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閑話9.リュミエル-9-
しおりを挟む「準男爵風情で次期ホワイトオーキッド公爵たる私の命令に従えぬとは・・・!貴様のように立場を弁えぬ者は打ち首にしてやる!!!」
「確かに私は準男爵です。ですが貴殿は生国では宰相や将軍といった類の肩書どころか何の爵位も持たぬ、父王のお情けでホワイトオーキッド公爵家に婿入りしただけの人間ではありませぬか」
それなのに何故、次期ホワイトオーキッド公爵と名乗っておられるのです?
奥方から離縁を言い出されたら、貴殿は無一文で追い出される事を理解しておられるのですか?
(いいぞ、兄ちゃん!その調子で勘違い男の心をへし折ってやってくれ!!!)
ホワイトオーキッド公爵家から追い出されたら平民として生きるしかないのだと追い打ちするレイモンドに対してアリオンが心の中で喝采を上げる。
「貴殿は、父王が貴殿の母上を愛しておられたおかげで公爵家の婿になれただけの男・・・一言で言えば平民に過ぎないのですよ?」
「ち、違う!わ、私は、私はロータスサファイア王国の、お、王子!ち、父上に、唯一愛された王子だ!!!」
「ですが貴殿は父王から王子としても、王族としても認められておられぬのですよね?」
何故、父王は貴殿を法衣であるにせよ爵位と官職を授けなかったのでしょうか?
しかも貴殿は平民でありながら皇女を娶るという大それた野望をお持ちなのですね
「~~~っ!!!」
無位無官の男に皇女が嫁ぐはずがないと、レイモンドの指摘にリュミエルの顔に憤怒の色が浮かぶ。
「う、う、う、五月蝿い!五月蝿い!五月蝿い!お前達のような蛮族が次期ホワイトオーキッド公爵たる私の妾になれるのだ!!!」
(・・・・・・へ?)
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「婿殿!?」
(あの姉ちゃん、勘違い男に何をしたんだ?)
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女の動きが早かった事と見た事がない動きをしていたからというのもあるが、アリオンが目にしたリュミエルは脳震盪を起こしたのだろう。間抜け面を晒して気絶していた。
「貴方は私と娘を妾にしようとしていたニートの従者・・・公爵の命令で監視しているのですよね?このような男が当店に居るだけで空気が汚れてしまいますので今すぐにでも帰国して下さいね」
「は、はいっ!」
表面上は穏やかな笑みを浮かべ、言葉遣いも丁寧だが、内心は怒り狂っているのだと察したアリオンは気絶しているリュミエルを抱えて帰国するのだった。
※紗雪がリュミエルにやったのは背負い投げです。
アリオンが去ってから、レイモンドと紗雪はレスティーナをリュミエルから護る為にクリストフの元に避難させる、同時に三人をクリストフとソフィーの猶子にする話し合いをしています。
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