106 / 185
104話
しおりを挟む
「アル、起きろ」
アルの傷口を塞ぎ終わると頬を軽く叩いて起こす。
「グハッ、ゴホッ、ゴホッ……はぁ…はぁ…」
そう溜まっていた血を吐き出しながらアルは目を覚ます。傷口を塞いだだけだが、体の内側の傷は再生している。それにアルが人型だった時の傷は塞いだが、ドラゴンの姿だった時に貫いた場所は塞いでいない。というか、人型に戻った時には消えていた。
それを考えるにドラゴンの形態は内側に人型のアルを内包していて外側にドラゴンの肉体が生成された?いや、大きさから考えるに肉体が変化した?それとも人型のアルの体まで届かなかっただけか?
まぁ、あとはアルに聞いてみないことには分からねぇか。アルからまともな情報が出てくるとも思えないが情報は多いに越したことはない。
「覚えてるか?」
「うむ。意識はあったが体は動かせなかったのじゃ。声も出せなければ視界も動かせぬ。体の主導権を奪われていたような感覚だったのじゃ」
ナナシの時は覚えてすらなかったのに今回は明確に意識があった。それに体の主導権を奪われていた、か。
少なくとも意識を維持できるまでに100回くらいは半殺しにしないといけないと思っていたが、2回目で意識が残った。
それは順調なはずなのにどこか引っ掛かる。明確な要因がある気がしてならない。
俺の時とナナシの時の差……どれくらい死に近いかか?どっちの方が死に近かったかと言えば間違いなくナナシだ。ナナシ本人も始末するつもりだったと言っていた。
そうなると、死が近い方が深く入れる?それともナナシの時は単純に先に意識を失っていただけか?
まだ2回しか情報がないというのもあり可能性は絞り切れない。こんなことならドラルに聞いておくべきだったか。
現状の成果があるとすれば2回目も簡単にドラゴンになれたことくらいだな。
「俺の声は聞こえてたんだよな?」
「うむ、聞こえていたのじゃ。だが、さっきも言ったように返事はできぬぞ。魔力も使えぬから念話も不可能じゃ。だから意思疎通は不可能と考えた方がよいぞ」
「それは大した問題にはならねぇ。意識があって俺の声が聞こえるなら外からでも指示は出せる。アルは内側から、俺は外側から探って進展がなさそうなら解いて次を考える」
「うむ、分かったのじゃ」
いつもなら文句か適当なツッコミでも言いそうなところだが、アルはただ返事をしただけだった。それだけ真剣ということだろうが、それだけ余裕がないようにも見える。
根を詰め過ぎない程度にこっちでコントロールする必要があるな。っていうかいい加減それくらい自分でコントロールできるようになれよ……仮にも組織の長だろ…
そう思いながらアルの腹を貫く。とりあえず、さっきと同じ度合いで良いだろう。それを何回か試したら変える。
アルは出血で意識が遠退き、目は虚ろになる。それを確認してもう片方の手で貫く。
さっきと同じでは慣れで生命の危機を薄く感じているのかドラゴンの形態に変化する様子はない。
厄介だな。アル自身が慣れで危機を感じなかろうと状態はさっきと変わらず瀕死だ。そうなるとできる回数は限られてくる。それに毎回、度合いを上げては何れ治療も間に合わなくなる。
だからさっきよりも危機感を覚えさせるために両腕を捻った。するとアルは口から血が噴き出し体から力が抜けていく。
限界だな。《怠惰の砂時計》を使って治療を始めようとするとアルの体に変化が現れた。
腕を抜きアルが倒れると、アルの体は鱗で覆われていく。手足は少し太くなり四足になると、翼や角も大きくなる。そして顔も蜥蜴の長くなり角付くと牙が生えた。
「さてと。アル、聞こえてるか?」
そう尋ねるが返事はない。さっきは瞬殺したが今回はなるべく長引かせる。
ドラゴンが何をしてくるか見ていると口を大きく開き、その中で魔力を練っている。そして少しすると放出した。
それを、腕をクロスして受け止める。ナナシの報告では受けても属性が分からなかったらしいが……
確かに《龍王の咆哮》よりも威力は上がっている。だが、荒々しく纏まっていない。それは止めにくいという点では長所のようで、ただ制御できていないだけ。属性が分からないのも単に魔力を放出しているだけだ。
「《絶》」
そう唱えて放出された魔力を打ち消す。
簡単に打ち消されたことが癪なのかドラゴンは雄叫びを上げ地面を蹴って走ってくる。何も考えていなさそうな猪突猛進な接近から爪や尻尾、様々な部位を使って攻撃を仕掛けてきた。
それらは全て起こりを見て簡単に躱せた。この程度なら時間を稼ぐのは容易だ。それからは考え事半分に、攻撃を受け止めながらナナシが主導権を握るのを待つ。
その考え事というのもナナシの言っていた傀儡のような動きだ。ドラゴンの形態になる前も後もそのような動きはない。
それに傀儡のような動きというのは操られていたことを想起させる。となると、このドラゴンの形態は暴走の一種と考えていたが、内側にもう1つ意識があると考えた方がよさそうだ。
それで、それはナナシの意識が途絶えないと出てこない。さっきの意識のある状態は寧ろ主導権を握るには遠い?
もしその仮説があっているならさっきは体をもう1つの意識が、精神はナナシが支配していたということになる。
そうなるとこの方法は意味がない。それなりに時間も経っているし、アルも気づいたことがないか聞くか。
ドラゴンの攻撃を受け止めるのを止めて胴体を手刀で貫く。すると鱗が剥がれ肉体もアルの体に納まるようにいつもの龍人の姿に戻った。
適当に治療をしてアルを起こす。また口の中の血を吐き出しながらアルは目を覚ました。
「それで何か成果はあったか?」
「分からぬ。多分、意識はあったのだが、ふんわりとしていて傍観していたようなのじゃ。お主の方は何か分かったのか?」
このアルの言葉で仮説はより有力になる。
「まぁ、仮説はな。俺はてっきりそのドラゴンの形態は暴走の類だと思ってた。だが、ナナシから聞いた話とアルの状態を見るに多分、封印だな」
それならドラルの使わないっていう言葉の意味も分かる。ドラゴン形態への移行の鍵が死の近さで暴走なら使う使わないはドラルには選べなかったはずだ。だが、封印ならドラルはその解き方、弱め方を知っていれば使うかどうかは選べる。
「何が違うのじゃ?」
「暴走ってのはあくまでも力の制御が利かないだけだ。自分の力以上は出せない。だが、封印ってのは内側に別物を飼ってる、というか抑え込んでるだけだ」
「それはお主とナナシのようなものなのか?」
その疑問に溜息が出る。
「あのなぁ…話聞いてたか?全く別物だ、アホ。ナナシは俺の力を分け与えた存在、封印ってのは例えばアルの中に俺の力を封じ込めるような、内側に全く別物の力を宿すことだ」
「うむ。違いは分かったがどうするのじゃ?」
本当にアルは清々しいくらいに俺頼りだな。確かに頼れとは言ったが、思考放棄しろとは言ってねぇよ。
内心でそう思いながら触れずに話を進める。
「封印を解いて契約するしかないだろうな」
「本当にお主は何でも知っておるな。して、どうやってやるのじゃ?」
「はぁ…俺が封印を探して解除して魔力体に移す。それで対話、無理なら力尽くって感じだな」
「間違いなく後者になるであろうな。すぅー、はぁー…うむ、いつでも良いぞ」
アルは深呼吸をして気持ちを整えている。が、別に必ずしも後者になるとは限らない。封印の中に何が居るかは開けて見なければ分からない。中には対話を望む者もいる。
まぁ、封印されるような奴の大半は気性が荒くて封印されているからその心持で損はない。
そう思いながらアルの背中に手を置き封印を探す。
アルの傷口を塞ぎ終わると頬を軽く叩いて起こす。
「グハッ、ゴホッ、ゴホッ……はぁ…はぁ…」
そう溜まっていた血を吐き出しながらアルは目を覚ます。傷口を塞いだだけだが、体の内側の傷は再生している。それにアルが人型だった時の傷は塞いだが、ドラゴンの姿だった時に貫いた場所は塞いでいない。というか、人型に戻った時には消えていた。
それを考えるにドラゴンの形態は内側に人型のアルを内包していて外側にドラゴンの肉体が生成された?いや、大きさから考えるに肉体が変化した?それとも人型のアルの体まで届かなかっただけか?
まぁ、あとはアルに聞いてみないことには分からねぇか。アルからまともな情報が出てくるとも思えないが情報は多いに越したことはない。
「覚えてるか?」
「うむ。意識はあったが体は動かせなかったのじゃ。声も出せなければ視界も動かせぬ。体の主導権を奪われていたような感覚だったのじゃ」
ナナシの時は覚えてすらなかったのに今回は明確に意識があった。それに体の主導権を奪われていた、か。
少なくとも意識を維持できるまでに100回くらいは半殺しにしないといけないと思っていたが、2回目で意識が残った。
それは順調なはずなのにどこか引っ掛かる。明確な要因がある気がしてならない。
俺の時とナナシの時の差……どれくらい死に近いかか?どっちの方が死に近かったかと言えば間違いなくナナシだ。ナナシ本人も始末するつもりだったと言っていた。
そうなると、死が近い方が深く入れる?それともナナシの時は単純に先に意識を失っていただけか?
まだ2回しか情報がないというのもあり可能性は絞り切れない。こんなことならドラルに聞いておくべきだったか。
現状の成果があるとすれば2回目も簡単にドラゴンになれたことくらいだな。
「俺の声は聞こえてたんだよな?」
「うむ、聞こえていたのじゃ。だが、さっきも言ったように返事はできぬぞ。魔力も使えぬから念話も不可能じゃ。だから意思疎通は不可能と考えた方がよいぞ」
「それは大した問題にはならねぇ。意識があって俺の声が聞こえるなら外からでも指示は出せる。アルは内側から、俺は外側から探って進展がなさそうなら解いて次を考える」
「うむ、分かったのじゃ」
いつもなら文句か適当なツッコミでも言いそうなところだが、アルはただ返事をしただけだった。それだけ真剣ということだろうが、それだけ余裕がないようにも見える。
根を詰め過ぎない程度にこっちでコントロールする必要があるな。っていうかいい加減それくらい自分でコントロールできるようになれよ……仮にも組織の長だろ…
そう思いながらアルの腹を貫く。とりあえず、さっきと同じ度合いで良いだろう。それを何回か試したら変える。
アルは出血で意識が遠退き、目は虚ろになる。それを確認してもう片方の手で貫く。
さっきと同じでは慣れで生命の危機を薄く感じているのかドラゴンの形態に変化する様子はない。
厄介だな。アル自身が慣れで危機を感じなかろうと状態はさっきと変わらず瀕死だ。そうなるとできる回数は限られてくる。それに毎回、度合いを上げては何れ治療も間に合わなくなる。
だからさっきよりも危機感を覚えさせるために両腕を捻った。するとアルは口から血が噴き出し体から力が抜けていく。
限界だな。《怠惰の砂時計》を使って治療を始めようとするとアルの体に変化が現れた。
腕を抜きアルが倒れると、アルの体は鱗で覆われていく。手足は少し太くなり四足になると、翼や角も大きくなる。そして顔も蜥蜴の長くなり角付くと牙が生えた。
「さてと。アル、聞こえてるか?」
そう尋ねるが返事はない。さっきは瞬殺したが今回はなるべく長引かせる。
ドラゴンが何をしてくるか見ていると口を大きく開き、その中で魔力を練っている。そして少しすると放出した。
それを、腕をクロスして受け止める。ナナシの報告では受けても属性が分からなかったらしいが……
確かに《龍王の咆哮》よりも威力は上がっている。だが、荒々しく纏まっていない。それは止めにくいという点では長所のようで、ただ制御できていないだけ。属性が分からないのも単に魔力を放出しているだけだ。
「《絶》」
そう唱えて放出された魔力を打ち消す。
簡単に打ち消されたことが癪なのかドラゴンは雄叫びを上げ地面を蹴って走ってくる。何も考えていなさそうな猪突猛進な接近から爪や尻尾、様々な部位を使って攻撃を仕掛けてきた。
それらは全て起こりを見て簡単に躱せた。この程度なら時間を稼ぐのは容易だ。それからは考え事半分に、攻撃を受け止めながらナナシが主導権を握るのを待つ。
その考え事というのもナナシの言っていた傀儡のような動きだ。ドラゴンの形態になる前も後もそのような動きはない。
それに傀儡のような動きというのは操られていたことを想起させる。となると、このドラゴンの形態は暴走の一種と考えていたが、内側にもう1つ意識があると考えた方がよさそうだ。
それで、それはナナシの意識が途絶えないと出てこない。さっきの意識のある状態は寧ろ主導権を握るには遠い?
もしその仮説があっているならさっきは体をもう1つの意識が、精神はナナシが支配していたということになる。
そうなるとこの方法は意味がない。それなりに時間も経っているし、アルも気づいたことがないか聞くか。
ドラゴンの攻撃を受け止めるのを止めて胴体を手刀で貫く。すると鱗が剥がれ肉体もアルの体に納まるようにいつもの龍人の姿に戻った。
適当に治療をしてアルを起こす。また口の中の血を吐き出しながらアルは目を覚ました。
「それで何か成果はあったか?」
「分からぬ。多分、意識はあったのだが、ふんわりとしていて傍観していたようなのじゃ。お主の方は何か分かったのか?」
このアルの言葉で仮説はより有力になる。
「まぁ、仮説はな。俺はてっきりそのドラゴンの形態は暴走の類だと思ってた。だが、ナナシから聞いた話とアルの状態を見るに多分、封印だな」
それならドラルの使わないっていう言葉の意味も分かる。ドラゴン形態への移行の鍵が死の近さで暴走なら使う使わないはドラルには選べなかったはずだ。だが、封印ならドラルはその解き方、弱め方を知っていれば使うかどうかは選べる。
「何が違うのじゃ?」
「暴走ってのはあくまでも力の制御が利かないだけだ。自分の力以上は出せない。だが、封印ってのは内側に別物を飼ってる、というか抑え込んでるだけだ」
「それはお主とナナシのようなものなのか?」
その疑問に溜息が出る。
「あのなぁ…話聞いてたか?全く別物だ、アホ。ナナシは俺の力を分け与えた存在、封印ってのは例えばアルの中に俺の力を封じ込めるような、内側に全く別物の力を宿すことだ」
「うむ。違いは分かったがどうするのじゃ?」
本当にアルは清々しいくらいに俺頼りだな。確かに頼れとは言ったが、思考放棄しろとは言ってねぇよ。
内心でそう思いながら触れずに話を進める。
「封印を解いて契約するしかないだろうな」
「本当にお主は何でも知っておるな。して、どうやってやるのじゃ?」
「はぁ…俺が封印を探して解除して魔力体に移す。それで対話、無理なら力尽くって感じだな」
「間違いなく後者になるであろうな。すぅー、はぁー…うむ、いつでも良いぞ」
アルは深呼吸をして気持ちを整えている。が、別に必ずしも後者になるとは限らない。封印の中に何が居るかは開けて見なければ分からない。中には対話を望む者もいる。
まぁ、封印されるような奴の大半は気性が荒くて封印されているからその心持で損はない。
そう思いながらアルの背中に手を置き封印を探す。
0
あなたにおすすめの小説
ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜
平明神
ファンタジー
ユーゴ・タカトー。
それは、女神の「推し」になった男。
見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。
彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。
彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。
その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!
女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!
さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?
英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───
なんでもありの異世界アベンジャーズ!
女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕!
※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。
※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
チート魅了スキルで始まる、美少女たちとの異世界ハーレム生活
仙道
ファンタジー
ごく普通の会社員だった佐々木健太は、異世界へ転移してして、あらゆる女性を無条件に魅了するチート能力を手にする。
彼はこの能力で、女騎士セシリア、ギルド受付嬢リリア、幼女ルナ、踊り子エリスといった魅力的な女性たちと出会い、絆を深めていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる