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後宮妃・二の妃と林家編②
40.恩人の正体と林家の最期
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光王城の中では一番の豪華さを誇る〈帝宮〉。
代々の皇帝の住まいとされている。そして、人の好奇の目が届かない宮内の最奥には、豪奢な皇帝の寝所が作られている。
寝所の扉前には、主君の警護にあたる近臣の張武偉が当然のごとく控えているが、寝所内のことには聞かぬ存ぜぬを通している。そこが好奇心旺盛でお調子者の近衛・李暁明とは異なる。
さて。
最高の寝心地といえる皇帝の寝台には、体を寄せ合う男女の姿が、薄い紗の天蓋から透けて見えている。
一人は当然、皇帝・王炫。
もう一人は……今さら言うまでもない。
◇
ーーふふっ、あったか~い。
ギュッと抱きつく宝玉の顔は、先ほどまで涙を流していたとは思えないぐらいに、今度は柔らかな寝顔を見せている。
泳げないにもかかわらず、後先を考えずに庭園の池へと飛び込んだ宝玉。そのせいで体が冷え、顔面は蒼白だった。
だが、今は人肌という湯婆子(※湯たんぽ)に温められ、顔には赤みがさし、穏やかな表情を見せている。
「もう、大丈夫だろう。だが、こうも警戒心がないとは……もうそろそろ意識して欲しいものだが……」
そして宝玉の額へと口づけを落とす皇帝・王炫は、優しく労るように抱き締める。その口から不満を漏らしながらも口調は柔らかい。
予期せぬ共寝が嬉しいのだ。
武人気質の彼だけに、色事よりも武闘に励む日々だが、どうにも「己の最愛」には色欲が湧く。それでも宝玉を無理に抱くことはしない。本人の意思を尊重したいからだ。
そして、その日が待ち遠しい……と微笑を湛える皇帝・王炫。
宝玉が愛おしくて仕方がないのだ。
◇
自分を胸に抱く者が、まさかの皇帝・王炫とは思わない宝玉は、穏やかな寝息を立てている。
無意識下の行動においては、己の羞恥心はどこ吹く風。
だからだろう。
余計に大胆になる宝玉は、皇帝・王炫の広い胸板へと顔を埋めてはスッポリと入り込む。
挙句、スリスリと頬を擦り寄せては、心地いい……とばかりに花の顔をフニャリとさせる。それを何度も繰り返す宝玉。
さすがの皇帝・王炫も愛らしい宝玉を前にし、平常心が崩れそうになるのを耐えなければならない。
「無邪気さは罪つくりだな、宝玉? 余の欲情を煽りに煽るとは……誠に困ったやつだ」
まるで皇帝・王炫の問いかけに答えるかのように、フニャフニャと顔を緩める宝玉。しまいには、フーッと甘い吐息さえつくのである。
これには微笑する皇帝・王炫。
ーー誠に愛らしいやつ……。
宝玉の意思を尊重したい一方で、不意に「据え膳食わぬは男の恥」という言葉が脳裏を掠める。
「……どうしたものか……」
意外と翻弄されている皇帝・王炫。
ーー相手への想いがあるかないかとでは、こうも違うとは面白いものだ。
そう思えば、余計に愛おしさが込み上げる皇帝・王炫。少しばかり邪な想いがムクムクと湧き起こる。
遂には、「少しぐらいなら許してくれるか?」と相手に赦しを乞う皇帝・王炫も珍しい。
光王朝という大帝国を治める皇帝が、一介の後宮妃に赦しを乞うことは、まずもってあり得ない。それにもかかわらず、その言葉を自然と口にする皇帝・王炫。
宝玉を心から寵愛している証拠だ。
己の胸の中で安穏と眠る宝玉に、自ずと相貌を緩める皇帝・王炫は、その唇へ己の唇を重ねようと顔を近づける
だが、世の中それほど甘くはない。それが現実。
◇
「うん? あれれー……炫様ですか~?」
寝ぼけ眼の宝玉。それでも互いの視線がバッチリと重なる。
ジーッとこちらを見つめる宝玉だが、何かを考えているようにも見える。
「あれあれ~? 何で炫様が……夢ですかぁ?」
宝玉は手を伸ばし、皇帝・王炫の頬へとそっと触れてみる。
「あれれー……夢にしては、温かい?」
人肌の温もりさえ感じる宝玉。
僅かな静寂。
うん? と自分が皇帝・王炫の腕の中にいることに気づく宝玉。おまけに柔らかな敷布が物語るのは、ここが寝台であるということ。
「それってつまり……えっ?! ええーっ!」
「いつもながら、何をそう驚く? おまえは余の妃。共寝をすること自体はおかしいことではないと以前にも告げたはずだが……それに覚えていないのか? おまえは泳げもしないのに池へと飛び込み、溺れたゆえに余が助け出したのだ。冷えた体をこうして温め……」
刹那、ガバッと勢いよく起き上がる宝玉。
「そんなことより、炫様っー!」
「そんなことより、とは………言ってくれるではないか、宝玉」
溜息混じりに呟く皇帝・王炫。
「愛らしい顔についつい惑わされ、すっかり忘れていたがおまえはそういうやつだったな、宝玉?」
思った通り、皇帝・王炫の言葉を聞く様子のない宝玉は叫ぶ。
「どうしよう! 私の首飾りがっ! 大切な指輪がっ……池の中へと落ちてしまいましたぁ~!」
しまいには「わぁ~ん!!」と泣き出す始末。
「困ったやつだ。おまえはまだまだ幼な子のようだな、宝玉? よしよし」
抱き寄せる宝玉の背中をポンポンと撫でる皇帝・王炫。
一方、宝玉は縋るように皇帝・王炫を見上げ、嗚咽まで漏らしながら涙ながらに漏らす。
「ヒックッ、恩人の方がくれた……ヒックッ、大切な、大切な指輪なのに……池の中へと失くしてしまいましたぁ~」
しゃくり上げる宝玉を包み込むように胸に抱く皇帝・王炫は宥めるように言い放つ。
「安心しろ、宝玉。おまえの指輪はここにある。皆が総出で探し、池から見つけ出してくれた」
「……っ?!」
自身の夜着の懐から首飾りを取り出す皇帝・王炫は、それを宝玉の首もとへとかける。
良かったぁ。良かったぁ……とハラハラと涙を流す宝玉。
「思えば……あの時もおまえの首に、こうしてかけてやったな。宝玉、よくぞ生き抜いた。『生きていれば必ずまた会える』と余が告げた通りだろう?」
「えっ?!」
「鈍いにもほどがある。あの時はまだ幼い少女だったおまえが、こうも聡く美しく成長したものだと感心している。余の目に狂いはなかったということだ。こちらからおまえを迎えに行って幸いだった。逞しく生きるおまえと再び会えた。おまえは余の“珠玉の宝”だ、宝玉」
そして躊躇うことなく宝玉の唇を奪う皇帝・王炫。宝玉の柔らかな唇を味わい尽くす。
甘やかな時の中、宝玉を逃がさないようにしかと抱き締め、抱擁を繰り返す皇帝・王炫は満足そうに美しい笑みを湛える。
ーー余が色欲に負けるとは……。
突然の皇帝・王炫の告白と抱擁に、宝玉の脳内はパンク寸前。
一方では、すでに恩人である「優しい武人のお兄さん」と出会っていたことには驚きながらも、「嬉しいよー……嬉しいよー……」と泣いては笑い、また泣いて……と実に忙しい宝玉。
そして、まるで儚げな貴婦人のように気を失う宝玉は、人生初の知恵熱で寝込む羽目になる。
◇
あれから数日後。
快方した宝玉には、皇帝・王炫から事の顛末が告げられる。
さらには、後宮妃・“二の妃”は身分を剥奪され、「罪人の林氷翠」として〈天牢〉に囚われ、裁きを待つ身だという。
皇帝・王炫の「唯一の寵妃」への行為は、帝家への侮辱行為であり、不敬罪とされたのだ。
加え、内密に実の娘である後宮妃・“二の妃”へと毒まで寄越した林家の当主夫妻は、帝家への謀反人とされ、林家はお取り潰しの上に当主夫妻はともに流刑地へと移送される。
わずか数日後、林家の当主夫妻は毒杯を賜り、呆気なくこの世を去っている。
飽くなき欲は身を滅ぼすことを、身をもって体験した愚かな林家の当主夫妻。
特に、林家の側女・美玲を毒殺した罪にも問われた当主夫人・林氷華は、自身の命で贖った形だ。
驚くことに、この罪を明るみにしたのは、林家の嫡女である氷翠。
実の娘からの告発だった。
◇
事の顛末に、宝玉は少々反論した。
「炫様……どうしてでしょう? 確かに“二の妃”様と侍女の行為は許されるものではありません。ですが、私ごときへの行為で、どうしてそこまで罪が重いのですか?」
「公表したのだ。宝玉、おまえが余の寵妃だと……いずれは国の母となる娘だとな」
「ああっ、なるほど……」
ポンっと手を叩く宝玉。
「国の母ともなるお方への不敬行為だからこそ、重罪もあり得るのですね?」
「そうだ。言っておくがおまえの話だぞ、宝玉」
えっ?! と怪訝な顔をする宝玉。
次の瞬間には、案の定、驚愕の叫び声を上げ、実に二度目の知恵熱でぶっ倒れる宝玉だった。
後日。
〈天牢〉へと囚われの身の罪人・林氷翠に、宮女・美玉と会いに行く宝玉の姿があった。
代々の皇帝の住まいとされている。そして、人の好奇の目が届かない宮内の最奥には、豪奢な皇帝の寝所が作られている。
寝所の扉前には、主君の警護にあたる近臣の張武偉が当然のごとく控えているが、寝所内のことには聞かぬ存ぜぬを通している。そこが好奇心旺盛でお調子者の近衛・李暁明とは異なる。
さて。
最高の寝心地といえる皇帝の寝台には、体を寄せ合う男女の姿が、薄い紗の天蓋から透けて見えている。
一人は当然、皇帝・王炫。
もう一人は……今さら言うまでもない。
◇
ーーふふっ、あったか~い。
ギュッと抱きつく宝玉の顔は、先ほどまで涙を流していたとは思えないぐらいに、今度は柔らかな寝顔を見せている。
泳げないにもかかわらず、後先を考えずに庭園の池へと飛び込んだ宝玉。そのせいで体が冷え、顔面は蒼白だった。
だが、今は人肌という湯婆子(※湯たんぽ)に温められ、顔には赤みがさし、穏やかな表情を見せている。
「もう、大丈夫だろう。だが、こうも警戒心がないとは……もうそろそろ意識して欲しいものだが……」
そして宝玉の額へと口づけを落とす皇帝・王炫は、優しく労るように抱き締める。その口から不満を漏らしながらも口調は柔らかい。
予期せぬ共寝が嬉しいのだ。
武人気質の彼だけに、色事よりも武闘に励む日々だが、どうにも「己の最愛」には色欲が湧く。それでも宝玉を無理に抱くことはしない。本人の意思を尊重したいからだ。
そして、その日が待ち遠しい……と微笑を湛える皇帝・王炫。
宝玉が愛おしくて仕方がないのだ。
◇
自分を胸に抱く者が、まさかの皇帝・王炫とは思わない宝玉は、穏やかな寝息を立てている。
無意識下の行動においては、己の羞恥心はどこ吹く風。
だからだろう。
余計に大胆になる宝玉は、皇帝・王炫の広い胸板へと顔を埋めてはスッポリと入り込む。
挙句、スリスリと頬を擦り寄せては、心地いい……とばかりに花の顔をフニャリとさせる。それを何度も繰り返す宝玉。
さすがの皇帝・王炫も愛らしい宝玉を前にし、平常心が崩れそうになるのを耐えなければならない。
「無邪気さは罪つくりだな、宝玉? 余の欲情を煽りに煽るとは……誠に困ったやつだ」
まるで皇帝・王炫の問いかけに答えるかのように、フニャフニャと顔を緩める宝玉。しまいには、フーッと甘い吐息さえつくのである。
これには微笑する皇帝・王炫。
ーー誠に愛らしいやつ……。
宝玉の意思を尊重したい一方で、不意に「据え膳食わぬは男の恥」という言葉が脳裏を掠める。
「……どうしたものか……」
意外と翻弄されている皇帝・王炫。
ーー相手への想いがあるかないかとでは、こうも違うとは面白いものだ。
そう思えば、余計に愛おしさが込み上げる皇帝・王炫。少しばかり邪な想いがムクムクと湧き起こる。
遂には、「少しぐらいなら許してくれるか?」と相手に赦しを乞う皇帝・王炫も珍しい。
光王朝という大帝国を治める皇帝が、一介の後宮妃に赦しを乞うことは、まずもってあり得ない。それにもかかわらず、その言葉を自然と口にする皇帝・王炫。
宝玉を心から寵愛している証拠だ。
己の胸の中で安穏と眠る宝玉に、自ずと相貌を緩める皇帝・王炫は、その唇へ己の唇を重ねようと顔を近づける
だが、世の中それほど甘くはない。それが現実。
◇
「うん? あれれー……炫様ですか~?」
寝ぼけ眼の宝玉。それでも互いの視線がバッチリと重なる。
ジーッとこちらを見つめる宝玉だが、何かを考えているようにも見える。
「あれあれ~? 何で炫様が……夢ですかぁ?」
宝玉は手を伸ばし、皇帝・王炫の頬へとそっと触れてみる。
「あれれー……夢にしては、温かい?」
人肌の温もりさえ感じる宝玉。
僅かな静寂。
うん? と自分が皇帝・王炫の腕の中にいることに気づく宝玉。おまけに柔らかな敷布が物語るのは、ここが寝台であるということ。
「それってつまり……えっ?! ええーっ!」
「いつもながら、何をそう驚く? おまえは余の妃。共寝をすること自体はおかしいことではないと以前にも告げたはずだが……それに覚えていないのか? おまえは泳げもしないのに池へと飛び込み、溺れたゆえに余が助け出したのだ。冷えた体をこうして温め……」
刹那、ガバッと勢いよく起き上がる宝玉。
「そんなことより、炫様っー!」
「そんなことより、とは………言ってくれるではないか、宝玉」
溜息混じりに呟く皇帝・王炫。
「愛らしい顔についつい惑わされ、すっかり忘れていたがおまえはそういうやつだったな、宝玉?」
思った通り、皇帝・王炫の言葉を聞く様子のない宝玉は叫ぶ。
「どうしよう! 私の首飾りがっ! 大切な指輪がっ……池の中へと落ちてしまいましたぁ~!」
しまいには「わぁ~ん!!」と泣き出す始末。
「困ったやつだ。おまえはまだまだ幼な子のようだな、宝玉? よしよし」
抱き寄せる宝玉の背中をポンポンと撫でる皇帝・王炫。
一方、宝玉は縋るように皇帝・王炫を見上げ、嗚咽まで漏らしながら涙ながらに漏らす。
「ヒックッ、恩人の方がくれた……ヒックッ、大切な、大切な指輪なのに……池の中へと失くしてしまいましたぁ~」
しゃくり上げる宝玉を包み込むように胸に抱く皇帝・王炫は宥めるように言い放つ。
「安心しろ、宝玉。おまえの指輪はここにある。皆が総出で探し、池から見つけ出してくれた」
「……っ?!」
自身の夜着の懐から首飾りを取り出す皇帝・王炫は、それを宝玉の首もとへとかける。
良かったぁ。良かったぁ……とハラハラと涙を流す宝玉。
「思えば……あの時もおまえの首に、こうしてかけてやったな。宝玉、よくぞ生き抜いた。『生きていれば必ずまた会える』と余が告げた通りだろう?」
「えっ?!」
「鈍いにもほどがある。あの時はまだ幼い少女だったおまえが、こうも聡く美しく成長したものだと感心している。余の目に狂いはなかったということだ。こちらからおまえを迎えに行って幸いだった。逞しく生きるおまえと再び会えた。おまえは余の“珠玉の宝”だ、宝玉」
そして躊躇うことなく宝玉の唇を奪う皇帝・王炫。宝玉の柔らかな唇を味わい尽くす。
甘やかな時の中、宝玉を逃がさないようにしかと抱き締め、抱擁を繰り返す皇帝・王炫は満足そうに美しい笑みを湛える。
ーー余が色欲に負けるとは……。
突然の皇帝・王炫の告白と抱擁に、宝玉の脳内はパンク寸前。
一方では、すでに恩人である「優しい武人のお兄さん」と出会っていたことには驚きながらも、「嬉しいよー……嬉しいよー……」と泣いては笑い、また泣いて……と実に忙しい宝玉。
そして、まるで儚げな貴婦人のように気を失う宝玉は、人生初の知恵熱で寝込む羽目になる。
◇
あれから数日後。
快方した宝玉には、皇帝・王炫から事の顛末が告げられる。
さらには、後宮妃・“二の妃”は身分を剥奪され、「罪人の林氷翠」として〈天牢〉に囚われ、裁きを待つ身だという。
皇帝・王炫の「唯一の寵妃」への行為は、帝家への侮辱行為であり、不敬罪とされたのだ。
加え、内密に実の娘である後宮妃・“二の妃”へと毒まで寄越した林家の当主夫妻は、帝家への謀反人とされ、林家はお取り潰しの上に当主夫妻はともに流刑地へと移送される。
わずか数日後、林家の当主夫妻は毒杯を賜り、呆気なくこの世を去っている。
飽くなき欲は身を滅ぼすことを、身をもって体験した愚かな林家の当主夫妻。
特に、林家の側女・美玲を毒殺した罪にも問われた当主夫人・林氷華は、自身の命で贖った形だ。
驚くことに、この罪を明るみにしたのは、林家の嫡女である氷翠。
実の娘からの告発だった。
◇
事の顛末に、宝玉は少々反論した。
「炫様……どうしてでしょう? 確かに“二の妃”様と侍女の行為は許されるものではありません。ですが、私ごときへの行為で、どうしてそこまで罪が重いのですか?」
「公表したのだ。宝玉、おまえが余の寵妃だと……いずれは国の母となる娘だとな」
「ああっ、なるほど……」
ポンっと手を叩く宝玉。
「国の母ともなるお方への不敬行為だからこそ、重罪もあり得るのですね?」
「そうだ。言っておくがおまえの話だぞ、宝玉」
えっ?! と怪訝な顔をする宝玉。
次の瞬間には、案の定、驚愕の叫び声を上げ、実に二度目の知恵熱でぶっ倒れる宝玉だった。
後日。
〈天牢〉へと囚われの身の罪人・林氷翠に、宮女・美玉と会いに行く宝玉の姿があった。
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