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学園一斉清掃大会編
3話 結局単なるゴミ拾い
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時間が経つのは速いもので、今日は学園一斉清掃大会当日だ。勿論、この行事には初等部から高等部までの全ての生徒が駆り出される。大規模清掃活動ってちょっとテンション上がるのなんでだろ?
という訳で、俺達高等部の一年生は公園エリアの入り口に各クラスで整列していた。何度も説明したかとは思うが、幾数個ものエリアの集合体が、この「月陰学園」となのだ。公園エリアはその内の1つ。その名の通り、このエリアには公園しかない。だがこの学園に於いて、ただの公園ではない事くらいは簡単に想像出来ることだろう。
この公園エリア。実は月陰学園で一、二を争う程大きなエリアなのだ。因みに主なライバルは闘技場エリア。はっきりとした勝敗は誰も知らない、あしからず。
しかし公園エリアをそんなに大きくする必要があるのだろうか?とは誰でも抱く疑問だ。実際、月陰学園に転入してきたばかりの俺も同じ事を思っていた。ここで過ごす内に答えはなんとなく理解は出来た。その答えは、恐らく幅広い年齢層に合わせるためだ。
初等部の生徒達なら、勿論遊具があった方が盛り上がれるだろう。逆に中等部なんかだと、遊具無しの広場でサッカーだの野球だのやりたい年頃だ。俺達の様な高等部だと、並木道なんかがあると嬉しい。ベンチに座ってぐったりするのは大好きだ。高等部からいきなりジジ臭くなってしまってはいるが事実なので仕方がない。
そして嬉しい事にこの公園エリアは明確な区分けが存在しているのだ。初等部専用の公園と中等部専用の公園、高等部専用の公園にどの学年でも使用出来る共用公園。この区分けのおかげで、アニメなんかでもよくある「ここは俺達の陣地だぞ!さっさと出てけよ!」「中学生だからって偉そうにすんなよ!ここは僕達が最初に使ってたんだぞ!!」「あぁん!?何だよやんのかよ!」みたいな衝突を回避出切るのだ。
でもまぁ、区分けはあくまで高等部は高等部みたいな分け方なので、高等部の先輩達との衝突は割りとよくある。今月に入って公園エリアで絡まれた回数はなんと8回だ。俺ってものすごく絡みやすい後輩なのかしらん。
とまぁ公園エリアの説明が続いたが、俺達高等部一年生の清掃担当区域が公園エリアだという事だ。
暫く整列したままで待っていると、顔も名前も知らない教師が俺達の前に出てきて「頑張って下さい」みたいな内容の事を言っていた。その言い方では頑張るのは俺達生徒だけみたいなんですけど。この行事先生も参加義務づけられてますからね?
「そして最後になりましたが、今回も例年通り拾ったゴミの量に応じてポイントを配布したいと思います」
「「「待ってましたぁぁぁーー!」」」
一同、先生の話なんか真面目に聞いてなぞいなかった癖にポイントの話になるとこんなにもやる気を見せていた。勿論俺もそうさ!不純な動機かもしれないが、これで生徒達が清掃活動に精を出すとなれば、いいシステムなんじゃないのかとは思う。実際やる気になっているしな。
雄叫びが上がるのは毎度の事なので、先生も特に驚きはせずに話を続けた。
「わかってはいると思いますが、今年は転校生も来ているのでルール説明を行います。
まず1つ、1人が所持出来るゴミ袋は一度に一枚とします。満杯になるたび、私達教師のいる本部へと持ってきて新しい袋と交換して下さい。
2つ、ゴミは見つけた者ではなく、拾った者勝ちです。いちゃもんや難癖つけるのは禁止です。もし発見した場合は、その生徒達のゴミを没収するものとします。
3つ、各クラスでゴミを集計し、順位をつけていきます。順位が高い程、配布されるポイントも高くなります。これは各人で拾った分に応じて配布されるポイントとは別になります。
4つ、制限時間は今日の午後5時までとします。昼食休憩は各自で行って下さい。
5つ、ゴミを作るのはルール違反です。
それでは以上5つのルールを守ってしっかり清掃活動に励んで下さい」
解散!と一際大きな声で先生が告げると生徒達は蜘蛛の子を散らしたかのように公園エリアへと走り去っていった。今までなら俺もその中にいたのだが、今年は違う。
「皆さん凄いやる気なんですね。……よしっ私も頑張らなきゃ!」
「頑張ってね星叶さん。僕も一生懸命応援してるから」
「いや、お前は頑張れよ生徒会」
「そうよ春日原。あんまりみっともない所みせたら生徒会が全員そうだと思われるじゃない」
今回は初参加の星叶もいるので、色々と説明しながら清掃していく事にした。何で愛川がいるのかは不明。君ってB組のはずなんですけどねぇ?
後、上梨も誘っていたのだが、毎度の如く山田さんに取られた。そろそろ強引系ヒロインは飽きられちゃうかもって教えた方が良いかもしれない。ヒロインは年上に限る。
「よしっそれじゃあ行こっか」
持参してきていた軍手を嵌めて、片手にゴミ袋を装備する。大体皆同じ格好になったのを見計らってカズミネが声を掛けてきた。
「学園一斉清掃大会の始まりだよ!」
拳を天高く突き上げたカズミネに呼応して、俺達もオー!と拳を突き上げた。
「まぁ単なるゴミ拾いだよな」
「その一言は余計だったね」
という訳で、俺達高等部の一年生は公園エリアの入り口に各クラスで整列していた。何度も説明したかとは思うが、幾数個ものエリアの集合体が、この「月陰学園」となのだ。公園エリアはその内の1つ。その名の通り、このエリアには公園しかない。だがこの学園に於いて、ただの公園ではない事くらいは簡単に想像出来ることだろう。
この公園エリア。実は月陰学園で一、二を争う程大きなエリアなのだ。因みに主なライバルは闘技場エリア。はっきりとした勝敗は誰も知らない、あしからず。
しかし公園エリアをそんなに大きくする必要があるのだろうか?とは誰でも抱く疑問だ。実際、月陰学園に転入してきたばかりの俺も同じ事を思っていた。ここで過ごす内に答えはなんとなく理解は出来た。その答えは、恐らく幅広い年齢層に合わせるためだ。
初等部の生徒達なら、勿論遊具があった方が盛り上がれるだろう。逆に中等部なんかだと、遊具無しの広場でサッカーだの野球だのやりたい年頃だ。俺達の様な高等部だと、並木道なんかがあると嬉しい。ベンチに座ってぐったりするのは大好きだ。高等部からいきなりジジ臭くなってしまってはいるが事実なので仕方がない。
そして嬉しい事にこの公園エリアは明確な区分けが存在しているのだ。初等部専用の公園と中等部専用の公園、高等部専用の公園にどの学年でも使用出来る共用公園。この区分けのおかげで、アニメなんかでもよくある「ここは俺達の陣地だぞ!さっさと出てけよ!」「中学生だからって偉そうにすんなよ!ここは僕達が最初に使ってたんだぞ!!」「あぁん!?何だよやんのかよ!」みたいな衝突を回避出切るのだ。
でもまぁ、区分けはあくまで高等部は高等部みたいな分け方なので、高等部の先輩達との衝突は割りとよくある。今月に入って公園エリアで絡まれた回数はなんと8回だ。俺ってものすごく絡みやすい後輩なのかしらん。
とまぁ公園エリアの説明が続いたが、俺達高等部一年生の清掃担当区域が公園エリアだという事だ。
暫く整列したままで待っていると、顔も名前も知らない教師が俺達の前に出てきて「頑張って下さい」みたいな内容の事を言っていた。その言い方では頑張るのは俺達生徒だけみたいなんですけど。この行事先生も参加義務づけられてますからね?
「そして最後になりましたが、今回も例年通り拾ったゴミの量に応じてポイントを配布したいと思います」
「「「待ってましたぁぁぁーー!」」」
一同、先生の話なんか真面目に聞いてなぞいなかった癖にポイントの話になるとこんなにもやる気を見せていた。勿論俺もそうさ!不純な動機かもしれないが、これで生徒達が清掃活動に精を出すとなれば、いいシステムなんじゃないのかとは思う。実際やる気になっているしな。
雄叫びが上がるのは毎度の事なので、先生も特に驚きはせずに話を続けた。
「わかってはいると思いますが、今年は転校生も来ているのでルール説明を行います。
まず1つ、1人が所持出来るゴミ袋は一度に一枚とします。満杯になるたび、私達教師のいる本部へと持ってきて新しい袋と交換して下さい。
2つ、ゴミは見つけた者ではなく、拾った者勝ちです。いちゃもんや難癖つけるのは禁止です。もし発見した場合は、その生徒達のゴミを没収するものとします。
3つ、各クラスでゴミを集計し、順位をつけていきます。順位が高い程、配布されるポイントも高くなります。これは各人で拾った分に応じて配布されるポイントとは別になります。
4つ、制限時間は今日の午後5時までとします。昼食休憩は各自で行って下さい。
5つ、ゴミを作るのはルール違反です。
それでは以上5つのルールを守ってしっかり清掃活動に励んで下さい」
解散!と一際大きな声で先生が告げると生徒達は蜘蛛の子を散らしたかのように公園エリアへと走り去っていった。今までなら俺もその中にいたのだが、今年は違う。
「皆さん凄いやる気なんですね。……よしっ私も頑張らなきゃ!」
「頑張ってね星叶さん。僕も一生懸命応援してるから」
「いや、お前は頑張れよ生徒会」
「そうよ春日原。あんまりみっともない所みせたら生徒会が全員そうだと思われるじゃない」
今回は初参加の星叶もいるので、色々と説明しながら清掃していく事にした。何で愛川がいるのかは不明。君ってB組のはずなんですけどねぇ?
後、上梨も誘っていたのだが、毎度の如く山田さんに取られた。そろそろ強引系ヒロインは飽きられちゃうかもって教えた方が良いかもしれない。ヒロインは年上に限る。
「よしっそれじゃあ行こっか」
持参してきていた軍手を嵌めて、片手にゴミ袋を装備する。大体皆同じ格好になったのを見計らってカズミネが声を掛けてきた。
「学園一斉清掃大会の始まりだよ!」
拳を天高く突き上げたカズミネに呼応して、俺達もオー!と拳を突き上げた。
「まぁ単なるゴミ拾いだよな」
「その一言は余計だったね」
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