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91話
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ゼギウスの出した靄を通ると、もう見慣れ始めた庭に出る。この状況で庭に来る、その意味が分かっているのだろうか。
そう思っていると黄色の光がゼギウスの傍に現れた。この黄色の光は下っ端のような扱いなのだろうか。毎度、僕たちが来るときに現れている。
「ゼギウス、ここに来たということはどうなるか分かっているな?」
「あぁ。俺とマルス、生き延びた方がお前たちと戦う」
「分かっているならいい。ここはゼギウスの家ではあるが、お前の居場所ではない。来るからには相応の危険は背負ってもらう」
そう言うと黄色の光は消えていく。
メナドールのためにそこまで覚悟を決めるとは意外だった。何だかんだ言ってもゼギウスは庭との調和を図るとばかり思っていた。
それをどう逃げられない状況に持っていくかを考えていたからそれは嬉しい誤算だ。こうやって僕まで巻き込まれたのは想定外だが、なってしまった以上は仕方がない。腹を括ろう。
初めてここまで本気で衝突した甲斐があった。
「始めるか」
「その前に1ついいかな?もし僕が負けたら僕の背負っていたものを全て背負ってくれないかな?」
これは決めておかなければならない話だ。負けて死ぬからと言って、後は知りませんで済む話ではない。最悪、僕かゼギウスの勝った方が庭に負けてもシアンが向こうに残っているからまだ大丈夫だとは思うが、今のシアンでは不安が残る。
だからできることであればゼギウスに継いでもらいたい。甘い所は多いが人を惹きつける魅力や責任感、覚悟は誰よりも強い。そういった意味では最適な人材だ。
「アホか、保険かけてんじゃねぇよ」
「保険のつもりはないんだけどなあ。上の立場になると最悪の場合っていうのを考えないといけないんだよ」
「そうか。だとしても俺には関係ねぇ。責任を果たしたいなら生き延びるんだな」
僕がわざと負けるとでも思っているのだろうか。確かに僕とゼギウスが戦ってその後、生き延びた方が庭と戦う。冷静に考えれば僕たちが協力するかどちらかが譲った方がまだ生存率は上がる。
だけど、これはそういう話ではない。僕からゼギウスへの嫉妬。最初で最後の僕の我が儘だ。それでも負けるつもり何てさらさらない。
「そうだね、余計な水を差して悪かったよ。始めようか」
「あぁ」
ゼギウスが返事をすると互いが同時に距離を詰める。お互いに得意の《愚鈍なる世界》や《怨嗟》を使わない。それは互いにこの戦闘が長引かないのを分かっているからだ。
そこに無駄な魔力を使うならこの後の庭との戦いに使う。そう取り決めたかのように蹴りと拳、体術が互いの服を掠める。代替えの左腕は問題なく動くようだ。
そのまま互いに譲らないまま拳や蹴りを打ち込む。ゼギウスは強力なスキルが目立つが体術も上手い。
一進一退の攻防が続くと同時に距離を取る。
「《嫉妬の業火》」「《絶炎》」
僕の生み出した炎の波はすぐに打ち消される。本当に厄介だ。
スキルは何を使っても打ち消される。だから接近戦で決めたかった。
「本当に君は敵に回したくなかったよ。これほど勝てるビジョンが浮かばない相手はいないね」
「それは敗北宣言か?今回ばかりは聞けねぇぞ」
「勘違いしないでほしいな。勝てるビジョンが浮かばないとは言ったけど負けるビジョンも浮かばないよ。あのスキルを使ってこないならね」
そう挑発をする。ここに来た時点であのスキルを使ってくるのは間違いないのに、今のところあのスキルを使ってこない。それを牽制にしているのかもしれないが、結局はあのスキルに対応できなければ僕の勝ちはない。
そう思うと代替えの腕が疼いた。あのスキルはその部位が無くなり代替えの物がつこうとも忘れられない。
「無駄な駆け引きなんてするつもりはねぇから言うが、今の俺は滅を使えねぇぞ」
ゼギウスが嘘を言っているとは思えないが使えないというのは気になる。あのスキルを使えないのならここでなくとも戦えたはずだ。そうなるとあのスキルと同等以上のスキルが___
そう思っているとゼギウスの雰囲気が変わる。体が得体の知れない恐怖に包み込まれたのだ。
「冥土の土産に庭の強さの片鱗を見せてやるよ。《怠惰の砂時計》《10分の1》」
そうゼギウスがスキルを唱えるとゼギウスの背後に砂時計が現れた。
怠惰?ゼギウスから怠惰の称号は回収した。それはカイゼルに与えられたことからも疑いようがない。それなのにスキルに怠惰が使われている。そこにとてつもない恐怖を感じた。
即座に距離を取るために後方へ跳躍しようとすると異変に気づく。思っていたように体が動かないのだ。ゆっくりと体は宙に向かっていく。
しかし、辺りを見回しても時の流れは体と連動している。砂時計も体の動きと同じくらいの速度で流れていた。
僕の思考が早くなっている?そう思ったが、それは違うとすぐに気づいた。ゼギウスだけが僕の思考と同じ速度で動いていたのだ。
回避しようにも体は宙にあり動けない。何より時の流れが遅いのだから着地したからと言って動けない。おまけに口が動くのも遅いからスキルの詠唱もできない。
所謂、詰みだ。
力の差があっても悪足掻き、無駄な行動くらいはできるものだと思っていた。まさかそれすらもできない相手がいるとは…これが庭、これ程の力の差を感じたのは初めてだ。
ここまでいくと逆に清々する。
「これが庭だ。って言ってもあいつ等はもっと強いけどな」
ゼギウスはそう言いながら僕の心臓を貫いた。
痛みはあるが命が絶える気配がない。時の流れが遅いからだろうか、不思議な感覚だ。
「最後に言い残すことはあるか?あるなら聞いてやるぞ」
その言葉に頷こうとするが、顔は思うように動かない。しかし、ゼギウスに意思は伝わったのか、ゼギウスに顔を触られると首から上が動くようになる。
「君は本当に底が見えないね。まだこんな力を隠しているなんて思わなかったよ」
「最期はその時に出せる本気で戦うってのが俺の礼儀だからな」
少し僕の意図とは違う返事が返ってきたのに笑みが零れる。この姿を見るとゼギウスに託すことに何の後悔もない。
「そういうことじゃないよ…最期に1ついいかな?」
「何だ?」
「僕の《嫉妬》を継承してくれないかな?」
僕の背負っていたものを背負ってくれという意味だとでも思っているのだろう、ゼギウスは嫌そうな顔をする。人の最期の頼みにそこまで露骨に嫌な反応をする人は初めて見たよ…
「いらねぇよ、面倒くせぇ」
「別に僕の背負っていたものを背負ってくれ何て言わないよ。君は何も言わなくても背負ってくれるからね」
「背負わねぇよ。勝手に押し付けんな」
そう言いながらゼギウスは苦笑いをする。言葉ではこう言っているが、ゼギウスは僕の跡を継ぐ。そういう男だ。
それとは別でゼギウスには《嫉妬》を継承しておかなければならない。
「じゃあ背負わなくてもいい。《嫉妬》を途絶えさせないでほしいんだ。君が使わなくてもいい。一時的に預かってくれないかな?」
《嫉妬》は初代から継承が続いている称号だ。それを僕の我が儘で途絶えさせる訳にはいかない。それに、元老院を動かせる力だ。
その気持ちが伝わったのかゼギウスは渋々といった顔をする。
「ありがとう。《継承》」
そうゼギウスに《嫉妬》を《継承》した。ゼギウスには迷惑をかけるが普段の事を考えればお相子にしてくれるだろう。
「もう思い残すことはないよ」
「そうか。じゃあな《1分の10》」
ゼギウスがそう唱えると時の流れが速くなり数秒で心臓が止まった。
ありがとう、ゼギウス…
そう思っていると黄色の光がゼギウスの傍に現れた。この黄色の光は下っ端のような扱いなのだろうか。毎度、僕たちが来るときに現れている。
「ゼギウス、ここに来たということはどうなるか分かっているな?」
「あぁ。俺とマルス、生き延びた方がお前たちと戦う」
「分かっているならいい。ここはゼギウスの家ではあるが、お前の居場所ではない。来るからには相応の危険は背負ってもらう」
そう言うと黄色の光は消えていく。
メナドールのためにそこまで覚悟を決めるとは意外だった。何だかんだ言ってもゼギウスは庭との調和を図るとばかり思っていた。
それをどう逃げられない状況に持っていくかを考えていたからそれは嬉しい誤算だ。こうやって僕まで巻き込まれたのは想定外だが、なってしまった以上は仕方がない。腹を括ろう。
初めてここまで本気で衝突した甲斐があった。
「始めるか」
「その前に1ついいかな?もし僕が負けたら僕の背負っていたものを全て背負ってくれないかな?」
これは決めておかなければならない話だ。負けて死ぬからと言って、後は知りませんで済む話ではない。最悪、僕かゼギウスの勝った方が庭に負けてもシアンが向こうに残っているからまだ大丈夫だとは思うが、今のシアンでは不安が残る。
だからできることであればゼギウスに継いでもらいたい。甘い所は多いが人を惹きつける魅力や責任感、覚悟は誰よりも強い。そういった意味では最適な人材だ。
「アホか、保険かけてんじゃねぇよ」
「保険のつもりはないんだけどなあ。上の立場になると最悪の場合っていうのを考えないといけないんだよ」
「そうか。だとしても俺には関係ねぇ。責任を果たしたいなら生き延びるんだな」
僕がわざと負けるとでも思っているのだろうか。確かに僕とゼギウスが戦ってその後、生き延びた方が庭と戦う。冷静に考えれば僕たちが協力するかどちらかが譲った方がまだ生存率は上がる。
だけど、これはそういう話ではない。僕からゼギウスへの嫉妬。最初で最後の僕の我が儘だ。それでも負けるつもり何てさらさらない。
「そうだね、余計な水を差して悪かったよ。始めようか」
「あぁ」
ゼギウスが返事をすると互いが同時に距離を詰める。お互いに得意の《愚鈍なる世界》や《怨嗟》を使わない。それは互いにこの戦闘が長引かないのを分かっているからだ。
そこに無駄な魔力を使うならこの後の庭との戦いに使う。そう取り決めたかのように蹴りと拳、体術が互いの服を掠める。代替えの左腕は問題なく動くようだ。
そのまま互いに譲らないまま拳や蹴りを打ち込む。ゼギウスは強力なスキルが目立つが体術も上手い。
一進一退の攻防が続くと同時に距離を取る。
「《嫉妬の業火》」「《絶炎》」
僕の生み出した炎の波はすぐに打ち消される。本当に厄介だ。
スキルは何を使っても打ち消される。だから接近戦で決めたかった。
「本当に君は敵に回したくなかったよ。これほど勝てるビジョンが浮かばない相手はいないね」
「それは敗北宣言か?今回ばかりは聞けねぇぞ」
「勘違いしないでほしいな。勝てるビジョンが浮かばないとは言ったけど負けるビジョンも浮かばないよ。あのスキルを使ってこないならね」
そう挑発をする。ここに来た時点であのスキルを使ってくるのは間違いないのに、今のところあのスキルを使ってこない。それを牽制にしているのかもしれないが、結局はあのスキルに対応できなければ僕の勝ちはない。
そう思うと代替えの腕が疼いた。あのスキルはその部位が無くなり代替えの物がつこうとも忘れられない。
「無駄な駆け引きなんてするつもりはねぇから言うが、今の俺は滅を使えねぇぞ」
ゼギウスが嘘を言っているとは思えないが使えないというのは気になる。あのスキルを使えないのならここでなくとも戦えたはずだ。そうなるとあのスキルと同等以上のスキルが___
そう思っているとゼギウスの雰囲気が変わる。体が得体の知れない恐怖に包み込まれたのだ。
「冥土の土産に庭の強さの片鱗を見せてやるよ。《怠惰の砂時計》《10分の1》」
そうゼギウスがスキルを唱えるとゼギウスの背後に砂時計が現れた。
怠惰?ゼギウスから怠惰の称号は回収した。それはカイゼルに与えられたことからも疑いようがない。それなのにスキルに怠惰が使われている。そこにとてつもない恐怖を感じた。
即座に距離を取るために後方へ跳躍しようとすると異変に気づく。思っていたように体が動かないのだ。ゆっくりと体は宙に向かっていく。
しかし、辺りを見回しても時の流れは体と連動している。砂時計も体の動きと同じくらいの速度で流れていた。
僕の思考が早くなっている?そう思ったが、それは違うとすぐに気づいた。ゼギウスだけが僕の思考と同じ速度で動いていたのだ。
回避しようにも体は宙にあり動けない。何より時の流れが遅いのだから着地したからと言って動けない。おまけに口が動くのも遅いからスキルの詠唱もできない。
所謂、詰みだ。
力の差があっても悪足掻き、無駄な行動くらいはできるものだと思っていた。まさかそれすらもできない相手がいるとは…これが庭、これ程の力の差を感じたのは初めてだ。
ここまでいくと逆に清々する。
「これが庭だ。って言ってもあいつ等はもっと強いけどな」
ゼギウスはそう言いながら僕の心臓を貫いた。
痛みはあるが命が絶える気配がない。時の流れが遅いからだろうか、不思議な感覚だ。
「最後に言い残すことはあるか?あるなら聞いてやるぞ」
その言葉に頷こうとするが、顔は思うように動かない。しかし、ゼギウスに意思は伝わったのか、ゼギウスに顔を触られると首から上が動くようになる。
「君は本当に底が見えないね。まだこんな力を隠しているなんて思わなかったよ」
「最期はその時に出せる本気で戦うってのが俺の礼儀だからな」
少し僕の意図とは違う返事が返ってきたのに笑みが零れる。この姿を見るとゼギウスに託すことに何の後悔もない。
「そういうことじゃないよ…最期に1ついいかな?」
「何だ?」
「僕の《嫉妬》を継承してくれないかな?」
僕の背負っていたものを背負ってくれという意味だとでも思っているのだろう、ゼギウスは嫌そうな顔をする。人の最期の頼みにそこまで露骨に嫌な反応をする人は初めて見たよ…
「いらねぇよ、面倒くせぇ」
「別に僕の背負っていたものを背負ってくれ何て言わないよ。君は何も言わなくても背負ってくれるからね」
「背負わねぇよ。勝手に押し付けんな」
そう言いながらゼギウスは苦笑いをする。言葉ではこう言っているが、ゼギウスは僕の跡を継ぐ。そういう男だ。
それとは別でゼギウスには《嫉妬》を継承しておかなければならない。
「じゃあ背負わなくてもいい。《嫉妬》を途絶えさせないでほしいんだ。君が使わなくてもいい。一時的に預かってくれないかな?」
《嫉妬》は初代から継承が続いている称号だ。それを僕の我が儘で途絶えさせる訳にはいかない。それに、元老院を動かせる力だ。
その気持ちが伝わったのかゼギウスは渋々といった顔をする。
「ありがとう。《継承》」
そうゼギウスに《嫉妬》を《継承》した。ゼギウスには迷惑をかけるが普段の事を考えればお相子にしてくれるだろう。
「もう思い残すことはないよ」
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