2 / 6
落ちた
②鉄棒
しおりを挟む
何処にでもある公園の遊具の一つに鉄棒があった。
上り棒や木登りのように上に登る遊びは苦手で嫌いだったが、鉄棒は好きで仲間と競いあっていた。
大体は回転数を競ったり、技を競いあったり。鉄棒で遊ぶ子供はある程度の事は出来るので、独自の技を披露してお互いに真似しあったりした。
学校では、休み時間に鉄棒を利用する生徒が多く、列が出来るので、一人で長い時間占領することは出来なかった。
休みの日に、一つ下の幼馴染みと公園で鉄棒している時の事。
彼女はまだ幼稚園児で、あまり沢山の事が出来なかったのだが、私が両膝を鉄棒に掛けて、両手を鉄棒の下から持ってきて、すねを押さえてくるくるまわる遊びをして一休みすると、
「手を離してまわってよ」
と言ってきた。
「手を離してまわったら背中から落ちるよ」
と言うと、
「出来た人を知ってる」
と言い張り彼女もひかない。
やめればいいのに、こちらも負けん気が強く、手を離してまわってみた。案の定、まわる途中で背中から落ちた。初めから落ちると思ってまわったせいか、痛みはさほど感じなかった。
「ほら、落ちたでしょう」
と言うと、
「出来た人を知ってるもん。下手なだけでしょ」
と言われて、腹が立った所までは覚えているが、その後の展開は覚えていない。
ずっと、体育は得意と思ってきて、子供が小学生になった時、鉄棒が出来ない我が子に
「逆上がりはこうやるんだよ」
と自信満々に見本を見せようとしたが、全く出来なかった。
こうやって、出来ていた事が出来なくなるのを実感すると、無邪気に遊んでいたあの頃をとても愛おしく思う。
上り棒や木登りのように上に登る遊びは苦手で嫌いだったが、鉄棒は好きで仲間と競いあっていた。
大体は回転数を競ったり、技を競いあったり。鉄棒で遊ぶ子供はある程度の事は出来るので、独自の技を披露してお互いに真似しあったりした。
学校では、休み時間に鉄棒を利用する生徒が多く、列が出来るので、一人で長い時間占領することは出来なかった。
休みの日に、一つ下の幼馴染みと公園で鉄棒している時の事。
彼女はまだ幼稚園児で、あまり沢山の事が出来なかったのだが、私が両膝を鉄棒に掛けて、両手を鉄棒の下から持ってきて、すねを押さえてくるくるまわる遊びをして一休みすると、
「手を離してまわってよ」
と言ってきた。
「手を離してまわったら背中から落ちるよ」
と言うと、
「出来た人を知ってる」
と言い張り彼女もひかない。
やめればいいのに、こちらも負けん気が強く、手を離してまわってみた。案の定、まわる途中で背中から落ちた。初めから落ちると思ってまわったせいか、痛みはさほど感じなかった。
「ほら、落ちたでしょう」
と言うと、
「出来た人を知ってるもん。下手なだけでしょ」
と言われて、腹が立った所までは覚えているが、その後の展開は覚えていない。
ずっと、体育は得意と思ってきて、子供が小学生になった時、鉄棒が出来ない我が子に
「逆上がりはこうやるんだよ」
と自信満々に見本を見せようとしたが、全く出来なかった。
こうやって、出来ていた事が出来なくなるのを実感すると、無邪気に遊んでいたあの頃をとても愛おしく思う。
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる