101 / 185
99話
しおりを挟む
……本当に何なんだろう。
上には上がいるとはよく聞くけど、七英雄に入って以降、天井無しに上が増え続けていく。それまでは七英雄が天井だと思っていたのに、七英雄になってメナドールさんと格の差をまじまじと感じたと思ったらゼギウス、もうついていけない。
元老院での会話にもついていけず、大半が右から左へ耳を通り抜けていった。
でも、それが味方なのだから頼もしい。そう考えないとやっていけない。
庭という相手がどのくらい強いのかは分からないが話的に柱とは比べ物にならないくらい強いらしい。柱に手も足も出なかった私の力が足りないことだけは分かる。
だからと言ってゼギウスやシアンに全てを押し付けていいということにはならないが、そこまで気負わなくてもいい。そこで逆に気負う人もいるだろうけどここまで力の差があると逆に開き直れる。
「シアン、エスト…カイは慣らし終わってるのか?」
帰ってきて食堂らしき場所に来るとゼギウスがそう話を振る。今はまだ真継承の力を引き出せていないらしく、その慣らしとか言うのをやらないといけないようだ。
それが一筋縄ではいかないのは慣らしという言葉を聞いた瞬間のシアンの歪んだ表情からも伝わってきた。
「終わっていない。だから教えてほしい」
「そうか。じゃあ、カイも飯が終わったら来い。慣らしのやり方を教える」
ん?聞き流していたけどさっき私の事、エストって呼んだよね?今まで黄頭としか言ってなかったのに。聞き間違いかな?
「ねぇ、今、私のこと名前で呼んだ?」
「呼んだが、エストじゃなかったか?違ったなら悪いな」
「合ってるけど急に何でよ?今までずっと黄頭だったじゃない」
「あー、覚えるのが面倒だったからな。だが、一緒に戦うんだろ?その仲間の名前を覚えるのは当然だろ」
何それ、何かカッコいいって言うか嬉しい。私も少しは認められたような気になる。…って少し待ってよ。騙されそうになったけど、よく考えたら名前で呼ぶのって普通のことだよね?何その、窃盗犯が普通に買い物したからって更生したように見えるような感覚。ズルい、きっとこの卑怯なギャップでメナドールさんを落としたんだ。
「最低!」
あ、思わず声に出ちゃった…
今のは流石に悪いなと思っちゃう。ゼギウスも予想外のところから攻撃されたような驚いた表情をしている。
「は?ならそのまま黄頭って呼んでやろうか」
「どうしてそうなるのよ!エストって呼びなさいよ!」
「名前で呼んだらお前が最低って言ったんだろ」
もう!本当にゼギウスと話すと噛み合わないし腹が立つ。だけど、今のは私が悪い手前、強く出られない。
「はーい、言い争いはそこまでです。ご飯ができました」
そうララさんが食事を運んでくる。続いてルルさんと何故か人型のスライムも食事を運んできた。
本当にどうしてララさんやルルさんみたいな美少女がゼギウス何て最低な奴に従っているのだろう。何か借金でもして脅されているのだろうか。それにこの2人、特にルルさんには見覚えがあるような気がしてならない。
全員で「いただきます!」と挨拶をして食べ始める。机に並んでいる食事は冒険者をやっていた時でも大きな依頼を達成した時の祝いで食べていた物よりも豪華だ。ここに居る人はいつもこんな物を食べているの?
流石は七英雄の集まり。凄___
「今日は気合入ってんな」
___いな。って、違った。
「正式にご主人様の仲間になったのならお祝いをしないといけないと思ったのですがダメでしたか?」
「そんなもてなすような相手じゃ___」
「ありがと。ゼギウスの周りってゼギウスとは真逆なくらいいい人が集まってるよね。どうやって騙してるんだか」
ゼギウスの言葉を遮りながらジト目で見る。
「そう思うなら引き取ってくれ」
「嫌です!私はここに残ります!」「私も」
関係が浅いとはいえそこまでバッサリと言われると少し傷つく。それも比較対象が屑のゼギウスなのだから猶更だ。
「そういうことだ。俺が騙してる訳でも脅してる訳でもねぇよ」
「何それ、モテてる自慢?気持ち悪いんですけど」
「アホか、んな訳ねぇだろ」
そんなことを話していると気づけばテーブルの上には食事がなくなっていた。なんて競争率だ。確かに今日の食事は豪華だと言っていたし冒険者上りが多いのに油断していた。
冒険者は誰が頼んだものでも同じテーブルに並べば取った者勝ち。その風習はここにも引き継がれているようだ。
「ごちそうさまでした。じゃあ飯も食い終わったし行くぞ」
「え、ちょ、私ほとんど食べれてないんだけど」
「知るか」
そう冷たく言うとゼギウスは先に外へ出て行く。それに続いてシアンとカイゼルも外へ出て行った。
「待って。物足りないかもしれないけどゼギウスが渡せって」
仕方なく空腹を我慢して私も外へ行こうとするとルルさんに呼び止められてパンを渡される。ゼギウスがそのような合図を送っていたようには見えなかったがルルさんがそう言うからには何かしら合図があったのだろう。
こうやってギャップでメナドールさんを落としたのかやっぱり最低……え?
「リースレット様…ですよね?」
確信はないが何となくそう思う。小さい頃、貧民街に居た時に飢えで耐えられなくなり表通りに出て窃盗をしようとした事があった。その時に私を止めてそのパンを買ってくれた年下の少女。恰好からは高貴な雰囲気が漂っていて、その姿は今でもハッキリと覚えている。それがリースレット様だった。
私は貧民街を出たくて職を求めていたこともあり恩返しを理由に仕えたいと申し出て断られたのだが、その時に言われた言葉は今でも覚えている。
「私に恩を返したいのならいつか王国の役に立つことをしてほしい。それが私への恩返しになる」
私みたいな貧民の子を仕えさせたくなかっただけなのかもしれないが、それでも私如きに遠回しな言葉を使ってくれたのは自己中で肥えた屑しかいないと思っていた上流階級の認識を変えてくれた。
その時からいつか恩返しをしようと王国の騎士団に入ろうと志した。それにまともな生活ができるとも思ったから。
だけど、リースレット様の死を知り、現実的に入るのは厳しかった騎士団を諦めて鍛えた腕の活かせる冒険者になった。それでも返せなくなった恩を返そうと王国領を守ろうと決意して今日まで生きてきた。
まさか、そのリースレット様が目の前に?ありえないと思いながらもあの時の姿と被る。それは希望的で勝手な見方だが、その可能性に縋ってしまう。
そう希望的な眼差しでルルさんを見ていると、ルルさんが口を開く。
「その名前は捨てた。今の私はただのルル。ゼギウスに仕える従者の1人」
「どうしてですか?どうしてあんな奴に仕えるなんて…貴方が居れば王国の再興だって___」
「そういうものに興味はない。私は自分の意思でルルになりゼギウスの元に居ることを選んだ。貴方に1つ言うことがあればゼギウスは私を助けてくれた。だから私に恩を感じているならゼギウスの力になってほしい。それが私への恩返しになる」
言葉を遮られ言われた言葉からは強い意志を感じる。どうやら本当に王国の再興には興味がないようだ。
あの死亡説の裏で何があったのかは分からないが、今こうして生きていてくださるならそれだけで嬉しい。あの時の恩を直接、返すことができる。
「分かりました。ゼギウスのことは気に入らないけどできる限りのことはします」
メナドールさんにリース…ルルさん私の憧れている人や恩人が軒並みゼギウスを慕っている。七英雄も全員、ゼギウスを信頼しているし性格は悪いが悪人でないのは分かる。
これはメナドールさんが騙されているというだけでは話が済まない。その人を惹きつける力の正体を知りたくなる。
そうゼギウスたちの居る場所にルルさんから貰ったパンを食べながら向かう。凄く美味しい。
「何やってたんだ。遅いぞ、アホ」
合流するなりこの言葉だ。やっぱりゼギウスが良い人な訳がない。全員騙されている。
そう思いながらもゼギウスに真継承を慣らす方法を習った。
上には上がいるとはよく聞くけど、七英雄に入って以降、天井無しに上が増え続けていく。それまでは七英雄が天井だと思っていたのに、七英雄になってメナドールさんと格の差をまじまじと感じたと思ったらゼギウス、もうついていけない。
元老院での会話にもついていけず、大半が右から左へ耳を通り抜けていった。
でも、それが味方なのだから頼もしい。そう考えないとやっていけない。
庭という相手がどのくらい強いのかは分からないが話的に柱とは比べ物にならないくらい強いらしい。柱に手も足も出なかった私の力が足りないことだけは分かる。
だからと言ってゼギウスやシアンに全てを押し付けていいということにはならないが、そこまで気負わなくてもいい。そこで逆に気負う人もいるだろうけどここまで力の差があると逆に開き直れる。
「シアン、エスト…カイは慣らし終わってるのか?」
帰ってきて食堂らしき場所に来るとゼギウスがそう話を振る。今はまだ真継承の力を引き出せていないらしく、その慣らしとか言うのをやらないといけないようだ。
それが一筋縄ではいかないのは慣らしという言葉を聞いた瞬間のシアンの歪んだ表情からも伝わってきた。
「終わっていない。だから教えてほしい」
「そうか。じゃあ、カイも飯が終わったら来い。慣らしのやり方を教える」
ん?聞き流していたけどさっき私の事、エストって呼んだよね?今まで黄頭としか言ってなかったのに。聞き間違いかな?
「ねぇ、今、私のこと名前で呼んだ?」
「呼んだが、エストじゃなかったか?違ったなら悪いな」
「合ってるけど急に何でよ?今までずっと黄頭だったじゃない」
「あー、覚えるのが面倒だったからな。だが、一緒に戦うんだろ?その仲間の名前を覚えるのは当然だろ」
何それ、何かカッコいいって言うか嬉しい。私も少しは認められたような気になる。…って少し待ってよ。騙されそうになったけど、よく考えたら名前で呼ぶのって普通のことだよね?何その、窃盗犯が普通に買い物したからって更生したように見えるような感覚。ズルい、きっとこの卑怯なギャップでメナドールさんを落としたんだ。
「最低!」
あ、思わず声に出ちゃった…
今のは流石に悪いなと思っちゃう。ゼギウスも予想外のところから攻撃されたような驚いた表情をしている。
「は?ならそのまま黄頭って呼んでやろうか」
「どうしてそうなるのよ!エストって呼びなさいよ!」
「名前で呼んだらお前が最低って言ったんだろ」
もう!本当にゼギウスと話すと噛み合わないし腹が立つ。だけど、今のは私が悪い手前、強く出られない。
「はーい、言い争いはそこまでです。ご飯ができました」
そうララさんが食事を運んでくる。続いてルルさんと何故か人型のスライムも食事を運んできた。
本当にどうしてララさんやルルさんみたいな美少女がゼギウス何て最低な奴に従っているのだろう。何か借金でもして脅されているのだろうか。それにこの2人、特にルルさんには見覚えがあるような気がしてならない。
全員で「いただきます!」と挨拶をして食べ始める。机に並んでいる食事は冒険者をやっていた時でも大きな依頼を達成した時の祝いで食べていた物よりも豪華だ。ここに居る人はいつもこんな物を食べているの?
流石は七英雄の集まり。凄___
「今日は気合入ってんな」
___いな。って、違った。
「正式にご主人様の仲間になったのならお祝いをしないといけないと思ったのですがダメでしたか?」
「そんなもてなすような相手じゃ___」
「ありがと。ゼギウスの周りってゼギウスとは真逆なくらいいい人が集まってるよね。どうやって騙してるんだか」
ゼギウスの言葉を遮りながらジト目で見る。
「そう思うなら引き取ってくれ」
「嫌です!私はここに残ります!」「私も」
関係が浅いとはいえそこまでバッサリと言われると少し傷つく。それも比較対象が屑のゼギウスなのだから猶更だ。
「そういうことだ。俺が騙してる訳でも脅してる訳でもねぇよ」
「何それ、モテてる自慢?気持ち悪いんですけど」
「アホか、んな訳ねぇだろ」
そんなことを話していると気づけばテーブルの上には食事がなくなっていた。なんて競争率だ。確かに今日の食事は豪華だと言っていたし冒険者上りが多いのに油断していた。
冒険者は誰が頼んだものでも同じテーブルに並べば取った者勝ち。その風習はここにも引き継がれているようだ。
「ごちそうさまでした。じゃあ飯も食い終わったし行くぞ」
「え、ちょ、私ほとんど食べれてないんだけど」
「知るか」
そう冷たく言うとゼギウスは先に外へ出て行く。それに続いてシアンとカイゼルも外へ出て行った。
「待って。物足りないかもしれないけどゼギウスが渡せって」
仕方なく空腹を我慢して私も外へ行こうとするとルルさんに呼び止められてパンを渡される。ゼギウスがそのような合図を送っていたようには見えなかったがルルさんがそう言うからには何かしら合図があったのだろう。
こうやってギャップでメナドールさんを落としたのかやっぱり最低……え?
「リースレット様…ですよね?」
確信はないが何となくそう思う。小さい頃、貧民街に居た時に飢えで耐えられなくなり表通りに出て窃盗をしようとした事があった。その時に私を止めてそのパンを買ってくれた年下の少女。恰好からは高貴な雰囲気が漂っていて、その姿は今でもハッキリと覚えている。それがリースレット様だった。
私は貧民街を出たくて職を求めていたこともあり恩返しを理由に仕えたいと申し出て断られたのだが、その時に言われた言葉は今でも覚えている。
「私に恩を返したいのならいつか王国の役に立つことをしてほしい。それが私への恩返しになる」
私みたいな貧民の子を仕えさせたくなかっただけなのかもしれないが、それでも私如きに遠回しな言葉を使ってくれたのは自己中で肥えた屑しかいないと思っていた上流階級の認識を変えてくれた。
その時からいつか恩返しをしようと王国の騎士団に入ろうと志した。それにまともな生活ができるとも思ったから。
だけど、リースレット様の死を知り、現実的に入るのは厳しかった騎士団を諦めて鍛えた腕の活かせる冒険者になった。それでも返せなくなった恩を返そうと王国領を守ろうと決意して今日まで生きてきた。
まさか、そのリースレット様が目の前に?ありえないと思いながらもあの時の姿と被る。それは希望的で勝手な見方だが、その可能性に縋ってしまう。
そう希望的な眼差しでルルさんを見ていると、ルルさんが口を開く。
「その名前は捨てた。今の私はただのルル。ゼギウスに仕える従者の1人」
「どうしてですか?どうしてあんな奴に仕えるなんて…貴方が居れば王国の再興だって___」
「そういうものに興味はない。私は自分の意思でルルになりゼギウスの元に居ることを選んだ。貴方に1つ言うことがあればゼギウスは私を助けてくれた。だから私に恩を感じているならゼギウスの力になってほしい。それが私への恩返しになる」
言葉を遮られ言われた言葉からは強い意志を感じる。どうやら本当に王国の再興には興味がないようだ。
あの死亡説の裏で何があったのかは分からないが、今こうして生きていてくださるならそれだけで嬉しい。あの時の恩を直接、返すことができる。
「分かりました。ゼギウスのことは気に入らないけどできる限りのことはします」
メナドールさんにリース…ルルさん私の憧れている人や恩人が軒並みゼギウスを慕っている。七英雄も全員、ゼギウスを信頼しているし性格は悪いが悪人でないのは分かる。
これはメナドールさんが騙されているというだけでは話が済まない。その人を惹きつける力の正体を知りたくなる。
そうゼギウスたちの居る場所にルルさんから貰ったパンを食べながら向かう。凄く美味しい。
「何やってたんだ。遅いぞ、アホ」
合流するなりこの言葉だ。やっぱりゼギウスが良い人な訳がない。全員騙されている。
そう思いながらもゼギウスに真継承を慣らす方法を習った。
0
あなたにおすすめの小説
ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜
平明神
ファンタジー
ユーゴ・タカトー。
それは、女神の「推し」になった男。
見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。
彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。
彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。
その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!
女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!
さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?
英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───
なんでもありの異世界アベンジャーズ!
女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕!
※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。
※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
チート魅了スキルで始まる、美少女たちとの異世界ハーレム生活
仙道
ファンタジー
ごく普通の会社員だった佐々木健太は、異世界へ転移してして、あらゆる女性を無条件に魅了するチート能力を手にする。
彼はこの能力で、女騎士セシリア、ギルド受付嬢リリア、幼女ルナ、踊り子エリスといった魅力的な女性たちと出会い、絆を深めていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる