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92話
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マルスから継承した《嫉妬》が体内で拒絶反応を起こす。それを《障壁》で覆って塞ぐ。
しかし、これは応急処置で完璧な処置ではない。時間が経てばまた拒絶反応が起こる。だから早い内にケリをつけなければならない。
状況で見れば最悪だ。
「終わったか」
そう黄色の光、プライドに話しかけられる。
いよいよか。予定していたよりも早い決着だが、仕方がない。俺の勝手で俺の元に来てもらったメナを助けられる可能性があるのに死なせる訳にはいかない。
だからと言ってマルスの判断が分からなかった訳ではない。赤の他人がそこに立っていたなら俺も同じ判断をする。マルスはそれが他人でなくてもそういった判断をできる人間だったというだけだ。
互いに譲れない部分が衝突して結果、俺の我が儘を通った。
その代償に庭と戦う。杭がどこまで機能するか。それでどこまで戦えるかが決まる。
そう思っているとプライド以外の6体、赤色の光のラース、橙色の光のグリード、緑色の光のグラトニー、青色の光のエンヴィー、菫色の光のラスト、そしてナナシが現れる。
その中でナナシはラストのスキルで押さえつけられていた。俺の味方をすると思われているのだろう。ナナシにそんなつもりはないだろうが、向こうにはナナシと俺を接触させたくない理由がある。
「ゼギウスよ、本当にいいんだな?」
「なら帰っていいか?」
俺に対しては大抵のことを許容する庭もこればかりは許容できないだろう。そう分かっていながらも軽口を叩く。
「庭にならな」
「生憎、それはできねぇな。色々と勝手に背負わされたんだよ」
「それなら結論は出ているだろう。始めるぞ」
プライドがそう言うとナナシ以外の光だった七罪は人型の姿に変わる。それぞれ光の色をした髪に黒い体の魔力体でこいつ等の本体ではない。この姿は昔から俺を鍛える時に使っていた姿だ。
そこに懐かしさを感じながらも当時の恐怖を思い出す。何度死にかけたことか。今にして思えば生きているのが不思議なくらいだ。
「《怠惰の砂時計》《10分の1》」
マルスに使った時と同じ威力でスキルを唱える。
しかし、何の影響もないようにプライドたちはこちらに向かってきた。それは一見、スキルが効いていないように見えるがそうじゃない。10分の1にして尚、この速度で動けるのだ。
タイミングをずらして攻撃を仕掛けてくるプライド、ラース、エンヴィーを連続組手のように相手にしていく。流れるように攻撃を受け流して躱すが、その一撃一撃は全て急所、当たれば致命傷になるような威力をしている。
3体を躱してナナシを押さえているラストの方へ向かうが、それを阻むようにグリードとグラトニーが正面に立つ。
「《グリード》」「《グラトニー》」
そう2体が唱えると橙のキツネと緑のブタが現れる。それらは自然界に居るような姿ではなく鎧のような装甲を纏っていて体の関節部から魔力の靄を吹き出していた。
「《スロウス》」
2体に呼応するように唱えて藍色クマを召喚する。後出しだからキツネとブタを合わせたよりも大きくした。
クマに右手でブタを左手でキツネを押さえさせると、無駄だと思ったのかブタとキツネは消える。それに合わせてクマを消しながらグリードとグラトニーと対峙した。
時間はかけられない。ここで捕まっては囲まれる。
「焦っているな。《地雷》」「《風氷》」
「《絶土》《絶雷》《絶風》《絶っ、グファッ」
全てを打ち消そうとするとスキルを多用し過ぎたのか吐血する。《怠惰の砂時計》や《スロウス》、普段使っていないスキルの多用に体が耐えられなかったようだ。
打ち消し損ねた氷が向かってくるが、それは体を捻って躱した。が、足を止められ、背後をプライド、ラース、エンヴィーに塞がれる。囲まれた。
こうやっていざ、現状の自分の同等以上の相手が並ぶとメナやシアンのように無理をする気持ちも分かる。現に無理をした気がなくても結果として無理をしてしまった。
しかし、ここからどうしたものか。この包囲を突破するのもそうだが、ナナシの意思はどうにせよ、ナナシを開放しないことには始まらない。
仕方ねぇ。使うか、限界ギリギリ。
「《100分の1》」
そう唱えて時の流れを更に遅くする。ただ、当然、今まで使わないだけあって体への反動が強い。口からは吐血して目と耳、鼻から血が流れていく。
それでも使わなければならない。反動を無視して強引に体を動かす。
プライドたちの動きが遅くなり横を通過する。思っていたよりもあっさりだとかそんなことを気にしている余裕はない。長く使えば体がもたない。
通過した勢いのままラストを無視してナナシに手を振れる。ナナシの体内には魔力の爆弾が仕掛けられており、助けたところで意味がない。瞬時にナナシの救出は諦めて力の一部を回収するとすぐに離れた。
「《1分の1》」
時間の流れを戻してすぐグファッ!と大きく吐血する。あと数秒遅ければ体がもたなかった。現に臓器のいくつかは潰れたようだ。
「ナナシを助けなくてよかったのか?」
そう余裕のある声でプライドに話しかけられる。全ての事情は分かっているだろうに質が悪い。
「爆弾仕込んどいてよく言えるな」
「あら、気づけるようになったのね」
ラストが久しぶりの再会で成長を実感したかのような言い方をするが、それは違う。この段階には庭を出る時には到に達していた。それは分かっているだろうに、懐かしさが勝っているのだろう。
「いつの話してんだよ」
「こうやって対峙すると懐かしいのよ。ゼギウスが幼かった頃を思い出すわ」
その声は戦っている時とは思えないほど穏やかな声で、昔を思い出させた。それは俺にとってもいい部分が多く敵であることを忘れそうになってしまう。
だが、俺にとってはもう過去のもの。今と比べれば取るに足らないことだ。
だから決別の意味も込めて目を覚めさせる。
「あんま過去しか見てねぇと痛い目見るぞ?《滅氷》」
そう唱えると一瞬で辺り一帯が凍りつく。プライドたちも凍っているが、この程度でやられるような相手ではない。その証拠に氷の奥、固まっている内側でプライドたちの魔力を感じる。
これは俺が攻撃を当てたのではない。俺の攻撃をわざと当たって今の俺の力を計っているのだ。それは魔力体というのも影響しているが、俺と七罪にはそれだけの差がある。
そう思っていると何食わぬ顔で七罪全員は氷を割って出てくる。
「やはり今のゼギウスでは相手にならないな」
そう平然としている。何となく想像はできていたが、この程度だと効かないか。こうなると正直、お手上げだ。今の俺ではどうにもならない。
「滅が使えればどうにかなると思ったんだけどな」
力の差を感じ過ぎて最早、笑えてくる。
「万全の滅を使えれば話は変わっていた。それは俺たちが魔力体を使う差よりも大きい」
「それも分かっていたでしょうに、本当に馬鹿な子」
「我等はそこまで甘くないということだ。最期にいい勉強になったな」
「さようなら、私の大事な子」
「僕たちの元に居ればこんなことにはならなかったのにね」
「またいつか同じ釜で食おう」
そう七罪全員に声を掛けられる。それは俺への手向けのようで全員の声が温かい。
その直後、《プライド》《ラスト》《ラース》《グリード》《エンヴィー》《グラトニー》と同時に唱えられる。
それらの詠唱は魔力を媒介に黄色のライオン、菫色のヤギ、赤色のオオカミ、橙色のキツネ、青色のヘビ、緑色のブタに変わる。それらはさっき召喚されたキツネとブタと同じように装甲を纏い関節部から魔力の靄を吹き出しているが、俺がさっき召喚したクマと同等かそれ以上の威力をしていた。
焼け石に水と分かっていながらも呼応するように《スロウス》と唱えてクマを召喚することしかできなかった。
しかし、これは応急処置で完璧な処置ではない。時間が経てばまた拒絶反応が起こる。だから早い内にケリをつけなければならない。
状況で見れば最悪だ。
「終わったか」
そう黄色の光、プライドに話しかけられる。
いよいよか。予定していたよりも早い決着だが、仕方がない。俺の勝手で俺の元に来てもらったメナを助けられる可能性があるのに死なせる訳にはいかない。
だからと言ってマルスの判断が分からなかった訳ではない。赤の他人がそこに立っていたなら俺も同じ判断をする。マルスはそれが他人でなくてもそういった判断をできる人間だったというだけだ。
互いに譲れない部分が衝突して結果、俺の我が儘を通った。
その代償に庭と戦う。杭がどこまで機能するか。それでどこまで戦えるかが決まる。
そう思っているとプライド以外の6体、赤色の光のラース、橙色の光のグリード、緑色の光のグラトニー、青色の光のエンヴィー、菫色の光のラスト、そしてナナシが現れる。
その中でナナシはラストのスキルで押さえつけられていた。俺の味方をすると思われているのだろう。ナナシにそんなつもりはないだろうが、向こうにはナナシと俺を接触させたくない理由がある。
「ゼギウスよ、本当にいいんだな?」
「なら帰っていいか?」
俺に対しては大抵のことを許容する庭もこればかりは許容できないだろう。そう分かっていながらも軽口を叩く。
「庭にならな」
「生憎、それはできねぇな。色々と勝手に背負わされたんだよ」
「それなら結論は出ているだろう。始めるぞ」
プライドがそう言うとナナシ以外の光だった七罪は人型の姿に変わる。それぞれ光の色をした髪に黒い体の魔力体でこいつ等の本体ではない。この姿は昔から俺を鍛える時に使っていた姿だ。
そこに懐かしさを感じながらも当時の恐怖を思い出す。何度死にかけたことか。今にして思えば生きているのが不思議なくらいだ。
「《怠惰の砂時計》《10分の1》」
マルスに使った時と同じ威力でスキルを唱える。
しかし、何の影響もないようにプライドたちはこちらに向かってきた。それは一見、スキルが効いていないように見えるがそうじゃない。10分の1にして尚、この速度で動けるのだ。
タイミングをずらして攻撃を仕掛けてくるプライド、ラース、エンヴィーを連続組手のように相手にしていく。流れるように攻撃を受け流して躱すが、その一撃一撃は全て急所、当たれば致命傷になるような威力をしている。
3体を躱してナナシを押さえているラストの方へ向かうが、それを阻むようにグリードとグラトニーが正面に立つ。
「《グリード》」「《グラトニー》」
そう2体が唱えると橙のキツネと緑のブタが現れる。それらは自然界に居るような姿ではなく鎧のような装甲を纏っていて体の関節部から魔力の靄を吹き出していた。
「《スロウス》」
2体に呼応するように唱えて藍色クマを召喚する。後出しだからキツネとブタを合わせたよりも大きくした。
クマに右手でブタを左手でキツネを押さえさせると、無駄だと思ったのかブタとキツネは消える。それに合わせてクマを消しながらグリードとグラトニーと対峙した。
時間はかけられない。ここで捕まっては囲まれる。
「焦っているな。《地雷》」「《風氷》」
「《絶土》《絶雷》《絶風》《絶っ、グファッ」
全てを打ち消そうとするとスキルを多用し過ぎたのか吐血する。《怠惰の砂時計》や《スロウス》、普段使っていないスキルの多用に体が耐えられなかったようだ。
打ち消し損ねた氷が向かってくるが、それは体を捻って躱した。が、足を止められ、背後をプライド、ラース、エンヴィーに塞がれる。囲まれた。
こうやっていざ、現状の自分の同等以上の相手が並ぶとメナやシアンのように無理をする気持ちも分かる。現に無理をした気がなくても結果として無理をしてしまった。
しかし、ここからどうしたものか。この包囲を突破するのもそうだが、ナナシの意思はどうにせよ、ナナシを開放しないことには始まらない。
仕方ねぇ。使うか、限界ギリギリ。
「《100分の1》」
そう唱えて時の流れを更に遅くする。ただ、当然、今まで使わないだけあって体への反動が強い。口からは吐血して目と耳、鼻から血が流れていく。
それでも使わなければならない。反動を無視して強引に体を動かす。
プライドたちの動きが遅くなり横を通過する。思っていたよりもあっさりだとかそんなことを気にしている余裕はない。長く使えば体がもたない。
通過した勢いのままラストを無視してナナシに手を振れる。ナナシの体内には魔力の爆弾が仕掛けられており、助けたところで意味がない。瞬時にナナシの救出は諦めて力の一部を回収するとすぐに離れた。
「《1分の1》」
時間の流れを戻してすぐグファッ!と大きく吐血する。あと数秒遅ければ体がもたなかった。現に臓器のいくつかは潰れたようだ。
「ナナシを助けなくてよかったのか?」
そう余裕のある声でプライドに話しかけられる。全ての事情は分かっているだろうに質が悪い。
「爆弾仕込んどいてよく言えるな」
「あら、気づけるようになったのね」
ラストが久しぶりの再会で成長を実感したかのような言い方をするが、それは違う。この段階には庭を出る時には到に達していた。それは分かっているだろうに、懐かしさが勝っているのだろう。
「いつの話してんだよ」
「こうやって対峙すると懐かしいのよ。ゼギウスが幼かった頃を思い出すわ」
その声は戦っている時とは思えないほど穏やかな声で、昔を思い出させた。それは俺にとってもいい部分が多く敵であることを忘れそうになってしまう。
だが、俺にとってはもう過去のもの。今と比べれば取るに足らないことだ。
だから決別の意味も込めて目を覚めさせる。
「あんま過去しか見てねぇと痛い目見るぞ?《滅氷》」
そう唱えると一瞬で辺り一帯が凍りつく。プライドたちも凍っているが、この程度でやられるような相手ではない。その証拠に氷の奥、固まっている内側でプライドたちの魔力を感じる。
これは俺が攻撃を当てたのではない。俺の攻撃をわざと当たって今の俺の力を計っているのだ。それは魔力体というのも影響しているが、俺と七罪にはそれだけの差がある。
そう思っていると何食わぬ顔で七罪全員は氷を割って出てくる。
「やはり今のゼギウスでは相手にならないな」
そう平然としている。何となく想像はできていたが、この程度だと効かないか。こうなると正直、お手上げだ。今の俺ではどうにもならない。
「滅が使えればどうにかなると思ったんだけどな」
力の差を感じ過ぎて最早、笑えてくる。
「万全の滅を使えれば話は変わっていた。それは俺たちが魔力体を使う差よりも大きい」
「それも分かっていたでしょうに、本当に馬鹿な子」
「我等はそこまで甘くないということだ。最期にいい勉強になったな」
「さようなら、私の大事な子」
「僕たちの元に居ればこんなことにはならなかったのにね」
「またいつか同じ釜で食おう」
そう七罪全員に声を掛けられる。それは俺への手向けのようで全員の声が温かい。
その直後、《プライド》《ラスト》《ラース》《グリード》《エンヴィー》《グラトニー》と同時に唱えられる。
それらの詠唱は魔力を媒介に黄色のライオン、菫色のヤギ、赤色のオオカミ、橙色のキツネ、青色のヘビ、緑色のブタに変わる。それらはさっき召喚されたキツネとブタと同じように装甲を纏い関節部から魔力の靄を吹き出しているが、俺がさっき召喚したクマと同等かそれ以上の威力をしていた。
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