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第二章 復讐の終わり
*結末
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ザアー……
そよ風がカーテンを揺らす。
「…………」
巨体を持つ、強面の男ハワードは、ふっと目を覚ました。寝惚け眼な状態で上半身を起こせば、銀の糸が目にとまる。
「あ、れん?」
その糸の持ち主は、ハワードが愛してやまない婚約者だ。美しくて気高い。気位が高く、どんなときでも凛とした端麗な婚約者。
そんな目に入れても痛くない人が、なぜここにいるのか。そもそもどして、自分はベッドで眠ってしまっていたのか。
それすらわからなかった。
けれどハッキリしているのは、この美しくて儚い雰囲気の婚約者が、ベッドを枕にしてネムッテイルことだけ。
「……んー」
ふと、アレンがモゾッと動く。むにゃぅと、普段の大人っぽい彼らしくない寝言だ。
アレンは眠気を振り絞るように目を開ける。
「……は、ハワード!?」
顔を上げ、ハワードに抱きついた。瞳には涙が溜まっていて、今にも溢れ出しそうだ。
「よかった! 三日間も眠り続けてたから、心配で……」
「三日? そう言えば、俺はあの後どうななったんだ?」
ハワードは髪の毛のない頭皮を掻く。きょとんとしながら何が起きたのかの説明を、しっかりと聞いた。
ハワードがアレンを庇い、代わりに闇に呑まれてしまう。けれど寸前のところでレナが聖女の力を発揮した。その力は光そのもの。彼女が本来持つ光属性の魔法が、闇の霧を凪払った。
「君は、闇に呑まれた後遺症からか、三日間眠ったままだったんだよ」
「え!? そ、そう、なの!?」
実感すら涌かないようで、あーうーと唸っている。
そんな彼を目の前に、アレンはふっと微笑した。ハワードが休んでいるベッドに腰かけ、彼の額に腕を伸ばす。
「熱は、ないみたいだね? よかった」
白い肌に垂れる銀髪を耳にかけ、優しい声で語りかけた。婚約者の代わりに闇を背負おうとした巨獣の男に、ありがとうと囁く。
ハワードはうんと笑顔で答え、腕を大きく広げた。
アレンは彼の求めていることがすぐにわかり、その腕の中に静かに身を預ける。ハワードの逞しくて暖かい腕の中で、アレンは胸を撫で下ろした。
「……あの後、ノワール殿下は逮捕されたよ」
「え!? 兄上が!?」
アレンは体を離し、真剣な面持ちで告げる。
公爵家に対する数々の無礼な行いは、またたくまに国中に広がった。アレンが無理やり犯されたという事実だけを隠し、公爵一家惨殺事件の黒幕として逮捕される。
それらを知りながら黙認していた国王には、民から非難の声が寄せられていた。そして、あれよあれという間に国王は失脚したという。
何よりも、その噂を広めたのはレナとルシアだった。彼女たちはノワールの身勝手な振る舞いをよしとしない。レナはアレンを最推しとして。ルシアは元婚約者として。
それは彼女たちにとっては、落とし前のようなものだった。
「あの二人は協力して、ノワールの悪行の数々を王族会議で暴露するそうだ」
そう話してくれた二人は、清々しいまでにいい笑顔をしていた。
ハワードは身震いし、アレンは苦く笑う。女性たちの結束力のようなものは、どんな男であっとも崩すことができないのだろう。
改めてそう、思い知らされる瞬間となった。
「ふふ。それでハワード、体調はもういいのかい?」
「え? あ、うん」
アレンはここぞとばかりにハワードへ抱きつく。指を絡め、艶めいた唇で吐息を溢す。ハワードと額を重ね合わせ、恥ずかしそうに見つめ合った。
アレンはモジモジとし、視線をあっちへこっちへと動かす。落ち着かない様子のまま、白い頬を赤く染めた。
「……ハワード」
「アレン」
二人は唇を重ね、濃厚な幸せを噛みしめる。そしてハワードがアレンの背中に手を回し、グッと引きよせた。
「あっ……」
驚くことすら許されないほどの早さで、アレンは彼に押し倒されてしまう。ハワードの上に乗っていたはずのアレンが、今度は組み敷かれるがわとなった。
緊張しているのか。握ってくるハワードの手は少しばかり汗ばんでいる。はあはあと、いつになく荒い息遣いと、シャツの上からでもわかる体格のよさ。
シャツのボタンを一つ一つ外していく動作にも、汗がついて回っていた。アレンを求める姿は、まさに巨獣のよう。
そしてそれらがすべて、アレンという妖艶な婚約者によって引き起こされた欲だった。
アレンは一瞬だけ目を見開く。けれど己も三日間という期間、こうして触れ合えることができなかったのだ。ハワードだけの欲として責められるわけもなく、アレンはふふっと艶びた笑みをする。
色欲の獣と化したハワードに細腕を伸ばした。そして彼の耳元で、甘い誘惑を行った。
「ハワード、私のすべてを暴いてくれないかい?」
「……っ!?」
こうして二人は獣のように欲に溺れながら、数日ぶりの快楽へと体と心を預けた。
□ □ □ ■ ■ ■
すべてを覆い隠すほどの闇夜が、梟の鳴き声だけを轟かせる。
アレンは暗くなった空を見つめながら、ゆっくりと服を脱いでいった。隣にはハワードがいて、彼もまた上着やズボンを脱いでいく。
(……相変わらず、ハワードは逞しい体だ)
見惚れるほどの筋肉質で、腕回りはアレンの二倍以上も太かった。そんな逞しい肉体のハワードはアレンを横抱きにする。
アレンはまだ脱いでいる途中だと、小首を傾げた。
「いいよ。俺が、脱がしたいから」
「……ふふ。そうか。じゃあ、お願いするよ」
アレンをベッド上に寝かせ、シャツや下着を脱がしていく。そこから現れたのは男とは思えないような細い体の、妖艶なまでの姿だった。
「アレン、君のこの姿を見てしまえば、誰だって虜になる。兄上も、その内の一人だったはずだ」
ベッドの上で銀髪を咲かせるアレンに、優しい口づけをする。
アレンは両目を瞑り、彼の言葉と行動を受け止めた。
二人からはくちゅくちゅという、舌同士が絡む音が響く。やがてハワードが唇を離した。
アレンはふふっと妖しく笑み、ハワードの固い頬に両手を添える。そして自らキスをし、両目を細めた。
ハワードはグッと喉元を鳴らす。獣のようにアレンの腕を掴み、細首を嘗めた。
「んっ、あっ!」
ハワードの舌は首筋、鎖骨、胸の突起へと移る。ちょっとずつ、焦れったいまでにゆっくりと口づけをしていった。
その焦れったさに痺れを切らすのがアレンだ。足をモゾモゾさせ、ハワードの首をガシッと両手でがんじがらめにする。
「もう! ハワード、そんなに丁寧にやらなくてもいい。私のすべてを暴きたいんでしょ? だったらほら……」
自ら両足を広げた。積極的に欲を満たそうと、ハワードの心を搔き乱す作戦に出る。
(彼は求められたら体力の続く限り、私を抱き続ける。だからこそ私は──)
そんなハワードが愛おしい。口には出さないけれど、態度でそれを示してみた。
瞬間、ハワードがアレンの股の間に顔を埋めてくる。アレンの立ち始めている男根を加え、じゅるると吸い付くしていった。
「あぁー!」
ハワードの手がアレンの蜜の入り口を弄くる。二本、三本と中を搔き回し、アレンの最奥にある亀頭をぐっと押した。
「は、あぁーー!」
今までに味わったことのない痺れがアレンを襲う。かはっと、息が出来なくなるほどに胸の奥が熱くなっていった。そしてハワードの指が抜かれると同時に、アレンは先に達してしまう。
「……っ!?」
男根の先から噴水のように飛び出すそれは、ハワードの顔や体に掛かってしまった。けれどハワードも、アレンをですら気にしてはいない。
それよりも先に進みたいという気持ちが上回っていたからだ。
「アレン! 俺だけのアレン!」
「あ、んっ。はっ! あ、はぁー!」
ぐぐっと、ハワードの凶器としか思えないような大きさの男根が胎を犯す。肌がぶつかる音と、二人の荒ぶる息遣い。そのどちらもが妖しく、幸せの音を示していた。
そよ風がカーテンを揺らす。
「…………」
巨体を持つ、強面の男ハワードは、ふっと目を覚ました。寝惚け眼な状態で上半身を起こせば、銀の糸が目にとまる。
「あ、れん?」
その糸の持ち主は、ハワードが愛してやまない婚約者だ。美しくて気高い。気位が高く、どんなときでも凛とした端麗な婚約者。
そんな目に入れても痛くない人が、なぜここにいるのか。そもそもどして、自分はベッドで眠ってしまっていたのか。
それすらわからなかった。
けれどハッキリしているのは、この美しくて儚い雰囲気の婚約者が、ベッドを枕にしてネムッテイルことだけ。
「……んー」
ふと、アレンがモゾッと動く。むにゃぅと、普段の大人っぽい彼らしくない寝言だ。
アレンは眠気を振り絞るように目を開ける。
「……は、ハワード!?」
顔を上げ、ハワードに抱きついた。瞳には涙が溜まっていて、今にも溢れ出しそうだ。
「よかった! 三日間も眠り続けてたから、心配で……」
「三日? そう言えば、俺はあの後どうななったんだ?」
ハワードは髪の毛のない頭皮を掻く。きょとんとしながら何が起きたのかの説明を、しっかりと聞いた。
ハワードがアレンを庇い、代わりに闇に呑まれてしまう。けれど寸前のところでレナが聖女の力を発揮した。その力は光そのもの。彼女が本来持つ光属性の魔法が、闇の霧を凪払った。
「君は、闇に呑まれた後遺症からか、三日間眠ったままだったんだよ」
「え!? そ、そう、なの!?」
実感すら涌かないようで、あーうーと唸っている。
そんな彼を目の前に、アレンはふっと微笑した。ハワードが休んでいるベッドに腰かけ、彼の額に腕を伸ばす。
「熱は、ないみたいだね? よかった」
白い肌に垂れる銀髪を耳にかけ、優しい声で語りかけた。婚約者の代わりに闇を背負おうとした巨獣の男に、ありがとうと囁く。
ハワードはうんと笑顔で答え、腕を大きく広げた。
アレンは彼の求めていることがすぐにわかり、その腕の中に静かに身を預ける。ハワードの逞しくて暖かい腕の中で、アレンは胸を撫で下ろした。
「……あの後、ノワール殿下は逮捕されたよ」
「え!? 兄上が!?」
アレンは体を離し、真剣な面持ちで告げる。
公爵家に対する数々の無礼な行いは、またたくまに国中に広がった。アレンが無理やり犯されたという事実だけを隠し、公爵一家惨殺事件の黒幕として逮捕される。
それらを知りながら黙認していた国王には、民から非難の声が寄せられていた。そして、あれよあれという間に国王は失脚したという。
何よりも、その噂を広めたのはレナとルシアだった。彼女たちはノワールの身勝手な振る舞いをよしとしない。レナはアレンを最推しとして。ルシアは元婚約者として。
それは彼女たちにとっては、落とし前のようなものだった。
「あの二人は協力して、ノワールの悪行の数々を王族会議で暴露するそうだ」
そう話してくれた二人は、清々しいまでにいい笑顔をしていた。
ハワードは身震いし、アレンは苦く笑う。女性たちの結束力のようなものは、どんな男であっとも崩すことができないのだろう。
改めてそう、思い知らされる瞬間となった。
「ふふ。それでハワード、体調はもういいのかい?」
「え? あ、うん」
アレンはここぞとばかりにハワードへ抱きつく。指を絡め、艶めいた唇で吐息を溢す。ハワードと額を重ね合わせ、恥ずかしそうに見つめ合った。
アレンはモジモジとし、視線をあっちへこっちへと動かす。落ち着かない様子のまま、白い頬を赤く染めた。
「……ハワード」
「アレン」
二人は唇を重ね、濃厚な幸せを噛みしめる。そしてハワードがアレンの背中に手を回し、グッと引きよせた。
「あっ……」
驚くことすら許されないほどの早さで、アレンは彼に押し倒されてしまう。ハワードの上に乗っていたはずのアレンが、今度は組み敷かれるがわとなった。
緊張しているのか。握ってくるハワードの手は少しばかり汗ばんでいる。はあはあと、いつになく荒い息遣いと、シャツの上からでもわかる体格のよさ。
シャツのボタンを一つ一つ外していく動作にも、汗がついて回っていた。アレンを求める姿は、まさに巨獣のよう。
そしてそれらがすべて、アレンという妖艶な婚約者によって引き起こされた欲だった。
アレンは一瞬だけ目を見開く。けれど己も三日間という期間、こうして触れ合えることができなかったのだ。ハワードだけの欲として責められるわけもなく、アレンはふふっと艶びた笑みをする。
色欲の獣と化したハワードに細腕を伸ばした。そして彼の耳元で、甘い誘惑を行った。
「ハワード、私のすべてを暴いてくれないかい?」
「……っ!?」
こうして二人は獣のように欲に溺れながら、数日ぶりの快楽へと体と心を預けた。
□ □ □ ■ ■ ■
すべてを覆い隠すほどの闇夜が、梟の鳴き声だけを轟かせる。
アレンは暗くなった空を見つめながら、ゆっくりと服を脱いでいった。隣にはハワードがいて、彼もまた上着やズボンを脱いでいく。
(……相変わらず、ハワードは逞しい体だ)
見惚れるほどの筋肉質で、腕回りはアレンの二倍以上も太かった。そんな逞しい肉体のハワードはアレンを横抱きにする。
アレンはまだ脱いでいる途中だと、小首を傾げた。
「いいよ。俺が、脱がしたいから」
「……ふふ。そうか。じゃあ、お願いするよ」
アレンをベッド上に寝かせ、シャツや下着を脱がしていく。そこから現れたのは男とは思えないような細い体の、妖艶なまでの姿だった。
「アレン、君のこの姿を見てしまえば、誰だって虜になる。兄上も、その内の一人だったはずだ」
ベッドの上で銀髪を咲かせるアレンに、優しい口づけをする。
アレンは両目を瞑り、彼の言葉と行動を受け止めた。
二人からはくちゅくちゅという、舌同士が絡む音が響く。やがてハワードが唇を離した。
アレンはふふっと妖しく笑み、ハワードの固い頬に両手を添える。そして自らキスをし、両目を細めた。
ハワードはグッと喉元を鳴らす。獣のようにアレンの腕を掴み、細首を嘗めた。
「んっ、あっ!」
ハワードの舌は首筋、鎖骨、胸の突起へと移る。ちょっとずつ、焦れったいまでにゆっくりと口づけをしていった。
その焦れったさに痺れを切らすのがアレンだ。足をモゾモゾさせ、ハワードの首をガシッと両手でがんじがらめにする。
「もう! ハワード、そんなに丁寧にやらなくてもいい。私のすべてを暴きたいんでしょ? だったらほら……」
自ら両足を広げた。積極的に欲を満たそうと、ハワードの心を搔き乱す作戦に出る。
(彼は求められたら体力の続く限り、私を抱き続ける。だからこそ私は──)
そんなハワードが愛おしい。口には出さないけれど、態度でそれを示してみた。
瞬間、ハワードがアレンの股の間に顔を埋めてくる。アレンの立ち始めている男根を加え、じゅるると吸い付くしていった。
「あぁー!」
ハワードの手がアレンの蜜の入り口を弄くる。二本、三本と中を搔き回し、アレンの最奥にある亀頭をぐっと押した。
「は、あぁーー!」
今までに味わったことのない痺れがアレンを襲う。かはっと、息が出来なくなるほどに胸の奥が熱くなっていった。そしてハワードの指が抜かれると同時に、アレンは先に達してしまう。
「……っ!?」
男根の先から噴水のように飛び出すそれは、ハワードの顔や体に掛かってしまった。けれどハワードも、アレンをですら気にしてはいない。
それよりも先に進みたいという気持ちが上回っていたからだ。
「アレン! 俺だけのアレン!」
「あ、んっ。はっ! あ、はぁー!」
ぐぐっと、ハワードの凶器としか思えないような大きさの男根が胎を犯す。肌がぶつかる音と、二人の荒ぶる息遣い。そのどちらもが妖しく、幸せの音を示していた。
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