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第2章 ミッションを遂行せよ
作戦会議
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『そうそう、明日の昼頃にタカアシ、ショッピングモールの本屋に行くんだって。』
この文章を読んで、そういえば、と思った。
タカアシくんが休日に行く場所を知っていたとしても、希望の日に行ってくれるとは限らない。
家の近くを散歩するのも好きだと言っていたのだからその可能性だってあった。なぜ気づかなかったのだろう。休日何してる?ではなく、今週末何してる?の方が手間が省けたのではないだろうか。まぁ、今更後悔しても仕方がないのだろう。
私はとりあえず三上くんに、そうなんだ、などと返事をして芹香にこのことを報告した。
芹香からすぐに返事がきた。
『分かったわ。詳しくは今日の夜電話で話しましょう。』
『分かった』
なんだかやっぱり、スパイをしている気分になる。情報を得て、その情報を仲間と共有する、そして作戦会議を行う。そう思うとちょっと楽しくなってきた。芹香に軽く返事をして、午後の授業がもうすぐ始まりそうだったからスマホの電源を落とした。机の上に次の授業の準備をしていると泉がニヤニヤした顔私を見ていた。
「な、何?」
「いや~、お弁当食べてるときずっとスマホばっか見て、ニヤニヤしてたからさ~なんかあったのかな~って。ね、LINE見てたんでしょ?誰から?タカアシくん?」
「ち、違うよ!三上くんからメッセージきてて、数学の小テストの話していたしてたの。あとは前の学校の友達。タカアシくんは関係ないよ!」
「・・・三上くん?みちる、三上くんとLINE交換してたの?」
「え、う、うん。」
「・・・そう、なんだぁ。良かったじゃん!タカアシくんに一歩近づいたってカンジ?」
今、一瞬だけど泉の様子がおかしかった。
タカアシくんのことじゃない、恐らく三上くんのことだ。知り合いだったとか?泉は元々から三上くんのこと知ってたし。・・・いや、違うな。今のはなんだか、驚愕と嫉妬が入り交じったような
そんな感情が見えたような気がする。
(考えすぎかな・・・?勘違いかもしれないし、あまり気にしないでおこう。)
「どうしたの?みちる。授業始まっちゃうよ。」
「えっ?ううん、なんでもないよ。午後の授業も面倒だねー。」
「だよねー。あー、眠たーい!」
泉のことに関しては気になることができてしまったが、泉はいつも通り元気だからそう大したことではないのだろう。そう思っていると午後の授業が始まった。今日は作戦会議だ、明日、台風のようにやってくる芹香のために準備をしなくては。
そして、放課後になりいつも通り泉と一緒に帰った。泉に特に変わった様子はなかった。
自分の部屋に入って着替えたあと、ずっと切っていたスマホの電源を入れた。芹香からLINEがきていて、20時に電話する、と書いてあった。まだあと、2時間くらい時間があったから、了解、と返事をしたあと、先に晩御飯とお風呂を済ませにいった。
部屋に戻ってくるとちょうどいい時間で、ベッドで寝転がった瞬間電話がきた。案の定芹香だった。
[もしもし、みちる?作戦会議、始めるわよ]
「ハイハイ。で、そもそも芹香は何時くらいにこっちにくるの?」
[あぁ、そっちまで行くのに新幹線で2時間、そのあと電車で20分ほどだから・・・早く家を出ても昼前かしら?11時とかになるわね]
「・・・新幹線、やっぱり遠いじゃん。やっぱりやめときなよ、お金かかるし。」
[嫌よ。決めたんだもの、それにみちるとのショッピング、楽しみなのよ。カニのことはともかくね。]
電話の向こうで芹香が笑った。
あぁ、やっぱり芹香は優しいなぁ。
友達はできても、心細かったのだ。こうやって遠い所まで来てくれる芹香のような子を友達にできて良かった。・・・少し、泣きそうになった。
[・・・みちる?]
「ううん、なんでもないよ。それで?どうするの?時間帯と行き先は分かってるけど・・・」
[・・・そうね。とりあえず、ショッピングモールに向かうわ。カニくんは昼頃に本屋に行くんでしょう?]
「うん。みたいだよ。じゃあ、私が芹香のこと駅まで迎えに行くよ。で、そのままショッピングモールに行こう。芹香、駅に着くの昼頃なんでしょ?ちょうどいいと思うけど・・・」
[・・・そうね、でも荷物を泊まるところに置かないといけないわ。邪魔になるし]
「あっ、そっか。日帰りじゃ無理だよね。
でも、どこに泊まるの?ホテル?」
[いいえ、私の叔母のところに泊まるわ。
1度そこに行くから現地集合にしましょう。
そうね、待ち合わせは1時でいいかしら。]
「うん、いいよ。じゃあ1時にショッピングモールで。」
[可愛い服、着てきなさいよ。]
「・・・?うん、可愛いの着ていくよ。」
なんだかよく分からないことを言われたけどまぁ、良いか。芹香の叔母さんがこの地域にいるのは初めて知ったが、泊まるところがあって良かった。明日が楽しみになってきた。そろそろ眠くなってきたので、芹香におやすみ、と言って電話を切った。着ていく服は最近買ったばかりのあのワンピースを着て、あの髪飾りとアクセサリーを付けて行こうと考えながら眠りについた。
ふと、やっぱり作戦会議らしい会話はしていなかったなと思って笑った。
明日は何事もなく終わって欲しいな・・・
この文章を読んで、そういえば、と思った。
タカアシくんが休日に行く場所を知っていたとしても、希望の日に行ってくれるとは限らない。
家の近くを散歩するのも好きだと言っていたのだからその可能性だってあった。なぜ気づかなかったのだろう。休日何してる?ではなく、今週末何してる?の方が手間が省けたのではないだろうか。まぁ、今更後悔しても仕方がないのだろう。
私はとりあえず三上くんに、そうなんだ、などと返事をして芹香にこのことを報告した。
芹香からすぐに返事がきた。
『分かったわ。詳しくは今日の夜電話で話しましょう。』
『分かった』
なんだかやっぱり、スパイをしている気分になる。情報を得て、その情報を仲間と共有する、そして作戦会議を行う。そう思うとちょっと楽しくなってきた。芹香に軽く返事をして、午後の授業がもうすぐ始まりそうだったからスマホの電源を落とした。机の上に次の授業の準備をしていると泉がニヤニヤした顔私を見ていた。
「な、何?」
「いや~、お弁当食べてるときずっとスマホばっか見て、ニヤニヤしてたからさ~なんかあったのかな~って。ね、LINE見てたんでしょ?誰から?タカアシくん?」
「ち、違うよ!三上くんからメッセージきてて、数学の小テストの話していたしてたの。あとは前の学校の友達。タカアシくんは関係ないよ!」
「・・・三上くん?みちる、三上くんとLINE交換してたの?」
「え、う、うん。」
「・・・そう、なんだぁ。良かったじゃん!タカアシくんに一歩近づいたってカンジ?」
今、一瞬だけど泉の様子がおかしかった。
タカアシくんのことじゃない、恐らく三上くんのことだ。知り合いだったとか?泉は元々から三上くんのこと知ってたし。・・・いや、違うな。今のはなんだか、驚愕と嫉妬が入り交じったような
そんな感情が見えたような気がする。
(考えすぎかな・・・?勘違いかもしれないし、あまり気にしないでおこう。)
「どうしたの?みちる。授業始まっちゃうよ。」
「えっ?ううん、なんでもないよ。午後の授業も面倒だねー。」
「だよねー。あー、眠たーい!」
泉のことに関しては気になることができてしまったが、泉はいつも通り元気だからそう大したことではないのだろう。そう思っていると午後の授業が始まった。今日は作戦会議だ、明日、台風のようにやってくる芹香のために準備をしなくては。
そして、放課後になりいつも通り泉と一緒に帰った。泉に特に変わった様子はなかった。
自分の部屋に入って着替えたあと、ずっと切っていたスマホの電源を入れた。芹香からLINEがきていて、20時に電話する、と書いてあった。まだあと、2時間くらい時間があったから、了解、と返事をしたあと、先に晩御飯とお風呂を済ませにいった。
部屋に戻ってくるとちょうどいい時間で、ベッドで寝転がった瞬間電話がきた。案の定芹香だった。
[もしもし、みちる?作戦会議、始めるわよ]
「ハイハイ。で、そもそも芹香は何時くらいにこっちにくるの?」
[あぁ、そっちまで行くのに新幹線で2時間、そのあと電車で20分ほどだから・・・早く家を出ても昼前かしら?11時とかになるわね]
「・・・新幹線、やっぱり遠いじゃん。やっぱりやめときなよ、お金かかるし。」
[嫌よ。決めたんだもの、それにみちるとのショッピング、楽しみなのよ。カニのことはともかくね。]
電話の向こうで芹香が笑った。
あぁ、やっぱり芹香は優しいなぁ。
友達はできても、心細かったのだ。こうやって遠い所まで来てくれる芹香のような子を友達にできて良かった。・・・少し、泣きそうになった。
[・・・みちる?]
「ううん、なんでもないよ。それで?どうするの?時間帯と行き先は分かってるけど・・・」
[・・・そうね。とりあえず、ショッピングモールに向かうわ。カニくんは昼頃に本屋に行くんでしょう?]
「うん。みたいだよ。じゃあ、私が芹香のこと駅まで迎えに行くよ。で、そのままショッピングモールに行こう。芹香、駅に着くの昼頃なんでしょ?ちょうどいいと思うけど・・・」
[・・・そうね、でも荷物を泊まるところに置かないといけないわ。邪魔になるし]
「あっ、そっか。日帰りじゃ無理だよね。
でも、どこに泊まるの?ホテル?」
[いいえ、私の叔母のところに泊まるわ。
1度そこに行くから現地集合にしましょう。
そうね、待ち合わせは1時でいいかしら。]
「うん、いいよ。じゃあ1時にショッピングモールで。」
[可愛い服、着てきなさいよ。]
「・・・?うん、可愛いの着ていくよ。」
なんだかよく分からないことを言われたけどまぁ、良いか。芹香の叔母さんがこの地域にいるのは初めて知ったが、泊まるところがあって良かった。明日が楽しみになってきた。そろそろ眠くなってきたので、芹香におやすみ、と言って電話を切った。着ていく服は最近買ったばかりのあのワンピースを着て、あの髪飾りとアクセサリーを付けて行こうと考えながら眠りについた。
ふと、やっぱり作戦会議らしい会話はしていなかったなと思って笑った。
明日は何事もなく終わって欲しいな・・・
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