偽りの悪役令息は竜に溺愛されている〜婚約破棄に潜む竜の罠〜

明太子

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悪役令息のサラブレッド編

悪役令息のサラブレッドですが、アホの子ですみません!【1】

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ラフェリス帝国においてクライン公爵家の当主夫夫よりも恐ろしいものはない。
『悪役夫夫』と呼ばれ、多くの貴族を震え上がらせる存在である。

当主であるセオドール・クラインは冷酷で無慈悲な性格の持ち主で、帝国内で最も大きな商会を経営する相当な遣り手だ。
そしてその婿のエドワード・クラインは大富豪であるオーウェン子爵家の出身で、実家の力と狡猾な策略によってセオドールを支える右腕でもある。

2人の功績によってクライン公爵家は名実ともに帝国一の名家となり、その権力と資産は皇室をも凌ぐと噂されているほどだ。

そして彼らの一人息子、ミシェル・クラインは6歳の時に同い年の皇太子であるセドリック・ローエングラムの婚約者となった。

だが、それから10年経った現在、セドリックとミシェルの仲は冷え切っている。
セドリックは今、聖女であるカレン・シュミットに夢中なのだ。

日頃から常に2人は行動を共にし、セドリックがミシェルに時間を割くことなどほとんどない。
口さがない貴族の中では「ミシェルと婚約破棄し、聖女のカレンと婚約し直すのではないか」と噂する者すらいるぐらいだ。

しかもその噂の後押しをするのがミシェルの両親、クライン公爵夫夫の過去だ。

元々セオドールは当時の皇太子の婚約者であった。
しかしながら、皇太子はエドワードに懸想し、悪評まみれだったセオドールに婚約破棄を言い渡した。
だが、その悪評を広めたのがエドワードだと判明。

皇太子はこの一件をきっかけに廃嫡されることとなり、皇室もイメージダウンを免れなかった。

まぁ、その事件もセオドールとエドワードがグルになって引き起こしたものなのだけれども。

なので、セドリックがミシェルを遠ざけるのも無理はないのだ。
とはいえ、俺としては可愛い弟分が邪険にされるのは我慢ならないわけで。
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