379 / 620
第二章 聖杯にまつわるお話
第372話
しおりを挟む
中身入れ替わり事件の翌日。
今更気付いたのですが……。
「闘技場、行ってみたかったな」
「ママ諦めて」
『血しぶきで気絶しちゃう』
「やらせのプロレスならいけたか?」
「暴力苦手だからモザイクかかるの忘れてますねぇ」
子供達に好き勝手言われている。
入れ替わっても危機感持たなかったので、刀雲と騎士様、子供達にもふもふズと昨日は代わる代わる説教されました。
さらに夜には大人バージョンのお仕置きもされました。
おかげで刀雲と騎士様のお肌が艶々、僕は久しぶりに布団から出れません。おのれっ。
なので本日は自室でゴロゴロ。
子供達もキャッキャと一緒にコロコロしたり、おやつを食べたりしています。
アー君は授業始まる直前に転移で行くと主張して離れない、やっぱりトラブルの翌日は子供達の監視が強くなりますねー。
「でもアー君、なんであんなに簡単に中身入れ替わっちゃったのかな?」
「テンプレ実験中というのもあるけど、勢いとタイミングと思い込みの力?」
『おにいちゃんと人生を入れ替えようとして間違えちゃったのね』
「お兄さん見てきました! ママと同じなの髪の黒さだけです」
「あほだな!」
どうやって女神様の離宮まで侵入したのかと思ったけど、そこは最近まで出入りしていたので道を覚えていたらしい。
女神様の話題に出てたずるい系の妹が犯人でした。
兄と中身を入れ替えて人生を丸ごと奪うつもりが、仕掛けた相手が悪すぎたというオチ。
本来なら王都追放だったのに、人違いとは言え僕に手を出してしまったため、地獄への直行便が自らお出迎えとか怖すぎる。
『アー君、そろそろお時間』
「ぐぬぬ俺だけ登校っ、すぐ帰って来るから!」
「ママお出かけしないよう見張ってます」
「今日は家にいるから大丈夫だぞー」
大体チャイムが鳴る五分ほど前、シャムスがアー君に声をかけたのでアー君が悔しがりながら転移で登校しました。
便利だね、転移。
学園内でも数量限定のランチを食べるために転移を使っているとか。
いいなぁ限定ランチ、僕も食べてみたい。
「そうだ! 今日のお昼は食堂のランチ風にしない?」
『あい!』
「私エビフライ大盛りで」
「俺肉、肉大盛り!」
問題は僕が布団から動けないことなのだけど、そこは大丈夫、僕にはえっちゃんが付いている!
そういう訳でえっちゃんの転移で一斉に座敷のクッションコーナーに移動、ここだとスラちゃんがマッサージしてくれるんだよね。ちょっと贅沢気分。
『ドリちゃんあのね、今日のお昼はランチ食べたいの』
「食堂風の盛り付けでお願いします、私はエビフライとえびグラタンで」
「俺は肉が食べたい!」
調理場へ跳んで行った子供達が早速ドリちゃんに無茶ぶりをしている。
そしてドリアンに何やら指示を飛ばし、数分後、ドリアンがクッションコーナーでのんびりしている僕らの所にメニューを持ってきてくれた。
本日のおすすめランチA~C、エビ尽くし、肉肉ランチ、レモンセットなどなど、写真付きで載っています。
ドリちゃん凝ってるなぁ、子供達のためなら何でも実現しちゃう所がえっちゃんと共通してるよね。
『悩むの』
「私はエビ尽くし……でもCランチのエビピラフと伊勢エビスープも捨てがたいです」
「うわぁローストビーフ丼がある。こっちはビビンバ、生姜焼きも捨てがたい、マールスどうしよう」
「私とシェアしましょう」
「おおその手があった!」
『霧ちゃん』
「好きなのを選べ」
シャムスのシェア相手は当然霧ちゃんです。
選ばれたのは今朝獲れたて海鮮丼と、ふわとろオムレツ。
「私もシェアします、ママ!!」
「はいはい」
冷やし中華よさようなら、また明日にでも食べよう。
などと思いながらメニューのページを捲ったら、二ページに渡ってカレーが載っていました。
「カツ……トンカツ……カツカレー」
三択まで絞り込んだ涼玉が再び悩み始めた。
お昼までまだまだ時間はあるからね、じっくり選ぼう。
「ママ、串焼きランチがあります!!」
「イネスよだれ、よだれ」
ドリちゃんの作ったメニューが素晴らしすぎて子供達のよだれが大変な事になっています。
本当にお昼までに選べるのだろうか、あっ、イネスちゃんこのハンバーグ定食も美味しそうだよ。
今更気付いたのですが……。
「闘技場、行ってみたかったな」
「ママ諦めて」
『血しぶきで気絶しちゃう』
「やらせのプロレスならいけたか?」
「暴力苦手だからモザイクかかるの忘れてますねぇ」
子供達に好き勝手言われている。
入れ替わっても危機感持たなかったので、刀雲と騎士様、子供達にもふもふズと昨日は代わる代わる説教されました。
さらに夜には大人バージョンのお仕置きもされました。
おかげで刀雲と騎士様のお肌が艶々、僕は久しぶりに布団から出れません。おのれっ。
なので本日は自室でゴロゴロ。
子供達もキャッキャと一緒にコロコロしたり、おやつを食べたりしています。
アー君は授業始まる直前に転移で行くと主張して離れない、やっぱりトラブルの翌日は子供達の監視が強くなりますねー。
「でもアー君、なんであんなに簡単に中身入れ替わっちゃったのかな?」
「テンプレ実験中というのもあるけど、勢いとタイミングと思い込みの力?」
『おにいちゃんと人生を入れ替えようとして間違えちゃったのね』
「お兄さん見てきました! ママと同じなの髪の黒さだけです」
「あほだな!」
どうやって女神様の離宮まで侵入したのかと思ったけど、そこは最近まで出入りしていたので道を覚えていたらしい。
女神様の話題に出てたずるい系の妹が犯人でした。
兄と中身を入れ替えて人生を丸ごと奪うつもりが、仕掛けた相手が悪すぎたというオチ。
本来なら王都追放だったのに、人違いとは言え僕に手を出してしまったため、地獄への直行便が自らお出迎えとか怖すぎる。
『アー君、そろそろお時間』
「ぐぬぬ俺だけ登校っ、すぐ帰って来るから!」
「ママお出かけしないよう見張ってます」
「今日は家にいるから大丈夫だぞー」
大体チャイムが鳴る五分ほど前、シャムスがアー君に声をかけたのでアー君が悔しがりながら転移で登校しました。
便利だね、転移。
学園内でも数量限定のランチを食べるために転移を使っているとか。
いいなぁ限定ランチ、僕も食べてみたい。
「そうだ! 今日のお昼は食堂のランチ風にしない?」
『あい!』
「私エビフライ大盛りで」
「俺肉、肉大盛り!」
問題は僕が布団から動けないことなのだけど、そこは大丈夫、僕にはえっちゃんが付いている!
そういう訳でえっちゃんの転移で一斉に座敷のクッションコーナーに移動、ここだとスラちゃんがマッサージしてくれるんだよね。ちょっと贅沢気分。
『ドリちゃんあのね、今日のお昼はランチ食べたいの』
「食堂風の盛り付けでお願いします、私はエビフライとえびグラタンで」
「俺は肉が食べたい!」
調理場へ跳んで行った子供達が早速ドリちゃんに無茶ぶりをしている。
そしてドリアンに何やら指示を飛ばし、数分後、ドリアンがクッションコーナーでのんびりしている僕らの所にメニューを持ってきてくれた。
本日のおすすめランチA~C、エビ尽くし、肉肉ランチ、レモンセットなどなど、写真付きで載っています。
ドリちゃん凝ってるなぁ、子供達のためなら何でも実現しちゃう所がえっちゃんと共通してるよね。
『悩むの』
「私はエビ尽くし……でもCランチのエビピラフと伊勢エビスープも捨てがたいです」
「うわぁローストビーフ丼がある。こっちはビビンバ、生姜焼きも捨てがたい、マールスどうしよう」
「私とシェアしましょう」
「おおその手があった!」
『霧ちゃん』
「好きなのを選べ」
シャムスのシェア相手は当然霧ちゃんです。
選ばれたのは今朝獲れたて海鮮丼と、ふわとろオムレツ。
「私もシェアします、ママ!!」
「はいはい」
冷やし中華よさようなら、また明日にでも食べよう。
などと思いながらメニューのページを捲ったら、二ページに渡ってカレーが載っていました。
「カツ……トンカツ……カツカレー」
三択まで絞り込んだ涼玉が再び悩み始めた。
お昼までまだまだ時間はあるからね、じっくり選ぼう。
「ママ、串焼きランチがあります!!」
「イネスよだれ、よだれ」
ドリちゃんの作ったメニューが素晴らしすぎて子供達のよだれが大変な事になっています。
本当にお昼までに選べるのだろうか、あっ、イネスちゃんこのハンバーグ定食も美味しそうだよ。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
111
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる