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常春の国 篇

獣な常春の王と穿たれる異世界の姫

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常春とこはるの王の豪華ごうかな寝所からは、美しい外庭園がいていえんへと続く扉がある。ーただ、全ての扉にはかぎが掛けられている所為せいで、冬子とうこがこの寝所から外へと出る事はない。

異世界の姫に、ひど執着しゅうちゃくする常春とこはるの王により、冬子はこの寝所に閉じめられ、自由を与えられていない。

常春とこはるの王が住まう〈おうみや〉には、その恩恵おんけいにより、色鮮いろあざやかな美しい花々が咲きほこ見事みごとな庭園が、いくつも存在している。

冬子は寝所の窓から、そっとその美しい庭園をながめては溜息ためいきこぼす。

(……一度でいいの……この美しい庭園にー……外へと出てみたい……)

冬子がそう思うのも無理はない。

常春とこはるの王は、冬子をこの広い寝所にめたまま、一度も外の空気にはれさせていない。常春とこはるの王の絶対的ぜったいてき執愛しつあいが、冬子がおのれの寝所から出ることをゆるさない。

壮麗そうれいで美しい黄金造おうごんつくりの王宮の中でさえ、出歩であるく自由を許されない冬子。年若としわかい冬子には、まばゆい外の世界はあこがれそのもの。

必死ひっし眼差まなざしで庭園を見つめる冬子に、後ろから冬子をいだ常春とこはるの王がたずねる。

如何いかがした姫よー……」

常春とこはるの王の問い掛けに、素直におうじてしまう冬子。

最近の常春とこはるの王は、以前に比べると冬子を気遣きづかい優しい。それも冬子が従順じゅうじゅんであるがゆえ。

今まで下穿したばきさえに付けることを許されなかった冬子。

どこか心許こころもとない冬子を見遣みやり、常春とこはるの王は「夜着やぎならー」とまとうことをゆるす。ーしかし、に付ける夜着やぎの全てが、冬子の美しい裸体らたいを透かしてしまう所為せいで、あまり意味をしていない。

常春とこはるの王が、冬子の為に特別に仕立したてさせた上質じょうしつで美しい夜着やぎは、冬子のなめらかな柔肌やわはだにはよく馴染なじむ。

そのように、今は優しさも見せる常春とこはるの王に、冬子も気を許している。

冬子の口からこぼれた何気なにげない一言ひとこと

冬子には常春とこはるの王の元から逃げようなどという考えはない。

純粋に「ただ美しい庭園ていえん散歩さんぽしてみたい……」と思う、あこがれにも似た気持ちから発せられた言葉で他意たいはない。

何気なにげなくつぶやいたのは、冬子の正直な気持ち。

「……外に出てみたいのー……」

そうこぼした冬子。

本当に何気なにげない一言で悪気わるぎはない。

ー」常春とこはるの王の機嫌きげんさわったのかは、冬子にはわからない。

突如とつじょ常春とこはるの王は冬子の両手首をしばり上げ、そして寝台の天蓋てんがいの柱へと、そのまま冬子を乱暴らんぼくくり付けてしまう。

「やっ……いやっ! いやっ、どうして……!」

あまりにも急な常春とこはるの王の暴挙ぼいきょに、冬子はおそろしさで身をふるわす。

るされた手首には、容赦ようしゃなくなわい込み冬子を苦しめる。

夜着やぎからける美しい裸体らたいらしてあばれる冬子に、常春とこはるの王は、ひどめた声音こわねで冬子に告げる。

いとしい姫よ、これ程までにそなたを愛してまないもとから逃げたいともうすかー……ならば、罰を与えねばならない。二度とこともうさないようにー……なまじ夜着やぎなど与えたばかりに、余計よけいな事を考える。やはり姫にはころもは必要ない。裸体らたいさらしたままなら外に出ようなどとも思うまいー……もはや無用」

冷酷な笑みをたたえる常春とこはるの王。

容赦ようしゃなく冬子の夜着やぎを引きく。途端とたんに、全てがあらわになるなまめかしい冬子。

常春とこはるの王からの突然とつぜん暴挙ぼうきょに、冬子の心臓は激しく鼓動こどうする。

まるで冬子の激しい鼓動こどう呼応こおうするかのように、冬子の胸の頂きに、いやらしくもさる〈黄金細工おうごんざいく胸飾むなかざり〉が、常春とこはるの王をさそかのごとく、シャラシャラと妖艶よいえん音色ねいろかなでる。

「……なんともなまめかしいー……姫の豊かな胸の頂きは、まるでさそっているかのようにかたとがっているではないか……なんとも淫靡いんびな姫よ」

くくっ、ほくそ笑む常春とこはるの王。

冬子の胸飾むなかざりを口にくわえるなり、引っ張り上げる。

「ああっ……! いやっー!」

まるで引きちぎられるような激しい痛みに、冬子の黒曜石こくようせきの瞳からは涙があふれ出す。

恐怖でふるえる冬子に、常春とこはるの王は寝所にある装飾棚そうしょくだなから黒塗くろぬりの箱を持ち出し、涙にれえる冬子に、更に追い打ちをかけるがごとく見せる。

いとしい姫よ、わかるかー」

たのしげに笑う常春とこはるの王とは対象的たいしょうてきに、冬子はふるえながらも首を横に振る。

「これは淫靡いんびな姫の為に、特別に作らせた魔羅まらしたがた淫靡いんびな姫のこと、おそらくよろこんでくわえ込んでくれるはずー」

「……やっ、お願いー……いやっ……」

青褪あおざめる冬子。

思わず後退あとずさりしようにも、両手首をしばりあげられている所為せいで、逃げる事もかなわず、せいぜい藻掻もがくのみ。

常春とこはるの王は、そのがたおのれのしため上げ、次には冬子の淫靡いんび花芽はなめへと強くこすり付ける。

「……あっ、やぁ……ああっ……!」

がる冬子を欲情の眼差まなざしで見遣みや常春とこはるの王の金眼きんめは、熱をびている。

「くくっ、まこと淫靡いんびはなよ。これは特殊とくしゅ鉱物こうぶつで出来ている所為せいで冷たくなめらかー……おそらく姫の蜜壺みつつぼによく馴染なじむ……ーだが、のものに慣らされた姫の蜜壺みつつぼでは仕置しおきにはならない。ふふっ、そなたのいまけがれを知らない後孔こうこうにでも授けてやろう、淫靡いんびな姫よ」

「いやいや……」と涙ぐむ冬子。

常春とこはるの王は、それに構うことなく、しばり上げられたままの冬子のやわらかな臀部でんぶおのれの方へと強引に向かせる。そして冬子の小さく閉じた後孔こうこうに、媚薬びやくらしたふとい指をじ込んで行く。

「かっ、はっ……」

いまだかつておかされることのない排泄はいせつの為の後孔こうこうに、異物感いぶつかんを感じる冬子。逃げようと身体からだよじるも、常春とこはるの王は、容赦ようしゃなく指の数を増やしては、挿入そうにゅうを繰り返す。

「あっ、ああっ……!」

冬子からは、あえぐような悲鳴が上がる。

ーだが、常春とこはるの王は非情ひじょいな行為を止めようとはしない。

幾度いくども指を出し入れした所為せいなのか、強い媚薬びやく効能こうのうなのせるわざかー、いやがりながらも次第しだいに無理なく、何本なんぼんも指をくわえ込んでいく冬子。

「……くくっ、やはり姫の身体からだ素晴すばらしい……! の全てをくわえ込みそうな淫靡いんびあなをしいるー……さぁ、仕置しおきの時間ときだ。の為にがりいてみせよ」

常春とこはるの王のひどく冷たい微笑ほほえみに冬子は慈悲じひう。

「いやっ、いやっ、お願い……お願い、やめて……!」

冬子の願いもむなしく、常春とこはるの王はおのれの魔羅まらその物である剛直ごうちょくがたを手に取り、冬子の後孔こうこうへと強引にねじり込んでいく。

「ひっ! あっ……ああっ! いやーっ!」

れる悲鳴。

小さな後孔こうこうねじり込まれて行く剛直ごうちょくがたは、冬子の処女孔しょじょあなをみちみちとくように、容赦ようしゃなくおかしていく。その感触かんしょくが冬子をひどく苦しませる。

最後には打ち込むように、一気に冬子の後孔こうこうへと剛直ごうちょくがたじ込む非情ひじょう常春とこはるの王。冬子のなだらかな臀部でんぶに、口付くちづけまでしてみせる。

途端とたんに、冬子の後孔こうこうからは赤い鮮血せんけつしたたり落ち、やわらかな内腿うちももを赤く染める。

「いやぁあああああっ……!」

絶叫を上げる冬子。

そのさまに、皮肉な笑みをたたえ常春とこはるの王。冬子のさらけ出された淫靡いんび後孔こうこうさるがた卑猥ひわいさに舌を打ち、おのれの魔羅まらをもたかぶらせる。

幾度いくど剛直ごうちょくがたでガツガツと穿うがち、冬子をいじめ抜く。

「なんとも卑猥ひわいあなよ。うまそうにくわえ込んでいるではないかー…」

普段ふだん排泄はいせつでしか使われないは、常春とこはるの王の魔羅まらした剛直ごうちょくがたくわえ込み、その異様いような冷たさとあまりの異物感いぶつかんに、冬子は息もえにあえく。

がたすらうまそうにくわえ込む。姫はまことたのしませてくれるー……だがける」

常春とこはるの王は、媚薬びやくり込められた後孔こうこうさるがたで、いまだ冬子の後孔こうこう幾度いくど穿うがつ。

「ああん……あっ、あっ……ああっっ……!」

がる冬子。かぐわしい色香いろかまとい始める。

冬子のあえぎが次第につやめいてくると、常春とこはるの王はあやしい笑みをたたえて告げる。

「くくっ、淫靡いんびな姫よ、このような無機質むきしつがたでは物足ものたりぬであろうー……」

常春とこはるの王は無情むじょうにもそう告げると、がたを一気に冬子の後孔こうこうから引き抜く。

「……ああっ、あんっ!」

思わずこぼれる冬子のあえぎ。

つやめく冬子に、気を良くする常春とこはるの王。今度はおのれのり返り程にたかぶ魔羅まらで、冬子の淫靡いんび後孔こうこう容赦ようしゃなく穿うがつ。

「……!!」

もはや声にならない悲鳴を上げる冬子。

後ろから冬子の細い腰をつかみ、けもののようにはげしく穿うが常春とこはるの王は、涙にれる冬子とは違い、恍惚こうこつとしている。

(……どうして、どうしてー……何がいけなかったの……ああっ、もうわからないー)

常春とこはるの王の逆鱗げきりんれたのかは、冬子にはわからない。

冬子の美しい黒曜石こくようせきの瞳からは、幾度いくどとなく涙がこぼれ落ち、やわらかなほほらす。

初めて後ろの処女孔しょじょあなおかされる冬子。その激しいまでの痛みや異様いよう感触かんしょくおかされ、もはやみだれ狂うのみ。

冬子のこぼす美しい涙をおのれの舌でめ取る常春とこはるの王は、ここに来てようやく冬子のいましめをはずす。

「……良いか、姫。からのがれようとすればどうなるかー……身にみてきざめ。そなたをのものだ」

常春とこはるの王は倒れ込む冬子をそのまま抱き上げると、いまいやがる冬子の願いもむなしく、激しい責苦せめくす。

そこにるのは非情ひじょうな王。

しまいには、れそぼる冬子の蜜壺みつつぼおのれの魔羅まらひど穿うがち、淫靡いんび後孔こうこうにはがたでもっておかす。

冬子の二穴ふたあなは、容赦ようしゃのない責苦せめくを受ける。

二つの剛直ごうちょく魔羅まらにより、り返されおかされる冬子の二穴ふたあなは、卑猥ひわいなまでに赤くれ、くちゅりくちゅりと甘いみつあふれさせては、冬子の白い太腿ふとももらしていく。

その様子たるや、常春とこはるの王をうならせるほどに、素晴すばらしいながめをかもし出す。

初めての二穴責ふたあなぜめ。

同時どうじに二つの淫靡いんびあな容赦ようしゃなく穿うがたれ続ける冬子。

(……ああっ、もうー……何も、何も考えらない……)

常春とこはるの王の魔羅まらがたの全てを、うまそうにくわえ込む冬子の淫靡いんび二穴ふたあな

いつしか痛みは、激しい快楽かいらくへと変わりゆく。

「あっ、あっ、ああっ! いやぁ……あっ、あっ、あっ、あんっ! あっ、あっ、ああんっ、あんっ!」

その激しい責苦せめく一晩中ひとばんじゅう続き、冬子の精神は疲労する。

常春とこはるの王の熱い情念じょうねんは、まだ若い娘の冬子が受け止めるには、重過おもすぎるほどの情欲じょうよく

ーそのじつ、それらの全ては異世界の姫を愛して止まない常春とこはるの王なりの激しい愛のかたち

情愛じょうあいは、絶大ぜつだいなる王さえも狂気きょうきに変える。

仕置しおきとしょうして、常春とこはるの王からの激しい責苦せめくを受け続けた冬子。


常春とこはるの王の執愛しつあいからめ取られ、やはり寝所から出ることは許されず、おうの腕の中へとめ置かれる美しい冬子。
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