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悪役令息のサラブレッド編
悪役令息のサラブレッドですが、アホの子ですみません!【2】
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「ぷにりゅ、ご飯だよー」
舌足らずの腑抜けた声で俺を呼ぶのはミシェルだ。
「おい!俺の名前はプニエル・カール・アウグスト・デュ・リュヴァレンシュタインだ!いい加減その変な名前で呼ぶのはやめろ!」
「んーと、…ぷに、りゅ?」
ミシェルは首を傾げる。
俺の怒りが全く届いていない。
「ぷにりゅの名前、長くて覚えらんない」
「なっ、俺の名前をなんだと…!」
「ご飯、ステーキだよー」
ミシェルは話にもう飽きたのか、ステーキを俺に差し出す。
くっ、さすがクライン公爵家。
超高級国産牛のフィレステーキ、目の前に出されて我慢できる奴がいるのか?
「…食べる」
「うん、一緒に食べよー」
ミシェルは俺にご飯を用意してから、自分の席に着く。
「「いただきまーす」」
俺たちは仲良く隣同士に座り、食事を頂く。
「ぷにりゅ、美味しい?」
「うん、美味ぇな。すげぇ美味ぇ」
「良かったー」
俺はミシェル・クラインの大叔父、つまり父方の祖母の異母弟にあたる竜だ。
ちなみに竜といっても突然変異体のピクシードラゴンで、成体になっても大きくはならない。
とは言っても、人間の年齢に換算してもまだ16歳ほどの幼体なのだが。
その上、異母姉や甥のエドワードと異なり、俺は人間に変化することはできない。
だからこの竜の姿のまま、普段から生活している。
けれども、やはり竜はその希少性から国内外問わず狙われることも多い。
恐ろしいまでの権力と莫大な資産を持つクライン公爵家で暮らすことは身の安全を守るのに最適なのだ。
そして衣食住の保証の引き換えと言っては少なすぎるが、俺はこのミシェルの面倒を多忙な両親に代わって見ている。
ミシェルはクライン公爵家とオーウェン子爵家の両方からの愛情を一身に集めながら、何不自由ない裕福な暮らしをしている箱入り息子だ。
そのせいなのだろう。
純粋培養というか、世間知らずというか、ぼんやりというか、他人からの悪意に疎い部分があるのが欠点だ。
「あっ、そうだ。ぷにりゅ、今夜の舞踏会に僕行かなくていいんだって」
「はぁ⁉︎皇室主催だったろーが!」
「んー、でもねセドリック様が『ミシェルは来なくていい』って言ったからなぁ」
「あいつ、出ねぇのか?」
「ううん、聖女様と出るんだってー」
「…クズだな」
「ん?クズ?何が?」
ミシェルは自分の状況を全く理解せずにニコニコと笑っている。
一方の俺は頭を抱える。
こいつ、明らかに浮気されているのに気付いていないぞ…。
舌足らずの腑抜けた声で俺を呼ぶのはミシェルだ。
「おい!俺の名前はプニエル・カール・アウグスト・デュ・リュヴァレンシュタインだ!いい加減その変な名前で呼ぶのはやめろ!」
「んーと、…ぷに、りゅ?」
ミシェルは首を傾げる。
俺の怒りが全く届いていない。
「ぷにりゅの名前、長くて覚えらんない」
「なっ、俺の名前をなんだと…!」
「ご飯、ステーキだよー」
ミシェルは話にもう飽きたのか、ステーキを俺に差し出す。
くっ、さすがクライン公爵家。
超高級国産牛のフィレステーキ、目の前に出されて我慢できる奴がいるのか?
「…食べる」
「うん、一緒に食べよー」
ミシェルは俺にご飯を用意してから、自分の席に着く。
「「いただきまーす」」
俺たちは仲良く隣同士に座り、食事を頂く。
「ぷにりゅ、美味しい?」
「うん、美味ぇな。すげぇ美味ぇ」
「良かったー」
俺はミシェル・クラインの大叔父、つまり父方の祖母の異母弟にあたる竜だ。
ちなみに竜といっても突然変異体のピクシードラゴンで、成体になっても大きくはならない。
とは言っても、人間の年齢に換算してもまだ16歳ほどの幼体なのだが。
その上、異母姉や甥のエドワードと異なり、俺は人間に変化することはできない。
だからこの竜の姿のまま、普段から生活している。
けれども、やはり竜はその希少性から国内外問わず狙われることも多い。
恐ろしいまでの権力と莫大な資産を持つクライン公爵家で暮らすことは身の安全を守るのに最適なのだ。
そして衣食住の保証の引き換えと言っては少なすぎるが、俺はこのミシェルの面倒を多忙な両親に代わって見ている。
ミシェルはクライン公爵家とオーウェン子爵家の両方からの愛情を一身に集めながら、何不自由ない裕福な暮らしをしている箱入り息子だ。
そのせいなのだろう。
純粋培養というか、世間知らずというか、ぼんやりというか、他人からの悪意に疎い部分があるのが欠点だ。
「あっ、そうだ。ぷにりゅ、今夜の舞踏会に僕行かなくていいんだって」
「はぁ⁉︎皇室主催だったろーが!」
「んー、でもねセドリック様が『ミシェルは来なくていい』って言ったからなぁ」
「あいつ、出ねぇのか?」
「ううん、聖女様と出るんだってー」
「…クズだな」
「ん?クズ?何が?」
ミシェルは自分の状況を全く理解せずにニコニコと笑っている。
一方の俺は頭を抱える。
こいつ、明らかに浮気されているのに気付いていないぞ…。
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