神様のポイント稼ぎに利用された3~過保護な神々と溺愛家族に囲われています~

ゆめ

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第四章 新たな使命は特にない

第1103話

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 ツルツルさん、普通に偉い人だった。
 何とか教のトップなんだって。
 知り合いの神様の名前じゃなかったので、この国独特の信仰なのかなぁ?

 そして流れで、僕も聖剣を抜く儀式に参加することになりました。
 何でも神託で「聖剣を抜きし者が魔王と戦う力を有する」と告げられたんだとか。

「えっ、ショタを魔王にけしかけるつもりだったんですか!?」

 完全にアウト案件です!
 ちょっと待ってね、今シヴァさんは何やってるかなー?
 まだ朝早いから寝てるかもしれない。

「聖剣は抜かれた! この者こそ聖剣の勇者なり!!」
「え?」

 気付いたら手の中に聖剣がありました。
 抜けてる? あれー?

 さっきの少年もぽかんとしてる。
 ごめんね、地球でよければ騎士様にお願いして帰してもらえるから許して。

 でも本当に僕が抜いたのかな?
 えっちゃんか末っ子坊やの方が適任な気がします。だって聖剣重くて持てない。
 邪魔だから片付けておこうっと。
 アイテムボックスにポイっとして、演説を続けているツルツルから少し離れて、少年を手招きした。

「日本人?」
「うん」

 地球から勇者を召喚し、魔王を討伐させる。
 ある意味、王道中の王道イベントだった。

「大丈夫。帰してあげる」
「でも、あいつらは聖剣を抜いて、世界に平穏をもたらさないと、元の世界に戻る道が作れないって」
「世界はおおむね平和だし、魔王を倒したところで平穏なんて訪れないよ」

 むしろ最凶の嫁がガチ切れして平穏とは真逆になるんじゃないかな。
 ご機嫌とるの大変そう。

「とりあえず、君を損得なしで助けてくれる神様呼ぶね」
「かみさま?」
「未成年限定だけどね」

 今はショタ天国を作ったので、きっと機嫌がいい。
 彼らを保護し、守る大人も確保済みだからね。
 おかげで、今までよりももっと派手にショタを保護できるって狂喜乱舞していました。
 
 ツルツルの演説が終わる前にシヴァさん呼ぼうかな。でもなー、ストレートに騎士様の方がいいかなぁ、シヴァさんだとあれこれ理由をつけて、地球に帰さない可能性がそこはかとなく。
 どうしようかなぁ。と考えていたら、「お待ちください!」と大きな声が僕の思考を遮った。

「ここまで止められなかった私にも非はございますが……どうか、国を滅ぼすなどという暴挙だけはお控え願いたい!」

 片手を上げて主張したのは、さっき盛大に噴き出した腹筋が惰弱なおじさまだった。

「でも、ショタを戦わせようとしてたよ」
「聖剣の力が最も馴染みやすい年齢というものが存在するのです!」
「初耳」

 でも神託の「聖剣を抜きし者が魔王と戦う力を有する」という内容自体は間違ってないなぁ、実際、僕でもえっちゃんでも魔王様と戦う力はある。
 戦わなくても勝てるけど。だって僕、魔王様の上司のお嫁さん。

 うーん、人と話すより神託を下した張本人と直接話した方が早いかな。

「神託をした本人、今出てきたらショタ守護神を呼ばないであげます」

 どしゃぁっ!

 地面に滑り込むように、輝く誰かが僕の足元にスライディング土下座を決めた。
 シヴァさんの知名度凄いな。
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