クラス M

東門 大

文字の大きさ
2 / 17
第一章 かずま

第2話 評定会

しおりを挟む
 僕は入る直前になって、あまりの恥ずかしさから、勃起してしまった。ただでさえ恥ずかしいのに、こんな姿でステージに立つと思うと、自然と涙が出てきた。

 ドアの前に立った時、更に不安が高まった。

 自己アピール……自己アピールって何をすればいいんだ?

 やることは考えていた。軽く自己紹介した後、得意の側転をきめて、軽やかにステージを去る予定だった。

 でも、こんな全裸でフル勃起のまま、側転などやれるはずがない。

 そんなことを考えていると、いつのまにかステージ前のステップまで来ていた。そこで僕の足は止まった。すると先生が背中を思いっきり押してきた。

 こうして僕はついにステージに上がってしまった。女子たちの視線が痛かった。更に真ん中まで押されるようにして出てきた僕は、何もできず固まってしまった。

「12番、桜川主馬かずま!    さあ前を隠している手を退けて」

 アナウンスが流れると、全員の視線が僕に集まったように感じた。女子の中にはよくいっしょに遊んだ子もいるのだ。

「さあ、アピールタイムだよ。手を退けて、アピールしないと、減点されちゃうよ」

 僕は女子の方を見ることはできなかったが、クスクスとたくさんの笑い声は聞こえてきた。

 結局僕は手でペニスを隠したまま、頭の中が真っ白になってしまった。

 一分たったころ「ブー!」とブザーがなった。それと同時に、制服を着た上級生男子が三人現れた。二人が僕の手を掴み、ステージの正面に体を向けた。僕の勃起したチンポが女子たちに晒された。

 するともう一人の先輩男子が近づいて来て、木の棒を見せながら、小声で言った。

「何もできずにすみませんって、大きい声で言って、そしたら一発で終わるから」

 バシッ!!

 お尻に痛烈な痛みが走った。その痛みで僕は先輩の言っていることを理解した。

「はやく」

 また先輩の声だ。僕は大声で、「何もできず、ごめんなさい」と謝った。

 お尻の赤い子がいたのは、これだったのだ。

 先輩たちが去ると、

「早くこっち来なさい」

 という先生の声に促されて、ステージを降りた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

完全なる飼育

浅野浩二
恋愛
完全なる飼育です。

まなの秘密日記

到冠
大衆娯楽
胸の大きな〇学生の一日を描いた物語です。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

借金した女(SМ小説です)

浅野浩二
現代文学
ヤミ金融に借金した女のSМ小説です。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

処理中です...