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39.魔女は奴隷を胸に抱く①
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「アンタねえ……それ商品なんだけど……?」
「オーウェン様だって新しく作るたびに一個おろしてるでしょ。おんなじおんなじ」
ザジはオーウェンの体の上に乗ったままもぞもぞと彼の股座を探り当てる。
「なんだかんだ言ってオーウェン様勃ってるじゃないですか」
「うるさいな、疲れてんだよ。そういう時にも男は勃つことあるの」
まだ左目が満足に開かないので右目だけでオーウェンがちらりと様子を伺うと、ザジはさっさとズボンの前を開けて陰茎をほじくりだし、小さな掌できゅっと掴んでゆるゆると刺激し始めていた。
「ま、まだ触っていいって言ってない……」
「触っていいですか?」
「…………」
「オーウェン様ってば」
「……んんんもう……この娘は……、わかった、触っていいよ……」
「ふひひ」
言葉とは裏腹に、彼の陰茎はガッチガチに固く、へそに付かんばかりに怒張している。ザジがずり下がってそれを口に含もうとすると、後ろの襟首をガッと掴まれて引っ張り上げられてしまう。
「え~、今更そうやって邪魔するんですか? 往生際が悪いですよ」
「あ、あのねえ。ぼくは初めてなの。初めてなのに、き、キスとかより先にそういうことされるのは、嫌だ」
「はっ? ぷひゃ! ふひゃははははっ」
「なんで笑うの!? ぼくだってちょっと女の子に夢見たって良くない!?」
「いや、いやいやいや……あんな壁に押し付けて木のちんちんで前も同時に責めながらお尻に思いっきりずぼずぼ出し入れしといて童貞面はちょっと面白すぎちゃうから……」
「あ、アンタがノーカウントって言ったんじゃないか!!」
オーウェンの顔は森のキノコみたいに真っ赤になってしまっていて、無事な右目は涙で潤んでいる。ザジはそれを見下ろして、ふ、と柔らかく微笑んだ。
「オーウェン様はカッコいい男の子ですね。怪我とかしながらちゃんと好きな女の子のピンチに駆け付けられて、素敵でしたよ」
「う……む……」
オーウェンは、誰もいないと言うのに周りを二度三度見回すと、小さなザジをぎゅっと抱きしめた。
「ぼくはあの地下室から出て、アンタが飛んでく所を見て本当に焦った」
「はい」
「やっと追いついたかと思ったらアンタが空に放り出されたところで、心臓が止まるかと思ったんだよ」
「はい……」
「……アンタが死ぬかもしれないと思って、とても怖かった」
「ごめんなさい」
「ぼくから離れないでおくれ。奴隷紋なんかなくても、ずっとそばにいておくれ」
「オーウェン様……」
ザジを腕の中に抱きしめたまま、オーウェンは寝返りを打つ。さっきまで自分が背中を沈めていたベッドに彼女の小さな体を横たえ、覆いかぶさるようにそのそばかすの散った愛らしい顔を見下ろした。
「……きみが好きだ。ぼくは」
とても小さな、ザジにしか聞こえないような声でオーウェンは囁く。その言葉を聞いたザジの微笑みはとても落ち着いていて、オーウェンは彼女が自分より年上の、大人の女性なのだということを思い出した。
「抱いて、オーウェン様。あたしもあなたが好きです」
オーウェンはザジのその言葉を聞いて、ぎゅっと右目を閉じた。子供のころエブリンの娘と一緒に字を覚えたときに読んだおとぎ話の王子様みたいでは、自分は全然ない。どちらかと言えば彼らの愛の邪魔をして、灼けた靴で足を焼かれる魔女のほうだ。だけど今くらい、自分のことを王子様みたいに思っていいよな? そう思って、彼は小さく柔らかい唇にそっとその幸薄そうな唇を押し当てた。
「ん……ふっ……」
いつも茶化してばかりのザジも、そのくちづけを素直に受け入れる。いつもザジが朝寝ているオーウェンの寝床に押しかけて小一時間その唇を奪ったりしていたので、彼はちゃんとこういうときのキスをどういうふうにするのかわかっている。いつも木切れを齧っているので差し入れて味わうザジの舌からは森の香りがした。
ちゅ、ちゅっ……。
いつもザジがする露悪的なそれではなく、ひたむきで優しいキスがなんども交わされた。枕の横にくたりと投げ出された手の中から、薄紙にくるまれたスライムの皮がぽろりと落ちる。本来の目的で使われるのだからスライムの死も無駄ではないだろう。
(アンタの出番はもうちょっと後……)
オーウェンはザジの持っていたそれをベッドの横のテーブルにそっと置き、彼女の服を一枚一枚脱がせ始めた。童女の様なのにしっかりと女の形をしている裸がオーウェンの目の前に露わになっていく。いかがわしい奴隷紋は刺青なので消すことはできない。だけどもうこれは彼女を縛るものではないのだ。よかった、と思いながら、オーウェンはそれをそっと撫でた。
「ザジ、抱くよ」
「どうぞ……♡」
顔と肩と、それと胸と。オーウェンはザジのそばかすを追って、小さなくちづけを順番に落として行く。前もそうしたように肩を軽く噛むと、とても小さい、きゃ……と高い声が上がった。普段の鼻にかかった小憎らしい声と違うので、高鳴り始めていたオーウェンの胸がさらにどきんと跳ね上がる。
(この娘にしかそんなふうになったことない……初めて会った時からなんだか、『ズガン』ってなった……。でも、この娘がどういう顔で笑うのかって知ってる今は、もっとやばい……なんか……本当にやばい……)
「んッ、ああぁッ……」
いたいけな形にふくらんだ白くて丸い尖ったかたまりを、草の汁が染みた魔女の指がふに、と掴む。片方をやわやわと触りながら、もう片方は丸ごと飲み込むように口で覆う。
ザジはいつものふざけた感じを出すことなく、ただ与えられる刺激に小さく身じろぎ、甘い声を出し始めていた。柔らかく熱い小さな粒を舌で舐めると、ふにゅふにゅと柔らかかったそれはツンと固くなり、オーウェンの舌の先でころころと踊った。
「んああ♡ オーウェン様……おっぱい、気持ちいい……♡♡」
湿り気を帯びたため息とともにザジの言葉がオーウェンの耳をつく。ぼくの舌でザジが気持ちよくなってる。そう思うとオーウェンの胸はじんわりと幸せに満ちて行った。愛しい胸から唇を離し、オーウェンはふたたびザジにキスをする。
「あそこに触っていいかい?」
「ん、触って……いっぱい可愛がってください……」
オーウェンの体の下で、ザジが白い脚を開いて触りやすくする。ふわふわとした陰毛の中にある、彼女の場所。オーウェンは頭をくらくらさせながら、そっとそこに指を這わせた。
「ふああぁっ……♡」
「え、あ、ごめん……」
ビクビクと体を痙攣させてザジが仰け反り、オーウェンはびっくりして手を引いた。
「ち、違う、オーウェン様。痛いとかじゃないです、でもなんか、オーウェン様いつもと違うから、ちょっと触っただけで気持よくてびっくりしたの……」
(か、かわいい……)
涙目で顔を紅潮させて見上げてくるザジは信じられないほどに可愛くて、オーウェンの陰茎は痛いほどに張りつめていた。いまからここに、これが入るのか。大丈夫なのか? 痛いんじゃないだろうか。
「……こっちに入れるのは初めてだから、緊張するよ……。なるべく拡げるから、痛かったらすぐ言うんだよ」
くちゅり、とオーウェンの長い指が一本、ザジの深い裂け目に沈んでいく。
「あ、あああ……んっ……♡」
深く息を吐き、震えるザジから目が離せないまま、オーウェンは長い指をザジの中に差し入れ、ゆっくりと動かす。そこはびっくりするほど熱く、みっしりとぬるついた肉が絡み、ここに自分のモノが入るのかと思うとオーウェンの息はどうしても荒くなってしまうのだった。
(自分の息がうるさい、心臓が爆発しちまいそうだ……)
彼は、必死で彼女の中を指の腹で愛し続けた。
「オーウェン様だって新しく作るたびに一個おろしてるでしょ。おんなじおんなじ」
ザジはオーウェンの体の上に乗ったままもぞもぞと彼の股座を探り当てる。
「なんだかんだ言ってオーウェン様勃ってるじゃないですか」
「うるさいな、疲れてんだよ。そういう時にも男は勃つことあるの」
まだ左目が満足に開かないので右目だけでオーウェンがちらりと様子を伺うと、ザジはさっさとズボンの前を開けて陰茎をほじくりだし、小さな掌できゅっと掴んでゆるゆると刺激し始めていた。
「ま、まだ触っていいって言ってない……」
「触っていいですか?」
「…………」
「オーウェン様ってば」
「……んんんもう……この娘は……、わかった、触っていいよ……」
「ふひひ」
言葉とは裏腹に、彼の陰茎はガッチガチに固く、へそに付かんばかりに怒張している。ザジがずり下がってそれを口に含もうとすると、後ろの襟首をガッと掴まれて引っ張り上げられてしまう。
「え~、今更そうやって邪魔するんですか? 往生際が悪いですよ」
「あ、あのねえ。ぼくは初めてなの。初めてなのに、き、キスとかより先にそういうことされるのは、嫌だ」
「はっ? ぷひゃ! ふひゃははははっ」
「なんで笑うの!? ぼくだってちょっと女の子に夢見たって良くない!?」
「いや、いやいやいや……あんな壁に押し付けて木のちんちんで前も同時に責めながらお尻に思いっきりずぼずぼ出し入れしといて童貞面はちょっと面白すぎちゃうから……」
「あ、アンタがノーカウントって言ったんじゃないか!!」
オーウェンの顔は森のキノコみたいに真っ赤になってしまっていて、無事な右目は涙で潤んでいる。ザジはそれを見下ろして、ふ、と柔らかく微笑んだ。
「オーウェン様はカッコいい男の子ですね。怪我とかしながらちゃんと好きな女の子のピンチに駆け付けられて、素敵でしたよ」
「う……む……」
オーウェンは、誰もいないと言うのに周りを二度三度見回すと、小さなザジをぎゅっと抱きしめた。
「ぼくはあの地下室から出て、アンタが飛んでく所を見て本当に焦った」
「はい」
「やっと追いついたかと思ったらアンタが空に放り出されたところで、心臓が止まるかと思ったんだよ」
「はい……」
「……アンタが死ぬかもしれないと思って、とても怖かった」
「ごめんなさい」
「ぼくから離れないでおくれ。奴隷紋なんかなくても、ずっとそばにいておくれ」
「オーウェン様……」
ザジを腕の中に抱きしめたまま、オーウェンは寝返りを打つ。さっきまで自分が背中を沈めていたベッドに彼女の小さな体を横たえ、覆いかぶさるようにそのそばかすの散った愛らしい顔を見下ろした。
「……きみが好きだ。ぼくは」
とても小さな、ザジにしか聞こえないような声でオーウェンは囁く。その言葉を聞いたザジの微笑みはとても落ち着いていて、オーウェンは彼女が自分より年上の、大人の女性なのだということを思い出した。
「抱いて、オーウェン様。あたしもあなたが好きです」
オーウェンはザジのその言葉を聞いて、ぎゅっと右目を閉じた。子供のころエブリンの娘と一緒に字を覚えたときに読んだおとぎ話の王子様みたいでは、自分は全然ない。どちらかと言えば彼らの愛の邪魔をして、灼けた靴で足を焼かれる魔女のほうだ。だけど今くらい、自分のことを王子様みたいに思っていいよな? そう思って、彼は小さく柔らかい唇にそっとその幸薄そうな唇を押し当てた。
「ん……ふっ……」
いつも茶化してばかりのザジも、そのくちづけを素直に受け入れる。いつもザジが朝寝ているオーウェンの寝床に押しかけて小一時間その唇を奪ったりしていたので、彼はちゃんとこういうときのキスをどういうふうにするのかわかっている。いつも木切れを齧っているので差し入れて味わうザジの舌からは森の香りがした。
ちゅ、ちゅっ……。
いつもザジがする露悪的なそれではなく、ひたむきで優しいキスがなんども交わされた。枕の横にくたりと投げ出された手の中から、薄紙にくるまれたスライムの皮がぽろりと落ちる。本来の目的で使われるのだからスライムの死も無駄ではないだろう。
(アンタの出番はもうちょっと後……)
オーウェンはザジの持っていたそれをベッドの横のテーブルにそっと置き、彼女の服を一枚一枚脱がせ始めた。童女の様なのにしっかりと女の形をしている裸がオーウェンの目の前に露わになっていく。いかがわしい奴隷紋は刺青なので消すことはできない。だけどもうこれは彼女を縛るものではないのだ。よかった、と思いながら、オーウェンはそれをそっと撫でた。
「ザジ、抱くよ」
「どうぞ……♡」
顔と肩と、それと胸と。オーウェンはザジのそばかすを追って、小さなくちづけを順番に落として行く。前もそうしたように肩を軽く噛むと、とても小さい、きゃ……と高い声が上がった。普段の鼻にかかった小憎らしい声と違うので、高鳴り始めていたオーウェンの胸がさらにどきんと跳ね上がる。
(この娘にしかそんなふうになったことない……初めて会った時からなんだか、『ズガン』ってなった……。でも、この娘がどういう顔で笑うのかって知ってる今は、もっとやばい……なんか……本当にやばい……)
「んッ、ああぁッ……」
いたいけな形にふくらんだ白くて丸い尖ったかたまりを、草の汁が染みた魔女の指がふに、と掴む。片方をやわやわと触りながら、もう片方は丸ごと飲み込むように口で覆う。
ザジはいつものふざけた感じを出すことなく、ただ与えられる刺激に小さく身じろぎ、甘い声を出し始めていた。柔らかく熱い小さな粒を舌で舐めると、ふにゅふにゅと柔らかかったそれはツンと固くなり、オーウェンの舌の先でころころと踊った。
「んああ♡ オーウェン様……おっぱい、気持ちいい……♡♡」
湿り気を帯びたため息とともにザジの言葉がオーウェンの耳をつく。ぼくの舌でザジが気持ちよくなってる。そう思うとオーウェンの胸はじんわりと幸せに満ちて行った。愛しい胸から唇を離し、オーウェンはふたたびザジにキスをする。
「あそこに触っていいかい?」
「ん、触って……いっぱい可愛がってください……」
オーウェンの体の下で、ザジが白い脚を開いて触りやすくする。ふわふわとした陰毛の中にある、彼女の場所。オーウェンは頭をくらくらさせながら、そっとそこに指を這わせた。
「ふああぁっ……♡」
「え、あ、ごめん……」
ビクビクと体を痙攣させてザジが仰け反り、オーウェンはびっくりして手を引いた。
「ち、違う、オーウェン様。痛いとかじゃないです、でもなんか、オーウェン様いつもと違うから、ちょっと触っただけで気持よくてびっくりしたの……」
(か、かわいい……)
涙目で顔を紅潮させて見上げてくるザジは信じられないほどに可愛くて、オーウェンの陰茎は痛いほどに張りつめていた。いまからここに、これが入るのか。大丈夫なのか? 痛いんじゃないだろうか。
「……こっちに入れるのは初めてだから、緊張するよ……。なるべく拡げるから、痛かったらすぐ言うんだよ」
くちゅり、とオーウェンの長い指が一本、ザジの深い裂け目に沈んでいく。
「あ、あああ……んっ……♡」
深く息を吐き、震えるザジから目が離せないまま、オーウェンは長い指をザジの中に差し入れ、ゆっくりと動かす。そこはびっくりするほど熱く、みっしりとぬるついた肉が絡み、ここに自分のモノが入るのかと思うとオーウェンの息はどうしても荒くなってしまうのだった。
(自分の息がうるさい、心臓が爆発しちまいそうだ……)
彼は、必死で彼女の中を指の腹で愛し続けた。
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