【R-18】【重愛注意】拾われバニーガールはヤンデレ社長の最愛の秘書になりました

臣桜

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第二十四部・最後の清算 編

謝罪

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 その週末、香澄は佑のプライベートジェットに乗って札幌へ向かった。

 一連の事を両親に知られて、なんと言われるか分からず不安だが、麻衣とマティアスも飛行機に乗っているので、お喋りをして気を紛らわせる事ができた。





 新千歳空港に降り立ち、車で高速道路を移動していると、次第に胸が高鳴ってくる。

 家族には週末に戻ると伝えてあり、佑も同行すると言ったので、恐らく芳也もいるだろう。

(まさか結婚に反対……なんてされないよね)

 緊張していると、隣に座っている佑がそっと手を握ってきた。

 チラッと彼を見たけれど、佑は前を向いたままだった。





 途中で麻衣とマティアスを札幌駅に降ろし、空港を発ってから一時間ほどで西区にある香澄の実家に着いた。

 慣れ親しんだ〝近所〟の風景を見て香澄は感傷的になる。

「もう少ししたら、こっちでも桜が咲くよ」

「ああ」

 スーツ姿の佑はいつも通り穏やかな表情をしているが、彼も相応に緊張していると思う。

 だがChief Everyの社長として場数を踏んでいるだけに、それを表に出さないだけなのだろう。

「時間だし、行こうか」

 佑に促され、香澄は頷く。

 小金崎、小山内、呉代はいつも通り外で控えているようだった。





 チャイムを鳴らすと、ほどなくして母の《はーい》という声が聞こえ、香澄は唇を引き結ぶ。

「いらっしゃいませ、御劔さん。どうぞ上がってください。香澄、久しぶりね」

 いつもと変わらない母の姿を見て、香澄はホッと胸を撫で下ろす。

 この辺りの景色と母を見ると、どうしてもフェルナンドに脅された時の動画を思い出すからだ。

「……お母さん、元気だった?」

「元気よ? そりゃあ、歳と共にあちこち痛くなってきたけどね」

「ん……」

 香澄が微笑むと、佑が「こちら、どうぞお召し上がりください」と手土産を渡した。

 居間に上がると、二人はスプリングコートを脱いでソファに座る。

 両親も芳也も、佑が来るからか、きれいめの普段着を着ていた。

 香澄は実家にいるに似つかわしくない、強張った表情をし、母がお茶の準備をし始めたので立ちあがる。

 やがて全員にコーヒーが出され、お茶菓子もテーブルの上に載ったところで、母が目ざとく二人の手元を見て言った。

「立派な婚約指輪をいただいたのね」

「あ、うん」

 香澄は一瞬ピクッと手を跳ねさせ、母に指輪を見せるか迷い、手を彷徨わせる。

「東京での生活には慣れた? 海外出張にも行っていたんですって?」

 そう尋ねる母の声は、娘の様子の変化に気づき、探るような色があった。

「うん……」

 香澄が尻すぼみに返事をした時、佑がソファから下りて絨毯の上に正座をした。

「御劔さん?」

 父が動揺した声を上げ、母も目を丸くしている。芳也は「〝世界の御劔〟が……」とあわあわしていた。

「申し訳ございませんでした」

 佑は躊躇いもなく頭を下げ、土下座する。

「た……っ、佑さん」

 彼だけに頭を下げさせる訳にいかず、香澄も慌てて床に座った。

「いきなりどうしたんですか? 理由もなく謝罪されても、訳が分かりません」

 父が言い、芳也が不安そうに言う。

「……もしかして、婚約破棄……ですか?」

「それはあり得ません」

 佑が即答し、家族は三人とも安堵したように息を吐く。

「どうかソファに座ってください。御劔さんにそのように謝られて、冷静に話を聞けません。ちゃんと同じ目線で話をしましょう」

 母に言われ、佑と香澄は会釈をしたあとソファに座り直した。
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