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しおりを挟む僕は男を安心させるように、殊更見惚れるような可愛らしい表情を心がけて微笑んだ。
「ドミニクは僕にとって大事な友人なんです。喧嘩をしていたわけではないので、どうぞ安心してください♡」
「ご友人……。そう、ですか……」
にっこにこの笑顔でそれ以上聞くなと牽制すれば、庭師の男は言葉をぐっと飲み込んでそのまま黙り込んでしまった。
「今日はわざわざ迎えにきて下さって、ありがとうございました。僕、まだ少しだけ具合が悪い気がするので、もう休みますね」
「……はい、ごゆっくりなさってください」
僕はもう一度「ありがとうございます」とお礼を述べ、その場を後にする。
それにしても今日はなんて不運が続く日なんだ……。クレイグ先生とも、ドミニクとも、珍しくあと一歩でセックス!というところまで行ったのに。またしても挿入出来ずに終わってしまった。
むらむらムカムカしているけれど、早退をしたのは僕だけで姉はまだ帰ってきていない。今日の出来事を一から十までぶち撒けて、全力で愚痴りたい気分だがそれも出来ないのだ。
はぁ……。大人しく部屋に帰って、さっぱりシャワーでも浴びて不貞寝しよう。
◇◇◇
「はぁ~~~、あっつ~~い!」
ついつい身体の熱を持て余して長湯をしてしまった。いや、お風呂の中でえっちなことなんて、ほんのちょっとしかしてないよ?本当だよ?
でもお風呂って声が反響して気分が盛り上がるし、汚れてもすぐ洗えるし最高のオナニースポットだよね♡
多少気分がスッキリしたものの、今度はお風呂で火照ってしまった身体を冷ますために、僕はバスローブのままバルコニーへと向かう。
この部屋のバルコニーから見える景色を僕はとても気に入っていた。僕の好みの色合いで纏まった花壇は、あの庭師の男が選んだものなのだろうか。野暮ったい格好をしているのにセンスはあるなんて、本当に変な男だ。
窓を全開にしてバルコニーに出ると、そこにはちょうど今思い浮かべていた庭師の男が、僕のお気に入りの花壇を手入れしているところだったようだ。突然バスローブ姿で現れた僕に気付くと、顔を真っ赤にして固まっている。
「っ、……⁈」
「……あ、あの、お疲れ様です……」
暑さにかまけて、バスローブの紐は緩く結んだだけ。前合わせはほとんど肌蹴ており、乳首も丸見えだったことに気まずさを覚え、サッと隠すように胸元を整える。それでも輝くように真っ白な生足は丸出しのままだし……誰に見せても恥ずかしくない身体に仕上げてはいるけれど、モブ男さんには刺激が強すぎただろうか。
一体どんな反応を見せてくれるのか、少しだけ悪戯心の芽生えた僕は、チラリと男の様子を伺った。
(……って、え⁈ な、何⁈ あれ……!)
視線を上げた僕の目に映ったのは、今までに見たことも無いほど大きく怒張した男のペニスだった。ズボンを突き破ってしまうのではないかと言うほど、張り詰めているそこは先日姉に貰ったディルドに引けを取らないか、むしろそれ以上に大きな逸物だ。
嘘っ、何なの、あのおちんちん……!
めちゃくちゃでかくない⁈
僕は呼吸も忘れてその魅力的過ぎる巨根に釘付けになってしまう。あっ、やだ、またおっきくなった?服の中に隠れててあの存在感って、外に出したらどうなっちゃうの……?
思いがけずこんなところで、類稀なサイズの巨根に出会ったことで、僕の心臓はどきどきが止まらない。
あの大きなおちんちんを、生で見たい。
この手で触ってみたい。
そう思って生唾を飲み込みながら、僕が男に声を掛けようとすると、こちらが言葉を発する前に踵を返した男は一目散に何処かに走り去ってしまった。勃起状態だからか、少しだけ走り方はぎこちないけれど。
「ああ……行っちゃった……」
――― あんな嘘みたいなサイズのおちんちん、本当に実在したんだ……。
漫画の世界でしかあり得ないと思っていたXL級サイズのペニス。その日の夜は庭師の男に無理やり犯される夢を見るくらい、僕の頭の中は彼のちんちんでいっぱいになっていた。
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