ヒーロー再誕 ~ヒーロー諦めた俺がもう一度ヒーローを目指す話~

秋月 銀

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学園生活日常編

4話 アホ毛の秘密

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 朝のホームルーム終了後、俺は早速テスト勉強に取り掛かる事にした。テストは2日間に分けて実施される。テストを受ける教科は全部で5教科。国語、数学、英語、社会、理科の5つ。俺はその中でも、初日に実施される国語と数学、そして理科を勉強する事にした。

 と言っても俺は国語は嫌いじゃない。読書が好きだから活字を読むのは全然苦ではないし、むしろ教科書の小説を授業より先に読んでいるまである。それに本を読んでいると勝手に漢字の読み書きが得意になったのだ。国語は俺の得意教科と言っても差し支えない。しかし平均点。

 逆に数学はあまり得意ではないのだ。単純に公式を当てはめるだけの基礎的な計算は流石に間違えないが、少し頭を使った応用問題になるとてんで駄目になる。問題を解いた直後は、これが正解だと謎の自信が湧いているのだが、いざテスト返却になり、あり得ない程の凡ミスを重ねまくったりもしている。しかし平均点。

 理科に関しては得意とも苦手とも言えない。理科の勉強はひたすら書いて覚えるを繰り返しているからだ。それでしっかり身についている知識もあるが、当然身につかない知識もある。その為、毎度平均点。

 俺ここまで平均点しかとってないな。おかしいな。

 首を傾げながらも、国語の教科書に目を通していく。テストに出そうな漢字を探してノートに書き取る。そんな勉強をしていると、星叶が近くまでやってきた。

 「この学園にもテストってあるんですね………」
 「普段、通常授業を受けている時点で察してもいい感じなんだけどな」
 「だって普通はそんな事思う訳ないじゃないですかぁー!こういう学園異能系のラノベとかアニメとかでテストのシーンなんて殆ど見た事ないんですもん!」
 「いやいやあるから。ちゃんとテストシーン描かれてる作品あるから」

 そんな作品に限って必ず赤点者が出るのはお約束だ。今目の前で慌てふためくこの少女がその対象になったとしても不思議ではない。なんせ頭の上ではみょんみょんアホ毛が跳ねているのだ。

 アホの子の象徴アホ毛。別にアホの子だけについている訳でもないが、アホ毛と名前が付いているからには、一番最初にこの髪の毛を接着されたキャラは100パーアホのはず。まるで意思を持っているかのように動いている。何だこの髪の毛。生命体か何かなのか。しかも感情の機微に合わせて動く上に、雨に濡れても型崩れをしない。どんな場面であっても自分の存在意義を示すかのように、天高く指し示して屹立している。格好良く言ったけど、これ全部髪の毛の話なんだよなぁ……。

 とまぁ星叶のアホ毛に関する謎はさておいて、星叶は見ても分かるが相当焦っているらしい。この学園に来る前は偏差値そこそこの高校に通っていたらしいが。そこそこが良い方なのか悪い方なのかは以前説明したのでここでは説明しない。別に深い意味はない。

 「星叶さんって勉強苦手なの?」

 後ろの席で今まで静かにしていたカズミネも会話に参加してきた。何気なくカズミネの方を振り返ってみると、机の上に分厚い本が閉じられて置かれている。タイトルは六法全書。まだいじめられているのだろうか。あの会長ならやりかねない。

 「苦手も苦手で超苦手ですよー!テスト前のあのピリピリした空気も苦手なんです!そして所詮紙切れ如きで私の全てを測ろうだなんておかしいんですよ!」
 「測ってるのは学力だけだがな」
 「頑張ればいくらでも伸ばせる力だしね」
 「「それは違う」」
 「えっ!?」

 星叶と俺の声がピタリとハモった。こういう時のノリは本当に俺と星叶はそっくりだ。おそらく見てるアニメやラノベが似通っているせいだ。今度からシリアス系も見る事にしよう。

 しかし、今のカズミネの発言には見逃せないものがあった。頑張ればいくらでも伸ばせる、だと?

 「それなら何故俺は毎度毎度平均点なんだ!」
 「私だって赤点ギリギリの戦いを繰り広げているんですよ!!」
 「うん。それ努力不足で片付けられちゃう奴」
 「現実って厳しいな」
 「荒波に揉まれて私達は大人になるんですね」

 そんな俺達にカズミネは溜息をついた。

 「じゃあ2人は普段からちゃんと勉強してるの?シュウヤは検定の勉強はしているみたいだけど」

 俺と星叶は顔を見合わせた。そして即答する。

 「「やってない」ですね」
 「自業自得だよ」
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