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6.お酒と本音
同僚の男女 -4
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鷹也の指でイク、それがとにかく栞里を快楽の情緒に溺れさせた。
「ああっ…!!」
浮かした腰をビクビクっと震わせると、鷹也の手が止まった。
ベッドに下ろした股の間から栓の役割をしていた指が抜かれると、中からどろっとした愛液が一緒に漏れ出た。
「んああっ……ベッド……汚しちゃうっ……」
そんなことを言っていると覆いかぶさって来た鷹也から再度キスをせがまれ、それも当たり前に受け入れた。
栞里の脳内ではもう、鷹也との交わりはすべきものとなっていた。
このまま鷹也としたい。一緒にイキたい。
「入れて…」
唇が離れた瞬間にも、栞里は本音を漏らした。
相手が泥酔していて自分を栞里だと認識していなくてもいい。ただ、今は、鷹也の反り立ったそれに思い切りめちゃくちゃにされたいという思いが強かった。
「鷹也のおっきなそれを入れて。もう…我慢できないよぉ」
「ん…」
小さく返事したような鷹也の声が聞こえると、すぐに当てがわれた。
本能で良い。鷹也と繋がることができるなら、愛がなくても良い。
ぬっぷ
「んあっ」
たっぷり濡れていたし、一度イッて準備は整っていた。
栞里の中に入ってくる鷹也のそれは指と違って太くて硬い、そして長い。
求めていた以上の快感が脳天まで突きさすほどだった。
「おっきぃ…!」
ただの感想、けれどこれは思い出にすべき鷹也の陰茎。
今、自分の中に入っているのは鷹也なのだ。
「……いっぱい、突いて」
懇願するように言うと、鷹也はやはり本能のままに腰を振った。
最初はゆっくり、ぬちぬちと粘膜同士の擦れ合う程度の音が響く。
「あっ…あっ…気持ちいい…」
リズム感のある定期的な動きに、段々と気持ち良さが込み上げてくる。
そして実感する。
(今、私は…鷹也と繋がってる)
この時をどれほど求めていたのだろう。自分で慰める時は想像でしかなかった。
鷹也のそれの大きさ、硬さ、長さ、体温、動き、感度、匂い。
自分の中に入った時の感触は、ディルドなんかよりも段違いに気持ちいい。
「鷹也っ……鷹也と……してるっ……」
実感により実感を持たせたい。
栞里はとにかく普段は口に出さないことを言いたがった。
徐々に動きは激しくなっていく。
「もっとっ……もっときてっ鷹也っ…」
じゅぷっじゅぷっ
「…奥までっ…ああっ奥まで鷹也のが……!」
どんどん奥の方まで突きさされることに、極度の快感。
暗がりと酔った鷹也相手なら、どんな顔をしていてもいい。きっとものすごくいやらしい顔をしているのだろうと栞里は思った。
「…うあっ、あっ…いいっ!鷹也ので…イキたいっ」
そう言うと鷹也の本能はさらに昂ったらしく、奥までたどり着いたそれをさらに強く打ち付けるように動き始めた。
ぱちゅんぱちゅん
「ひぃぁ!すごっすごい……鷹也っ…鷹也っ」
腰を掴んで安定した態勢にされた瞬間、ものすごく速いペースで突き上げ始めた。
これまでと全く違う快感に白目を剥きそうになる。恥じらいはもちろんない。
「あぐっ…あうあイクッ…イク!」
鷹也のでイケる。
それが何よりも悦びであり、泥酔による彼の記憶から今宵のことが消えてなくなっても、自分だけが覚えて居ればいいと思った。
「イクッ!!」
掴まれたまま腰を震わせ、仰け反った栞里はビクビクと何度か震えてイッた。
「はあっはあっ……」
「気持ちいい?」
鷹也がそう呟くように聞き、栞里は自分ばっかりがイってしまっていることを申し訳なくも思う。
(鷹也は今、誰を抱いていると思っているのかな…)
誰を抱いているのか、明日の朝にがっかりされたらどうしよう。
栞里にとっては棚ぼたでも、鷹也にとっては酔いの中の一幕に過ぎないのだ。
そんなことを考えてしまうけれど、考えたって仕方ない。
すぐに頭を振ってセックスに没頭しようと決めた。
栞里が相手でがっかりされたとしても、気持ちの良いセックスさえさせてあげられれば少しは後悔の念も緩和されるかもしれない。
「鷹也がイクまで、何回でも、しよ…」
そこから鷹也が放出するまで、何度も絶頂を迎えてしまう栞里だった。
朝になって目が覚めたのは栞里が先だった。
時計を見ると昼前で、裸の二人はベッドの上に居た。
「ん……」
鷹也が目覚めた。
「…え?」
鷹也が栞里を見て驚く。
「……え?栞里?」
「うん……おはよう。鷹也」
どんな対応をされるのか不安で鷹也が目覚める前にこの部屋を出て行こうかと思ったのは事実だったけれど、行為が激しく長すぎたせいで腰が重くて動けなかった。
「…なんで、ここに居る?」
「……酔った鷹也を送ってきて」
二人ともが裸であることに気づいた鷹也は絶句している。
「もしかして、俺たち……?」
「……うん」
「マジか……」
俯く鷹也を見るに確実に戸惑っているらしい。
栞里は関係を持ったことに、鷹也は嫌悪感を抱くんだろうと想像した。
さっさと部屋を出て居ればよかった。そう思った。けれど優しい鷹也は栞里のことを気遣ってくれた。
「栞里、嫌だった?」
「……嫌じゃ、ないけど」
鷹也は安堵したように見えた。
それに栞里の方も少し、安心させられる。
「嫌じゃないけど、なに?」
「鷹也が嫌かなって」
「俺が?」
「泥酔してたから、私を誰かと勘違いしてるのかなって思って」
本音を言うと、少し泣きそうになるが栞里は我慢した。
他の誰かを思いながら自分を抱いていたとしても、それでも大好きな鷹也のセックスを知ることができたのだ。
「俺、完全に夢見たと思ってた」
「夢?」
「栞里を抱く夢」
ドキッとする。夢を見てたから、本能のままに体が動いたんだ。
現実に起こったことだと悟らせない方が良かったのではないかと思ってしまう。
「夢だったら、良かった……よね。ごめん」
「何で栞里が謝るの?」
「ん……」
良い淀んでいると、鷹也の方が口を開いた。
「栞里、俺たち付き合わない?」
「え?」
「やることやっちゃったし」
責任感の強い鷹也らしいと思い、そう言わせてしまうのも申し訳なく思う。
けれどそうじゃないらしい羅列が並べられた。
「順番逆になったけど。俺、栞里のこと好きだし」
「……え?」
「栞里が俺のこと好きになればいいのにって思いながら、昨日も酒肩代わりしたし」
「…そ…うなの?」
今度は栞里が夢を見ているような気分にさせられた。
「付き合うとかは、いや?」
「いやじゃ……ない」
栞里の返事を聞いて、鷹也はニッと笑った。
そして躊躇いもなく、キスをした。
「ん、やっぱキスした感触覚えてる気がする」
「え?」
「夢の中ですげぇ栞里が叫んでてさ。鷹也のでイキたいって言ってて」
「えっ?」
「普段の栞里と似ても似つかない言葉めっちゃ吐いてたから、夢ってすげーなって」
「えええっ?」
栞里は一気に赤面した。
「あれ、やっぱ、夢じゃなくて、ほんとの栞里?」
「やだぁ……」
手で顔を覆い隠すと、全てを察したらしい鷹也は口角を上げた。
「俺、覚えてないから、もっかい」
「……んん?」
手を掴んで顔を覗き見ると、再度熱いキスをした。
確実に覚えているだろう鷹也に翻弄されながら、栞里は今度は恥じらいを帯びた喘ぎを漏らすのだった。
「ああっ…!!」
浮かした腰をビクビクっと震わせると、鷹也の手が止まった。
ベッドに下ろした股の間から栓の役割をしていた指が抜かれると、中からどろっとした愛液が一緒に漏れ出た。
「んああっ……ベッド……汚しちゃうっ……」
そんなことを言っていると覆いかぶさって来た鷹也から再度キスをせがまれ、それも当たり前に受け入れた。
栞里の脳内ではもう、鷹也との交わりはすべきものとなっていた。
このまま鷹也としたい。一緒にイキたい。
「入れて…」
唇が離れた瞬間にも、栞里は本音を漏らした。
相手が泥酔していて自分を栞里だと認識していなくてもいい。ただ、今は、鷹也の反り立ったそれに思い切りめちゃくちゃにされたいという思いが強かった。
「鷹也のおっきなそれを入れて。もう…我慢できないよぉ」
「ん…」
小さく返事したような鷹也の声が聞こえると、すぐに当てがわれた。
本能で良い。鷹也と繋がることができるなら、愛がなくても良い。
ぬっぷ
「んあっ」
たっぷり濡れていたし、一度イッて準備は整っていた。
栞里の中に入ってくる鷹也のそれは指と違って太くて硬い、そして長い。
求めていた以上の快感が脳天まで突きさすほどだった。
「おっきぃ…!」
ただの感想、けれどこれは思い出にすべき鷹也の陰茎。
今、自分の中に入っているのは鷹也なのだ。
「……いっぱい、突いて」
懇願するように言うと、鷹也はやはり本能のままに腰を振った。
最初はゆっくり、ぬちぬちと粘膜同士の擦れ合う程度の音が響く。
「あっ…あっ…気持ちいい…」
リズム感のある定期的な動きに、段々と気持ち良さが込み上げてくる。
そして実感する。
(今、私は…鷹也と繋がってる)
この時をどれほど求めていたのだろう。自分で慰める時は想像でしかなかった。
鷹也のそれの大きさ、硬さ、長さ、体温、動き、感度、匂い。
自分の中に入った時の感触は、ディルドなんかよりも段違いに気持ちいい。
「鷹也っ……鷹也と……してるっ……」
実感により実感を持たせたい。
栞里はとにかく普段は口に出さないことを言いたがった。
徐々に動きは激しくなっていく。
「もっとっ……もっときてっ鷹也っ…」
じゅぷっじゅぷっ
「…奥までっ…ああっ奥まで鷹也のが……!」
どんどん奥の方まで突きさされることに、極度の快感。
暗がりと酔った鷹也相手なら、どんな顔をしていてもいい。きっとものすごくいやらしい顔をしているのだろうと栞里は思った。
「…うあっ、あっ…いいっ!鷹也ので…イキたいっ」
そう言うと鷹也の本能はさらに昂ったらしく、奥までたどり着いたそれをさらに強く打ち付けるように動き始めた。
ぱちゅんぱちゅん
「ひぃぁ!すごっすごい……鷹也っ…鷹也っ」
腰を掴んで安定した態勢にされた瞬間、ものすごく速いペースで突き上げ始めた。
これまでと全く違う快感に白目を剥きそうになる。恥じらいはもちろんない。
「あぐっ…あうあイクッ…イク!」
鷹也のでイケる。
それが何よりも悦びであり、泥酔による彼の記憶から今宵のことが消えてなくなっても、自分だけが覚えて居ればいいと思った。
「イクッ!!」
掴まれたまま腰を震わせ、仰け反った栞里はビクビクと何度か震えてイッた。
「はあっはあっ……」
「気持ちいい?」
鷹也がそう呟くように聞き、栞里は自分ばっかりがイってしまっていることを申し訳なくも思う。
(鷹也は今、誰を抱いていると思っているのかな…)
誰を抱いているのか、明日の朝にがっかりされたらどうしよう。
栞里にとっては棚ぼたでも、鷹也にとっては酔いの中の一幕に過ぎないのだ。
そんなことを考えてしまうけれど、考えたって仕方ない。
すぐに頭を振ってセックスに没頭しようと決めた。
栞里が相手でがっかりされたとしても、気持ちの良いセックスさえさせてあげられれば少しは後悔の念も緩和されるかもしれない。
「鷹也がイクまで、何回でも、しよ…」
そこから鷹也が放出するまで、何度も絶頂を迎えてしまう栞里だった。
朝になって目が覚めたのは栞里が先だった。
時計を見ると昼前で、裸の二人はベッドの上に居た。
「ん……」
鷹也が目覚めた。
「…え?」
鷹也が栞里を見て驚く。
「……え?栞里?」
「うん……おはよう。鷹也」
どんな対応をされるのか不安で鷹也が目覚める前にこの部屋を出て行こうかと思ったのは事実だったけれど、行為が激しく長すぎたせいで腰が重くて動けなかった。
「…なんで、ここに居る?」
「……酔った鷹也を送ってきて」
二人ともが裸であることに気づいた鷹也は絶句している。
「もしかして、俺たち……?」
「……うん」
「マジか……」
俯く鷹也を見るに確実に戸惑っているらしい。
栞里は関係を持ったことに、鷹也は嫌悪感を抱くんだろうと想像した。
さっさと部屋を出て居ればよかった。そう思った。けれど優しい鷹也は栞里のことを気遣ってくれた。
「栞里、嫌だった?」
「……嫌じゃ、ないけど」
鷹也は安堵したように見えた。
それに栞里の方も少し、安心させられる。
「嫌じゃないけど、なに?」
「鷹也が嫌かなって」
「俺が?」
「泥酔してたから、私を誰かと勘違いしてるのかなって思って」
本音を言うと、少し泣きそうになるが栞里は我慢した。
他の誰かを思いながら自分を抱いていたとしても、それでも大好きな鷹也のセックスを知ることができたのだ。
「俺、完全に夢見たと思ってた」
「夢?」
「栞里を抱く夢」
ドキッとする。夢を見てたから、本能のままに体が動いたんだ。
現実に起こったことだと悟らせない方が良かったのではないかと思ってしまう。
「夢だったら、良かった……よね。ごめん」
「何で栞里が謝るの?」
「ん……」
良い淀んでいると、鷹也の方が口を開いた。
「栞里、俺たち付き合わない?」
「え?」
「やることやっちゃったし」
責任感の強い鷹也らしいと思い、そう言わせてしまうのも申し訳なく思う。
けれどそうじゃないらしい羅列が並べられた。
「順番逆になったけど。俺、栞里のこと好きだし」
「……え?」
「栞里が俺のこと好きになればいいのにって思いながら、昨日も酒肩代わりしたし」
「…そ…うなの?」
今度は栞里が夢を見ているような気分にさせられた。
「付き合うとかは、いや?」
「いやじゃ……ない」
栞里の返事を聞いて、鷹也はニッと笑った。
そして躊躇いもなく、キスをした。
「ん、やっぱキスした感触覚えてる気がする」
「え?」
「夢の中ですげぇ栞里が叫んでてさ。鷹也のでイキたいって言ってて」
「えっ?」
「普段の栞里と似ても似つかない言葉めっちゃ吐いてたから、夢ってすげーなって」
「えええっ?」
栞里は一気に赤面した。
「あれ、やっぱ、夢じゃなくて、ほんとの栞里?」
「やだぁ……」
手で顔を覆い隠すと、全てを察したらしい鷹也は口角を上げた。
「俺、覚えてないから、もっかい」
「……んん?」
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