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視姦?脱ぎ脱ぎしよ

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キングサイズのベットの上で、眼鏡の男と2人で向かい合って座っている。

「…ねぇ、しないの?」

「っしますよ!検証をね!いい加減その毛布をとったらいかがですか?そんなものを巻いたままでは、雰囲気も何もありませんよ。」

私は毛布にきっちり包まっているままだった。

「そ、そうだよね。エッチなことって、今までしたことなかったから…気づかなくてごめんね?ぬ、脱ぐよ?」

恥ずかしくてプルプル震える手を必死に動かして、私は身に纏っていた毛布を、ハラリと脱ぎ捨てた。レースを身につけているとはいえ、中身は何も隠れていない裸だとわかっている。自分の意思で裸を晒すのは、勇気が必要だった。

「…はっ、恥ずかしいよぅ。」

検証しようなんて、自分から誘っておいて、いざ裸を晒すと、とたんに気弱になってしまう。男は向かいに座ったまま、私の裸を眺めている。近すぎない距離は、私の全身を見るのに丁度いいだろう。

私は、裸さえ見せれば、男が手を出してくると思っていたのに、男は動かない。裸を隠したい気持ちを必死に耐えて、男を見つめる。

一方、男は困っていた。肉便器は毛布をとるだけで一瞬で全裸になっている。しかし自分は服を着ている。キッチリした造りの上下で分かれている服だ。下だけ脱ぐのか?上も脱ぐのか?ボタンも多いけど、外してる間に遅いって思われないか?そんな思考の邪魔をするように、「肉便器のおっぱい丸出し、おっぱいおっぱい!」という、オッパイコールと、さっきまで泣いていた肉便器の、赤く潤んだままの瞳と、涙で濡れた頬もキラキラ光っている様が、なんか知らんがめっちゃエロいという感想で、頭の中を埋め尽くされて、考えがまとまらずに動けなくなっていた。

「ね、ねぇ?そんなにじっと見られると、恥ずかしいよぅ…。」

眉を下げて、弱々しく訴える肉便器。恥ずかしさから、内股に脚を擦り合わせて身を捩る。男の位置からは、内股の脚の間から、肉便器の秘密の場所が、ばっちり見えている。言葉とは反対に、身体は見てくれと主張しているように見えた。

「僕の服…。」

「服…?」

男は王子の側近で、未来の宰相候補だった。頭脳を使うことが得意だった。そんな宰相候補は無意識に、なんの思考もかいさない言葉をクチにした。すぐに自分が無意識に声を出していたことに気づいたが、肉便器が小首を傾げて聞き返す姿が可愛くて、目を見張る。思考をする暇はないが、言葉の続きを自然とクチにした。

「脱がして…。」

「うん。」

頷く肉便器の髪が揺れる。その様も可愛い。自分の発言を迷わず肯定してもらえた嬉しさもあって、いっそうくるものがあり宰相候補は目を細めた。

肉便器はハイハイをしながら、フカフカで不安定なベットの上を近づいてくる。下に垂れて、寄せられた胸が、プルンプルンと揺れながら近づいてくる。目が離せない。

宰相候補の直ぐ側に到着した肉便器は、膝をつき正座の姿勢で止まる。

「ボタン外すよ…?」

いちいち上目遣いで確認してくるな、可愛すぎるっ!

「あぁ。」

なんでもないように返事をして、体を差し出すと、肉便器は宰相候補の緑色のベストのボタンを上から順に外した。

「あの…この服は、どこかに掛けた方がいいのかな?」

脱がせたベストを持って、肉便器は困った顔で聞いてくる。キョロキョロと部屋を見渡して、クローゼットを探しているようだ。

「いいから、続けて。」

なるべく冷たく言い捨てるものの、心の中では、なんて良い子なんだと感動していた。なんだか家庭的に思えて、もしも、こんな子がお嫁さんになったら、服を丁寧に手入れしてくれて、仕事が終わって帰宅したら、毎日こんな風に服を脱がしてくれるのかな、なんて妄想までした。

「あっ、うん。ごめん。」

肉便器は焦りながら、ベストを軽く畳んで、近くに置いた。肉便器は、宰相候補の首元の、シャツのボタンを外そうと手を伸ばしたが、喉仏が視界に入ると、とたんに男を裸にするという意識が強まり、恥ずかしくて身体が硬くなる。そして全部脱がせた後にすることは…毛布を脱ぐとか、近くに行くとか、目の前の行動だけを考えて、なんとかこなしていたが、改めて、これから行うことを意識すると、恥ずかしくて手が震えてしまう。なんとかひとつボタンを外し、ふたつめのボタンを震えながら外しにかかる。みっつ、よっつと時間をかけて外していると、また上手く外せなくなって手間取った。

「モタモタしすぎてません?」

「ぴゃっ!ご、ごめん。緊張しちゃって、ボタンがうまく外せなくて…。」

突然頭上からふりかかる男性の声に、びくりと体が跳ねた。少し不機嫌な口調に焦りながら、必死にボタンを外す。

「(緊張か…確かに、すごい手の震えだ。てっきり僕と検証するのが嫌なのかと不安になったけど、本当に緊張しているだけだろう。僕も緊張していたけど、目の前でこうも態度に出されると、不思議と落ち着いてくる。)」

余裕を取り戻した宰相候補は、自然と肉便器の頭を撫でた。なぜ撫でてしまったのか宰相候補自身にもわからない。こんなことは今までしたことがないと言っていたのに、震えるほど緊張しながら、裸を晒す肉便器が憐れだったのか。ただ可愛い肉便器の髪に触れたかったのか。

「ふぇ…ナデナデ。…気持ちいい。」

肉便器は目を細める。力が抜けたのか、手の震えは徐々に治った。

「落ち着きましたか?」

「うん。ありがとう。」

肉便器は従順にシャツを脱がしていく。宰相候補は細いながらも見た目に反して、男らしい筋肉のついた体つきをしていた。肉便器は、こんなのエッチじゃんとドキドキしていた。

宰相候補に立ち上がってもらい、ズボンのボタンも外そうとしたが、中で大きくなったものが別方向に布を引っ張っているせいで、余計にボタンが外しづらくなっている。これは無理かもしれないと、カリカリ布を引っ掻いていると、宰相候補は自分からボタンを外してくれた。宰相候補のモノは、もう限界だと自分から飛び出してきた。

「ありがとう。」

宰相候補は、裸で自分の足元に跪き、飛び出した自分のモノ越しに笑顔でお礼を言う肉便器に、征服欲が満たされるのを感じた。

肉便器は、ズボンを下ろして、最後まで脱がせて、簡単にズボンを畳んだ。さぁ脱がせる仕事は終わりましたよと、立っている宰相候補に向き直ると、勃っている宰相候補の候補が目の前にある。

肉便器は恐怖した。目の前にモノを差し出した時の、王子様の行いが脳裏によぎる。あんな苦しいめにあいたくない。

「んっどうも…。」

「ふぇ?」

以外にも宰相候補は、何をするでもなく、眼鏡を直しながら、しゃがみこんだ。

「(苦しいこと、しなくていいの?)」
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