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第3章 追憶の詩を聴いてみました
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青空と双子の姉妹のような 美しい 瑠璃色の湖が見えてきました。
すごい近くに色とりどりのお花畑があります。
ピクニックができたら最高かもしれませんね。
・・・・・・ 魔物がいなければの話ですけどね。
「 アイアンタートルはどこにいる?」
「 湖の中ですね」
私はガルヴァスの質問に答えました。 彼は顎に手を当てて しばらく思案します。
「餌で誘き寄せよう」
「 アイアンタートルは何を食べるんですか?」
「 肉だ」
ガルヴァスは、 肉の塊を取り出しました。ユメリアは よだれを流しています。
「 美味しそうですぅ」
「 後で食べてみるか? カエルの肉」
「 やっぱり、やめておくですぅ!」
食用のカエルはいますけど、 心情的にはできれば口にしたくないものですよね。
でも、 よく考えたらアイアンタートルの肉を使った料理を、 エリーゼの両親に お供えするのですよね。
魔物を食材にしてしまうくらいだから、 冒険者にとっては カエルの肉くらいはどうってことないのかもしれません。
私は冒険者ではないので普通の食事をさせてください!
・・・・・・いえ、聖女も 冒険者の一員でした。
「 覚悟を決めていただきましょう!」
「 別に無理やり食わせようとしているわけじゃないからな。・・・・・・ それより早速、 餌に釣られたみたいだぞ」
ガルヴァスの 目線を追うと、 アイアンタートルがカエルの肉に食らいついていました。 全長は3 メートル ほどでしょうか。 スタンピードの時に無我夢中で駆け回っていたとはいえ、やはり 恐怖を覚える迫力があります。
「 作戦はどうしますか?」
「そうだな。ユメリアの 力を試してみるか」
ガルヴァスは、ユメリアを指名しました。
「 セクハラ発言を恨んでるですぅ!?」
「いいから、やれ!」
「 こうなったら、破れ被れですぅ!」
ユメリアは、矢を放ちました。しかし、 あっさりと外れてしまいます。
ユメリアの存在に気付いたアイアンタートルは、 彼女に向かって猛スピードで突進していきます。 亀がのろまだという固定観念を吹き飛ばすほど素早いです。
「ひうっ!?」
ユメリアは 、間一髪回避することができました。 後衛職とはいえさすがエルフです。 身のこなしが軽いです。 囮攻撃成功ですね。ユメリアには、 翻弄するエルフの弓士の 称号を差し上げます。
私はサボりではないですよ。本当ですよ?
万が一ユメリアが アイアンタートルの攻撃を受けることがあるなら、 いつでも回復魔法をかけられるように セットしています。
それに、ガルヴァスに 強化魔法をかけるタイミングを計っているのです。
「 どうして、私がこんな目にあわなきゃいけないですぅ!?」
ユメリアは、 理不尽な 扱いに対して喚いています。 同じ後衛職として気持ちはわかりますよ。でも、聖女の 私もヘビーメイスを振り回さなければならないくらいですから、 護身術程度でも 剣に覚えがあるなら実力を示して下さいね。
「この、このですぅ!」
ユメリアは、 苦し紛れに弓矢を放ちました。 偶然なのか、矢は アイアンタートルの眼に 命中します。
その隙をついて、 気配を消していたガルヴァスが 一気に間合いを詰めて、 アイアンタートルの首を 切り落としました。
「 ざっと、こんなものだな」
ガルヴァスの 作戦が功を奏しました。
後は 剥ぎ取り作業をするだけですね。 私は聖女なのに、 アシュトンパーティーでは 剥ぎ取りもよくやらされていたから、 駆け出し冒険者に毛が生えた程度にはうまくやれますよ。
今回は、ガルヴァスが見本を見せてくれることになりました。
「 アイアンタートルの甲羅は盾や鎧の材料になるから、 あまり傷をつけないこと。甲羅を真っ二つに綺麗に割って、 肉はうまく取り出して血抜きをするんだ」
ガルヴァスは、 鮮やかな手つきでアイアンタートルを解体しました。 お見事ですね。 今の私では真似することができませんよ。
「ガルヴァスさん、師匠と お呼びしましょうか?」
「 柄じゃないからやめろ。 それより今度は、ルナマリアのお目当てのものを 取りに行くんだろ」
そうでした。 美味しい ブラック ベリーをなんとしてでも手に入れるのです!
最短ルートで森を突き進み、 トレントの集団に向かっていきます。
「さあ、 私に美味しい ブラックベリーを くださいね。 もしも抵抗するなら・・・・・・」
私はナイフを取り出しました。 するとトレントの集団は ブラックベリーの ほとんどを地面に置いて、 一目散に駆け出しました。
あっさりと 目的のものが手に入りましたね。 なんだか拍子抜けです。
ユメリアは、 なぜか怯えたような表情を浮かべました。
「 やっぱり、ルナマリアさんは恐ろしい人ですぅ!」
「 どうして、そうなるのですか?」
私はユメリアに非難されるようなことな していませんよ。
「だって・・・・・・」
「 トレント はルナマリアを怖がって逃げ出したんだろう?」
ユメリアは 口ごもってしまったので、ガルヴァスが 代わりに説明してくれました。
魔物が私を怖がるってどういうことですか!?
聖女の威光に 恐れをなしたということですか。・・・・・・ 違いますか。 そうですか。
「 ルナマリアさんは、 甘いものに目がなくて人が変わってしまうですぅ」
自覚はあったつもりだったのですが・・・・・・ どうやら私は、トレントに対して 血走った目つきをしていたようです。聖女どころか 人としてどうなのでしょうね。
「 食材が揃ったことですし、 そろそろ村に向かいましょうか」
私は力なく、そう 促すことしかできませんでした。
すごい近くに色とりどりのお花畑があります。
ピクニックができたら最高かもしれませんね。
・・・・・・ 魔物がいなければの話ですけどね。
「 アイアンタートルはどこにいる?」
「 湖の中ですね」
私はガルヴァスの質問に答えました。 彼は顎に手を当てて しばらく思案します。
「餌で誘き寄せよう」
「 アイアンタートルは何を食べるんですか?」
「 肉だ」
ガルヴァスは、 肉の塊を取り出しました。ユメリアは よだれを流しています。
「 美味しそうですぅ」
「 後で食べてみるか? カエルの肉」
「 やっぱり、やめておくですぅ!」
食用のカエルはいますけど、 心情的にはできれば口にしたくないものですよね。
でも、 よく考えたらアイアンタートルの肉を使った料理を、 エリーゼの両親に お供えするのですよね。
魔物を食材にしてしまうくらいだから、 冒険者にとっては カエルの肉くらいはどうってことないのかもしれません。
私は冒険者ではないので普通の食事をさせてください!
・・・・・・いえ、聖女も 冒険者の一員でした。
「 覚悟を決めていただきましょう!」
「 別に無理やり食わせようとしているわけじゃないからな。・・・・・・ それより早速、 餌に釣られたみたいだぞ」
ガルヴァスの 目線を追うと、 アイアンタートルがカエルの肉に食らいついていました。 全長は3 メートル ほどでしょうか。 スタンピードの時に無我夢中で駆け回っていたとはいえ、やはり 恐怖を覚える迫力があります。
「 作戦はどうしますか?」
「そうだな。ユメリアの 力を試してみるか」
ガルヴァスは、ユメリアを指名しました。
「 セクハラ発言を恨んでるですぅ!?」
「いいから、やれ!」
「 こうなったら、破れ被れですぅ!」
ユメリアは、矢を放ちました。しかし、 あっさりと外れてしまいます。
ユメリアの存在に気付いたアイアンタートルは、 彼女に向かって猛スピードで突進していきます。 亀がのろまだという固定観念を吹き飛ばすほど素早いです。
「ひうっ!?」
ユメリアは 、間一髪回避することができました。 後衛職とはいえさすがエルフです。 身のこなしが軽いです。 囮攻撃成功ですね。ユメリアには、 翻弄するエルフの弓士の 称号を差し上げます。
私はサボりではないですよ。本当ですよ?
万が一ユメリアが アイアンタートルの攻撃を受けることがあるなら、 いつでも回復魔法をかけられるように セットしています。
それに、ガルヴァスに 強化魔法をかけるタイミングを計っているのです。
「 どうして、私がこんな目にあわなきゃいけないですぅ!?」
ユメリアは、 理不尽な 扱いに対して喚いています。 同じ後衛職として気持ちはわかりますよ。でも、聖女の 私もヘビーメイスを振り回さなければならないくらいですから、 護身術程度でも 剣に覚えがあるなら実力を示して下さいね。
「この、このですぅ!」
ユメリアは、 苦し紛れに弓矢を放ちました。 偶然なのか、矢は アイアンタートルの眼に 命中します。
その隙をついて、 気配を消していたガルヴァスが 一気に間合いを詰めて、 アイアンタートルの首を 切り落としました。
「 ざっと、こんなものだな」
ガルヴァスの 作戦が功を奏しました。
後は 剥ぎ取り作業をするだけですね。 私は聖女なのに、 アシュトンパーティーでは 剥ぎ取りもよくやらされていたから、 駆け出し冒険者に毛が生えた程度にはうまくやれますよ。
今回は、ガルヴァスが見本を見せてくれることになりました。
「 アイアンタートルの甲羅は盾や鎧の材料になるから、 あまり傷をつけないこと。甲羅を真っ二つに綺麗に割って、 肉はうまく取り出して血抜きをするんだ」
ガルヴァスは、 鮮やかな手つきでアイアンタートルを解体しました。 お見事ですね。 今の私では真似することができませんよ。
「ガルヴァスさん、師匠と お呼びしましょうか?」
「 柄じゃないからやめろ。 それより今度は、ルナマリアのお目当てのものを 取りに行くんだろ」
そうでした。 美味しい ブラック ベリーをなんとしてでも手に入れるのです!
最短ルートで森を突き進み、 トレントの集団に向かっていきます。
「さあ、 私に美味しい ブラックベリーを くださいね。 もしも抵抗するなら・・・・・・」
私はナイフを取り出しました。 するとトレントの集団は ブラックベリーの ほとんどを地面に置いて、 一目散に駆け出しました。
あっさりと 目的のものが手に入りましたね。 なんだか拍子抜けです。
ユメリアは、 なぜか怯えたような表情を浮かべました。
「 やっぱり、ルナマリアさんは恐ろしい人ですぅ!」
「 どうして、そうなるのですか?」
私はユメリアに非難されるようなことな していませんよ。
「だって・・・・・・」
「 トレント はルナマリアを怖がって逃げ出したんだろう?」
ユメリアは 口ごもってしまったので、ガルヴァスが 代わりに説明してくれました。
魔物が私を怖がるってどういうことですか!?
聖女の威光に 恐れをなしたということですか。・・・・・・ 違いますか。 そうですか。
「 ルナマリアさんは、 甘いものに目がなくて人が変わってしまうですぅ」
自覚はあったつもりだったのですが・・・・・・ どうやら私は、トレントに対して 血走った目つきをしていたようです。聖女どころか 人としてどうなのでしょうね。
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