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Lv.21 公開処刑は受け取り方次第
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本戦に勝ち上がってきた出場者は見たことのあるメンツも多かった。
やはり視線は感じるけれど、俺とシロサイがどんな関係かと探るような目はまだマシだ。
シロサイの顔をじっくり観察するようなやつの視線こそ、もううんざりだ。
分かったよ。誰が相手でも握り潰してやる。
『昨日の予選の勝ち星とポイントを集計して、本日のトーナメントの対戦表は作成しております。
Aブロックから順番に、全ての対戦がメインステージにて進行していきます。
出場者と全てのタイムテーブルは公式ホームページに公開されておりますので、リアルタイム視聴の皆様はどうぞお見逃しなく!
なお、見逃し配信は大会終了後の19時から配信予定となっておりまぁす』
どうやら優勝したいが故に、勝負以前に敵の気持ちを乱そうとしてくる輩もいるらしい。
俺とシロサイの座った席の後ろから、微妙に聞こえる声でペア戦進出者っぽい2人組が呟き始めた。
「整形してたらどんな女でも抱けるのかな」
「見た目重視っていうか、身体重視かな」
「また昔みたいに太ったら捨てるんだよきっと」
俺は振り返って奴らを見る。
気づいた奴らは黙って、その場を去っていった。
「ん? 何かあった?」
「ううん。どんな奴らが居るのかなって観察」
「そっか」
イヤホンを外したシロサイは何でもないことを確かめると、再度イヤホンをつけて携帯の画面に視線を戻した。
周りの目や声や言葉に傷つけられるのなら、それらを全部、排除してしまえばいい。
そう思いついた俺は、事務所の人が編集して動画サイトに上げた、過去の俺の配信をシロサイに見せることにした。
目も耳も全部、俺漬けになってしまえ。
それでシロサイは普段の活躍ができるはずだ。
効果はてきめんで、トーナメント1回戦からシロサイは前日までと全く違う〝本気のシロサイ〟で臨み、理想とする連携プレイを連発してくれた。
『一撃必殺だよ!』
『頼もしい』
会場も沸いていた。
ヘッドホンを外し観戦者たちが笑顔と称賛に溢れていることを確認すると、俺はシロサイの肩をつついた。
それを合図にシロサイもヘッドホンを取ると、立ち上がって壇上から降りる。
強がっていても本当は傷ついているのだから、そんな暴挙から守るのもペアとしては当然である。
シロサイが本気を出せば、この大会も優勝間違いなしだ。確信できる。
次の試合も、その次の試合も、またその次の試合も。完璧な以心伝心を貫き難なく勝ち上がっていった。
『最後の、最後の、最後の、試合!
これを制した方が本大会のペア戦、覇者となります。下馬評でも優勝候補とされたこの2組で、優勝戦を争います!』
ついにペア戦の優勝戦である。
「やっぱり優勝戦まで来たんだね」
「ブルースさん! レッドビーさん!」
壇上に呼ばれる直前、信頼の元仲間が激励に来てくれた。
「チーム戦の優勝戦はこのあとだからさ、応援しに来たよ」
「ありがとうございます。イケそうです」
「おー余裕そうだね」
「昨日はどうなるかと思ったけど」
「シロサイちゃんは何をずっと見てるの?」
どうやら2人は、動画を見るシロサイの真剣な顔に遠慮してくれたらしい。
「シロサイ、精神的にやられてたんで今日はゲームに集中させてるんです」
「ああ……確かに掲示板でも、シロサイちゃんネタですごい荒れてるみたいだもんね」
共有掲示板に立てられてたスレに【シロサイの過去について話そう】みたいなのが出来ているらしい。
悪口だらけで荒れているらしいが、シロサイを襲い捕まったあの女みたいな奴が蔓延ってると考えたら恐ろしい。
「集中したら大丈夫だよね」
「今日のシロサイちゃん、神がかってるし」
「ですよね」
「あれ、シロサイちゃんの知り合いかな?」
ブルースさんが気づいたのはシロサイに話しかける、メガネをかけた地味目の男たち2人組の姿だった。
シロサイがイヤホンを外している。
「あの人たち、優勝戦の相手じゃない?」
「……嫌な予感」
やはり視線は感じるけれど、俺とシロサイがどんな関係かと探るような目はまだマシだ。
シロサイの顔をじっくり観察するようなやつの視線こそ、もううんざりだ。
分かったよ。誰が相手でも握り潰してやる。
『昨日の予選の勝ち星とポイントを集計して、本日のトーナメントの対戦表は作成しております。
Aブロックから順番に、全ての対戦がメインステージにて進行していきます。
出場者と全てのタイムテーブルは公式ホームページに公開されておりますので、リアルタイム視聴の皆様はどうぞお見逃しなく!
なお、見逃し配信は大会終了後の19時から配信予定となっておりまぁす』
どうやら優勝したいが故に、勝負以前に敵の気持ちを乱そうとしてくる輩もいるらしい。
俺とシロサイの座った席の後ろから、微妙に聞こえる声でペア戦進出者っぽい2人組が呟き始めた。
「整形してたらどんな女でも抱けるのかな」
「見た目重視っていうか、身体重視かな」
「また昔みたいに太ったら捨てるんだよきっと」
俺は振り返って奴らを見る。
気づいた奴らは黙って、その場を去っていった。
「ん? 何かあった?」
「ううん。どんな奴らが居るのかなって観察」
「そっか」
イヤホンを外したシロサイは何でもないことを確かめると、再度イヤホンをつけて携帯の画面に視線を戻した。
周りの目や声や言葉に傷つけられるのなら、それらを全部、排除してしまえばいい。
そう思いついた俺は、事務所の人が編集して動画サイトに上げた、過去の俺の配信をシロサイに見せることにした。
目も耳も全部、俺漬けになってしまえ。
それでシロサイは普段の活躍ができるはずだ。
効果はてきめんで、トーナメント1回戦からシロサイは前日までと全く違う〝本気のシロサイ〟で臨み、理想とする連携プレイを連発してくれた。
『一撃必殺だよ!』
『頼もしい』
会場も沸いていた。
ヘッドホンを外し観戦者たちが笑顔と称賛に溢れていることを確認すると、俺はシロサイの肩をつついた。
それを合図にシロサイもヘッドホンを取ると、立ち上がって壇上から降りる。
強がっていても本当は傷ついているのだから、そんな暴挙から守るのもペアとしては当然である。
シロサイが本気を出せば、この大会も優勝間違いなしだ。確信できる。
次の試合も、その次の試合も、またその次の試合も。完璧な以心伝心を貫き難なく勝ち上がっていった。
『最後の、最後の、最後の、試合!
これを制した方が本大会のペア戦、覇者となります。下馬評でも優勝候補とされたこの2組で、優勝戦を争います!』
ついにペア戦の優勝戦である。
「やっぱり優勝戦まで来たんだね」
「ブルースさん! レッドビーさん!」
壇上に呼ばれる直前、信頼の元仲間が激励に来てくれた。
「チーム戦の優勝戦はこのあとだからさ、応援しに来たよ」
「ありがとうございます。イケそうです」
「おー余裕そうだね」
「昨日はどうなるかと思ったけど」
「シロサイちゃんは何をずっと見てるの?」
どうやら2人は、動画を見るシロサイの真剣な顔に遠慮してくれたらしい。
「シロサイ、精神的にやられてたんで今日はゲームに集中させてるんです」
「ああ……確かに掲示板でも、シロサイちゃんネタですごい荒れてるみたいだもんね」
共有掲示板に立てられてたスレに【シロサイの過去について話そう】みたいなのが出来ているらしい。
悪口だらけで荒れているらしいが、シロサイを襲い捕まったあの女みたいな奴が蔓延ってると考えたら恐ろしい。
「集中したら大丈夫だよね」
「今日のシロサイちゃん、神がかってるし」
「ですよね」
「あれ、シロサイちゃんの知り合いかな?」
ブルースさんが気づいたのはシロサイに話しかける、メガネをかけた地味目の男たち2人組の姿だった。
シロサイがイヤホンを外している。
「あの人たち、優勝戦の相手じゃない?」
「……嫌な予感」
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