と言われて、少し引っ掛かりを覚える。マレク・シュテファン...。ああ、思い出した。僕が自己紹介をしたとき、嫌味に気付いていた様子の子か。シュテファン辺境伯家は、国境近くの森を守る歴史ある一家だ。東の辺境伯家が隣国との交易の中心地であるのに対して、西のほうは豊かな自然と付き合うことで益を得ている、ととおい昔に教わった。
不意にセリーヌは顔を挙げて、少し目を泳がせてから言った。
「それと、あなたに話すには気が引けるけれど、伝えておくわ。
...殿下は『それは大変だったな』『あの男はこういうことをするからな』って言ったの、あなたについて。そうしたら、水を得た魚が如く、わたくしたちの家の派閥に敵対する家の者数名が声を上げた。『親も親なら、子も子だな』とか、...」
また口を閉ざす。僕が無言で続きを促すと、意を決したように彼女は口を開けた。
「『娼婦の子だからな』って」
忘れていた傷口を、乱暴に押し開かれたような感覚。
怒りよりも先に、吐き気がした。
堪えて、彼女に「言わせてしまってすまない」と陳謝する。幼馴染は苦し気な顔をしていた。
僕の母は、反抗期だった父上がお忍びで下町に出ていた時、偶然出会った平民だった。妾だった彼女は、妻である夫人よりも先に僕を妊娠し、産んですぐに亡くなったという。僕の知っている母の情報はそれだけだ。12歳のころ、父にそう言われた。辛そうな顔で。良い人だった、と父上は言った。十中八九、平民の娼婦だったのだろう、と思う。
その時腑に落ちたのだ。公爵夫人が年の離れた妹よりも僕に対してどこか余所余所しいのも、父上が『愛している』と貴族らしからぬ頻度で僕に伝えることも。
そして、それを知って以降、僕や母に対する噂が耳についた。卑しい身分の子。公爵の温情だけで生き延びている子。高貴な夫人よりも先に孕んだ売春婦。口にするのもおぞましいような汚い手を使って、公爵家に入れた溝鼠。
貴族が平民から妾を取るのは珍しくない、ましてや娼婦の妾ならなおさら。愛したひとの子供というだけで愛される保証はないということは十分に知っていた。それを父上の...公爵のやさしさだけで貴族籍を持っている。そして、平民の血が混じっているからこそ、公爵家を継がず、子を残せぬように男である王子と婚姻したのではないか。
何が苦しい? 何が悔しい?全て事実だ。それをちょっと悪し様に言っただけ。傷つくだけ無駄だ。
ずきりと痛む心から目を背けて、そう自分に呟いてみた。
耐えるんだ。そして、エィミーの...あの女の目の届かぬところで、着々と準備を進めよう。
そう思って気付く。いつの間にか、エィミーに対する及び腰な態度が消え失せていることに。ああ、僕が彼女に感じる感情は、怒りだけじゃなかったのか。納得すると同時に、冷めた気分になった。
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