13 / 78
Lv.5-4
しおりを挟む何が食べたいか聞かれ焼肉と即答。
血肉の争いをした後は肉に限る。戦ったのは画面の中のキャラだが。
「優勝したの見てたよ。達也くんすごいね」
「余裕でしたけどね。あざます」
「私どっちがたっちゃんか分かんなかったよ。たっちゃん、女の子のキャラクター使ってたんだね。逆かと思った」
1ポイント取られたのだから余裕とは言えないが、あとは簡単にいなして優勝したのだからビッグマウスも許される。
シロサイはメカニックな男性キャラを使用し、俺は美少女高校生キャラを使っていた。
イメージで行けば逆かもしれないな。
初めて会った割に、麻央の彼氏の圭人は話しやすかった。そこまでゲームに詳しいわけじゃないが、否定的ではない。
麻央だけでなく俺にも優しい。
弟だからと気を遣ってる風じゃなく、これがデフォルトなんだろう。普段からの喋り方や気の遣い方に丁寧さが滲み出てる。
「そういや今度挨拶に来てくれるとか麻央から聞いてたんすけど、今日わざわざ来てくれたんすね」
「麻央が達也くんの話をよくするから、早く会ってみたいと思ってて。それにゲームの大会も見てみたかったからちょうど良かった」
麻央、あのことは話してないと言ってたが。
他に面白おかしく話せるようなこと、俺と麻央の間に何かあったっけ?
話してみた印象としては、圭人は隠れ狼なのではないかと判断した。
優しさの塊のようで居て、実はセックスになると激しくてドSなタイプ。「どうして欲しいの?」「どこに何を入れて欲しいの?」なんて平気で聞きそうだ。
多少俺に似ている。
いや、俺は相手に言わせたい欲とかはないぞ。
俺も優しいとこあるし。ちょっとだけSっ気があるってだけ。それだけだよ。
何がそう見させるのかは具体的には言えないが、俺と気が合うってことは、間違いなくこいつもエロいってことだ。
ふふ、麻央からすでに報告は受けたのだ。
偏見だろうが何だろうが、まず間違いなく圭人は麻央を抱いたわけだからな。
麻央のエロい身体に興奮したであろう時の表情が手に取るように分かるぜ。
───あんま男のそういうとこ、想像したくはないんだけど。ケホ。
麻央がトイレに立った時も、初対面でありながら緊張しなかったのは似たもの同士の縁があるからかとも思ったが。
そのタイミングで、圭人が急いで俺に会いたがった理由が判明した。
「初めて会っておきながら、ごめん。
麻央の交友関係とか、達也くん詳しい?」
「交友関係、ですか?」
麻央が何か疑われているのかと焦る。
いや、疑っているのか心配しているのかはまだ不明だ。
ただ、もし疑っているにしても心配しているにしても、その対象は麻央である。俺に向けた感情ではない。狼狽えるな。
「半年も会ってなかったら、やっぱり彼氏としては心配になるものでね」
苦笑するその顔は確かに何かを気掛かりに思う表情で、疑っているというよりは憂慮と言った感じだ。
「何か、あったんすか?」
「何かあったというよりは、何もなければいいなと」
うむ。大丈夫だ。
こうして俺に聞いてくるということは、純粋に、俺を〝彼女の弟〟として頼っていると言うことだ。
「麻央は大丈夫っすよ」
「うん?」
「交友関係は別に詳しくないですけど、圭人さんが帰国するまでの半年間に男の話とか一切聞いたことないですし。毎日ちゃんと家に帰ってきてました。むしろ圭人さんが好きだからって、ハンバーグが食卓に並ぶ頻度高かったですよ」
俺の言葉に、圭人がふっと安堵を見せた。
圭人が何を懸念に思っているのかを、瞬時に俺が理解したことも伝わったらしい。
「そっか。ありがとう。聞いてみて良かった」
他の男の心配より俺の存在を危惧した方がいいのに……なんてことを考えながら、平気で誤魔化せてしまった。
嘘ではないからな。
圭人さんは俺もどうやら嫌いなタイプじゃないみたいだし、麻央にも再度、口止めしなくては。
麻央と圭人は仲良さそうだ。
姉の彼氏がいい奴そうで良かったよ。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】言いつけ通り、夫となる人を自力で見つけました!
まりぃべる
恋愛
エーファ=バルヒェットは、父から十七歳になったからお見合い話を持ってこようかと提案された。
人に決められた人とより、自分が見定めた人と結婚したい!
そう思ったエーファは考え抜いた結果、引き籠もっていた侯爵領から人の行き交いが多い王都へと出向く事とした。
そして、思わぬ形で友人が出来、様々な人と出会い結婚相手も無事に見つかって新しい生活をしていくエーファのお話。
☆まりぃべるの世界観です。現実世界とは似ているもの、違うものもあります。
☆現実世界で似たもしくは同じ人名、地名があるかもしれませんが、全く関係ありません。
☆現実世界とは似ているようで違う世界です。常識も現実世界と似ているようで違います。それをご理解いただいた上で、楽しんでいただけると幸いです。
☆この世界でも季節はありますが、現実世界と似ているところと少し違うところもあります。まりぃべるの世界だと思って楽しんでいただけると幸いです。
☆書き上げています。
その途中間違えて投稿してしまいました…すぐ取り下げたのですがお気に入り入れてくれた方、ありがとうございます。ずいぶんとお待たせいたしました。
一夜の過ちで懐妊したら、幼なじみの冷酷皇帝に溺愛されました
由香
恋愛
没落貴族の娘・柳月鈴は、宮廷で医官見習いとして働いていた。
ある夜、皇帝即位の宴で酒に酔い、幼なじみだった皇帝・李景珩と再会する。
遠い存在になったはずの彼。
けれど、その夜をきっかけに月鈴の運命は大きく動き出す。
冷酷と恐れられる皇帝が、なぜか彼女だけには甘すぎて――。
12年目の恋物語
真矢すみれ
恋愛
生まれつき心臓の悪い少女陽菜(はるな)と、12年間同じクラス、隣の家に住む幼なじみの男の子叶太(かなた)は学校公認カップルと呼ばれるほどに仲が良く、同じ時間を過ごしていた。
だけど、陽菜はある日、叶太が自分の身体に責任を感じて、ずっと一緒にいてくれるのだと知り、叶太から離れることを決意をする。
すれ違う想い。陽菜を好きな先輩の出現。二人を見守り、何とか想いが通じるようにと奔走する友人たち。
2人が結ばれるまでの物語。
第一部「12年目の恋物語」完結
第二部「13年目のやさしい願い」完結
第三部「14年目の永遠の誓い」←順次公開中
※ベリーズカフェと小説家になろうにも公開しています。
月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~
真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。
うちの幼馴染がデレすぎてて俺の理性はもう限界。でも毎日が最高に甘いからもうどうでもいいや
静内燕
恋愛
相沢悠太の日常は、規格外の美少女である幼馴染、白石葵によって完全に支配されている。
朝のモーニングコール(ベッドへのダイブ付き)から始まり、登校中の腕組み、そして「あーん」が義務付けられた手作り弁当。誰もが羨むラブラブっぷりだが、悠太はこれを「家族愛」だと頑なに誤解(無視)している。
「ゆーたは私の運命の相手なんだもん!」と、葵のデレデレは今日も過剰の一途。周囲の冷やかしや、葵を狙う男子生徒のプレッシャーが高まる中、悠太の**「幼馴染フィルター」**はついに限界を迎える。
この溺愛っぷり、いつまで「家族」で通せるのか?
甘すぎる日常が、悠太の鈍感な理性を溶かし尽くす――最初からクライマックスの、超高濃度イチャイチャ・ラブコメ、開幕!
~春の国~片足の不自由な王妃様
クラゲ散歩
恋愛
春の暖かい陽気の中。色鮮やかな花が咲き乱れ。蝶が二人を祝福してるように。
春の国の王太子ジーク=スノーフレーク=スプリング(22)と侯爵令嬢ローズマリー=ローバー(18)が、丘の上にある小さな教会で愛を誓い。女神の祝福を受け夫婦になった。
街中を馬車で移動中。二人はずっと笑顔だった。
それを見た者は、相思相愛だと思っただろう。
しかし〜ここまでくるまでに、王太子が裏で動いていたのを知っているのはごくわずか。
花嫁は〜その笑顔の下でなにを思っているのだろうか??
隣人はクールな同期でした。
氷萌
恋愛
それなりに有名な出版会社に入社して早6年。
30歳を前にして
未婚で恋人もいないけれど。
マンションの隣に住む同期の男と
酒を酌み交わす日々。
心許すアイツとは
”同期以上、恋人未満―――”
1度は愛した元カレと再会し心を搔き乱され
恋敵の幼馴染には刃を向けられる。
広報部所属
●七星 セツナ●-Setuna Nanase-(29歳)
編集部所属 副編集長
●煌月 ジン●-Jin Kouduki-(29歳)
本当に好きな人は…誰?
己の気持ちに向き合う最後の恋。
“ただの恋愛物語”ってだけじゃない
命と、人との
向き合うという事。
現実に、なさそうな
だけどちょっとあり得るかもしれない
複雑に絡み合う人間模様を描いた
等身大のラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる