【R-18・連載版】部長と私の秘め事

臣桜

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ケアンズ最後の夜 編

俺も入っていいか?

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「どういたしまして。俺も笑顔の朱里を沢山見られて嬉しいよ」

「……へへへ」

 こう言われると、愛されているという実感があって嬉しい。

「先に荷物纏めましょうか」

「だな」

 私たちはまず歯を磨いてスッキリしたあと、スーツケースに荷物を詰め直しする。

 荷物を纏めると言っても、部屋の中にあれこれ置いていた訳ではない。

 以前に綾子さんが海外旅行に行った時、洗面所に基礎化粧品の入ったポーチを置いたまま外出したら、戻ってきた時に覚えのない配置で、綺麗に中身が整頓されていたと言っていた。

 それを聞いて、部屋の掃除をする人を完全に信頼しきったら駄目なんだろうな、と思ってしまった。

 その時は盗まれた訳ではないけれど、不在時に物に触れられているのは事実だし、万が一の事もある。

 綾子さんの荷物は、善意で整頓してくれただけかもしれないけれど、何となく良くない気分にはなる。

 だから基本的に、歯ブラシとか以外は、外出する際には全部スーツケースに戻して鍵を掛けていた。

 なので部屋のクローゼットや引き出しに物がある訳ではないので、基本的にスーツケースの詰め直しになる。

「お土産結構買っちゃったけど、残りは空港で買って手荷物ですね」

「だな。まぁ、なんとかなるから遠慮せずにお土産買えよ」

「はい!」

 服は畳んで平らにして、専用のファスナー付きの袋に入れているけれど、尊さんが不思議道具を持っていて、プスッと袋に刺して空気を抜くと、真空状態になってかさを減らす事ができた。

 持ち歩きのバッグも整頓して、終わった頃にはそろそろいい時間になっていた。

「シャワー入ってきます」

「ん」





 メイク落としをしてから髪を洗い、クリップで纏めた頃になって、尊さんがバス、洗面所の部屋に入ってきた。

「わぁ、エッチな人だ」

 彼は服を着ているのに、自分だけ全裸なのは恥ずかしい。

 両手で胸元を覆って「エチチチチチチチチ」と威嚇すると、尊さんはクスクス笑って提案してくる。

「俺も入っていいか?」

「……二人入れる余裕はあるからいいですけど」

「サンキュ」

 そう言って尊さんはTシャツを脱ぎ、なんだか見てはいけないような気がして、私はパッと顔を逸らす。

 そのあと、ボディソープを出して体を洗い始めた。

 ほどなくして、コンコンとノックをしてから生まれたままのミコが乱入してきた。

「洗ってやるか?」

「いいですよ。んっ」

 言った途端、尊さんが両手でウエストを掴んできたので声を上げてしまった。

「不思議だなぁ……。トマホーク喰ってもこんなに細いんだもんな」

「……お腹の柔らかさは評価してるんでしょう?」

 わざと不機嫌そうに言うと、彼はニヤッと笑う。

「悪かったって。根に持つなよ。……俺は長所と思って言ったんだけどな」

 そう言って尊さんは、お腹をプニプニ揉んでくるので、その手を両手でペチペチ叩き返してやる。

「ふーんだ。女心の分からない尊さんなんて、将来娘から『お父さん嫌い』って言われるんですよー」

「げ、それはやだな……」

「今どき、容姿を話題にするなんて遅れてるんですからね~」

「分かったよ。悪かった」

 尊さんは私の両頬を手で包み、「ん」とキスをする。

 ちゅっちゅっと唇を啄み合ったあと、私は彼の下唇を軽く噛んだ。

 そのあと、濡れた前髪を掻き上げた尊さんの顔をジーッと見て、おもむろににやけてしまう。

「……カッコイイ」

「……おい、容姿を話題にするのは遅れてるんじゃねぇのかよ」

「私はいいんだもーん。兄ちゃん、ええケツしてるやんけ」

 私はそう言って、尊さんのキュッと締まったお尻を揉む。

「お前なぁ! ……お前なんてこうだ、このこのこの」

 尊さんは目を剥いて呆れたあと、私のお尻をペチペチと叩いてくる。

「太鼓の達人ですか?」

「ぶふぅっ!」

 不意に思いだした単語を口にすると、彼は横を向いて噴き出した。
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