カフェ・ユグドラシル

白雪の雫

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71.イクラと鮭-1-

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 わいはアルフィー。

 人里に出る時は人間の姿を取っているけどな、その本性は熊や。

 熊といっても体長二メートル以上で体重が三百キログラムに以上になる動物の熊やない。

 成人しても子供向けのぬいぐるみくらいの大きさにしかならん、フォレストベアっていう愛くるしい雄の熊や!

 動物の熊とは完全に別もんやから、そこんとこ間違えるんやないで!?

 そんなわい・・・ていうかフォレストベアは森の奥で養蜂をやっとるんや。

 採取したゴールデンハニービーの蜜を人里で売り金を得る。

 わい達にとっては普通に食べれる蜜やし、それで酒を作るけど、人里では高額で売られるらしいな。

 エルフ共は山菜に木の実、果物に野菜だけではなく魚や肉を食って乳を飲む・・・雑食なフォレストベアを【動物の血肉を平気で口にする血塗られた生物】って見下しているけど、そのエルフが神さん達にオークに変えられた時は胸がスカッとしたわ。

 ・・・・・・それはともかく、まずはその金で服やブーツといった身の周りのものを買うんや。

 え?

 熊やのに身の周りのものを買うんかって?

 何言うとんねん!

 わいが人間になった時、すっぽんぽんで人里を歩けっちゅうんか!?

 すっぽんぽんで歩いていたら憲兵に猥褻罪とかで捕まってしまうやろが!!!

 つーか、過去に・・・初めて人里に出た時に捕まってしもうたしな。

 実はな・・・すっぽんぽんで歩いていたら憲兵に捕まるって知ったのは人里に出た時やねん。

 さっきも言ったけど、森の奥に棲むフォレストベアは愛くるしいクマのぬいぐるみのような見た目をしているけどな、道具も使えるし二足歩行も出来る。

 でな、普段から山菜や木の実といった山の幸に魚や肉を食うし、乳も酒も飲む。

 甘いもんが食べたいという時はゴールデンハニービーの巣から蜜を採るという種族なんや。

 そんなわいが人里に出るようになったのには理由があるんや。

 エルフ共が口にしていた【カフェ・ユグドラシル】や。

 詳しい事はよう分からんけど、簡単に言えばエルフでも食べれる料理を出す店っちゅうこっちゃ。

(エルフでも食える飯を出す店ね~・・・)

 興味を持ったわいはゴールデンハニービーが集めた蜜を巣から採って、それを人里に売りに行ったんやけど・・・・・・さっきも言ったけど、その時のわいは・・・ていうか森の奥で引き籠っているフォレストベアが人里のルールなんて知る筈がないやん?

 けどな、人間の姿になった方が動きやすいと思ったわいは人間の男に変身したんや。





 きゃあーーーっ!!!

 いやあーーーっ!!!





 その時のわいはすっぽんぽんでな、道行く人達はわいを見て悲鳴を上げたんや。

 目元を隠している指の隙間からわいの股間をチラチラ覗き見してる女達の悲鳴が何か嬉しそうやったのは・・・・・・気のせいやろな。

 でな、駆け付けたおっさんの憲兵達によって捕まってしまったけどな、変身を解いてフォレストベアになった事で釈放されたんや。

 その時に『か、可愛いーーーっ!!!』って抱き着かれて頬ずりされたんは内緒の話や。

 けどな・・・・・・暫くの間、人里に出れんかったわ。

 森に籠っている間にわいは理解した。

 人里に出る時は人間用の服とかを着なあかん事を・・・・・・。

 人間用の服とかを買う為に、エルフ共が気にしているカフェ・ユグドラシルで飯を食う為にわいは金を貯めるんやーーーっ!!!









※成人したフォレストベアは〇ラックマ、子熊時代はコ〇ラックマくらいの大きさで顔立ちも可愛くデフォルメしたものだと想像して下さい。









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