【R-18・連載版】部長と私の秘め事

臣桜

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彼と彼女のその後 編

仮面を外せる相手 ☆

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「んっ、んぅうっ、あぁああっ、あっ、あっ」

 何をされても感じて堪らない私は、震える手で涼さんの手首を掴み、何度も甘イキを繰り返す。

「可愛いね、恵ちゃん。沢山達って偉いね」

 達きすぎてボーッとしている中、涼さんの甘やかす声が脳をとろかしていく。

 ――駄目……っ、馬鹿になっちゃう!

 立て続けに絶頂して脳内はトロトロになり、思考をろくに動かせない。

 自分を抱いているのは信じられないぐらい美しい男性で、多くの女性が望む人に求められていると思うと、多幸感に加えて優越感まで湧き起こって頭がおかしくなりそうだ。

 ――違う。いつもの私はこんな事を考えないのに……っ。

 自分に言い聞かせるのに、うっすらと笑って私を見つめ、ひたすらに腰を振る涼さんを見ていると、勘違いをしてしまいそうになる。

「りょ……っ、さん……っ、――――気持ちいい……っ、きもち、――――ぁあ、あぁあああぁ……っ」

 限界を迎えた私は、最後に涙混じりの声で彼に縋ったあと、思いきり膣を引き絞り、両脚で彼の腰を挟んで一際大きな絶頂を迎えてしまった。

「あ……っ、恵ちゃん……っ」

 きつく締め付けられて涼さんも高まりを迎えたのか、荒い呼吸を繰り返してバチュバチュと腰を叩きつけ、ラストスパートをかけた。

 ――もう駄目……っ、駄目……っ!

 真っ赤になって涙と涎で顔をクシャクシャにした私は、彼が動くたびに小さな孔からピュッピュッと潮を漏らしてしまっていた。

「出るよ……っ、恵ちゃん……っ!」

 最後に涼さんは私の名前を呼び、ズンッと最奥まで突き上げたあと、膨らませた肉棒をビクビクと震わせた。

「あぁ……っ」

 彼の動きが止まって行為の終わりを感じた私は、切ない吐息を漏らして体を弛緩させる。

 ――もう駄目……。

 目を閉じてぐったりとしていると、体内で涼さんの屹立がビクビクと震えているのが分かる。

 勿論、彼はゴムをつけたけれど、「もしもゴムなしだったら……」と想像し、嫌ではないと思う自分に気づいてしまった。

「可愛いね、恵ちゃん」

 涼さんは疲れたように溜め息をつき、繋がったまま私の顔にキスの雨を降らせる。

 疲れ切った私は、それに対して何も答えられなかった。

(本当なら、何か気の利いた事を言ったほうがムードが出るんだろうか)

 そう思うけれど、疲れすぎてもう指の一本も動かせないし、声を上げすぎて普通に話せる気がしない。

(あとで感想を言うので、許してください……)

 私は心の中で謝り、疲れ切ったまま、少しずつ意識を闇の中に手放していく。

 半分眠りながら、私は自分がようやく呪いから解放され、〝女〟としての生き方に前向きになれた事を感じていた。

 多感な時期につけられた傷は、多分一生付きまとうかもしれない。

 結婚して子育てに追われるぐらいになったら、もっと大らかになっているかもしれないけれど、今すぐ何もなかった事にはならないと思う。

 それでも、涼さんが側にいると思うだけで、こんなにも安心している自分がいる。

 大学生時代、友達と徹夜して遊んだ挙げ句、男友達の狭い賃貸アパートで皆で雑魚寝した事がたびたびあった。

 けれど皆が床の上で眠っているなか、私は〝外〟で寝る事ができず、朝まで膝を抱えて起きていた。

 皆と騒いで『楽しい』と言いながらも、胸の奥に傷を負った私は、人前で無防備な姿を晒す事ができなかった。――誰も信じられなかったのだと思う。

 そうして私は朱里以外の誰にも弱みを見せず、気がついたら『中村さんって強キャラだよね』と言われるようになっていた。

 でもやっと、その仮面を外せる相手が一人増えたのかもしれない。

「……あり……、がと…………」

 声にはならなかったけれど、唇だけでそう呟いたのが分かったのか、涼さんは私の頭を優しく撫でてからキスをしてくれた。

 そのあとは意識がスゥッと柔らかな闇に包まれ、私はすべてを解放して眠りの淵に落ちていった。





 俺は完全に気絶してしまった恵ちゃんを見て微笑み、彼女のまっすぐな髪をサラリと撫でてからそっと唇にキスをした。

 彼女を起こさないようにゆっくり屹立を抜き、避妊具を取る。

 随分久しぶりなせいか、被膜の先端にはたっぷりと精液が溜まっていた。

「気持ち良かった」

 俺はそう呟き、静かに息を吐く。
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